特集変わりゆく中東とビジネスの可能性

中東のビジネスでは、内外の激しい情勢変化の影響を受け、さまざまな課題が発生している。2020年は新型コロナウイルス感染拡大と原油価格の急落という二重苦を受けて、進出日系企業は業績面でも苦戦した。その一方で、若者文化の浸透や女性の社会進出、デジタル化の推進など、社会の変化が急速に進んでいることから、現地では新たなビジネスの芽が生まれている可能性がある。本特集では、有望とみられるテーマを設定し、各国の現地ビジネス関係者へのインタビュー記事を通して、急速に変わりゆく中東社会と、そこから生まれるビジネスの可能性について報告する。

2023年11月1日

この特集の記事

随時記事を追加していきます。

コンテンツ

豊富な若年層が今後の中東経済の成長の原動力だが、今では多くの若者がリアルタイムで、日本のゲームやアニメなどのデジタルコンテンツに親しんでいる。近年のコミコン開催、サウジアラビアでの映画館開館などの動きも受けて、注目すべきビジネス動向を紹介する。

ヘルスケア

新型コロナ禍を受けて、中東各国でも医療分野の早急な施策や、新たな技術が求められている。病院建設や機器輸出のような従来型ビジネスに加えて、デジタル技術を活用した遠隔医療などのデジタルヘルスも注目されている。各国の医療ビジネスの動向を紹介する。

女性向けビジネス

サウジでの女性の運転解禁にみられるように、近年はイスラム国家でも、女性の社会進出や規制緩和の動きが目立っている。社会の変化とともに、化粧品やファッション、文具や健康・美容関連食品など、女性に好まれる新たな日本商品の可能性を探る。

スタートアップ

「ビジョン」や新型コロナの影響で、中東でも各国政府がデジタル経済の推進を掲げている。モバイル(携帯電話)やインターネットに慣れ親しむ若年層も増加し、コロナ禍でEコマースやフードデリバリーを営むスタートアップの成長も目立つ。現地の動向を探る。

日本食

中東では食の嗜好(しこう)性が日本と大きく異なり、日本食レストランの数も他地域に比べて十分とはいえないが、その中でも現地では「和牛」など、一部の日本食材に対する関心が高まっている。現地の日本食をめぐるビジネスの可能性を探る。

グリーン

地球温暖化の急速な進展や新型コロナ拡大を契機に、世界で脱炭素社会やグリーン社会の実現が目標となっている。中東でも産油国を中心に、再生可能エネルギーの推進や、水素・アンモニアなどの活用に乗り出している。現地の動向を紹介する。

(参考)特集:グリーン成長を巡る世界のビジネス動向