特集RCEPへの期待と展望 -各国有識者に聞く
2020年11月15日に地域的な包括的経済連携(RCEP)協定が日本含めた15カ国(ASEAN10カ国、日本、中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランド)の間で署名された。同協定により、世界のGDP、貿易総額および人口の約3割を占める地域の経済連携協定(EPA)が誕生したことになり、その効果に期待が高まる。このたび、ジェトロは海外ネットワークを駆使し、加盟国の有識者に対するインタビューを順次実施した。各国のRCEPへの期待・見解についての現地発レポートをお届けする。
2021年3月10日

この特集の記事
-
RCEP協定締結国間の経済ルール共通化は企業に大きな恩恵(シンガポール)
貿易産業省シニアダィレクター(ASEAN・南西アジア担当)
スライマー・マハムード氏 -
RCEPはフィリピン市場の開放を促進、政府による国内企業へのサポートが必要
フィリピン外務省外交研究所研究員
ジョビト・カティグバック氏 -
輸出拡大やコロナ後の経済回復への寄与に期待(マレーシア)
シンクタンク・マレーシア経済研究所(MIER)
シャンカラン・ナンビア上席研究員 -
RCEPによってビジネス環境は改善、フィリピンが取り組む経済改革とも整合
貿易産業省次官補(産業・通商政策担当)
アラン・ゲプティ氏 -
RCEP参加の機会を最大化するため、政府による戦略策定が必須(インドネシア)
インドネシア経済改革センター(CORE)事務局長
モハマド・ファイサル氏 -
RCEPはフィリピン経済改革の契機となる
フィリピン大学名誉教授(経済・金融分野)
エピクテトス・パタリンフグ氏 -
RCEP域内からの投資に期待(カンボジア)
カンボジア商業省長官
シム・ソケン氏 -
RCEP加盟の機会を生かし産業の高度化を(インドネシア)
戦略国際問題研究所(CSIS)経済部長
ヨセ・リザル・ダムリ氏 -
RCEPはフィリピンへの投資を加速させる
アジア太平洋大学(UA&P)准教授・経済学部長
ジョージ・マンザノ氏 -
豪中関係悪化の中、新たなビジネスチャンスに期待(オーストラリア)
豪日経済インテリジェンス代表
マニュエル・パナジオトプロス氏 -
RCEPは15カ国の補完関係を強める―「中国主導のFTA」は誤解(タイ)
パンヤピワット経営大学(PIM)学長
ソンポップ・マナランサン氏 -
RCEPはグローバルサプライチェーン参画のチャンス(ベトナム)
ベトナム商工会議所(VCCI)WTOセンター所長 グエン・ティ・トゥ・チャン氏
関連記事(ビジネス短信)
- 商務省、RCEP協定の最大限の活用を産業界に呼びかけ(ASEAN、タイ)
- RCEP協定にインドネシアでは期待の一方で懸念も(インドネシア)
- RCEP協定、マレーシアではサプライチェーン強化に期待(マレーシア)
- RCEP協定署名のベトナム、経済拡大に期待感(ベトナム)
- 中国、RCEPにより内需振興や企業の競争力強化などを期待(ASEAN、韓国、中国、日本、オーストラリア、ニュージーランド)
- RCEPの効果、フィリピン経済界の見解は分かれる(フィリピン)
- RCEP協定署名で貿易相、多国間貿易体制を明確に示すイニシアチブと表明(シンガポール)
- 文大統領、RCEPの成果を強調(韓国)
- 豪とNZ、RCEP協定がもたらす新たな輸出機会に期待(オーストラリア、ニュージーランド)
- 東アジア地域包括的経済連携(RCEP)協定、15カ国で署名(ASEAN、インド、韓国、中国、日本、オーストラリア、ニュージーランド)