日本からの輸出に関する制度

コメの輸入規制、輸入手続き

タイの輸入規制

1. 輸入禁止(停止)、制限品目(放射性物質規制等)

調査時点:2019年9月

精米の輸入は可能です。
ただし玄米は検疫条件が未設定のため輸入できません。

2. 施設登録、輸出事業者登録、輸出に必要な書類等(輸出者側で必要な手続き)

調査時点:2019年9月

輸入通関時に、輸出者側の植物検疫証明書が必要です。
また、日本・タイ経済連携協定(JTEPA)税率の適用を受ける場合、輸出者側の特定原産地証明書が必要です(日本商工会議所が発給)。

また、農林水産省では、販売などの目的でコメを輸出する場合には、事前に地方農政局などへ輸出数量の届け出を行うことを義務付けています。 届け出を行わなかったり、虚偽の届け出によりコメを輸出した場合には、20万円以下の過料に処せられることがあるため注意が必要です。詳細は関連リンクの「米麦等を輸出される方へ」(農林水産省)を確認してください。

3. 動植物検疫の有無

調査時点:2019年9月

精米は、植物検疫法上「輸入制限品」となっており、輸出国からの植物検疫証明書が必要となっています。
植物検疫証明書の発行については、農林水産省植物防疫所のウェブサイト「輸出植物検疫」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを参照してください。

タイの食品関連の規制

1. 食品規格

調査時点:2019年9月

輸入米の食品規格はありません。

2. 残留農薬および動物性薬品

調査時点:2019年9月

食品中の残留農薬については、保健省告示No.387(2017年)「残留有害物質を含有する食品」に規定されており、同告示リスト1に掲載する「1992年有害物質法」および「2008年改正版」に基づくカテゴリー4の農薬(82種類)の含有が禁止されています。これ以外の農薬については、 1)リスト2に最大残留基準(52種類)を設定、 2)1)に規定がないものはCodex基準に従う、 3)1)、2)に規定がないもので、リスト3の植物用規定値(17物質)以外については、一律基準0.01mg/kgを適用、 4)リスト4の外因性最大残留基準(5物質)を超えてはならないと規定されています。

保健省告示No.387 リスト2に設定されている精米の最大残留基準(MRL)(mg/kg)
化学物質名 MRL
クロルピリホス
chlorpyrifos
0.1
カルバリル
carbaryl
1
カルベンダジム/ベノミル
carbendazim benomyl
2
カルボスルファン
carbosulfan
残留する物質の種類:カルボスルファン
carbosulfan
0.2
残留する物質の種類:カルボフラン
carbofuran
0.1
フッ化スルフリル
sulfury fluoride
0.1
2,4-D 0.1
ジオメチカルバメート
dithiocarbamates
0.05
パラコート
paraquat
0.05
ピリミホスメチル
pirimiphos-methyl
5
フィプロニル
fipronil
0.01
フェニトロチオン
fenitrothion
1
臭化メチル
methyl bromide
残留する物質の種類:臭化メチルやその他の物質の使用から発生する臭化物イオン。共有結合による臭素は含まない。 50
残留する物質の種類:臭化メチル(輸入検査時点) 1
残留する物質の種類:臭化メチル(販売時点) 0.01
アセフェート
acephate
1
イミダクロプリド
imidacloprid
0.05
リン化水素
hydrogen phosphide
0.1

*旧基準値No.337(2011年), No.361(2013年)からの変更点としては、ピリミホスメチルの基準が7から5に、パラコート基準が0.1から0.05に変更され、また、新たにフィプロニル、アセフェート、イミダクロプリドの基準が設けられています。

保健省告示No.387 リスト4に設定されている精米の外因性残留基準(EMRL)(mg/kg)
食品の種類 アルドリン及びディルドリン
(aldrin and dieldrin)
クロルデン
(chlordane)
DDT エンドリン
(endrin)
ヘプタクロル
(heptachlor)
穀物 0.02 0.02 0.1 0.01 0.02
植物用規定値
保健省告示No.387(2017年) リスト3参照

3. 重金属および汚染物質

調査時点:2019年9月

食品法に基づき、保健省告示「汚染物質を含有する食品基準」において食品中に含まれる重金属および汚染物質の最大残留基準値(MRL)が次のとおり規定されています。 そのほか、食品によっては別途規定がある場合があるため、該当食品の保健省告示を確認する必要があります。コメについては、ビタミン添加米の告示があります。

コメにおける重金属および汚染物質の最大残留基準値(MR)(mg/kg)
物質名 MRL
スズ 250
亜鉛 100
20
1
水銀 0.02
アフラトキシン 20
総ヒ素 2

また、全食品を対象に、保健省告示No.269(2003年)、No.299(2006年)においてクロラムフェニコールおよびその塩ならびにその代謝系物質など不検出とする物質が7種類、保健省告示No.378(2016年)において食品への使用を禁止する植物・動物・動植物の部位として73種類、保健省告示No.390(2018年)においてステビアなど使用基準を規定する物質が3種類、保健省告示No.391(2018年)において臭素化植物油など、製造、輸入、販売が禁止される物質(これらを原料とする食品を含む)として13種類が規定されています。

4. 食品添加物

調査時点:2019年9月

食品添加物については、食品法に基づき、保健省告示 No.281(2004年)「食品添加物」、No.381(2016年)第4版に定義など、No.389(2018年)第5版に使用基準(食品添加物名、対象とする食品、上限値など)が規定されています。また、食品製造用の酵素の使用基準については、保健省告示 No.409 (2019年)「食品製造に使用する酵素」に規定されています。 そのほか、食品別に保健省告示で規定されている場合は、当該告示に従う必要があります。それ以外については、各種安全評価を経たうえで、食品医薬品局の承認に基づいて使用する必要があります。

5. 食品包装規制(食品容器の品質または基準)

調査時点:2019年9月

食品法に基づき、保健省告示 No.92(1985年)、No.295(2005年)において規定されています。

共通
清潔であること
再利用ではないこと(材質により例外あり)
健康を害する恐れのある量の重金属またはほかの物質が食品を汚染しないこと
病原菌を含有していないこと
色素が食品を汚染しないこと
プラスチック製
材質基準と溶出基準が規定されています。
セラミック・ほうろう製
鉛とカドミウムの溶出基準が規定されています。

リサイクル可能な容器包装の規定はありません。

6. ラベル表示

調査時点:2019年9月

精米の表示項目については、食品医薬品局発行のガイドラインにより、保健省告示No.383(2017年)「包装食品のラベル表示について」第2版において規定される項目のうち、少なくとも次の表示をタイ語で行うこととされています。文字の大きさなどについては、保健省告示No.383の規定に従わなければなりません。

  • 食品名(コメの種類。例:日本米、日本米(無洗米)、日本米(コシヒカリ)、もち米)
  • 輸入者の名称ならびに所在地および精米業者の名称ならびに製造国名
  • 食品の正味の重量
  • 食品名に記載した種類以外の精米が混ざっている場合は、その種類と割合
  • 賞味期限
  • 使用方法または炊飯方法

有機表示については、「その他」を参照してください。

7. その他

調査時点:2019年9月

なし

タイでの輸入手続き

1. 輸入許可、輸入ライセンス、商品登録等(輸入者側で必要な手続き)

調査時点:2019年9月

タイ保健省医薬品局、タイ商務省外国貿易局、タイ農業協同組合省農業局での事前手続きが必要です。

  1. 保健省食品医薬品局(FDA):販売目的で輸入する場合は輸入者が食品輸入許可書(3年間有効)を取得しておくことが必要です。精米は、食品法上「一般食品」に該当するため、食品登録番号を取得する必要はありませんが、任意で取得することも可能です。
  2. 商務省外国貿易局:精米は、貿易管理法上「貿易管理品目」となっており、関税割当制度が適用されているため、割当枠内・枠外でも事前の適用申請(関税面の権利取得証明書の申請)を行わなければなりません。申請時に、コメの取引業許可書が必要です(4.販売許可手続きを参照)。
  3. 農業協同組合省農業局:精米は、植物検疫法上「輸入制限品目」となっており、植物検疫法に基づく輸入申告書を提出しなければなりません。また、輸入時には輸出国からの植物検疫証明書が必要です。
食品輸入許可書の取得(Orr.7)
申請場所
食品医薬品局(FDA)内ワンストップサービスセンター1階
審査後約7~10日で許可書が発行される。
必要書類
申請書チェックリスト
輸入許可申請書(様式Orr.6):法人登録証明書と同じ署名権限者が署名
添付書類
  • 申請者の身分証明書および住居登録証(タビアンバーン)コピー:外国人の場合はパスポートと労働許可証のコピー
  • 法人登録証コピー:6カ月以内に発行されたもので、販売目的の食品輸入に関する目的が記されたもの。
  • 株主名簿(BorOrrJor5)コピー:外国籍の法人の場合は外国人事業許可証のコピーまたは投資奨励カード(BOIカード)を添える。
  • 委任および実施者任命書:収入印紙30バーツを添付
  • 法人の署名権限者の身分証明書コピー:外国人の場合はパスポートのコピー
食品輸入場所・保管場所に関連する書類
  • 食品輸入場所および保管場所の住居登録証コピー
  • 場所利用同意書の原本または賃貸契約書コピー(あれば)
食品輸入場所・保管場所に関する図面
  • 輸入場所/保管場所の周辺の建物の地図
  • 保管場所内のレイアウト
食品輸入許可申請書類の内容保証書(施設の検査を受けない場合のみ:施設の条件を満たしていることを保証する書類)
委任状(法人代表者/署名権限者以外に申請を委任する場合)
関税面の権利取得証明書の取得
手順
輸入者は外国貿易局の登録データベース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、許可書/証明書発行システム利用者登録を行う。
輸入者は外国貿易局の証明書発行システム外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを通じて申請書、その他の必要書類を提出する。
必要書類
申請書
添付書類
  • 日本からの植物検疫証明書(Phytosanitary Certificate)
  • 日本からの特定原産地証明書(Certificate of Origin: C/O)
  • インボイス、パッキングリスト、船荷証券(B/L)もしくは航空貨物運送状(Air Waybill)
会社登記証明書(目的にコメの輸入が記載されたもの)
タイ商務省国内取引局発行のコメの取引業許可書(種類:輸入)
植物検疫法に基づく輸入申告書の提出
手順
輸入者は農業局農業事務所で植物輸入申告書提出/許可書発行システムの利用者登録を行う。
植物輸入申告書提出/許可書発行システム外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを通じて、申請書、その他の必要書類を提出する。
受理番号が発行される。
必要書類
植物輸入申告書(P.Q.5)
日本からの植物検疫証明書(Phytosanitary Certificate)
会社登記証明書
会社代表者のIDカード
インボイス、パッキングリスト、船荷証券(B/L)もしくは航空貨物運送状(Air Waybill)

2. 輸入通関手続き(通関に必要な書類)

調査時点:2019年9月

日・タイ経済連携協定(JTEPA)適用税率の権利を得る場合、日本商工会議所発行の「特定原産地証明書」(Preferential Certificate of Origin)とタイ商務省外国貿易局発行の「関税面の権利取得証明書」が輸入時に必要となります。

通関手続きの概要は次のとおりです。

  1. 輸入申告書に関する情報を端末上(NSWシステム)で関税局に送付する。(P.Q.5受理番号が必要)
  2. 内容が確認された後、輸入申告書番号が発給される。
  3. 納税する。
  4. 検疫、衛生検査
  5. 検査合格後、植物の持ち出し許可書(P.Q.6)が発行され、税関職員に連絡される。
  6. 検査指示に従う。
    • グリーンライン(検査免除)の場合は、貨物の受け取り手続きに進む。
    • レッドライン(要検査)の場合は、職員の検査を受けたうえで貨物の受け取り手続きに進む。
必要書類
輸入申告書
日本の検疫証明書
インボイス
パッキングリスト
船荷証券(B/L)もしくは航空貨物運送状(Air Waybill)
食品輸入許可書(Orr.7)
関税面の権利取得証明書
植物輸入申告書受理番号
日本からの植物検疫証明書(Phytosanitary Certificate)
原産地証明書(Certificate of Origin: C/O)(該当する場合)

3. 輸入時の検査・検疫

調査時点:2019年9月

コメは、農業協同組合省農業局管轄の植物検疫所において、植物検疫法に基づく検査および食品法に基づく残留農薬検査、重金属等の検査が行われます。輸入前に取得した受理番号が入った植物検疫法に基づく輸入申告書が必要です。

4. 販売許可手続き

調査時点:2019年9月

コメの輸出/輸入/精米/仲買人/卸/取引所に関する事業については、コメ取引業許可書が必要です。この許可書の有効期限は許可書発行年の12月31日です。

手順
コメ取引情報データベースシステム外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますの利用者登録を行う。
情報を入力し、必要書類を添付する。
審査を受け、手数料を支払う。
申請した商務事務所で許可書を受け取る。
必要書類(法人の場合)
申請書
コメ取引の目的が記載された会社登記証明書
株主名簿(Bor.Or.Jor.5)
代表者のIDカードコピー
会社所在地の地図
委任状、委任者と受任者のIDカードコピー

タイにおける外国企業の参入に関しては、業種により、外国人事業法に基づき外国企業(外国資本50%以上)の参入が規制されています。外国人に対して競争力が不十分な業種であるとして、外国企業の参入が禁止されている業種に「最低資本金1億バーツ未満または1店舗あたり最低資本金2,000万バーツ未満の小売業」「1店舗あたり最低資本金1億バーツ未満の卸売業」がありますが、商務省事業開発局長の許可を得た場合は、参入が可能となります。許可申請後、許可書が発行されるまで約75日間となっています。

5. その他

調査時点:2019年9月

なし

その他

調査時点:2020年7月

有機認証

現在、タイにおける有機食品に関する法律、基準は次のとおりです。これらの認証を受けた製品はOrganic Thailandのマークが与えられます。

  • 農産物規格法(2008)第2版(2013)
  • タイ農産物規格有機農業(TAS9000)
    第1部 有機生産物、加工、表示、製造販売(TAS9000-2009)
    第2部 有機畜産物(TAS9000-2011)
    第3部 有機水産物飼料(TAS9000-2011)
    第4部 有機米(TAS9000-2010)
    第5部 有機魚(Snakeskin Gourami)(TAS9000-2010)
    第6部 有機蜂 (TAS9000-2013)
  • タイ農産物食品規格有機海エビ養殖(TACFS7413-2007)

認定機関はタイ農産物食品規格局で、認証機関は農業局、米局、水産局、畜産局のほか、民間では、ACTオーガニック、Central Lab Thaiなどがあります。民間の認証機関ACTオーガニックは、独自の有機農業規格ACTのほか、IFOAM、EU、 COR、USDAといった海外の有機認証も行っています。

有機表示

タイにおける有機表示は、食品医薬品局告示(2018年)「食品広告規程」の付属文書2、付属文書3等で規定されています。

1. 日本の有機JAS認定マークの表示について

有機JAS認定を受けており、その期限が切れていなければ、パッケージに有機JAS認定マークを表示することが可能です。有機JAS認定書は通関時に提出が求められます。

2. 包装に「Organic」と表示することについて

事前にFDAより食品広告許可を取ることにより表示することが可能です。許可を取るためにはタイ政府機関、または各国の政府機関から登録を受けた認証機関から発行された、IFOAM等の国際的な有機認証、または各国の有機認証を取得していることが求められます。

申請手続き:
  1. 食品広告許可申請はオンラインで行われる。まだ登録していない場合は次の行程で登録を行う。
    申請場所:
    タイ保健省食品医薬品局(FDA)3階
    必要書類:
    • 食品表示許可申請の委任および実施者任命書:収入印紙30バーツを添付
    • 法人登録書コピー:6ヶ月以内に発行されたもの
    • 商業登録証コピー
    • 委任者の身分証明書またはパスポートのコピー
    • 受任者の身分証明書コピー
    • 営業所の住居登録証コピー
    • 付加価値税登録書(PorPor20)
  2. ユーザーネームおよびパスワードを設定する。
  3. E-Submission システム外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますにて食品広告許可を申請する。
    必要書類:
    • 食品広告許可申請書 Kor.Oor.01様式
    • 委任状
    • 法人登録証コピー
    • 委任者および受任者の身分証明書
    • 食品広告許可申請添付書類 Kor.Oor.3様式
    • 食品用パッケージ:実物、又は明瞭なコピー(フルカラーで読みやすい大きさのもの)
  4. 申請料金2,000バーツを支払う。
  5. 許可を受けることが出来れば、許可書代として5,000バーツを支払う。
  6. 許可書をダウンロードする。

ご相談・お問い合わせ

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最寄りのジェトロ事務所にご連絡ください。

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