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カラー鋼鈑の輸入にセーフガード発動-6月15日から3年間、適用除外の国・地域や品目も-

(ベトナム)

ハノイ発

2017年06月22日

ベトナム商工省は5月31日付で大臣決定1931/QD-BCTを公布し、カラー鋼鈑の輸入に対してセーフガード措置を発動すると発表した。ベトナムにおけるセーフガード措置発動は5件目で、期間は6月15日から2020年6月14日までの3年間。同措置は、輸入割当とセーフガード関税の組み合わせとなっている。

輸入割当とセーフガード関税の組み合わせ

カラー鋼鈑は、鋼鈑の表面に塗装を施すことで耐久性や機能性などをもたせた鋼材2次製品の一種で、主に屋根などの建材用および冷蔵庫や洗濯機など白物家電に利用される。セーフガード措置の対象となる製品のHSコード(8桁)は、7210.7010(WTO協定税率5%)、7210.7090(5%)、7212.4010(0%)、7212.4020(7%)、7212.4090(7%)、7225.9990(0%)、7226.9919(0%)、7226.9999(0%)の8品目。

輸入割当については、輸入量の多い中国、韓国、台湾、その他の国・地域に対しては、1年ごとに輸入量が割り当てられる(表参照)。輸入量が割当量を超えない場合はセーフガード関税は賦課されないが、割当量を超えた場合には19.0%のセーフガード関税が賦課される。ただし、輸入割当の適用は、ハイフォン市とホーチミン市の各港湾に限定されている。また、中国、韓国、台湾からの輸入に関しては、当該国の所管機関が発給する「関税割当証明書」が必要となる。

表 カラー鋼鈑の輸入割当量とセーフガード関税(単位:トン、%)
期間 中国 韓国 台湾 その他の
国・地域
合計 セーフガード
関税
2017年6月15日
~2018年6月14日
323,120 34,451 14,428 8,680 380,679 19.0
2018年6月15日
~2019年6月14日
355,432 37,897 15,871 9,547 418,747 19.0
2019年6月15日
~2020年6月14日
390,976 41,686 17,458 10,502 460,622 19.0

(出所)2017年5月31日付商工省大臣決定1931/QD-BCT

セーフガード措置の適用対象外となる国・地域もあり、そのリストは大臣決定に記載されている。また、火力発電所で使用されるポリフッ化ビニリデン(PVDF)被覆シート、電子・家電製品に利用されるプレコートメタル(PCM)と塩化ビニルモノマー(VCM)は措置の適用除外となるが、適用除外と認められるためには商工省の決定(許可)が必要とされている。

輸入の急増で国内生産は縮小

同措置に関しては、2016年5月にダイティエンロック、ナムキム・スチール、トン・ドン・アーの地場企業3社が、所管官庁である商工省競争庁に発動の申し立てを行い、同庁が7月から輸入状況の調査をしていた。ベトナムでのセーフガード措置発動は今回で5件目となった。

調査報告書によると、2016年のカラー鋼鈑の輸入量は59万685トンで、前年比70.7%増、2013年比では約4.5倍に拡大している。一方、2016年の国内生産量は前年比1.3%減となっており、急増する輸入品に押され縮小している。

当地日系企業の中には、地場企業向けにカラー鋼鈑を製造しているメーカーがあり、これら企業にとっては今回の措置が有利に働くことが考えられる。一方、家電製品用カラー鋼板を輸入している日系企業は、「具体的な対策は今後検討していく」としている。

(佐藤進)

(ベトナム)

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