2.11 高度人材外国人に対するポイント制による優遇制度
2.11.1 高度人材外国人に対するポイント制とは
日本の経済成長などに貢献することが期待されている高度な能力や資質を持つ高度人材外国人の受入を促進するため、高度人材外国人に対しポイント制を活用し、ポイントの合計が一定点数(70点)に達した高度人材外国人に対し、出入国在留管理上の優遇措置を講ずる制度です。新規入国の高度人材外国人に対しては、まずは高度専門職 1号という在留資格を付与し優遇します。また、高度専門職 1 号の在留資格を所持し 3 年以上在留した外国人に対しては、高度専門職 2号を付与し、さらなる優遇措置を施します。
詳細に関しては下記のウェブサイトを参照ください。
2.11.2 ポイント評価
高度人材外国人の活動内容を以下のように分類し、それぞれの活動の特性に応じて、学歴、職歴、年収、研究実績などの項目ごとにポイントを設定の上、評価を実施します。
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(1)
高度学術研究活動「高度専門職 1 号(イ)」
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(2)
高度専門・技術活動「高度専門職 1 号(ロ)」
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(3)
高度経営・管理活動「高度専門職 1 号(ハ)」
ポイントの算出方法の詳細に関しては上記の出入国在留管理庁ウェブサイトを参照ください。
2.11.3 優遇措置
高度外国人材に認定された方には、次の出入国在留管理上の優遇措置が認められます。
「高度専門職 1 号」の場合
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(1)
複合的な在留活動の許容
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(2)
5 年の在留期間の付与
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(3)
在留歴に係る永住許可要件の緩和
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(4)
配偶者の就労
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(5)
一定の条件の下での親の帯同
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(6)
一定の条件の下での家事使用人の帯同
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(7)
入国・在留手続の優先処理
「高度専門職 2 号」の場合
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(1)
[高度専門職 1 号]の活動と併せてほぼすべての就労資格の活動を行うことができる
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(2)
在留期限が無期限となる
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(3)
上記(3)から(6)までの優遇措置が受けられる
2.11.4 高度人材外国人認定要件の緩和
高度人材外国人の受入を促進するため、ポイント加算措置が見直されました。(2017年4月)
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(1)
成長分野(IT等)において所轄省庁が関与する先端プロジェクトに従事する人材に対する加算(10 点)
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(2)
高額投資家に対する加算(5 点)
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(3)
トップ大学卒業者に対する加算(10 点)
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(4)
ODA を活用した人材育成事業の修了者に対する加算(5 点)
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(5)
高度学術研究分野における大卒者等への加算(10 点)
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(6)
複数の修士号または博士号を取得した者に対する加算(5 点)
-
(7)
一定の水準の日本語能力(日本語能力試験 N2 程度)を有する者への加算(10 点)
2.11.5 永住許可申請に要する在留期間の見直し(日本版高度外国人材グリーンカードの創設)
高度人材外国人の受入を促進するため、永住許可申請に要する在留期間の見直しがはかられ、いわゆる「日本版高度外国人材グリーンカード」が創設されました。(2017年4月26日)
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(1)
70 点以上のポイントで高度外国人材として認められた者について、永住許可申請に要する在留期間が 5 年から 3 年に短縮されました。
-
(2)
特に高度と認められる高度外国人材(80点以上のポイントで認められた者)については、永住許可申請に要する在留期間が 5 年から 1 年に大幅に短縮されました。
Section 2:目次
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2.1
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2.2
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2.3
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2.4
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2.5
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2.6
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2.7
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2.8
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2.9
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2.10
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2.11
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2.12
Section 2:各種申請書類サンプル
番号 | Section | 書類名 | 本資料に関する管轄省庁 |
---|---|---|---|
18 | 2-3a |
在留資格認定証明書交付申請書(企業内転勤)(日英併記)![]() |
入国管理局![]() |
19 | 2-3b |
在留資格認定証明書交付申請書(技・人国)(日英併記)![]() |
入国管理局![]() |
20 | 2-3c |
在留資格認定証明書交付申請書(経営・管理)(日英併記)![]() |
入国管理局![]() |
-
※
2018年7月時点、本文に合わせて改訂中
本資料は、外国企業が日本に会社等を設立する際に必要となる登記、査証、税制、人事・労務の各種申請書類について、その様式と記入例等を示したものです。一部、英語は暫定の翻訳です。本資料は、管轄省庁等が提供する正式な書類ではありませんので、実際に手続きを行う際には管轄省庁の公式ウェブサイト等からダウンロードし、最新の書類を入手してください。また、ご不明な点は専門家にご相談ください。
なお、本資料で提供している情報は、ご利用される方のご判断・責任においてご使用ください。ジェトロでは、できるだけ正確な情報の提供を心掛けておりますが、本資料または本資料に記載されたリンク先の外部サイトが提供した内容に関連して、ご利用される方が不利益等を被る事態が生じたとしても、ジェトロは一切の責任を負いかねますので、ご了承ください。
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