日本からの輸出に関する制度 健康食品の輸入規制、輸入手続き

タイでの輸入手続き

1. 輸入許可、輸入ライセンス等、商品登録等(輸入者側で必要な手続き)

調査時点:2020年9月

健康食品を輸入する際には、使用している成分が許可されているかどうか事前に食品医薬品局補助食品許可申請部に確認することをお勧めします。許可されている成分ではなかった場合、食品医薬品局指定の機関にて食品安全評価を受ける必要があります。

この食品安全評価は、保健省告示No.376「新規食品Novel Food」に規定される新規食品の定義(食品としての消費歴が15年未満、一般的な製造工程由来ではないものなど)に該当するかどうかで評価を行う機関、日数などが変わります。

  • 新規食品に該当する場合:
    食品医薬品局指定の機関(保健省医科学局食品品質安全室、工業省食品研究所など)にて評価を受けます。所要日数は約144営業日、費用は分析機関により異なりますが保健省の食品品質安全室では60,000バーツ、申請手数料3,000バーツとなっています。
  • 新規食品に該当しない場合:
    食品医薬品局食品部規格規定グループにおいて評価を受けます。所要日数は約239営業日、費用は内容に応じて45,000バーツまたは69,000バーツ、申請手数料3,000バーツとなっています。

輸入可能な補助食品の場合
販売目的で輸入する場合は、輸入者がタイ保健省食品医薬品局(FDA)で食品輸入許可書 (3年間有効)を取得しておく必要があります。補助食品は、「品質規格管理食品」に該当し、食品登録番号(通称:オーヨーマーク)を取得することが必要となります。その際に、輸出国側の「GMP製造基準適合証明書」(※)が必要です。

a) 食品輸入許可書の取得(Orr.7)

申請場所:
タイ保健省食品医薬品局(FDA)内ワンストップサービスセンター1階
必要書類:
  1. 申請書チェックリスト
  2. 輸入許可申請書(様式Orr.6):法人登録証明書と同じ署名権限者が署名
  3. 添付書類(法人の場合)
    • 申請者(事業運営者)の身分証明書および住居登録証(タビアンバーン)コピー:外国人の場合はパスポートと労働許可証のコピー
    • 法人登録証コピー:6カ月以内に発行されたもので、販売目的の食品輸入に関する目的が記されたもの。
    • 株主名簿(BorOrrJor5)コピー:外国籍の法人の場合は外国人事業許可証のコピーまたは投資奨励カード(BOIカード)を添える。
    • 事業運営者任命・委任書:収入印紙30バーツを添付
    • 法人の署名権限者の身分証明書コピー:外国人の場合はパスポートのコピー
  4. 食品輸入場所・保管場所に関連する書類
    • 食品輸入場所および保管場所の住居登録証コピー
    • 場所利用同意書の原本または賃貸契約書コピー(あれば)
  5. 食品輸入場所・保管場所に関する図表
    • 輸入場所/保管場所の周辺の建物の地図
    • 保管場所内のレイアウト
  6. 食品輸入許可申請書類の内容保証書(施設の検査を受けない場合のみ:施設の条件を満たしていることを保証する書類)
  7. 輸入施設/保管施設の写真
  8. 委任状

b)食品登録番号(通称:オーヨーマーク)の取得

申請場所:
タイ保健省食品医薬品局(FDA)のe-submissionシステム(オンライン)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
手順:
  1. e-Authentication外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでアカウントを作成
  2. 食品事務局第5ビルにてe-submissionシステム使用申請書を提出
  3. e-submissionシステム上で製造場所証明書(GMP製造基準適合証明書)をアップロード
  4. 食品登録/詳細通知書(Sor.Bor.5)の情報を入力し、その他書類をアップロード
  5. 支払い指示書を印刷し、申請手数料を支払う
  6. e-submissionシステム上で食品登録番号の入った食品登録証明書(SorBor.5/1)が発行される
必要書類:
  • 食品登録/食品詳細通知書(Sor.Bor.5)(システム上でこの様式を選択)
  • 輸出業者からの成分が記された書類
  • 製造場所証明書(GMP製造基準適合証明書)(※)
  • 食品輸入許可書番号
  • 補助食品の主要成分である原材料の品質規格書(Raw material specification)。補助食品の種類に応じて次を追加する。
    1. 原材料が植物の場合、各原材料の学名および特性
    2. 各原材料の使用部分
    3. 原材料が抽出物の場合、抽出に使用した溶媒の種類、抽出から得た主要物質または物質のグループ、抽出物1グラムに使用された原材料の量の比率(Extraction ratio)
  • 品質規格分析結果報告書(補助食品は初回輸入時にも提出。関連する告示の品質規格に関する分析結果報告書は、国内外の政府機関、政府機関が認証した機関、国際基準の試験所認定機関により認証された機関により分析されたものであること。)

なお、補助食品については、以前は製品の種類によりラベルの使用許可や製造国側の自由販売証明書が必要でしたが、現在は廃止されています。

※GMP製造基準適合証明書について
事前に輸入者がタイ保健省食品医薬品局で食品登録番号(通称:オーヨーマーク)を取得する必要があります。食品登録番号取得申請時と輸入通関時に、製造国からのGMP製造適合証明書などの提出が必要であるため、輸出者側での準備が必要です。

この証明書が必要な食品は、保健省告示No.193、No.239、No.318および食品別の保健省告示で指定されており、保健省告示No.193に定められている基準に従って製造を行う必要があります。

具体的な証明書としては、タイ法令に適合している旨の証明書、CODEX食品規格の一般原則、HACCPシステム、ISOマネジメントシステムなどに関する規格の適合証明書(ISO 9001、ISO 22000など)といったものが認められています。日本からの輸出の場合は、食品衛生法(昭和22年法律第233号)第52条に基づく営業許可証で代替できる場合があります。都道府県条例に基づく営業許可証である場合は、当該条例と保健省告示No.193の整合性を問われることがあります。

これらの証明書の発行者としてタイ政府が認めているのは、(1)食品製造国の政府機関、(2)政府機関の認証を受けた組織、(3)タイ国内にある食品製造国の大使館、(4)国際的な認証機関です。なお、在タイ日本国大使館では前述の証明書の発行は行われていません。また、国際的な認証機関は、国際認定機関フォーラム(IAF)のメンバーとなっている機関が認定した認証機関などが該当するとして、制度の運用がなされています。

証明書がタイ語・英語以外で記載されている場合は、タイ語または英語に翻訳したものの用意が必要です。翻訳については、(1)食品製造国にあるタイ大使館、(2)タイ国内にある食品製造国の大使館、(3)政府機関、(4)国際基準に関する資格を有している民間企業のいずれかによる翻訳証明が必要です。

原本ではなく写しの証明書を使用する際には、(1)証明書発行機関、(2)タイ国内にある食品製造国の大使館、(3)政府機関、(4)公的に権限を与えられた者のいずれかによる原本証明(写しが原本と相違ないことの証明)が必要です。

また、証明書に有効期限が明示されていない場合は、証明書交付後1年以内のもののみが使用できることになります。

2. 輸入通関手続き(通関に必要な書類)

調査時点:2020年9月

輸入前
  1. 輸入者通関者登録外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを済ませておく。
  2. 関税局のNSWシステムから輸入申告の際に必要なLPI(License Per Invoice)番号を取得する。
  3. 製造施設証明書(GMP製造基準適合証明書)を食品医薬品検査所情報システム外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに登録する。
輸入日
  1. 輸入申告書に関する情報を、NSWシステム外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを通して関税局に送付する。(LPI番号が必要)
  2. 内容が確認された後、検査指示(Green Line/Red Line)と輸入申告書番号が発給される。
  3. 納税する。
  4. 食品医薬品検査所にて衛生検査(抽出検査)を受け、その結果が税関職員に通知される。
  5. 2.の検査指示に従う。
    • グリーンライン(検査免除)の場合は、貨物の受取手続きに進む。
    • レッドライン(要検査)の場合は、職員の検査を受けたうえで貨物の受取手続きに進む。
必要書類
  • 輸入申告書
  • 輸入許可書(Orr.7)
  • 食品登録番号の入った食品登録証明書(Sor.Bor.5/1)
  • 船荷証券(B/L)もしくは航空貨物運送状(Air Waybill
  • インボイス
  • パッキングリスト
  • 製造場所証明書(GMP製造基準適合証明書)(事前に登録済みの場合は不要)
  • 特定原産地証明書(Certificate of Origin)(該当する場合)
  • 商品カタログ、成分書類など

3. 輸入時の検査・検疫

調査時点:2020年9月

タイ保健省食品医薬品局管轄の食品医薬品検査所および税関において重金属、汚染物質、食品添加物、ラベルなどの食品抽出検査、書類検査(HSコード、価格、数量など)が行われることがあります。

4. 販売許可手続き

調査時点:2020年9月

補助食品の販売許可は必要ありません。

5. その他

調査時点:2020年9月

なし

タイ内の輸入関税等

1. 関税

調査時点:2020年9月

関税は、最高税率のほかに、関税率勅令第12条に従い減免された基本税率(一部対象外)、WTO税率、2007年11月に発効した日本・タイ経済連携協定税率(JTEPA)、2009年6月に発行した日本・ASEAN包括的経済連携協定(AJCEP)の設定があります。JTEPA、AJCEPの適用を受けるには、原産品であることを証明する「特定原産地証明書」の提出が必要です。同証明書におけるHSコードの表記は、2002/2007年版のHSコードに基づいて記載しなければなりません。これらの適用を受けない場合は、基本税率が設定されている品目については基本税率、設定されていない品目についてはWTO税率が適用されます。
一例として、ビタミンCサプリメントのJTEPA税率は0%、AJCEP税率は0%、基本税率は5%となっています。

2. その他の税

調査時点:2020年9月

輸入額(CIF)と関税額の合計に付加価値税(VAT)7%が課税されます。

3. その他

調査時点:2020年9月

通関手数料は200バーツです。