貿易管理制度

最終更新日:2018年12月14日

管轄官庁

商工省(MOIT)

貿易管理に関わる管轄官庁は商工省(MOIT)である。ただし、CITES(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引の規制に関する条約、通称ワシントン条約)に関する一部特定の品目については、農業農村開発省が管轄する場合がある(2011年10月26日付政令98/2011/ND-CPによる)。

輸入品目規制

政令69/2018/ND-CPに規定されている。

2018年5月15日付政令69/2018/ND-CPに基づき、輸入禁止品目、輸入管理品目および供給調整品目が定められている。詳細は別添のとおり。
ジェトロ:輸入禁止品目、輸入管理品目一覧PDFファイル(404KB) 

商工省は、2018年3月30日付通達03/2018/TT-BCTにて塩および卵の輸入クオータを定め、同年4月2日付通達04/2018/TT-BCTにて砂糖の輸入クオータを定めた。
2018年輸入クオータに関する詳細は、別添のとおり。
ジェトロ:2018年輸入クオータ管理一覧表PDFファイル(197KB)

中古機械・設備の輸入

科学技術省は、2012年9月6日付通達2527/TB-BKHCNに代わり、中古機械・設備および技術ラインの輸入に関して輸入条件および輸入の手続きを規定する2015年11月13日付通達23/2015/TT-BKHCNを発行した。
詳細は「輸出入手続き-その他」、中古機械・設備の輸入手続きの通達23/2015/TT-BKHCNおよび次のジェトロの記事を参照。

廃棄物の輸入

ベトナム税関総局による2018年7月17日発行の指示文書4202/TCHQ-GSQLには、既に公布されている輸入廃棄物の管理強化に関する3つの指示文書8154/TCHQ-GSQL、2443/TCHQ-GSQL、3738/TCHQ-GSQLについての具体策が規定されている。当該指示文書(4202/TCHQ-GSQL)では以下3点の記述がある。

  1. 2014年12月19日付け首相決定73/2014/QD-TTgにおいて既に輸入可能な廃棄物を規定していること。
  2. 環境に関する国家技術規則が存在する品目の廃棄物であること。
  3. 天然資源環境省から廃棄物取扱事業者へ発給される「環境適合証明書」を取得した事業者に対して、取扱予定のスクラップに関する税関総局発行の指示文書に記載された輸入割当目標(輸入量上限目標)に従うこと。

また、ベトナム天然資源環境省は6種類の廃棄物輸入に関する国家技術規則を定めた2通達を2018年10月29日に発行した。まず通達08/2018/TT-BTNMTは鉄スクラップ、プラスチックスクラップ、紙くずに関して。次に通達09/2018/TT-BTNMTはガラススクラップ、非鉄金属スクラップ、スチールスラグに関するそれぞれの輸入可能な種類、輸入禁止品目、禁止されている不純物、望ましくない不純物、およびその他廃棄物の輸入に関する留意事項を規定している。詳細は次のジェトロの記事、地域・分析レポートを参照。

輸入地域規制

地理的な制約を受ける特定の輸入地域は存在しない。

輸入関連法

商法、輸出入関税法、食品安全法など。

詳細は、別添のとおり。
ジェトロ:輸出入関連法PDFファイル(268KB) 

輸入管理その他

輸入物品については、特定の物品に対し、検疫、船積み前検査、輸入許可証の取得が義務付けられている。
また、セーフガード、アンチダンピング、反補助金措置の対象となる場合がある。

検査、検疫

輸入通関時の検査に関する詳細は別添のとおり。
ジェトロ:輸入通関時に検査が必要な品目並びに所轄官庁、関連法PDFファイル(101KB)

輸入許可証および登録制度

輸入許可証

2018年12月14日現在においての輸入許可証は非自主規制輸入許可証の一種である。非自主規制輸入許可証とは商工省、農業農村開発省、中央銀行、情報通信省などの管轄官庁より輸入許可が必要な場合に、当該官庁より取得が必要な許可証を指す。
非自主規制輸入許可証が必要な品目の詳細は、別添のとおり。
ジェトロ:輸入禁止品目-輸入管理品目一覧PDFファイル(404KB)

2012年9月26日付通達27/2012/TT-BCTの施行までは2010年5月28日付通達24/2010/TT-BCT(2011年9月5日付通達31/2011/TT-BCT)付録のリスト記載品目に関して自主規制輸入許可証の発行が必要とされていたが、現在では通達27/2012/TT-BCTが定める通りに無期限に制度を停止している。

自由販売証明書(Certificate of Free Sale:CFS)

輸出用の国内生産品に対するCFSの発行および輸入品のCFSの管理についての政令69/2018/ND-CPが2018年5月15日公布(同日施行)された。なお、2010年2月に発行された輸出入品の自由販売証明書に関する首相決定10/2010/QD-TTgは同日付で失効している。

CFSとは、当該製品が輸出国の一般市場で自由に販売されており、輸出許可されたものであることを証明する書類である。当該製品が現行法令の規格を満たす場合、輸出企業、製造企業の法的代表者は管轄官庁に申請し、管轄官庁が審査の上CFSを発行する。

CFS取得申請書類は、CFS取得申請書および規格証明書の公証コピーであり、管轄官庁により異なる追加書類の提出が必要になる場合がある。CFSは取得してから2年間有効である。CFSの取得はインターネットを通じて申請可能であり、詳細な手続きについては各管轄官庁が規定する。
輸入品の場合は、その他の証明書を発行する根拠としてCFSの提出が要求される。ベトナムと輸出国の協定に基づき公証が免除される場合を除き、CFSの公的公証が必要である。

2010年までCFSの発行・管理権限を有する官庁は、保健省、商工省、科学技術省および農業農村開発省であったが、現在は政令69/2018/ND-CP付録Ⅴ記載の14省がCFSの発行・管理権限を有している。
管轄官庁および管轄する製品のCFS発行・管理については、次のPDFファイルを参照。
ジェトロ:輸入品のCFSの管理および輸出品に対するCFSの発行管轄官庁PDFファイル(143KB)

農業農村開発省管轄の製品およびCFS発行・管理の詳細を規定する2010年11月1日付通達63/2010/TT-BNNPTNTの内容を含む、飼育業種における行政手続の規定の一部修正・補足・解除に関する通達19/2011/TT-BNNPTNTは、2011年4月6日に発行された。
また、VietGAP基準に従って、乳牛、豚、家禽を飼育している組織の認証に関する同通達の第8条を修正するために、通達48/2012/TT-BNNPTNTが2012年9月26日に発行された。

セーフガード措置

国会は、2012年6月20日に価格管理法11/2012/QH13を採択し、価格安定方法を定めている。具体的には、[1] 大きな価格変動が起きることにより経済社会に悪影響が及ぶ時期において、ガソリン、ミルク、電気、薬など特定の商品に対し、生産者である個人や組織は価格登録を行う必要があること、[2] 当該商品に対し、価格安定基金を設置すること、[3] 国内製品と輸出入品の供給や国内各地方間の商品の供給を調整すること、[4] 政府は空港サービスや通信サービス等特定のサービスに対し、価格を規定することなどがある。本法は2013年1月1日に施行された。
また、価格管理法の施行ガイドラインの詳細は、2013年9月25日に施行した政令89/2013/ND-CPにおいて規定されている。
なお、2018年12月14日現在、発動中のセーフガード措置は次のとおり。

アンチダンピング措置

2017年6月12日付外国貿易管理法05/2017/QH14に基づき、他国より輸出される物品の価格がベトナム国内市場での一般的価格、または管轄当局が判断する一般的価格を下回る場合、ダンピングと判断される。行政処罰に関しては管轄当局、または管轄当局の許可を得た国内の民間企業により行使される。なお、当該措置の発動実績として、中国(香港を含む)に対する鉄鋼製品のH形鋼へのアンチダンピング関税措置が挙げられる。期間は2017年9月5日から2022年9月5日までの5年間。
詳細は、ジェトロの記事「中国製H形鋼にAD措置を発動-期間は2022年9月までの5年間-(ベトナム)」(2017年10月2日)を参照。

反補助金措置

2017年6月12日付外国貿易管理法05/2017/QH14、および施行ガイドラインとなる2018年1月15日付政令10/2018/ND-CPにより、反補助金措置は生産物・商品の補助金比率により発動有無が決定されると定められた。主な内容は次のとおり。

  1. 先進国が生産および輸出する物品の価格に対し補助金の比率が1%未満である場合には、反補助金措置は行われない。
  2. 発展途上国が生産または輸出する物品の価格に対し補助金の比率が2%未満である場合には、反補助金措置は行われない。
  3. 後発発展途上国が生産または輸出する物品の価格に対し補助金の比率が3%未満である場合には、反補助金措置は行われない。

なお、ベトナムが輸入した製品に政府補助があり、国内の既存産業に損害をもたらし得る場合、管轄官庁が調査し、必要な措置の適用を判断する。
2018年1月1日の同法施行をもって、これまで本措置を規定していた国会常任委員会制定2004年8月20日付法令22/2004/PL-UBTVQH11は失効した。

その他価格設定

政府は、価格管理に関する2013年11月14日付政令177/2013/ND-CPとその修正・補足となる2016年11月11日付政令149/2016/ND-CP、2013年8月6日付政令89/2013/ND-CPおよび施行ガイダンスとなる2014年3月28日付通達38/2014/TT-BTCを発布した。それにより、損害を与えるような独占的価格支配やその他の価格設定行為がある場合、財務省または税務局は、独占的価格支配行為の制限、行政処罰、損害賠償または刑事処分を科す。行政処罰の詳細に関しては、2013年9月24日付政令109/2013/ND-CPおよび修正・補足となる2016年5月27日付政令49/2016/ND-CPに規定されている。

輸出品目規制

政令69/2018/ND-CPに規定されている。

2018年5月15日付政令69/2018/ND-CPに基づき、輸出禁止品目、輸出管理品目を定めている。詳細は、別添のとおり。
ジェトロ:輸出禁止品目-輸出管理品目一覧PDFファイル(194KB) 

輸出地域規制

輸出禁止となっている国・地域は存在しない。

輸出関連法

商法、輸出入関税法、食品安全法など。

詳細は、別添のとおり。
ジェトロ:輸出入関連法PDFファイル(268KB)

輸出管理その他

政令185/2013/ND-CPにおいて、貿易分野における行政処分の規制範囲等が規定されている。

検査、検疫

詳細は、別添のとおり。
ジェトロ:輸出通関時に検査が必要な品目並びに所轄官庁、関連法PDFファイル(323KB)

行政処分

政府は、貿易分野における行政処分の規制範囲、規制対象、適用原則、違反行為、処罰形態、処罰基準等について、政令185/2013/ND-CP(2013年11月15日公布)を2014年1月1日より施行した。営業許可証に関する規則違反、設立および活動に関する規則違反、市場での物品の流通および取引に関する規則違反、偽物販売規定違反、表示違反等の行為、消費者権利規定違反、貿易促進に関する規則違反、輸出入および関連サービスに関する規則違反、営利目的の仲介活動における違反などを犯した個人および団体は、警告から罰金までの行政処分対象となり、罰則および罰金が規定された。

輸出入活動の管理

従来の実務上、販売会社を設立する場合は、投資ライセンス内に「輸出権の実施範囲には、輸入商品を輸出することは含まれない」と記載されることが多かった。文言だけを見ると「輸入商品をそのまま海外に輸出することはできない」と解釈されていたが、2013年4月22日付の商工省発行の通達08/2013/TT-BCTにより、販売会社が輸入商品をそのまま輸出することが可能であることが改めて明確となった。なお当該通達は2018年1月15日付で失効したが、同日付政令09/2018/ND-CPにおいて同様の解釈が継続されている。

また、通達08/2013/TT-BCT発行までは、EPE企業の輸出入および販売事業ライセンスの取得可否や税務の優遇措置の取扱いについて、一部不明確な点もあったが、現在はEPE企業が輸出入・販売事業ライセンス取得・実施が可能であること、およびEPE企業の税務優遇については、当該輸出入・販売事業が適用外であることが明確になっている。

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