ジェトロ・ヨハネスブルク事務所

重要鉱物の共同開発、電子廃棄物問題へのソリューション(コンゴ民主共和国)

重要鉱物の共同開発および責任あるサプライチェーンの構築

メッセージ

担当者:Mr. Charles TSHIBANDA KASOLWA
役職:General Manager Business Development

VinmartグループはMining Minerals Resources S.A.R.L.(MMR)として鉱物加工分野における技術革新・効率化・環境対応と、Mining Engineering Services(MES)として廃棄物処理分野における、特に電子廃棄物の処理にかかる持続可能なソリューションを求めています。当社は、環境技術・資源循環分野で高い評価を受ける日本企業と協業し、この課題解決に取り組みたいと考えています。この革新的な取り組みを通じて、環境保護と経済発展の両立を目指しながら、現地での豊富な経験とネットワークを活かし、日本企業の皆様とともに、持続可能な未来を築いていけることを心より願っております。

チャレンジ詳細

Challenges
  1. 鉱物精製処理技術向上・共同開発(MMR):
    カシテライト(鉱石)からスズの製錬を行い、最終製品として99.95%の高純度スズ金属を生産しています。この製錬過程で副産物として生成されるスズスラグは貴重な資源ですが、現在の技術ではタンタルの品位が4〜8%ほどです。精製処理技術を向上させ品位を20%以上にするなど、こうした重要鉱物の付加価値を高めたいと考えています。
  2. 電子廃棄物処理(MES):
    アフリカへの中古大量流入により電子廃棄物の墓場となっているコンゴ民主共和国では、リサイクルインフラの不足、収集・物流システムの未整備、環境に配慮した施設の不足などの課題があります。 人口も増加している中、リサイクルすることで資源として有効活用していきたいです。多くの企業が取り組めていない分野なので、ビジネスチャンスがあります。
Collaboration Needs
1.連携形態
  • 重要鉱物の付加価値・製錬効率向上のための共同開発(MMR)
  • 電子廃棄物処理・リサイクル設備の導入(MES)
  • 透明性のあるサプライチェーン、インフラ構築のための技術的パートナーシップ(MMR/MES)
2. 日本企業から導入したい技術等
  • 重要鉱物の付加価値・製錬効率向上のための技術の導入(例:スズスラグに含まれるタンタルの品位を高める熱冶金技術(ピロメタラジー) ) (MMR)
  • 電子廃棄物の収集、解体、金属回収プロセスおよびリサイクル設備(MES)
  • •国際基準で環境に配慮したインフラの構築(MMR/MES)
Assets/Support
  • アフリカ鉱物市場へのネットワーク、アクセス
  • 政策連携(政府および業界との連携)
  • タンタルおよびタングステン製品の優先購入権

チャレンジオーナーについて

Mining Minerals Resources S.A.R.L.(MMR)は、2009年に設立されたVinmartグループの子会社で、コンゴ民主共和国(DRC)全土でスズ、タンタル、タングステン、金の探査および採掘を行っています。MMRは7つの州にわたって50の鉱業コンセッション(総面積6,500平方キロメートル以上)を保有しており、機械化、半機械化、手工業による採掘を組み合わせた事業を展開しています。1,000人以上の従業員と15,000人の手工業採掘者を支援しており、CSR(企業の社会的責任)活動を通じて地域社会の力を引き出す取り組みも積極的に行っています。Mining Engineering Services(MES)も同様に、Vinmartグループの子会社で、EPCM(設計・調達・建設・管理)請負業者として、設計、エンジニアリング、調達、プラント建設、試運転、電力の送配電、人材サービス、保守、機器レンタルなど、包括的なソリューションを提供しています。いずれもISO 9001、14001、45001の認証を取得しており、責任ある採掘、地域開発、そして高い環境・安全基準の推進に尽力しています。