ジェトロ対日投資報告2022
第2章 外資系企業のビジネス実態
第3節 外資系企業の地域への進出

1. 国内外資系企業の本社所在地

対日直接投資促進戦略において、外資系企業の地方への進出を促進し、地域経済の活性化に結び付けていくことがが求められているところ、外資系企業の地域への進出状況を考察する。

国内外資系企業の本社所在地を地域別に集計すると、関東が72.4%を占めた。地域ごとの業種の特徴として、関東、関西地方では卸売業・商社がそれぞれ38.9%、42.7%と高く、中部には製造業が34.1%と高い(図表2-13)。 新規分析

また、国内拠点数を聞いたところ、国内に拠点を複数持つ企業は、全体の30.6%を占めた。製造業や小売業で、拠点を複数持つ傾向がみられる(図表2-14)。複数拠点を持つ企業の立地先を都道府県別でみると、東京都以外では愛知県、大阪府、福岡県が多かった。 新規分析

図表2-13 地域別本社所在地 新規分析
図表2-14 業種別拠点数 新規分析

2. 日本のビジネス環境の魅力

本アンケートでは、外資系企業が魅力的と感じる日本のビジネス環境について、複数回答可の選択式で回答を得た。集計結果によると、日本のビジネス環境の魅力としては、「市場規模」が63.4%と最も高く、「日本市場の成長性」が32.0%、「インフラの充実」が31.9%で続く。

地域別にみると、中国・四国地方で「国内企業の高い技術・研究開発能力」を選択した割合が高かった。また、「生活環境の充実」は南に行くほど高くなる傾向がみられる(図表2-15)。 新規分析

図表2-15 日本のビジネス環境の魅力 新規分析

3. 新たに拠点を設置する際に重視する事項 新規分析

既存拠点の強化あるいは新たに拠点を設置する場合、地域・都道府県の選定において重視する点を複数回答で聞いたところ、全体では、「新規の顧客獲得が見込める」が最も多かった(図表2-16)。この傾向は特に小売業・サービス業その他で顕著。一方で、製造業では「ビジネスコストの低さ」が重視されている。

図表2-16 拠点設置の際に重視する事項(複数回答可) 新規分析

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