アフリカの課題を日本企業の商機に、TICADでアフリカ有力企業がリバースピッチ実施
(アフリカ、エジプト、モロッコ、南アフリカ共和国、コートジボワール、ガーナ、ケニア、ナイジェリア、コンゴ民主共和国、日本)
カイロ発
2025年09月02日
ジェトロは8月21日、第9回アフリカ開発会議(TICAD9)のテーマ別イベント「 TICAD Business EXPO & Conference(TBEC)」(2025年8月27日記事参照)において、「J-Twende (Japan-Africa Collaboration Hub):アフリカ有力企業によるリバースピッチ」を実施した。
「J-Twende」は、アフリカの社会課題を日本企業の商機として捉え、日本企業との連携によってビジネス上の課題解決を目指すアフリカ有力企業(チャレンジオーナー)と、課題解決に資する技術やサービスを有する日本企業のマッチングを実施するジェトロの事業プログラムだ(2025年7月16日付お知らせ参照)。アフリカの重要課題である「稼ぐ力」「人づくり」「街づくり」の3点に沿って、チャレンジオーナーが自社の課題を発信し、マッチング先となる日本企業を募る。
8月21日のリバースピッチでは、チャレンジオーナーが登壇し、来場した日本企業に現地の「生のニーズ」を発信するとともに、課題解決に向けて日本企業に協業連携を呼びかけた。チャレンジオーナーの課題と解決に資する技術・サービスのニーズは次のとおり(注)。
- ELARABY Group(エジプト):家電製造・販売におけるイノベーション(2025年7月8日付地域・分析レポート参照)
- GAMING SEKAI(モロッコ):日本のマンガ・アニメの正規商品販路拡大に向けたハブ機能強化
- Jendamark(南アフリカ共和国):自動車産業における人材育成とエネルギー問題への対応
- MMR、MES(コンゴ民主共和国):重要鉱物の共同開発、電子廃棄物問題へのソリューション
- MTN Ghana(ガーナ):デジタル金融インフラの構築
- SIFCA(コートジボワール):西アフリカにおける持続可能な農業・食品産業バリューチェーンの構築
- Sovereign(南アフリカ共和国):鶏肉製品の高付加価値化およびリスク軽減ソリューション
- STL(ケニア):アフリカ初の半導体現地製造、高付加価値化
- TGI(ナイジェリア):ナイジェリア農業バリューチェーンの高度化
- UAC(ナイジェリア):製造・流通課題の克服に向けた製造業DXと持続可能性への挑戦
ジェトロは今後、ピッチ内容に対する日本企業からの提案を募り、チャレンジオーナーとの商談をアレンジするとともに、商談進捗に応じて支援を提供する。チャレンジオーナーが抱える課題の概要および事業提案に必要な情報についてはJ-Twendeウェブサイトで確認が可能。
登壇したチャレンジオーナー(ジェトロ撮影)
(注)南アフリカ共和国の2社は、ネルソン・マンデラ・ベイ商工会議所の会員企業であり、同商工会議所チーフエグゼクティブオフィサーのデニス・ヴァン・ヒュイスティーン(Denise Van Huyssteen)氏が登壇した(2025年8月15日付地域・分析レポート参照)。
(塩川裕子、西浦梨佳子)
(アフリカ、エジプト、モロッコ、南アフリカ共和国、コートジボワール、ガーナ、ケニア、ナイジェリア、コンゴ民主共和国、日本)
ビジネス短信 372eea84a8294a47