税制

最終更新日:2017年03月31日

法人税

2016年度(2016年4月1日~2017年3月31日)に適用される法人税率は、法人の種類および課税対象所得額に応じ決定される。

実効税率は次のとおり。(2016年インド財政法 Paragraph E of Part Ⅲ of The First Schedule)

課税対象所得1億ルピー超 課税対象所得1,000万ルピー超、1億ルピー以下 課税対象所得1,000万ルピー以下
内国法人 34.61%(法人税率30%+課徴金12%+教育目的税3%) 33.06%(法人税率30%+課徴金7%+教育目的税3%)※1 30.90%(法人税率30%+教育目的税3%)
外国法人 43.26%(法人税率40%+課徴金5%+教育目的税3%)※2 42.024%(法人税率40%+課徴金2%+教育目的税3%) 41.20%(法人税率40%+教育目的税3%)

〔実効税率の計算方法〕
※1 内国法人:課税対象所得1,000万ルピー超、1億ルピー以下の場合

法人税率 (A) 30%
課徴金 (B) @ 7% 7% of 30% 2.1%
(C) = (A) + (B) 32.1%
教育目的税 @3% (D) 3% of (C) 0.96%
実効税率 (C) + (D) 33.06%

※2 外国法人:課税対象所得1億ルピー超の場合

法人税率(A) 40%
課徴金(B) @ 5% 5% of 40% 2%
(C) = (A) + (B) 42%
教育目的税@3% (D) 3% of (C) 1.26%
実効税率 (C) + (D) 43.26%

総収入金額や総受領高が5,000万ルピー以下の国内法人には、法人税率29%(課徴金および教育目的税を含まない)を適用。(2016年インド財政法 Paragraph E of Part III of The First Schedule)
 
次の条件を満たす場合には、国内法人の課税対象所得(キャピタルゲイン所得を含まない)に25%(課徴金および教育目的税を含まない)の軽減税率を適用。(1961年所得税法 第115BA条)

  • 当該国内法人は2016年3月1日以降に設立もしくは登録した。
  • 物品の製造・生産業務および当該物品に係る研究・物流のみに従事する内国法人である。
  • 免税、特別償却(特別追加償却を除く)または前年度の事業損失が利用できない。
  • 税務申告前に軽減税率を適用するかどうかを、所定の方法により選択できる。
事前納税制度(Advance Tax)

当該会計年度に1万ルピー以上の納税義務のあるすべての課税対象者(会社法人およびその他の課税対象者)は、1961年所得税法(Income Tax Act, 1961)で定められた算出方法に基づき、当該年度の課税所得額を見積り、各年度4回に分割し、法人税を支払わなければならない。

事前納税の納税期限と納税額(1961年所得税法  第211条、第208条)

  • 6月15日:法人税額(見積)の15%以上
  • 9月15日:法人税額(見積)の45%以上
  • 12月15日:法人税額(見積)の75%以上
  • 3月15日:法人税額(見積)の全額および調整額
税務申告(Filling of Return of Income)

前年度の税務申告期限は9月30日。ただし、所定の移転価格証明書の申告が必要な企業については、11月30日まで期限が延長される。(1961年所得税法 第139条)

二国間租税条約

日印間で租税条約が締結されている。同条約を適用した場合の源泉課税率は、利子所得、ロイヤルティーおよび技術役務提供報酬はすべて10%。(日印租税条約 第11条、第12条)

日印租税条約を適用した場合の源泉課税率は、利子所得、ロイヤルティーおよび技術役務提供報酬はすべて10%。
利子に対する源泉課税については、受取人が日本銀行、国際協力銀行、国際協力機構、独立行政法人日本貿易保険、日本政府が資本の全部を所有するその他の金融機関である場合には源泉徴収されない。
インド側では、インド準備銀行、インド輸出入銀行、インド損害保険会社、ニューインディア保険会社、インド政府が資本の全部を所有するその他の金融機関が受取人の場合、源泉徴収されない。(日印租税条約 第11条)
なお、インドの内国法人が行う配当については、インドは独自に支払い側へ15%(実効税率は配当額の20.36%)の配当税(Dividend Distribution Tax:DDT)を課しているため、源泉徴収は不要。(1961年所得税法 第10条34項)
インドにおける源泉課税分は、外国税額控除の仕組みを通じて、受注企業が本国において支払う法人税から控除される。

例えば、インド企業が日本企業から何らかの技術的役務の提供を受けた場合には、その支払いに際し、インド企業が10%の源泉課税をインドで納めるが、収入を得た日本企業は日本で法人税を納める際に、インドでの納税証明を提出することにより、控除限度額の範囲で控除される。(日印租税条約 第23条)

なお、2010年4月より、受取人が非居住者であってもPAN(Permanent Accounting Number)の取得が義務付けられた。
さらに、2012年4月より、源泉徴収義務者であるインド企業が、支払い相手国企業側(この場合日本)から居住者証明書(Tax Residency Certificate:TRC)を入手し、Form10F外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(474.89KB)を作成する義務が追加された。TRCは支払い相手国の税務当局から取得する。

PAN取得方法については、所定フォーム(49AA)に登記書類などを添付し、インド国内のPAN申請センターに提出する必要があり、通常2~3週間で取得できる(1961年所得税法 第139A条)。
フォーム(Form 10Fおよび49AA)、詳細はIncome Tax Department外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますのウェブサイトを参照。

PANが無い場合の、ロイヤルティーおよび技術役務提供報酬の送金には、20%の源泉税率が適用される。(1961年所得税法 第206AA条、第90条)
非居住者に対する支払いについて、指定の情報(氏名、メール・アドレス、連絡先の電話番号、本国の納税者番号(TIN))が提供される場合には、20%の源泉税率(一定の条件を満たす必要あり)は適用されない。(1961所得税法  第206AA条、1962年所得税ルール、ルール37BC)

その他税制

個人所得税は、所得に応じて0%、10%、20%、30%。
物品の製造(生産)に課せられる物品税の基本税率は12%、特定サービスの提供に課せられるサービス税は15%(基本税率は14%+スワッチ・バーラット税0.5%+Krishi Kalyan Cess 0.5%)、輸入品に課せられる関税の最高基本税率は10%。
関税は基本関税、追加関税、特別追加関税(相殺関税)から成り立っている。
販売税としては、従来の州販売税に代わり、2005年4月より州付加価値税(VAT)を導入。

所得にかかる諸税には法人税のほか、最低代替税、個人所得税、源泉徴収税がある。
また、取引にかかる諸税には、付加価値税(VAT)、物品税、サービス税、関税、国家災害偶発税などがある。

最低代替税(Minimum Alternate Tax:MAT)

会計上の利益の18.5%が法人税額(控除などを含めた税法上の算出額)を上回る場合、最低代替税(MAT)を支払う必要がある。
実効税率は、法人の種類および課税対象所得額に応じ、次のとおり決定される。(1961年所得税法 第115JB条;課徴金、教育目的税は2016年インド財政法 第3条、第11条、第12条)

課税対象所得1億ルピー以上 課税対象所得1,000万ルピー以上、
1億ルピー未満
課税対象所得1,000万ルピー未満
内国法人 21.34%(18.5%+課徴金12%+教育目的税3%) 20.39%(18.5%+課徴金7%+教育目的税3%)※1 19.055%(18.5%+教育目的税3%)
外国法人 20.0077%(18.5%+課徴金5%+教育目的税3%)※2 19.4361%(18.5%+課徴金2%+教育目的税3%) 19.055%(18.5%+教育目的税3%)

〔実効税率の計算方法〕
※1 内国法人:課税対象所得1,000万ルピー超、1億ルピー以下の場合

基本税率 (A) 18.5%
課徴金(B) @ 7% 7% of 18.5% 1.295%
(C) = (A) + (B) 19.795%
教育目的税 @3% (D) 3% of (C) 0.593%
実効税率 (C) + (D) 20.39%

※2 外国法人:課税対象所得1億ルピー超の場合

基本税率 (A) 18.5%
課徴金(B) @ 5% 5% of 18.5% 0.925%
(C) = (A) + (B) 19.425%
教育目的税 @3% (D) 3% of (C) 0.583%
実効税率 (C) + (D) 20.0077%

国際金融サービスセンター(特別経済区(SEZ)内において事業を認められた金融サービス・業務の中心地域)に所在する、転換可能な外国為替のみで所得を稼得している企業の場合には、9%の基本課税率でMATを適用。(1961年所得税法 第115JB条)
 
支払ったMATと計算上の法人税との差額はタックス・クレジット(Tax Credit)として取得できる。当該タックス・クレジットは10年間繰り越し可能であり、法人税額がMAT額を上回る年度において、その上回る額の範囲で使用可能。(1961年所得税法 第115JAA条)

なお、2010年度までは、輸出志向型企業(EOU)やSEZ等の特区に入居する企業が取得した利益は、MATスキームの対象外となっていたが、2011年インド財政法で見直され、これらの利益もMATスキームの対象となった。(1961年所得税法 第115JB条)

個人所得税

  1. 納税義務者
    インドにおける個人所得税納税義務の有無と課税所得の範囲は、居住性の判定に伴って次のとおり区別される。(1961年所得税法 第5条)
    居住性区分 課税所得の範囲

    居住者

    通常の居住者
    ordinarily resident
    ・インド国外で発生したものを含む、すべての所得
    非通常の居住者
    not ordinarily resident
    ・インド国内で発生または受領した所得
    ・インド国内でコントロールされた事業に関して、インド国外で発生・受領した所得

    非居住者

    non-resident

    ・インド国内で発生または受領した所得
    ※ただし、次の4条件を満たす場合、インド国内で発生・受領した所得であっても、インドの個人所得税は免税にすることができる。(日印租税条約)
    1. 日印租税条約における日本の居住者
    2. インド滞在期間が課税年度で183日を超えない。
    3. 報酬がインド国外の居住者から支給されている。
    4. 報酬がインド国内の恒久的施設によって負担されているものでない。
    居住者/非居住者の区分(1961年所得税法 第6条)

    a. b.のいずれかに該当する場合、居住者(resident)に区分される。それ以外は非居住者。

    a. 税年度中に182日以上インドに滞在した場合
    b. 課税年度中に60日以上滞在し、かつ当該年度以前の4年間で365日以上滞在している場合

    通常の居住者/非通常の居住者の区分

    さらに、居住者は、c. d.のいずれにも該当しない場合、通常の居住者(ordinarily resident)に区分される。

    c. 課税年度以前の10年間のうち、9年間は非居住者(non-resident)であった場合
    d. 課税年度以前の7年間の滞在日数が729日以下の場合

  2. 所得税率
    個人所得税の税率は、超過累進課税方式により次のとおり。

    所得額(ルピー)と税率(2016年度より適用される新税率)

    • 250,000以下:0%
    • 250,001~500,000:25万ルピーを超える所得の10%
    • 500,001~1,000,000:50万ルピーを超える所得の20%
    • 1,000,001以上:100万ルピーを超える所得の30%
    • 1,000万ルピー超の納税者には、追加で所得額全額に対し15%の課徴金が課せられる。

    ※最終的に所得税+課徴金に教育目的税(3%)を付加。

    例:年収110万ルピーの納税者の場合、個人所得税の年間支払額は次のとおり。
    課税収入  : 税率 : 税額

    • 25万ルピー: 0% : 0ルピー
    • 25万ルピー: 10% : 25,000ルピー
    • 50万ルピー: 20% : 100,000ルピー
    • 10万ルピー: 30% : 30,000ルピー
    • (税額小計)155,000ルピー +(教育目的税3%)4,650ルピー

    総額:159,650ルピ

    60歳以上のシニア居住者(前年年収上限30万ルピー)、80歳以上の高齢居住者(同50万ルピー)は免税。
    なお、所得階層に関係なく、総所得から最大15万ルピーの特定の貯蓄分は控除可能。(1961年所得税法 第80C条)
    その他、健康診断または両親、自己の医療保険料にかかる費用に対して、一定額まで控除可能。(1961年所得税法 第80D条)
    普通預金口座に関連する金利収入については、1万ルピーまで控除可能。(1961年所得税法 第80TTA条)
    2015年インド財政法により、国民年金制度(National Pension Scheme)に対する拠出については、5万ルピーまで控除可能。(1961年所得税法 第80CCD条)


ブラックマネー法(The Black Money (Undisclosed Foreign Income and Assets) and imposition of Tax Act, 2015)

インド政府は2015年度(課税年度2014~2015)より、ブラックマネー法(以下「BMA法」)を導入した。BMA法はインドの通常の居住者(本人、配偶者や扶養家族を含む)を対象とし、次のような場合に適用される。

  • 取得資金の源泉に関する説明がない、あるいは十分でない無申告の国外財産がある。
  • 国外所得が申告書には反映されてない、あるいは申告書が提出されていない無申告の国外所得がある。
  • 申告書上、正確でない、あるいは不十分な申告の国外財産がある。

BMA法が適用になった場合、無申告の国外所得・国外財産に対して税率30%が課されるとともに、税額の3倍の罰金が課される可能性がある。加えて、違反内容によっては起訴の可能性もある。
しかし、課税年度のいずれかの時点においても、1つ以上の国外銀行口座の合計残高が50万ルピー以下であれば、当該国外財産が無申告であっても、罰金は課せられない。

BMA法に基づく一回限りのコンプライアンス・スキームの機会が提供された。当該スキームは、2015年9月30日までに申告し、2015年12月31日までに税額および罰金を支払うものであった。

所得申告スキーム(Income Declaration Scheme:IDS外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

インド政府は2016年度より所得申告スキーム(IDS)を導入した。IDSとは納税者が無申告の所得と当該無申告の所得より取得した財産を申告する場合、この無申告の所得や財産に対して報告し、45%(税率30%+課徴金7.5%+ペナルティー7.5%)の税率で納税する制度のこと。2016年度の申告期限は2016年9月30日。
インド政府は当該納税(課徴金、ペナルティーを含む)を、次の2017年9月末までの分割納税を規定している。

  • 2016年11月30日まで―納税額の25%
  • 2017年3月31日まで―納税額の25%
  • 2017年9月30日まで―納税額の残りの50%

源泉徴収税

国内法における源泉課税率(最大)は、次のとおり。
  1. 利子:外国企業10%、国内企業20%
    対外商業借入のうち、借入・長期社債に関する利息には5%の軽減税率を適用。当該借入・社債は2017年7月1日までに行う必要がある。(日印租税条約 第11条/2016年インド財政法 Part Ⅱ of The First Schedule、1961年所得税法 第194LC条)


  2. ロイヤルティー&技術サービス料:同10%、10%(日印租税条約 第12条/2016年インド財政法 Part Ⅱ of The First Schedule)

    ロイヤルティーおよび技術サービス料に対する課徴金は、受取人の総所得が1,000万ルピー超の場合2%、同1億ルピー超の場合5%に加え、教育目的税3%が課せられる。
    なお、日本へのロイヤルティー・技術的役務費支払いにかかる実効税率は、日印租税条約に基づき10%(課徴金および教育目的税は課せられない)。


  3. 配当:同0%、0%(1961年所得税法 第10条34項)
    インド政府は、配当支払いインド企業に対する配当支払税(Dividend Distribution Tax:DDT)を設け、支払い企業側に一律15%(実効税率20.36%)を課税し、受取り側には免税としている。DDTの導入以降、インドでは配当への源泉課税はない。(1961年所得税法 第115-O条)

    ただし、2016~2017年から、インドの内国法人がインド居住者の個人、Hindu Undivided Family(HUF)*、パートナーシップファーム*、有限責任組合(LLP)に対して行う配当には、配当金が100万ルピー超の場合、受取人に10%(課徴金、教育目的税が別途付加される)の配当税が課せられる。(1961年所得税法 第115BBDA条)

    *Hindu Undivided Family(HUF):1961年所得税法での定義はない。ただし、ヒンズー法での定義を参照すると、「ヒンズー教家庭とは一定の家庭の男性の家族およびその男性の配偶者と結婚していない娘を含む家族のこと」と定義されている。従って、HUFのメンバーシップは契約に基づく関係ではなく、その家庭内での地位・身分により発生している。また、その表現からすると、当該家族はヒンズー教信者でなければならない、と考えられる。
    *パートナーシップファーム:1961年所得税法での定義はない。ただし、1932年インド組合法での定義を参照すると、パートナーシップとは、「共同の営利行為による利益の分配を受けることを合意した者(個人・法人)間における関係をいい、パートナーシップ契約に入った当該者(個人・法人)は、各々「パートナー」とし、その集合を「ファーム」と呼ぶ。    

    インドから日本を含む外国向けの配当支払いの場合、まずインド国内で支払い企業にDDTが課税され、受取り側でも、本国の税制に従って受取り配当金に課税される。
    ただし、日本は子会社等、国外からの一定の配当収入のうち95%を非課税としている。

    なお、2010年度までは、輸出志向型企業(EOU)やSEZ等の特区に入居する企業が支払う配当は、DDTスキームの対象外であったが、2011年度財政法により廃止された。(1961年所得税法 第115-O条)
     
    2008年2月、親子企業間の取引に係る二重課税防止措置が導入され、課税対象となる親会社の支払配当額(従来の課税対象額)から、子会社からの受取り配当額を控除することが可能となった。(1961年所得税法 第115-O条)


  4. インフラ・デットファンド利子:同5%、20%(1961年所得税法 第194LB条、2016年インド財政法 Part Ⅱ of The First Schedule)


VAT(付加価値税)

2005年4月1日より、それまでの州販売税に代わり、VAT(付加価値税)が導入された。製造業者、販売業者のいずれにも適用され、製造および販売における複数段階での付加価値が課税対象となる。

  1. VATの基本税率は12.5%から14.5%だが、物品により異なる税率が適用される場合もあり、その税率は、工業設備、資本財などは4~5%、その他の物品では15%と幅が広い。
    さらに、例外もあり、金・銀・宝飾品などは1%、石油製品やアルコール飲料などについては20%。適用される税率は各州によって異なる。
  2. VATは物品の販売にのみ課税され、サービスの提供には課税されない。VATは州内の物品の販売に課税される。州を越える物品販売にはVATは課税されず、中央売上税(Central Sales Tax:CST)が課せられる。詳細は1956年CST法(Central Sales Tax ACT、1956外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(312.59KB)を参照。
  3. 輸出については、VATは免税。輸出製品の購入や、部品・原材料購入時に支払ったVATは全額還付される。(1956年CST法 第5条)
  4. SEZ内企業や100%輸出指向型企業(EOU)についても、部品・原材料・資本財購入にかかるVATは免税・還付となる。
  5. 段階的に廃止する方針が示されているCSTについては、2007年4月1日より4%から3%に引き下げられ、2008年6月1日より2%になった。
  6. 物品の販売時に顧客から徴収するVATから、仕入れ時(原材料・部品の購入含む)に支払ったVATと相殺することができる。
    ただし、州を越える物品販売にかかるCSTについては、物品の販売時に顧客から徴収したVATとの相殺は認められていない。例えば、製造業者が他州から物品・原材料を仕入れる場合に支払ったCSTは、製品出荷時に回収するVATとの間で相殺できないため、追加コストとして計上する必要がある。
    一方、州を越える物品販売時に顧客から徴収されるCSTと物品を仕入れる際に支払ったVATとの相殺は認められている。
  7. 製品の再販については、付加価値分(価格上乗せ分)についてVATの課税対象となる。


物品税(Excise Duty)

物品税は、国内における製品の製造に課せられるもので、工場・倉庫からの製品出荷時に課税が生じる。(1944年中央物品税法(CENTRAL EXCISE ACT, 1944外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)第3条)
2015年3月1日より基本税率は12.5%(教育目的税3%は物品税に組み込まれた)。1985年中央物品税率法(The Central Excise Tariff Act, 1985PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(60KB))はInternational Harmonized System of Nomenclature(HSN)に沿ったものであり、物品の区分と該当課税率を規定している。
製品の性質・最終用途により物品税は免除・減税が可能。また、基本税率が適用されない品目も指定されている。

また、政府の定める中央付加価値税(CENVAT)規則により、原材料・部品の購入時に支払った物品税、特定のサービスに支払ったサービス税、および原材料・部品・資本財の輸入時に支払った特別追加関税については、最終製品の物品税納付額から控除できる。詳細は2004年CENVATクレジットルール(CENVAT Credit Rules, 2004外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(45.13KB)を参照。


インフラ税(Infrastructure Cess)

特定の自動車に対し、物品税に上乗せする形で、インフラ税(Infrastructure Cess)が2016年3月1日より導入された。(2016年3月1日付通達 Notification 01/2016-Infrastructure Cess外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(294.10KB) なお、インフラ税は相殺控除不可、他の租税債務との相殺も不可。
インフラ税の実効税率は次のとおり。

課税対象 税率
電気自動車、ハイブリッド車、身体障害者向け車両、タクシー専用車両、救急車等の特定の自動車 0%
全長4メートル未満、排気量1,200cc未満の自動車(ガソリン自動車、液化石油ガス(LPG)自動車、圧縮天然ガス(CNG)自動車) 1%
全長4メートル未満、排気量1,500cc未満のディーゼル車 2.5%
上記以外のすべての自動車(スポーツ用多目的車(SUV)を含む) 4%


サービス税(1944年インド財政法 5章第66B条(修正))

2015年度予算案に基づき、2015年6月1日よりサービス税の基本税率は12%から14%に引き上げられたが、2%の教育目的税および1%の二次高等教育税は廃止された。
一方、政府は、課税対象となるサービスに対して、2015年11月にスワッチ・バーラット税0.5%、2016年6月に農業振興税(Krishi Kalyan Cess)0.5%を導入した。
スワッチ・バーラット税および農業振興税はサービス税に上乗せする形で徴収するため、サービス税の実効税率は15%になっている。

サービス税は、課税対象地域内すなわち全インド(ジャンムー・カシミール州を除く)にネガティブリスト以外のサービスを提供する場合には適用となる。(1944年インド財政法 5章第64条、66B条(修正))
通常、サービス提供者にサービス税の納税義務があるが、インド国外から受けるサービス、インド国内から受ける一部の特別なサービスについては、リバースチャージメカニズムにより、サービス受領者にサービス税の納税義務がある。

ネガティブリスト以外にも、インドの中央政府はサービス税が課税されない特別なサービスの項目を提示している。健康、スポーツイベント後援、歴史的記念物、空港、電車、農業、教育、インド政府による輸送などに関するサービスである。

サービス税の対象業種は、2012年インド財政法によってポジティブリスト方式(119種)からネガティブリスト方式に変更された。これにより、次の15種のサービス取引は、一部の例外を除き、サービス税課税の対象とならない。

  1. 政府ならびに政府系機関により提供されるサービス(郵便、航空・船舶、運輸・輸送を除く)
  2. インド準備銀行(RBI)が提供するサービス
  3. 在インド外国公館が提供するサービス
  4. 農業に関するサービス(栽培、労働、一次加工、農機リース、貯蔵、農地拡張、行政サービスなどを含む)
  5. 商品貿易
  6. 食用のアルコール飲料以外の製造・生産行為に結びつくサービス作業
  7. 活字メディアの宣伝スペース販売
  8. 通行料が生じる道路・橋梁のアクセスにかかるサービス
  9. 賭け事、賭博、宝くじ
  10. 電力伝送や電気配電機構による電気の送配電
  11. 住宅の賃貸サービス
  12. 金融サービス(預金、ローン、為替など含む)
  13. 旅客サービス(乗合バス、一等車以外の列車、都市交通、内航船舶、タクシー、オートリキシャ、その他、旅行者以外への旅客サービスを含む)※ただし、無線タクシーはネガティブリストから除外される。
  14. 陸路(運輸代理店、クーリエ代理店による輸送サービスを除く)、または内水輸送サービス 
  15. 葬儀、火葬、埋葬に関するサービス

サービス税の課税は、サービス提供者が課税対象サービスの提供に対する報酬を受け取った時点、あるいは、サービスを提供した時点のうち早い方で発生する。
小規模サービス提供者に対する免税枠は100万ルピー。

次のすべての条件を満たす場合には、サービスの輸出(サービス税ルール、ルール 6A)と判断され、サービス税の対象外となる。

  • サービス提供者が課税対象地域内(インド)に所在
  • サービス受領者が国外に所在
  • 提供するサービスがネガティブリスト以外のもの
  • サービス提供場所はインド国外
  • 報酬の支払いが外貨で行われる場合
  • サービス提供者およびサービス受領者が各々、異なる企業・施設である場合(備考:同一会社内の本店・支店がサービス提供者と受領者であるような場合は、サービス輸出の対象とならない)。ここでの施設の定義は、サービス税の第65B条第44項のexplanation 3(b)を参照。


関税

関税は、中央政府により輸出入時に課される。品目分類は、International Harmonized System of Nomenclature(HSN)に準拠しており、1975年関税率法(Customs Tariff Act, 1975)に基づいて課せられる。関税手続きは、1962年関税法(Customs Act, 1962外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)で定められている。
関税は、次の基本関税、追加(相殺)関税、教育目的税、特別追加関税から成り立っている。

  1. 基本関税(Basic Custom Duty:BCD)(1975年関税定率法 第2条)
    基本関税は、輸入品目の陸揚げ時における評価額に対して賦課される。評価額は、CIF価格+荷揚げ費用(CIF価格の1%)で計算される。
    適用される税率は、1975年関税率法(Customs Tariff Act 1975)に定められている。原則として0~10%となっているが、一部例外として、同範囲を超える高関税が課せられる品目もある。
    関税品目分類は、HS分類に準拠している。
  2. 追加関税/相殺関税(Additional Duty:AD/Countervailing Duty:CVD)(1975年関税率法 第3条1項)
    追加関税は、インド国内での物品製造に課せられる物品税との整合性を図るために課される。部品や原材料として輸入され、インド国内での製造過程に組み込まれる輸入品については、国内で製造される最終製品にかかる物品税から、輸入時に支払った追加関税分を控除できる。そのため、相殺関税(CVD)と呼ばれる。
    追加関税率は、該当品目に対する物品税と同率であり、大半の製品が12.5%で、評価額+基本関税額をベースに賦課される。
  3. 教育目的税(Education Cess)(1975年関税率法 第91条)
     基本関税(BCD)額+相殺関税(CVD)額の3%
  4. 特別追加関税(Additional Duty of Customs:ADC/Special Additional Duty:SAD)(1975年関税率法 第3条1項)
    特別追加関税は、評価額+基本関税額+追加関税額+教育目的税をベースに、4%を追加的に賦課している。
    前述の追加関税と同様、部品や原材料として輸入され、国内製造品に組み込まれる品目の場合には、支払税額分の控除が受けられる。当該特別追加関税4%は、パッケージ包装された製品を小売目的で輸入する場合は対象外。そのため、Legal Metrology Act 2009により、輸入品にはパッケージごとに、小売価格の表示を義務付けている。
    従って、合計実効税率は29.44%(基本関税率10%を前提とする)となる。輸入製品の性質、生産国、最終用途によって、関税額には特定の免税・軽減税率が適用可能。

    ※計算方法などの詳細は「関税制度」 を参照。


国家災害偶発税(National Calamity Contingent Duty:NCCD)

NCCDは、2001年インド財政法の第134条によりパーン・マサラ、タバコ、石油および歴青油、自動車などに対して課せられる。税率は1~45%と幅がある。
NCCDは、評価額(Assessable Value)+物品税・基本関税を課税標準として課税される。導入時は2003年度1年間の時限措置と説明されていたが、2004年度以降も継続している。
対象品目の種類範囲および税率については、National Calamity Contingent Duty外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(21.03KB)ウェブサイトを参照。

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