特集:新型コロナ禍における北米地域の新たな消費トレンドEC市場拡大に伴い、後払いサービスが成長(米国)
利用の手軽さから若年層中心に利用拡大

2022年2月2日

新型コロナウイルス禍後の景気回復が進む米国。回復を主導するのが、個人消費だ。その個人消費額は、既にコロナ禍前の水準を上回った。一方、コロナ禍で消費行動がオンラインへ移行する動きが加速した。この動きは今後も長期化するとみられる。このような状況で、オンラインでの多様な決済手段への需要が高まっている。中でも後払い決済サービス「バイナウ・ペイレーター(BNPL)」の利用が大きく拡大してきた。

本稿では、コロナ禍における米国のeコマース市場の現状や今後の見通し、それに伴うBNPLの成長について紹介する。

個人消費に支えられる米国の景気回復

米国の個人消費額は、既にコロナ前の水準を上回っている(図1参照)。背景にあるのが、バイデン政権による1兆9,000億ドル規模の経済対策「米国救済計画法」に含まれた現金給付(2021年3月16日付ビジネス短信参照)などの支援策だ(注1)。加えて、新型コロナウイルスのワクチン接種拡大による感染者数の減少や、経済活動制限の緩和などが貢献している。足元でも、個人消費は依然として堅調に推移している。米国商務省の発表によると、直近2021年12月の小売売上高は前年同月比16.9%増(2022年1月18日付ビジネス短信参照)と、堅調さを維持している。

図1:米国小売業の売上高(季節調整済み)
2013年5月時点の売上高は4,143億ドルとその後も堅調に伸びており、新型コロナ流行拡大前の2020年2月の小売売上高は5,258億ドルに達した。しかし、感染拡大後の同4月の売上高は4,098億ドルと激減。2021年12月現在の売上高は6,268億ドルと堅調に回復している。

出所:米国商務省センサス局のデータを基にジェトロ作成

その一方で、約30年ぶりのインフレが高進する。そういった中でも、個人消費増加は堅調で、直近の年末商戦については明るい結果が発表された。全米小売業協会(NRF)は2021年年末商戦での小売売上高(注2)について、10月時点での見通しでは、前年同期比8.5~10.5%増の8,434億~8,590億ドル(2021年10月29日付ビジネス短信参照)と予想し、12月には上方修正して11.5%増と見込んでいたが、2021年は前年同期比14.1%増の8,867億ドル(2022年1月20日付ビジネス短信参照)に達し、それらを上回る結果となった。これまでの支出額、対前年比伸び率の最高値は2020年に記録した7,773億ドル、8.2%だったが、2021年はともに上回り、過去最高を記録した。

一方、国内のワクチン1回目接種率は全人口の7割を超えているものの、接種のペースが緩やかになっている。その中で、新たな変異株オミクロンの感染が拡大している。加えて、港湾の混雑やトラック運転手人材の不足など、サプライチェーンの混乱で、賃金や物価上昇につながっている。こうした要因が今後、個人消費にどう影響を与えるか、引き続き注目される。

EC市場拡大は、長期継続の見込み

小売売上高をみると、2020年はコロナ禍による外出禁止令や小売店舗閉鎖の広がりから、小売売上高(注3)の中で特にオンライン販売の利用が急拡大した。国連貿易開発会議(UNCTAD)によると、主要国のオンライン売上高は中国が最大(1兆4,143億ドル)で、米国が2位につけている(7,917億ドル)。このように、売上高そのものでは確かに中国に及ばない。しかし、その伸び率(2020年)となると、米国(前年比32.4%増)は、中国(同14.6%増)の2倍以上と大きく上回った(表参照)。

表:主要国のオンライン売上高の推移(単位:10億ドル、%)
国名 オンライン売上高 小売売上高に占めるシェア
2020年 伸び率 2019年 2020年
中国 1,414.3 14.6 20.7 24.9
米国 791.7 32.4 11.0 14.0
英国 130.6 46.7 15.8 23.3
韓国 104.4 23.8 20.8 25.9
カナダ 28.1 70.3 3.6 6.2
オーストラリア 22.9 59.0 6.3 9.4
シンガポール 3.2 68.4 5.9 11.7

出所:国連貿易開発会議サイトを基にジェトロ作成

米国商務省の速報(11月18日付)によると、2021年第3四半期(7~9月)の米国の電子商取引(EC)の売上高(季節調整値)は前期比3.3%減の2,146億ドル。小売売上高に占めるECの比率は13.0%となった(図2参照)。この比率は、2020年第2四半期(4~6月)の15.7%からは減少傾向にある(この時期には、新型コロナ感染拡大を受け、多くの州で自宅待機令が発令されていた)。しかし、直近5年間のEC売上高の推移をみると、その成長は明らかだ。新型コロナウイルス発生前のEC四半期売上高は1,000億~1,500億ドル規模にとどまっていたが、2020年第2四半期(4~6月)には売上高が初めて2,000億ドルを突破した。ちなみに、2020年のEC売上高は前年比31.7%増の7,595億ドルだった。また、2021年第1~3四半期(1~9月)の累計額は前年同期比16.5%増の6,519億ドルに達した。

図2:EC売上高(季節調整値)と小売売上高に占めるEC化率の推移
ECの売上高は、2015年Q1に802億ドル、2015年Q2:829億ドル、2015年Q3:857億ドル、2015年Q4:884億ドル、2016年Q1:912億ドル、2016年Q2:942億ドル、2016年Q3:969億ドル、2016年Q4:1,001億ドル、2017年Q1:1,041億ドル、2017年Q2:1,086億ドル、2017年Q3:1,116億ドル、2017年Q4:1,172億ドル、2018年Q1:1,216億ドル、2018年Q2:1,254億ドル、2018年Q3:1,275億ドル、2018年Q4:1,307億ドル、2019年Q1:1,356億ドル、2019年Q2:1,417億ドル、2019年Q3:1,480億ドル、2019年Q4:1,512億ドル、2020年Q1:1,546億ドル、2020年Q2:2,038億ドル、2020年Q3:2,014億ドル、2020年Q4:1,997億ドル、2021年Q1:2,153億ドル、2021年Q2:2,220億ドル、2021年Q3:2,146億ドル。EC化率は、2015年Q1(6.9%)、2015年Q2(7.0%)、2015年Q3(7.2%)、2015年Q4(7.4%)、2016年Q1(7.7%)、2016年Q2(7.8%)、2016年Q3(8.0%)、2016年Q4(8.2%)、2017年Q1(8.4%)、2017年Q2(8.7%)、2017年Q3(8.9%)、2017年Q4(9.1%)、2018年Q1(9.4%)、2018年Q2(9.5%)、2018年Q3(9.7%)、2018年Q4(9.9%)、2019年Q1(10.2%)、2019年Q2(10.5%)、2019年Q3(10.9%)、2019年Q4(11.0%)、2020年Q1(11.4%)、2020年Q2(15.7%)、2020年Q3(13.8%)、2020年Q4(13.6%)、2021年Q1(13.6%)、2021年Q2(13.3%)、2021年Q3(13.0%)。ジェネレーション

出所:米国商務省センサス局のデータを基にジェトロ作成

今後もEC市場の成長は長期にわたって継続するとみられる。米調査会社イーマーケターは、2021年の米国のEC売上高が前年比17.9%増の9,333億ドルに達するとの見通しを発表した。さらに、2025年までにはEC売上高は1兆6,480億ドルに達し、小売売上高に占めるECの比率は23.6%まで拡大するという。

オンライン販売加速に伴い、手軽さから後払い決済サービスが成長

オンライン販売の利用が加速する中で、多様な決済サービスへの需要が高まっている。中でも、新たな決済サービスとして注目を集めているのが、後払い決済サービス「バイナウ、ペイレーター(BNPL)」だ。BNPLは、商品やサービスを購入した後に代金を支払うもので、一定期間内で分割による後払いを可能とする。もっとも、BNPLに明確な定義はない。少なくとも各社サービスで共通するのは、「後払い」という点だ。具体的な流れの一例を紹介すると、消費者がBNPL事業者の提携先小売店のECサイトで商品を購入する際に、BNPLの利用を申し込む。BNPL事業者の審査を通過したら利用者は数秒以内に通知を受け取り、商品購入の際に少額の頭金を支払う仕組みとなっている。初回分の決済完了後に商品が発送され、利用者はその後、未払いの金額を定められた条件でBNPL事業者に分割払いすることになる。

具体的な支払い条件や手数料・延滞料の発生の有無などは、BNPL事業者ごとに異なる。一般的には、消費者が4回程度の分割払いで決済を行う仕組みが多いようだ。より具体的には、商品購入時に最初の支払いを済ました後、残る3回の支払いを2週間ごとに支払うケースが最も多い。例えば、200ドル分の買い物をする場合、商品購入時に50ドルを支払い、その後は2週間ごとに50ドルを支払うことになる。このとき、6週間の期限内に支払いを済ませた場合には、原則として利息は課されない。

BNPLは、アカウントの作成が容易で、クレジットカードのように厳格な審査は必要ないのが特徴とされる。通常、クレジットカードを申し込む際には、名前や住所などの基本情報に加えて、身分証明書などの情報を提供した上で、個人の信用力が審査される。一方、BNPLの一般的なビジネスモデルでは、信用審査は行われない。利用者が18歳以上かつ身元が確認できる人物で、決済用の銀行口座と電話番号を所有していれば、大半のBNPL事業者の利用最低条件を満たすことができる。手元金がなくても、代金の一部を支払うだけで、瞬時に購入したい商品を入手できる上、事業者によっては数週間から数カ月にわたって時間をかけて支払うことも許容される。BNPLが利便性の高いサービスとして人気を集めているのは、こうした手軽さや柔軟性からだ。

一方、デメリットも複数ある。BNPL事業者は原則として無利息でサービスを提供することが多いとは言え、無利息期間は限られている。その上、個人ごとの状況により、利息を追加されるケースもある。クレジットカード会社よりも高い手数料を課される恐れがあるわけだ。また、ほとんどの場合、消費者が期日内に代金を全額支払ったとしても、信用調査機関に報告されない。そのため、クレジットカードのような利用履歴や信用情報が蓄積されない上に、利用できる限度額がクレジットカードよりも少額になりがちだ。

参考:BNPLを利用するメリット・デメリットの比較

メリット
アカウントの作成が簡単かつ迅速
厳格な信用審査は不要
学生など幅広い層が利用できる
分割払いに対して手数料が課されない
デメリット
延滞金など支払い条件を満たせない場合のリスク
支払い期間が限られている
利用可能な限度額が少額である
クレジットカードのように利用履歴や信用情報を得られない

出所:投資情報サイト「アセント」を基にジェトロ作成

こうしたデメリットが存在しながらも、BNPLは多くの消費者に支持されている。米投資情報サイトのアセントが2021年3月に米国の成人2,000人に実施したアンケート調査によると、消費者がBNPLを利用する理由として、4割以上の利用者が「予算内に収まらない商品を購入するため」と回答した(図3参照)。また「クレジットカードの金利を支払いたくない」(36.9%)や、「信用調査がなく借り入れができる」(24.7%)など、BNPLの手軽なサービスが利用者から支持されていることがうかがえる。

図3:消費者がBNPLを利用する主な理由
最も多く挙げられた理由は、予算内に収まらない商品を購入するためが44.9%。次いで、クレジットカードの金利を支払いたくない(36.9%)、信用調査がなく借入できる(24.7%)、個人情報を保護するため(20.7%)、クレジットカードを使用することが苦手(19.1%)、クレジットカードの限度額が達している(17.2%)。

出所:投資情報サイトアセントを基にジェトロ作成

利用者を世代別にみると、主に若年層の間で利用が拡大しているのが特徴だ。米調査会社イーマーケターによると、米国の2021年の利用者数の中で、Z世代が36.8%と全体の4割近くを占める。Z世代が同市場の成長を牽引しているのだ(図4参照)。次いで、ミレニアル世代(30.3%)、ジェネレーションX(17.2%)、ベビーブーマー(6.2%)の順となっており(注4)、若年層から最も支持されていることがわかる。今後の見通しについても、2025年までにZ世代の利用率が5割近くを占めることが推計されている。

図4:世代別のBNPL利用者の割合と見通し(2018~2025年)
2018年はベビーブーマー0.1%、ジェネレーションX0.6%、ミレニアル1.4%、Z世代1.7%、2019年はベビーブーマー1.0%、ジェネレーションX4.5%、ミレニアル9.2%、Z世代10.9%、2020年はベビーブーマー2.9%、ジェネレーションX9.7%、ミレニアル18.0%、Z世代21.6%、2021年はベビーブーマー6.2%、ジェネレーションX17.2%、ミレニアル30.3%、Z世代36.8%、2022年はベビーブーマー9.4%、ジェネレーションX23.1%、ミレニアル37.2%、Z世代44.1%、2023年はベビーブーマー12.0%、ジェネレーションX26.3%、ミレニアル39.5%、Z世代46.5%、2024年はベビーブーマー13.5%、ジェネレーションX28.7%、ミレニアル40.6%、Z世代47.3%、2025年はベビーブーマー14.8%、ジェネレーションX30.9%、ミレニアル40.6%、Z世代47.4%。

出所:米調査会社イーマーケターのデータを基にジェトロ作成

BNPLが特にZ世代やミレニアル世代など若年層に支持されている要因としては、その審査が容易な点が挙げられるだろう。クレジットカード大国として知られる米国では、クレジットカードの申請を行う際、個人の過去のクレジットヒストリー(信用履歴)がなければ信用審査を通過できない。そのため、若年層にとってクレジットカードの保有は難しい。また、2009年に制定された「クレジットカード法」により、21歳未満の者に対するクレジットカードの発行は、原則禁止された。すなわち、成人の連帯保証人がいる場合や対象者に十分な支払い能力がある者を除いて、一定の条件を満たさなければ認められなくなった。さらに、米国では学生ローンの債務が総額1兆7,300億ドルに達し、大きな社会問題になっている。こうした借金を抱える若年層がクレジットカードの審査に落ちた結果として、その代替手段としてBNPLを利用しているとみられる。

ただ、クレジットカード・ドット・コムのシニアアナリスト、テッド・ロスマン氏によると、状況は最近変わりつつある。BNPLの主な利用者は信用履歴や手元資金がない若年層だけという傾向は、過去のものになりつつあると言うのだ。実際、ジェネレーションXのBNPL利用率が伸びている(図4参照)。また、アマゾンやウォルマートなどの大手小売業者がBNPLの導入を進めていることも、若年層以外の利用促進を後押ししているとみられる。

足元でのBNPL利用の伸びはクレジットカード利用に比べてとりわけ大きい。総合コンサルティング会社のアクセンチュアによると、2021年6月のクレジットカードによる支出額は、2020年1月と比べ8%増にとどまるが、同時期のBNPLの支出額は3.3倍と大幅に拡大した。今後についても、BNPL市場は、ECの成長と並んで上昇し続けると見込まれる。米調査会社CBインサイツは、世界のBNPL市場は現在の6億8,000万ドルから2025年までに11億ドル相当に拡大すると推計している。

伝統的な金融機関やクレジット会社などもBNPL市場に参入

米国では、さまざまなBNPL事業者が大手小売業者と提携。独自の決済サービスを提供している。

米国カリフォルニア州サンフランシスコを拠点とするアファームは、米決済大手ペイパルの共同創業者マックス・レブチン氏が2013年に設立した企業だ。ウォルマートやペロトンなど大手小売り各社と提携し、旅行サービスや電化製品などあらゆる分野で後払い決済サービスを提供している。同社の支払いプランは提携先によって異なる。通常は、3、6、12カ月のいずれかを選択することができる。2021年1月には米国ナスダックに新規株式公開(IPO)も果たした。その利用者数は870万人に達し、10万以上もの加盟店に決済サービスを提供しているという。直近では、アマゾンとの提携を発表し、アマゾンの一部顧客が50ドル分以上の商品を購入する際に、分割払いを選択できるようになった。今後はこのサービスを一般の顧客にも拡大する計画だ。

また、2015年創業のアフターペイは、オーストラリアで設立された。現在は、米国を中心に利用者が世界的に拡大している。同社では、利用者が6週間の4回払いを無利息で利用できるサービスを提供する。支払期限を過ぎた場合には、延滞料を請求する。コロナ禍下でのオンラインショッピング拡大に伴い、同社の利用者数は大幅に増えた。2021年時点で、米国の利用者数は1,600万人に達した。今では、北米事業が最大の市場に成長したことになる。今後は米国市場への上場も視野に入れているとも、報じられる。

BNPL市場参入を目指すのは、最近では、こうしたスタートアップ企業だけではない。若年以外の層の利用拡大に応じて、伝統的な金融機関やクレジットカード会社などにも動きがみられる。直近ではマスターカードが、2021年9月から「マスターカード・インストールメンツ」を開始すると発表した。同社が発行するデビットカードやクレジットカードなどで商品購入し、その際にこのサービスを利用すると、支払いを4分割かつ無利息にできる。このほか、米金融大手のJPモルガン・チェースも2020年11月から、新サービス「マイ・チェース・プラン」を開始した。100ドル以上の買い物をする会員は、最長18カ月間の支払いプランを選択できることになった。

では、BNPL市場で金融機関やクレジットカード会社に優位性はどこにあるのだろうか。その最たるものとしては、従来のBNPL事業者より多くの顧客情報を有している点が挙げられるだろう。銀行やクレジットカード会社は利用者のこれまでの広範な支出履歴から、例えば顧客が多額の商品を購入するタイミングを把握している。こうした情報を活用し、支払い方法としてBNPLを自動的に提示することができることになる。こうした強みを基に、徐々に当該市場に進出し始めている。その裏返しとして、顧客獲得競争が激しさを増しつつある。

消費者による過剰支出助長などに懸念材料

このように、BNPLは着実に普及してきた。その一方で、消費者による過剰支出やリスクの過小評価を助長する可能性があるとの懸念も高まっている。

BNPL事業者は、クレジットカード会社ほど利用者の信用スコアや支払い履歴を重視しない。まさにこの点から、借り手の債務水準の過小評価につながるとして、リスクが警告されている。クレジットカーマ(注5)が実施した消費者アンケートによると、BNPLを利用した米国の消費者のうち4割近くが少なくとも1回は支払いを延滞しているという。このうち7割以上は信用スコアの低下(注6)を経験。支払期限内に代金を完済できない消費者も少なくない。こうした状況から、BNPL決済の普及が進むにつれて、オーストラリアや英国で規制当局が監視を強める動きが出始めた。

BNPL市場は、今後も拡大が見込まれている。それだけに、米国でも何らかの規制措置が講じられる可能性がある。今後の米国規制当局の動向が注目される。


注1:
「米国救済計画法」では、1兆9,000億ドル規模の経済対策が規定された(2021年3月16日付ビジネス短信参照)。本文で言及した現金給付も、この経済対策に含まれている。
注2:
年末商戦は小売売上高の約19%を占めると言われる。足元や今後の消費動向を占う意味で、注目すべき時期と言える。
注3:
米商務省が発表する統計上、小売売上高は「自動車・同部品」「家具」「家電」「建材・園芸用品」「食品・飲料」「ヘルスケア」「ガソリンスタンド」「衣料」「スポーツ・娯楽品・書籍」「総合小売り」「無店舗小売り」「フードサービス」「その他」の13業種に細分されている。
注4:
世代別の定義は、Z世代(9~24歳)、ミレニアル世代(25~40歳)、ジェネレーションX(41~56歳)、ベビーブーマー(57~75歳)。
注5:
クレジットカーマは、消費者にクレジットの信用スコア情報などを提供する米国事業者。
注6:
BNPL事業者が提供するサービスには、新規利用者の審査で信用スコアを重視しないものが多い。しかし、利用者の支払いが滞った場合、信用調査機関に報告されることもある。その結果、信用スコアの低下につながる可能性が生じる。
執筆者紹介
ジェトロ・ニューヨーク事務所 調査部
樫葉 さくら(かしば さくら)
2014年、英翻訳会社勤務を経てジェトロ入構。現在はニューヨークでのスタートアップ動向や米国の小売市場などをウォッチ。