税制

最終更新日:2020年08月01日

法人税

2020年度(2020年4月1日~2021年3月31日)に適用される法人税率は、法人の種類および課税対象所得額に応じ決定される。

法人税率の合理化

新たな法人税制度

2019年9月、インド国内の成長と投資を促進するため、政府は2019年10月1日以降設立/登記され、2023年4月1日までに事業運営を開始した新設製造会社に対して法人税率を15%(実効税率17.16%)、既存の企業に対して22%(実効税率25.17%)とする新しい法人税制度を発表した(所得税法第115BAB条および第115BAA条)。

新たな法人税制度の下では、企業が新しい法人税率を選択した場合、所定の税額控除等は利用できなくなる。さらに、最低代替税(Minimum Alternate Tax:MAT)も適用されないこととなる。

第115BAA条および第115BAB条に基づく新たな法人税率を適用する企業は、2021年4月1日(AY 2021-22)から有効な第80M条に基づく控除を請求する資格を有する。

前記15%の優遇法人税率は、発電事業に従事する新設の内国法人に対しても適用されることとなる(2020年財政法により導入)。

従来の法人税制度

前記制度を選択せず一定の税額控除等を適用する内国法人は、改正前の法人税率を引き続き適用し、納税する必要がある。

企業は適切な税務分析後、従来の法人税制度と新法人税制度、いずれかを選択する必要がある。

新法人税率を選択せず一定の税額控除等を適用する会社は、従来の税率を引き続き適用し納税しなければならないが、各種控除の満期完了以降に改正後の税率を適用することも可能となる。

実効税率

〔2020年インド財政法、1961年所得税法 Paragraph E of Part Ⅲ of The First Schedule

  1. 内国法人(2018年度の総収入金額や総受領高が40億ルピー超)
    1. 課税対象所得1,000万ルピー以下:31.20%(法人税率30%+健康教育目的税4%)
    2. 課税対象所得1,000万ルピー超、1億ルピー以下:33.38%(法人税率30%+課徴金7%+健康教育目的税4%)※1
    3. 課税対象所得1億ルピー超:34.94%(法人税率30%+課徴金12%+健康教育目的税4%)
  2. 内国法人(同40億ルピー以下)
    1. 課税対象所得1,000万ルピー以下:26.00%(法人税率25%+健康教育目的税4%)
    2. 課税対象所得1,000万ルピー超、1億ルピー以下:27.82%(法人税率25%+課徴金7%+健康教育目的税4%)
    3. 課税対象所得1億ルピー超:29.12%(法人税率25%+課徴金12%+健康教育目的税4%)
  3. 第115BAA条に基づく新法人税制度を適用した場合の既存内国法人 ※2

    課税対象所得に関わらず、25.17%(法人税率22%+課徴金10%+健康教育目的税4%)

  4. 第115BAB条に基づく新法人税制度を適用した場合の新設国内製造業 ※3

    課税対象所得に関わらず、17.16%(法人税率15%+課徴金10%+健康教育目的税4%)

  5. 外国法人
    1. 課税対象所得1,000万ルピー以下:41.60%(法人税率40%+健康教育目的税4%)
    2. 課税対象所得1,000万ルピー超、1億ルピー以下:42.43%(法人税率40%+課徴金2%+健康教育目的税4%)
    3. 課税対象所得1億ルピー超:43.68%(法人税率40%+課徴金5%+健康教育目的税4%)※4
実効税率の計算方法

※1 内国法人(収入金額や総受領高が40億ルピー超):課税対象所得1,000万ルピー超、1億ルピー以下の場合

  1. 法人税率30%+課徴金(7%×30%=2.1%)=32.1%
  2. 健康教育目的税4%×32.1%=1.28%
  3. 実効税率32.1%+1.28%=33.38%

※2 第115BAA条に基づく新法人税制度を適用した場合の既存内国法人

  1. 法人税率22%+課徴金(10%×22%=2.2%)=24.2%
  2. 健康教育目的税4%×24.2%=0.96%
  3. 実効税率24.2%+0.96%=25.17%

※3 第115BAB条に基づく新法人税制度を適用した場合の新設国内製造業

  1. 法人税率15%+課徴金(10%×15%=1.5%)=16.5%
  2. 健康教育目的税4%×16.5%=0.66%
  3. 実効税率16.5%+0.66%=17.16.%

※4 外国法人:課税対象所得1億ルピー超の場合

  1. 法人税率40%+課徴金(5%×40%=2%)=42%
  2. 健康教育目的税4%×42%=1.68%
  3. 実効税率42%+1.68%=43.68%

2018年度における総収入金額や総受領高が40億ルピー以下の国内法人には、法人税率25%(課徴金および健康教育目的税を含まない)を適用〔2020年インド財政法、1961年所得税法 Paragraph E of Part Ⅲ of The First Schedule〕。

次のすべての条件を満たす場合には、内国法人の課税対象所得(特定の税率が適用される特定の所得を除く)に25%(課徴金および健康教育目的税を含まない)の軽減税率を自由選択で適用可能〔1961年所得税法 第115BA条〕。

  1. 当該国内法人は2016年3月1日以降に設立もしくは登録した。
  2. 物品の製造・生産業務および当該物品にかかわる研究・物流のみに従事する内国法人である。
  3. 免税、追加償却(一般償却を除く)または前年度の事業損失を利用していない。
  4. 軽減税率を適用するかどうかは選択可能で、確定申告期限内に所定の方法により選択している。

その他の国内法人には、基本税率30%、または2018年度の総収入金または総受領高に基づき25%が適用される〔2020年インド財政法、1961年所得税法 Paragraph E of Part Ⅲ of The First Schedule〕。

事前納税制度(Advance Tax

当該会計年度に1万ルピー以上の納税義務のあるすべての課税対象者(会社または法人)は、〔1961年所得税法(Income Tax Act, 1961)〕で定められた算出方法に基づき、当該年度の課税所得額を見積り、各年度4回に分割し、法人税を支払わなければならない。

事前納税の納税期限と納税額〔1961年所得税法 第211条、第208条〕

  • 6月15日:法人税額(見積り)の15%以上
  • 9月15日:法人税額(見積り)の45%以上
  • 12月15日:法人税額(見積り)の75%以上
  • 3月15日:法人税額(見積り)の全額および調整額

税務申告(Filling of Return of Income

FY2019-20の税務申告期限は10月31日。ただし、所定の移転価格証明書の申告が必要な企業については、11月30日まで期限が延長される〔1961年所得税法 第139条〕 (2020年インド財政法にて改正)。

納税者がCOVID-19により直面している法令期日遵守に対する課題を鑑み、政府は様々な法令期日を延長した。2020年6月24日付の通知・プレスリリースにより、同様の措置が取られた。

  1. FY2018-19(AY2019~20に相当)における税務申告の修正および遅延申告が2020年3月31日から同年7月31日まで延長された。
  2. FY2019-20(AY2020~21に相当)における、全ての納税者に対する税務申告の期日は2020年11月30日に修正された。

移転価格

移転価格報告書(Form 3CEB)の提出期限に関する変更

関連当事者間の国際取引(取引額問わず)および国内取引(2億インドルピー超)を行う全ての納税者は、Form 3CEBを提出する必要がある。
Form 3CEBは、インドの会社とその関連当事者間での国際または国内取引が独立企業原則に従っているか言及する書類である。

AY2019~20までは、Form 3CEBの提出期限は11月30日(法人所得税申告書の提出期限と同日)と規定されていた。
2020年国家予算案でForm 3CEBの提出期限が1カ月前倒し(10月31日)になることが提案され、改正された。

第92D条による移転価格文書の維持にかかる要件も2020年10月31日までとなる。

出所:2020年インド財政法

各種提出期限一覧表
適用の有無 移転価格報告書 所得税申告書
移転価格報告書が適用される場合 10月31日
(以前は11月30日)
11月30日
(変更なし)
移転価格報告書が適用なしの場合 提出の必要なし 10月31日
(以前は9月30日)

二国間租税条約

日印間で租税条約が締結されている。同条約を適用した場合の源泉課税率は、利子所得、配当所得、ロイヤルティーおよび技術役務提供報酬はすべて10%。

日印租税条約を適用した場合の源泉課税率は、利子所得、ロイヤルティーおよび技術役務提供報酬はすべて10%。
利子に対する源泉課税については、受取人が日本銀行、株式会社国際協力銀行、独立行政法人国際協力機構、株式会社日本貿易保険、日本政府が資本の全部を所有するその他の金融機関である場合には、源泉徴収されない。

インド側では、インド準備銀行、インド輸出入銀行、インド総合保険公社、ニューインディア保険会社、インド政府が資本の全部を所有するその他の金融機関が受取人の場合、源泉徴収されない〔日印租税条約 第11条〕。

例えば、インド企業が日本企業から何らかの技術的役務の提供を受けた場合には、その支払いに際し、インド企業が10%の源泉税をインドで納めるが、収入を得た日本企業は日本で法人税を納める際に、インドでの納税証明を提出することにより、控除限度額の範囲で控除される〔日印租税条約 第23条〕。

なお、2010年4月より、受取人が非居住者であってもPAN(Permanent Accounting Number)の取得が義務付けられた(受取人がPANを保有しているかどうかにより、源泉税の適用税率に影響がある)。
PANの取得方法については、所定フォーム(49AA)に登記書類などを添付し、インド国内のPAN申請センターに提出する必要があり、通常2~3週間で取得できる〔1961年所得税法 第139A条〕。

2017年からPANを法人固有番号として使用する考えから、25万ルピー以上の金融取引を行ったインドの居住者である法人(個人を除く)はPANを取得する必要がある。
社長、取締役、パートナー、信託者、創設者、最高経営責任者、主席幹部職、権限を有する幹部職、あるいは当該法人の代表として行動する権限を有するいかなる者も、PANを取得する必要がある〔1961年所得税法 第139A 条、2018年財政法〕。

フォーム(Form No.10FおよびNo.49AA)、詳細は国税庁(Income Tax Department)のウェブサイトを参照。

国税庁(Income Tax Department外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

その他税制

インドの間接税構造が税制改正により、2017年7月1日に変更。物品・サービスに対する間接課税は物品・サービス税(GST)に統一され、関税以外の既存のさまざまな間接税が単一税のGSTに包含された。なお、GST対象外の物品に対しては、旧法の付加価値税、中央販売税、相殺関税、追加関税・特別追加関税が引き続き課せられる。

インドの間接税構造が税制改正により、2017年7月1日に変更。物品・サービスに対する間接課税は物品・サービス税(Good and Service Tax:GST)に統一され、関税以外の既存の様々な間接税が単一税のGSTに包含された。
なお、現在、次のGST対象外の物品に対しては、旧法の付加価値税(VAT)、中央販売税(CST)、相殺関税(CVD)、追加関税(ADC)・特別追加関税(SAD)が引き続き課せられる。

  • 原油
  • 高速ディーゼル
  • ガソリン
  • 天然ガス
  • 航空タービン燃料
  • 人が消費するアルコール

なお、これら物品(人が消費するアルコールを除く)資産の譲渡およびサービス提供には、政府が告示する日より、GSTが課せられる。

所得にかかる諸税には法人税のほか、最低代替税、個人所得税、源泉徴収税がある。
また、取引にかかる諸税には、物品・サービス税(GST)、付加価値税(VAT)、物品税、関税、国家災害偶発税などがある。

所得にかかる税

最低代替税(Minimum Alternate Tax:MAT)

会計上の利益の15%が法人税額(控除などを含めた税法上の算出額)を上回る場合、最低代替税(MAT)を支払う必要がある。
さらに、MATの規定は、第115BAA条および第115BAB条に基づいて新法人税制度を選択する会社には適用されない。

実効税率は、法人の種類および課税対象所得額に応じ、次のとおり決定される〔1961年所得税法 第115JB条;課徴金、健康教育目的税は2018年インド財政法 第3条、第11条、第12条〕。

  1. 内国法人
    1. 課税対象所得1,000万ルピー以下:15.60%(15%+健康教育目的税4%)
    2. 課税対象所得1,000万ルピー超、1億ルピー以下:16.69%(15%+課徴金7%+健康教育目的税4%)※1
    3. 課税対象所得1億ルピー超:17.47%(15%+課徴金12%+健康教育目的税4%)
  2. 外国法人
    1. 課税対象所得1,000万ルピー以下:15.60%(15%+健康教育目的税4%)
    2. 課税対象所得1,000万ルピー超、1億ルピー以下:15.91%(15%+課徴金2%+健康教育目的税4%)
    3. 課税対象所得1億ルピー超:16.38%(15%+課徴金5%+健康教育目的税4%)※2
  3. 新法人税制度を適用した場合の既存内国法人
    • 最低代替税(MAT)の適用なし
  4. 新法人税制度を適用した場合の新設国内製造業
    • 最低代替税(MAT)の適用なし
実効税率の計算方法

※1 内国法人:課税対象所得1,000万ルピー超、1億ルピー以下の場合

  1. 基本税率15%+課徴金(7%×15%=1.05%)=16.05%
  2. 健康教育目的税4%×16.05%=0.64%
  3. 実効税率16.05%+0.64%=16.69%

※2 外国法人:課税対象所得1億ルピー超の場合

  1. 基本税率15%+課徴金(5%×15%=0.75%)=15.75%
  2. 健康教育目的税4%×15.75%=0.63%
  3. 実効税率15.75%+0.63%=16.38%

国際金融サービスセンター(特別経済区(SEZ)内で事業を認められた金融サービス・業務の中心地域)に所在する、転換可能な外国為替のみで所得を稼得している企業および企業以外の法人の場合には、9%の基本課税率で最低代替税(MAT)を適用〔1961年所得税法 第115JB条〕。

MATは、インドにおいて会計帳簿を作成する義務のある納税者に適用されるため、次の規定による推定課税に基づく納税を行う外国法人に対しては、MATは適用されない。

  1. 1961年所得税法第44B条(船舶事業にかかわる所得)
  2. 1961年所得税法第44BB条(鉱油探査事業にかかわる所得)
  3. 1961年所得税法第44BBA条(航空機事業にかかわる所得)
  4. 1961年所得税法第44BBB条(ターンキー電力事業等土木建設事業にかかわる所得)

支払ったMAT・AMT(Alternate Minimum Tax (企業組合、信託等の企業以外の法人に適用される最低代替税))と計算上の法人税との差額はタックス・クレジット(Tax Credit)として取得できる。
当該タックス・クレジットは15年間繰り越し可能であり、法人税額がMAT・AMT額を上回る年度において、その上回る額の範囲で使用可能〔1961年所得税法 第115JAA条〕。

なお、2010年度までは、輸出志向型企業(EOU)やSEZ等の特区に入居する企業が取得した利益は、MATスキームの対象外となっていたが、〔2011年インド財政法〕で見直され、これらの利益もMATスキームの対象となった〔1961年所得税法 第115JB条〕。

個人所得税

納税義務者

インドにおける個人所得税納税義務の有無と課税所得の範囲は、居住性の判定に伴って、次のとおり区別される〔1961年所得税法 第5条〕。

  1. 通常の居住者(ordinarily resident):インド国外で発生したものを含む、すべての所得。
  2. 非通常の居住者(not ordinarily resident):
    • インド国内で発生または受領した所得。
    • インド国内でコントロールされた事業に関して、インド国外で発生・受領した所得。
  3. 非居住者(non-resident):インド国内で発生または受領した所得。
    ただし、次の4条件を満たす場合、インド国内で発生・受領した所得であっても、インドの個人所得税を免税にできる〔日印租税条約〕。
    1. 日印租税条約における日本の居住者。
    2. インド滞在期間が課税年度で、183日を超えない。
    3. 報酬がインド国外の居住者の雇用者から支給されている。
    4. 報酬がインド国内の恒久的施設によって負担されているものでない。

※居住者/非居住者の区分〔1961年所得税法 第6条〕
次の1. 2.のいずれかに該当する場合、居住者(resident)に区分され、それ以外は非居住者。

  1. 当該会計年度に182日以上インドに滞在した場合
  2. 会計年度中に60日以上滞在し、かつ当該会計年度前の過去4年間(会計年度)で365日以上滞在している場合

通常の居住者/非通常の居住者の区分
さらに、居住者は、次の3.4.のいずれにも該当しない場合、通常の居住者(ordinarily resident)に区分される。

  1. 会計年度前の10年間のうち、過去9年間(会計年度)は非居住者(non-resident)であった場合
  2. 会計年度前の過去7年間(会計年度)の滞在日数が729日以下の場合
所得税率
旧個人所得税制度
  1. 超過累進課税方式

    個人所得税の税率は、超過累進課税方式により次のとおり。

    所得額(ルピー)と税率(2020年度より適用される税率)

    1. 250,000以下:0%
    2. 250,001~500,000:25万ルピーを超える所得の5%
    3. 500,001~1,000,000:50万ルピーを超える所得の20%
    4. 1,000,001以上:100万ルピーを超える所得の30%

    さらに、高額所得者に対しては、次の追加の課徴金が所得税全額に課せられる。

    • 5,000,001~1,000万ルピー:追加課徴金10%
    • 10,000,001~2,000万ルピー:追加課徴金15%
    • 20,000,001~5,000万ルピー:追加課徴金25%
    • 5,000万ルピー超:追加課徴金37%

    最終的に、所得税+課徴金に、健康教育目的税(4%)が付加される。

    各所得控除後の課税所得が50万ルピー以下である通常の居住者および非通常の居住者につき、所得税課税は行われるが、同時に割戻控除1万2,500ルピーが適用となる。その結果、各所得控除後の課税所得が50万ルピー以下である場合には、納税者に納税義務が発生しない。

    例:年収1,100万ルピーの納税者の場合、個人所得税の年間支払額は次のとおり。

    1. 課税収入25万ルピー:税率0%:税額0ルピー
    2. 同25万ルピー:同5%:同1万2,500ルピー
    3. 同50万ルピー:同20%:同10万ルピー
    4. 同1,000万ルピー:同30%:同300万ルピー
    5. (税額小計)311万2,500ルピー+(課徴金15%)46万6,875ルピー+(健康教育目的税4%)14万3,175ルピー
    6. 課税総額:372万2,550ルピー
  2. 各種控除
    1. 60歳以上のシニア居住者(前年年収上限30万ルピー)、80歳以上の高齢居住者(同50万ルピー)は免税。
    2. 2019年度から適用され、給与所得から5万ルピーまで基礎控除可能。
    3. 所得階層に関係なく、総所得から最大15万ルピーの特定の貯蓄分は控除可能〔1961年所得税法 第80C条〕。
    4. 自己(配偶者と扶養家族(子ども)を含む)、またはシニア居住者ではない両親の健康診断および医療保険料にかかる費用に対し、それぞれ最大2万5,000ルピーの控除可能〔1961年所得税法 第80D条〕。
      シニア居住者の健康診断および医療保険料にかかる費用に対し、当該控除が最大5万ルピー。
      なお、シニア居住者への医療費も控除対象となる〔2018年インド財政法〕。
    5. 普通預金口座に関連するシニア居住者以外の金利収入については、1万ルピーまで控除可能〔1961年所得税法 第80TTA条〕。
    6. 国民年金制度(National Pension Scheme)に対する拠出については、5万ルピーまで控除可能〔1961年所得税法 第80CCD条〕。
    7. シニア居住者の銀行、協同組織金融機関および郵便局からの金利利息収入については、最大5万ルピーまで控除可能〔1961年所得税法 第80TTB条〕。
新個人所得税制度 選択適用〔2020年インド財政法〕

政府は、2020年度より適用される新個人所得税制度として、個人の所得にかかる税率引下げ制度を導入した。個人は旧制度もしくは新個人所得税制度、どちらか一方を選択することが可能となる。また、事業所得、またはその他の事業所得(Professional Income)がない場合は、申告書を作成する際にどちらか一方を選択することが毎年可能となる。
しかし、事業所得、またはその他の事業所得(Professional Income)がある場合は、新個人所得税制度を選択した後は毎年の選択が不可能となり、1回のみ旧個人所得税制度に切替え可能となる。旧個人所得税制度を選択した場合、新個人所得税制度への切替えは事業所得、またはその他の事業所得(Professional Income)がある限り不可能とされている。

  1. 超過累進課税方式
    新個人所得税制度の税率も超過累進課税方式となる。税率は次のとおり。
    所得額(ルピー)と税率(2020年度より適用される新税率)
    1. 250,000以下:0%
    2. 250,001~500,000:25万ルピー超の所得に対し5%
    3. 500,001~750,000:50万ルピー超の所得に対し10%
    4. 750,001~1,000,000:75万ルピー超の所得に対し15%
    5. 1,000,001~1,250,000:100万ルピー超の所得に対し20%
    6. 1,250,001~1,500,000:125万ルピー超の所得に対し25%
    7. 1,500,001以上:150万ルピー超の所得に対し30%

    ※追加の課徴金および健康教育目的税は旧個人所得税制度と同税率が引き続き課税される。割戻控除12,500ルピーも引き続き適用される。

    例:年収1,100万ルピーの納税者の場合、個人所得税の年間支払額は次のとおり。

    1. 課税収入25万ルピー:税率0%:税額0ルピー
    2. 同25万ルピー:同5%:同1万2,500ルピー
    3. 同25万ルピー:同10%:同2万5,000ルピー
    4. 同25万ルピー:同15%:同3万7,500ルピー
    5. 同25万ルピー:同20%:同5万ルピー
    6. 同25万ルピー:同25%:同6万2,500ルピー
    7. 同950万ルピー:同30%:同285万ルピー

    (税額小計)303万7,500ルピー+(課徴金15%)45万5,625ルピー+(健康教育目的税4%)13万9,725ルピー
    課税総額:363万2,850ルピー

  2. 各種控除
    新しい個人所得税制度を選択した場合、1961年所得税法にあるほとんどの税額控除、免税等は利用ができなくなる。前記旧個人所得税制度での2.各種控除a.~g.は新個人所得税制度の下では利用不可能となる。しかし、国民年金制度(National Pension Scheme)に対する拠出については、給料(基本給+補填手当)の10%、あるいは、雇用者拠出分のいずれか低い方まで控除可能〔1961年所得税法 第80CCD(2)条〕とされる。
申告条件の変更

個人が会計年度中に高価格取引を行った場合、総所得額が個人申告書提出の年収上限以下であっても、個人所得税申告が必要となる。

個人の場合、次のいずれかの条件を満たす場合、個人所得税申告が必須となる。〔2019年インド財政法No.2〕

  1. 銀行や協同組合銀行に保有する1つまたは1つ以上の当座預金口座の預金額が1,000万ルピーを超えている
  2. 本人または他人に対する海外旅行への支出が、合計20万ルピーを超える
  3. 10万ルピー超の電気代の支出
  4. 今後規定されるその他規定を満たす場合
COVID-19による緩和

2020年3月22日以前にインドに入国した者のFY2019-20にかかる居住ステータスの決定について、次の緩和措置が適用される。

  1. 2020年3月31日までにインドを出国することができない場合において、2020年3月22日から2020年3月31日までのインドにおける滞在期間は、居住ステータスの決定に当たって考慮されない。
  2. 2020年3月1日以降にCOVID-19によりインドで検疫され、2020年3月31日までに臨時便でインドを出発した場合または、2020年3月31日までにインドを出発することができなかった場合において、検疫が開始されてから出発日または2020年3月31日までのインドにおける滞在期間は居住ステータスの決定において考慮されない。
  3. 2020年3月31日までに臨時便によりインドを出発した場合において、2020年3月22日から出発日までのインドにおける滞在期間は、居住ステータスの決定において考慮されない。

また、FY2020-21においても、これらCOVID-19の居住ステータスにかかる緩和措置が期待されている。

なお、COVID-19を踏まえ、FY2019-20のインド所得税申告期限を2020年7月31日から2020年11月30日まで延長するとともに、FY2018-19のインド所得税修正申告期限が2020年3月31日から2020年9月30日まで延長された。

ブラックマネー法(The Black Money (Undisclosed Foreign Income and Assets) and Imposition of Tax Act, 2015

インド政府は2015年度(課税年度2014~2015)より、〔ブラックマネー法(以下「BMA法」)〕を導入した。
〔BMA法〕はインドの通常の居住者(本人、配偶者や扶養家族を含む)を対象とし、次の場合に適用される。

  1. 取得資金の源泉に関する説明がない、あるいは十分でない無申告の国外財産がある。
  2. 国外所得が申告書には反映されてない、あるいは申告書が提出されていない無申告の国外所得がある。
  3. 申告書上、正確でない、あるいは不十分な申告の国外財産がある。

また、無申告の国外財産を取得または国外所得を得た会計年度の時点で居住者であった非居住者および非通常の居住者も対象となる。当該規制は2015年7月1日から遡及適用となる。〔2019年インド財政法No.2〕

〔BMA法〕が適用になった場合、無申告の国外所得・国外財産に対する税率30%とともに、税額の3倍の罰金が科される可能性がある。加えて、違反内容によっては起訴の可能性もある。
しかし、会計年度のいずれかの時点で、1つ以上の国外銀行口座の合計残高が50万ルピー以下であれば、当該国外財産が無申告であっても、罰金は科せられない。

源泉徴収税

配当以外の支払いに対する源泉徴収税

〔1961年所得税法〕における源泉徴収税
  1. 源泉徴収税率
    支払いの種類 居住者への適用税率 非居住者への適用税率 非居住者の場合の
    課徴金・健康教育目的税
    1.社債利子を含む利子支払い(注1) 10%
    〔2018年インド財政法 Part Ⅱ of The First Schedule
    20%(グロスベース)
    〔2018年インド財政法 Part Ⅱ of The First Schedule
    (注2,3,4)
    課徴金
    課税所得1,000万ルピー以下:適用なし
    同1,000万ルピー超~1億ルピー以下:2%
    同1億ルピー超:5%
    健康教育目的税
    税額・課徴金に対して4%
    2.ロイヤルティー(注1) 10%
    〔1961年所得税法第194J条〕
    10%(グロスベース)
    〔2018年インド財政法 Part Ⅱ of The First Schedule
    1.と同じ
    3.技術サービス料(注1) 2%
    〔1961年所得税法第194J条〕
    (注5)
    映画用フィルムの販売、配布、または展示にかかるロイヤルティーの場合、税率2%が適用される(2020年財政法により改正)
    10%(グロスベース)
    〔2018年インド財政法 Part Ⅱ of The First Schedule
    1.と同じ
    4.プロフェッショナルサービス料 10%
    〔1961年所得税法第194J条〕
    (注5)
    (2020年インド財政法にて改正)
    10%(グロスベース)
    〔2018年インド財政法 Part Ⅱ of The First Schedule
    1.と同じ
    5.恒久的施設帰属所得 適用なし 40%(ネットベース)
    〔日印租税条約第11条6項、第12条5項、第7条/2018年インド財政法 Part Ⅱ of The First Schedule
    1.と同じ

    注1:項目1、2、3の源泉徴収税率は、当該所得が恒久的施設帰属所得でないことを前提とする。恒久的施設帰属所得の場合には項目4の税率を適用。

    注2:20%の税率による源泉徴収税は、外貨建て借入れの際に適用。

    注3:インドルピー建て借入れで、項目4の要件を満たさない場合、40%の税率を適用。

    注4:2020年6月30日までに行われる次のいずれかに該当する、インド国外を源泉とする借入れに対する利子については、5%の軽減税率を適用〔1961年所得税法第194LC条、第194LB条〕。

    1. 外貨建て借入れ
    2. 外貨建て長期社債
    3. インフラ・デットファンド
    4. インドルピー建て社債(Masala Bond

    同法の第194LC条および第194LD条に基づく軽減税率の適用期間は、2020年7月1日から2023年7月1日まで延長される。
    なお、2020年4月1日以降2023年7月1日以前にIFSC承認の証券取引所に上場された長期社債/ルピー建て社債に対しインドの特定会社あるいは信託会社がインド国外から借入を行った場合の利子については、5%の代わりに4%の軽減税率の適用される。本改正は2020年4月1日から有効となっている(2020年財政法により改正)。

    ただし、インド法人や事業信託により2018年9月17日~2019年3月31日の間に非居住者(外国法人を含め)へインドルピー建社債を発行する場合においては、非居住者が受領する利子に対して注4の5%源泉徴収税は対象外となる〔2019年インド財政法、1961年インド所得税第10条4C項〕。

    注5:COVID-19による居住者の納税を救済するため、2020年5月14日から2021年3月31日まで源泉徴収税率が25%引き下げられている。

  2. PAN(Permanent Accounting Number)の源泉徴収者への提供が要件となる場合

    所得の受領者が居住者である場合、PANの提供は必須である。
    PANが提供されない場合には、20%の源泉徴収税の対象となる。

    所得の受領者が非居住者である場合、PAN提供は必須であるが、PANの利用が可能でない場合には、特定の情報(氏名、メール・アドレス、連絡先の電話番号、居住者証明書、本国の納税者番号)を取引時に提供する必要がある。
    ただし、源泉徴収税率・注4の長期社債に対する利子の性質を有する所得の場合には、当該特定の情報提供は不要。〔1961所得税法 第206AA条、1962年所得税ルール、ルール37BC〕

    しかし、PANの取得はインド所得税申告書提出のための必須要件であるため、取引の前にPANを取得できなかった非居住者は、その申告のため取引後に取得をする必要がある。

租税条約における源泉徴収税率
  1. 非居住者が取引時に満たさなければならない条件
    PANの提供。PANが利用可能でない場合には、当該非居住者が次の情報・書類を提供することにより、租税条約の恩典を受けることができる。〔1961年所得税法第206AA条、第90条〕
    1. 居住者証明書
    2. フォーム 10F外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(475KB)
    3. 連絡先のメール・アドレス、電話番号
  2. 租税条約における源泉徴収税率
    支払いの種類 適用税率 課徴金・健康教育目的税
    1.利子支払い 10%
    〔日印租税条約第11条〕
    適用税率10%に含む。
    2.ロイヤルティー 10%
    〔日印租税条約第12条〕
    適用税率10%に含む。
    3.技術サービス料 10%
    〔日印租税条約第12条〕
    適用税率10%に含む。
    4.恒久的施設帰属所得 40%(ネットベース)
    〔日印租税条約第11条6項、第12条5項、第7条/2018年インド財政法 Part Ⅱ of The First Schedule

    前項「源泉徴収税率」を適用。

    5.配当所得 10%
    〔日印租税条約第10条〕

    適用税率10%に含む。

    注:項目1、2、3の源泉徴収税率は、当該所得が恒久的施設帰属所得でないことを前提とする。恒久的施設帰属所得の場合には、項目4の税率を適用。

納税者は、租税条約と〔1961年所得税法〕のいずれか有利な方を選択できる。〔1961年所得税法第206AA条、第90条〕

受取配当金

居住者への配当支払い:2020年3月31日までに受け取った配当所得に対する源泉徴収税はない〔1961年所得税法 第10条34項〕
非居住者への配当支払い:2020年3月31日までに受け取った配当所得に対する源泉徴収税はない〔1961年所得税法 第10条34項〕

それぞれの株主の配当所得に対し課税されることが可決され、国内企業/ミューチュアルファンド/ビジネストラスト(企業信託)は配当分配税を支払う必要がなくなり、源泉徴収をする必要がある。
さらに、所得税法第2条22(e)項に基づき配当とみなされる所定の貸付金・前払金に対しては、適用される税率により株主側で課税され、各会社が当該みなし配当に対する源泉徴収をする必要がある。

配当に対する源泉徴収税の影響

居住者株主または居住者ユニットホルダーへ配当決議をする内国法人またはミューチュアルファンドは、適用となる配当額に応じて、10%の税率で源泉徴収を行うことが義務付けられる。
非居住者に対する配当の場合、税率は20%または租税条約上の軽減税率により源泉徴収される必要がある。
また、ユニットホルダーが受領するキャピタルゲインに対して源泉徴収税は適用されないこととなる。
(第115A条、第194条および第194K条、2020年財政法により改正)

なお、インド内国法人からの配当について、〔1961年所得税法 第115BBDA条〕が2016年インド財政法で導入され、内国法人、所定の基金、機関、信託以外のインド居住者である特定の納税者に対する100万ルピー超の配当金に対しては、受取人に対し配当税10%(課徴金、健康教育目的税が別途付加される)が課せられる。
ただし、配当が所定の貸付金・前払金として支払われる場合には、当該規定は適用されない〔1961年所得税法 第115BBDA条〕。
本条項は、2020年3月31日以前に国内企業によって宣言、分配、または支払われる配当に適用される(2020年財政法により改正)。

インド所得税法第80条M項

第80条M項は、法人間における配当に対する税のカスケード効果を排除するために導入された。

内国法人は、支払う配当額を他の内国会社から受ける配当所得から控除することができる。
当該控除は、株主が順次分配する配当金の額を限度とする。
控除は、支払期日以前に分配された配当金について適用される。期限日とは、所得の申告の日の1月前の日をいう。
内国法人が外国法人または企業信託から受け取った配当金も、第80M条に基づく控除の対象となる。
(2020年財政法による第80条M項導入)

当該条項に基づいて得られる利益は、次のとおりである。

単位:インドルピー
事項 シナリオ1 シナリオ2
受益した受取配当金(A:会社X→会社Y) 100 100
会社Yが支払う配当金 70 130
法律第80M条に基づく控除額(B:会社Y) 70 100
会社Yが課税対象とする配当所得(A-B) 30 Nil

所得税申告義務

インド課税所得がある内国法人または外国法人は、インドにおいて所得税申告を行う義務がある。
当該申告書は、インド税務当局のウェブポータルに、オンラインで提出する必要がある。
オンラインでの提出のため、納税義務者はインドの有効なPANを保有している必要があり、また、その署名者はインドの有効なPANおよび電子署名(Digital Signature Certificate)を保有している必要がある。

所得税法第115A(5)条の規定により非居住者の所得が配当または特定の受取利息のみで構成され、源泉徴収税が適切に控除されている場合、所得税申告を実施する必要はない。
非居住者の所得税申告書提出免除について、所得税法第115A条が次の条件に改正された。

  1. 総所得が第115A条に規定されている配当、特定の受取利息、ロイヤルティー、技術役務料金のみで構成されていること。
  2. 同所得が、第115A条(1)に規定されている税率よりも高い源泉税率で徴収されていること。

同改正はAY2020-21より有効になっている。

税率
所得の性質 租税条約に基づく税率 所得税法に基づく税率 源泉税率 所得税申告
技術役務料金 10* 10.92** 10
15*** 10.92** 10.92 不要
外国企業から受け取った配当 10**** 21.84** 10

(所得税法第115A条は、2020年の財務法により改正された)

*日本、シンガポール、オランダなどと締結した租税条約の10%で課税されるテクニカルサービスフィーからの収入。
** 第115A条の税金(10%/20%)は、5%のサーチャージと4%の目的税によって増加されている。
***米国、英国、ポーランドなどと締結された租税条約に規定されている15%で課税されるテクニカルサービスフィーからの収入。
****中国、日本などとの間で締結された租税条約で規定されている配当にかかる源泉税10%

デジタル経済

現存する様々な規定において現金取引を抑制し、正式な銀行決済システムのみを通しての支払い・受領が促進されている。多用な電子決済システム促進のため、現状の支払い・受領の決済システムに加え、その他の電子決済方法も含むよう次の条文が2019年インド財政法で修正された。

  • 政党への寄付〔1961年所得税法 第13A条〕
  • 特定事業に対する、資本の性格を持つ支出〔1961年所得税法 第35AD条〕
  • あらゆる支出の損金不算入〔1961年所得税法 第40A条〕
  • 資産買収に係る支出〔1961年所得税法 第43条1項〕
  • 一定の場合における資産譲渡対価の全額〔1961年所得税法 第43CA条、第50C条、第56条〕
  • 推定営業利益の計算のための特定規定〔1961年所得税法 第44AD条〕
  • 新入社員の雇用に係る控除〔1961年所得税法 第80JJAA条〕
  • 借入および預金の受入と返済〔1961年所得税法 第269SS条、第269T条〕
  • 20万ルピー超の取引〔1961年所得税法 第269ST条〕

また、直前の会計年度における総売上高や総受領高が5億ルピー超のビジネスを行ういかなる者が、現在利用している電子決済システムに加え、それ以外の所定の電子決済方法も導入しなければならなくなることが2019年インド財政法で導入された〔1961年所得税法 第269SU条〕。

現金引き出しに対する源泉徴収〔1961年所得税法 第194N条〕

現金取引を抑制しキャッシュレス経済に移行するため、次の法人により源泉徴収が行われる。

  • 銀行
  • 協同組合銀行
  • 郵便局

これらの法人にて、1つあるいは1つ以上の銀行口座を保有している者が、会計年度中に総額1,000万ルピー超の現金を引き出す場合には、当該法人により支払の際に1,000万ルピー超の現金に対して2%の源泉徴収が行われることが2019年インド財政法で導入された。
また、この2%の源泉徴収税額は銀行口座保有者の所得となる〔1961年所得税法 第198条〕。

しかし、1961年所得税法第194N条は、次の場合の支払いに対して適用されない。

  • 政府への支払い
  • 銀行法人、協同組合銀行、郵便局への支払い
  • インド準備銀行(RBI)のガイドラインに沿った銀行法人や協同組合銀行のビジネス代理店への支払い
  • インド準備銀行(RBI)の承認に沿った銀行法人や協同組合銀行のあらゆるWhite Labelled ATMの業者への支払い
  • インド準備銀行(RBI)と協議し、中央政府により通知されるその他の者に対する支払い

税務訴訟の削減

  1. No Dispute but Trust Scheme の導入
    2020年2月4日に連邦財務大臣によって直接税の訴訟数を減らすことを目的とした紛争解決スキーム(Vivad Se Vishwas)が提案され、同年3月17日に承認され法令化された。当該スキームの詳細は次の通りである。
    • 納税者は、控訴が最高裁判所、高等裁判所、租税裁判所 (Income Tax Appellate Tribunal: ITAT)、所得税局長(上訴担当)(Commissioner of Income Tax (Appeals): CIT(A))の段階で2020年1月31日時点で保留になっているもの、もしくは異議申し立ての提出期限が切れていない係争を行っている場合、判決された追加税額のみを支払うことにより、利息と罰金を完全に免除することができる。
    • 2020年3月31日以降に当該スキームを適用する場合は、追加納税が必要となる。
    • 当該スキームは、2020年6月30日まで適用可能となる予定とされていたが、COVID-19により、追加納税なく2020年12月31日まで適用が延長された。
    • 控訴がCIT(A)あるいはITATで係争中に当該スキームを適用する場合は、当局による所定証明書の発行日をもって当該控訴の取り下げとみなされる。
    • ただし、上訴が最高裁判所または高等裁判所で保留となっている場合、納税者は上訴を取り下げるか裁判所の許可の下、取り下げの証拠を上訴申請書に添えて提出しなければならない。
  2. フェースレスアセスメント(電子税務調査)

    税務調査プロセスの効率性、透明性、説明責任を高めるために、新たな電子税務調査スキームが導入された。 現在、当該スキームは、所得税法第143条(3)に基づく調査のみを対象としている。
    当該スキームは現在、第144条に基づいて可決された「Best judgment assessment」へも拡大されるものとする。
    当該スキームの適切な実施を確保するため、中央政府によって期限が2020年3月31日から2022年3月31日まで延長された。

  3. フェースレスアピール(電子控訴制度)
    所得税法第250条に6B項が挿入され、中央政府は、次の方法により効率性、透明性、説明責任を高めるために、控訴の処分のための電子控訴制度に通知する。
    • 技術的に実行可能な範囲で上訴手続の過程で担当官(異議申し立て)と上訴人との間のインターフェイスを排除
    • 規模の経済と機能の専門化によるリソースの利用の最適化
    • 動的な管轄権を持つ上訴制度を導入し、1人または複数の担当官が処理する(異議申し立て)

    同様に、第274条も改正され、ペナルティー手続きにも適用されている。
    (2020年財政法改正)

  4. 租税裁判所(Income Tax Appellate Tribunal:ITAT)における納税額納付期日延長申請(Stay of Demand

    現在、ITATには185日を超えない期間、さらに許可された場合において、合計期間が365日を超えない日数で納税額納付期日の再延長を許可する権限がある。さらに、控訴の遅延が被調査者に起因しない場合において、被調査者が行う再延長申請をITATが認めることが可能となる。
    納付期日延長を許可するITATの権限は、以下の条件となる。

    • 納税額および納税額にかかる利息、手数料、ペナルティー、またはインド所得税法規定に基づいて支払われるその他金額の20%以上を納める。もしくは
    • 同額の保証金を納める

    本改正は、AY2020-21から有効とされている。

E-Commerce Supply or Servicesに対する平衡税

平衡税は2016年財政法によって導入され、オンライン広告サービスやデジタル空間の提供などの関連サービスについて、非居住者に支払われた、または支払われるべき対価の6%課税されることになった。第165条が導入され、当該内容が具体的に規定された。

2020年財政法では平衡税の適用範囲が拡大され、電子商取引事業者による電子商取引の供給やサービスも対象とされている。「電子商取引事業者」および「電子商取引の供給またはサービス」という用語の定義は、その範囲がかなり広く、様々なデジタル取引およびサービスを含むことがある。
当該平衡税は2020年4月1日より電子商取引を含めるように拡大されており、拡大範囲に係る第165A条が導入されている。
2%の平衡税は「電子商取引事業者」が以下の対象者に対して提供する「電子商取引の供給またはサービス」の対価に課される。

  • インド居住者
  • 「特定の状況」における非居住者
  • インドにあるインターネットプロトコルアドレスを使用して、商品またはサービス、あるいはその両方を購入する者

「電子商取引事業者」とは、商品のオンライン販売またはサービスのオンライン提供のためにデジタルまたは電子的な設備またはプラットフォームを所有し、運営しまたは管理する非居住者をいう。

「電子商取引の供給またはサービス」とは、以下の通り。

  1. 電子商取引事業者が所有する商品のオンライン販売
  2. 電子商取引事業者が提供するサービスのオンライン提供
  3. 電子商取引事業者を介した商品のオンライン販売、サービスの提供またはその両方
  4. 1.~3.の任意の組み合わせ

「特定の状況」とは、以下の通り

  1. インド居住者である顧客、またはインドに所在するインターネットプロトコルアドレスを介して広告にアクセスする顧客を対象とした広告の販売
  2. インド居住者、またはインドにあるインターネットプロトコルアドレスを使用する者から収集したデータの販売

以下の場合において平衡税は適用外となる。

  • 当該電子商取引業者がインドに恒久的施設を有し、かつ、当該電子商取引の供給またはサービスが当該恒久的施設と実質的に関連している場合
  • オンライン広告およびインド所得税法第165条に規定されている活動に対してすでに平衡税が課されている場合
  • 電子商取引事業者の事業年度における電子商取引の供給またサービスからの売上高は総所得が2,000万インドルピー未満である場合

コンプライアンス
インド所得税法第166A条に従い、非居住者である電子商取引事業者は、四半期毎に以下の期日内に平衡税を納付するものとする。
納税には現行のChallan No.285が使用されることとなる。

平衡税納付期日
四半期 期日
第1四半期(6月30日) 7月7日
第2四半期(9月30日) 10月7日
第3四半期(12月31日) 翌年1月7日
第4四半期(3月31日) 3月31日

遅延納付は、1961年所得税法第170条に従い、毎月または月の一部に1%単純利息が課される。平衡税の未納付は同法第171条に基づく平衡税の額に等しい罰金が科されることとなる。

すべての電子商取引事業者は、年度中に電子商取引の供給またはサービスに係る報告書を所定の様式で作成し、提出しなければならない。電子商取引事業者が報告書を提出しなかった場合または報告書の提出後に不備が発覚した場合は、電子商取引の供給またはサービスが行われた年度の終了後2年以内に、報告書の修正が可能となる。

電子商取引事業者が指定された期日までに年次報告書を提出しなかった場合には、提出するまで1日につき1,000ルピーの罰金が科されることがある。

所得税控除
1961年所得税法が当該平衡税に適用するよう改正され、2021年4月1日以降に提供された電子商取引の供給またはサービスから生じる所得にかかる控除が規定された。
(2020年財政法改正)

所得税法第194 O条

第194 O条は2020年国家予算で導入された。第194 O条によると、電子商取引事業者は、電子商取引参加者(個人あるいはHUF)による商品の販売やサービスの提供の促進のために1%を源泉徴収する必要がある。

電子商取引事業者は、商品、サービスまたはその両方の販売額のクレジット発生時、または他の方法により電子商取引参加者への支払を行う際のいずれか早い時点で、1%の源泉徴収をすることとなる。第194 O条に基づく電子商取引事業者に対する源泉徴収規定は、2020年10月1日から適用される。

「電子商取引事業者」とは、電子商取引のためのデジタルまたは電子設備またはプラットフォームを「所有、操作、または管理」し、かつ電子商取引参加者に対する支払責任を負う者と包括的に定義されている。デジタルまたは電子設備またはプラットフォームが他人によって所有、操作、または管理されている場合、当該設備またはプラットフォームを単に使用するだけでは、事業者が当該用語の定義に該当するには不十分とされている。事業者は、居住者または非居住者いずれかである。

「電子商取引参加者」とは、電子商取引事業者が提供する電子的な設備を通じて当該事業者の商品、サービスまたはその両方を販売するインド居住者をいう。

現在、Section 206 AAはPAN/Aadhaarを保有していない場合、Section 194 O規定の1%ではなく5%の税率で源泉徴収が行われると規定されている。
しかし当該事業者を通じた参加者の商品販売あるいはサービス提供、あるいはその両方からの売上総額が50万インドルピー以下であり、かつ、当該参加者がPANあるいはAadhaarを事業者に提示している場合において、事業者は、当該条項のもとクレジットあるいは支払い総額に係る源泉徴収義務を負わないものとする。

物品・サービス税(Good and Services Tax:GST)

インド政府は2017年7月1日からGSTを導入し、旧法でのさまざまな州税および中央税がGSTに包含されている。
ただし、現在GST課税対象外の特定の物品(原油、高速ディーゼル、ガソリン、天然ガス、航空タービン燃料、人が消費するアルコール)には、政府の告示がある日まで、旧法の付加価値税(VAT)・中央販売税(CST)、相殺関税(CVD)、追加関税(ADC)・特別追加関税(SAD)が、引き続き課税される。

インドのGSTは2階層の構造となっており、取引の内容や性質に応じて、税金の種類が異なる。

  1. 州内の資産の譲渡およびサービス提供の場合:州物品・サービス税(State Goods and Service Tax:SGST)+中央物品・サービス税(Central Goods and Services Tax:CGST)
  2. 州間取引の場合:統合物品・サービス税(Integrated Goods and Service Tax:IGST)
  3. インド国外から物品・サービスの調達を行う場合(インドへの輸入):統合物品・サービス税(IGST)

基本的に、GSTは次の法令に基づき運営される。

  1. 2017年中央物品・サービス税法(Central Goods and Service Tax Act, 2017外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(1.37MB):CGST法)
  2. 2017年連邦直轄物品・サービス税法Union Territory Goods and Service Tax Act, 2017外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(1.02MB):UTGST法)
  3. 2017年統合物品サービス税法IGST法(Integrated Goods and Service Tax Act, 2017外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(1.09MB):IGST法)
  4. 州物品・サービス税法(State GST Acts):各州固有のGST法
  5. 2017年物品・サービス (州への税収補償) 税法(Goods and Services Tax (Compensation to States) Act, 2017外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(1.01MB)

ジェトロ:インド物品・サービス税(GST)における税構造と取引課税一覧PDFファイル(684KB)

また、これら法令の下、さまざまなルールおよび通達が発行されている。
GSTにかかわる立法および手続きを制定するGSTカウンセルは、GSTの税率を5~28%の4段階に分けた構造を規定している(GST Rates外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

  1. 5%
  2. 12%
  3. 18%
  4. 28%

この他、特定の物品・サービスに対して、〔2017年物品・サービス (州への税収補償) 税法〕に基づき、GST補償税(GST Compensation Cess)という州の税収補償のための特別追加税も適用される。

すべての物品販売事業者または役務提供者は、当該課税年度(Financial Year:4月~翌年3月)の総売上高が200万ルピー超の場合は、GSTに登録をしなければならない。
ただし、アルナーチャル・プラデシュ、アッサム、マニプール、メガラヤ、ミゾラム、ナガランド、シッキム、トリプラ、ヒマーチャル・プラデシュ、ウッタラカンド等、特別なカテゴリーに分類される州の場合、基準値は100万ルピー。

しかし、次の場合には、これらの基準値は適用されず、提供者は売上高にかかわらず、当該課税年度内に登録をしなければならない〔2017年CGST法 第22条、第24条〕。

  1. 課税対象となる州間の資産の譲渡およびサービス提供に従事している(州間のサービス提供のみに従事している者で、当該課税年度内のインド全体での総売上高が200万ルピーを超えていない(前述の特別な州の場合の基準値は100万ルピー)者を除く)
  2. 臨時的に事業として、時折資産の譲渡およびサービス提供を行う課税対象者
  3. リバースチャージ制度に基づき納税義務がある者
  4. 電子商取引運営者経由で、資産の譲渡およびサービス提供を行っている個人・法人
  5. 課税対象の資産の譲渡およびサービス提供を行っている非居住者である課税対象者
  6. 電子商取引事業者
  7. 仕入れサービスの提供者(Input service distributors
  8. インドにいるGST未登録者である個人・法人に対して、インド国外からオンライン情報およびデータベースのアクセス・検索サービスを提供している個人・法人

また、物品販売事業者につき、GSTの登録基準値が総売上高400万ルピーに変更となることが、GST委員会からの推薦により承認されている(特別なカテゴリーに分類される州の場合は、200万ルピー)。しかし、州には新基準値の採用あるいは旧基準値の200万ルピー(特別なカテゴリーに分類される州の場合は、100万ルピー)を維持する選択肢が残されている。サービス提供者に対する基準値の変更は提案されていない。

物品・サービスの提供者はGSTを請求しているため、当該課税対象資産の譲渡およびサービス提供に対する税金を納付する義務がある。
しかし、特定の場合においては、物品・サービスの受領者はリバースチャージ制度に基づき、GSTを納付する義務がある。

リバースチャージ制度の対象となる物品およびサービスについては、次の通達によりそれぞれ通知された。

    1. 物品について
    2. サービスについて

特定の物品およびサービスはGSTの課税対象外となっており、次の通達によりそれぞれ通知されている。

    1. 物品について
    2. サービスについて

事業として使用する物品・サービスの提供を受けるGST登録者は、〔GST法〕に基づき、当該仕入品・サービスに支払われた税額分について、税額控除を受けることが可能であり、当該仕入税額控除を課税売上に係る税額と相殺が可能。
ただし、特定の物品またはサービスについては、事業として使用した場合であっても、GST登録者は支払った税額について、税額控除を受けることはできない〔2017年CGST法 第17条5項〕。
なお、GST補償税(特別追加税)に係る仕入税額控除は、特別追加税の租税債務とのみ相殺できることが明確にされた。

ジェトロ:インドGSTにおける仕入額控除とGST登録申告についてPDFファイル(498KB)

GST法上、輸出は「ゼロ税率」 の提供として取り扱われ、GST登録者は、〔2017年10月4日付通達No.37/2017–Central Tax外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(342KB)〕に基づく念書、あるいはBond(担保金)を提供することを条件に、課税対象外となる。

同通達の要件を満たしていない場合、GST登録者はIGSTを支払えば(輸出取引は州間取引としての扱い)、物品またはサービスの輸出が可能となる。その後、支払ったIGSTについて、GST登録者が税務当局に必要書類を提出し、還付申請を行えば、税金の還付金を受け取ることが可能。
なお、SEZに所在するGST登録者への資産の譲渡およびサービス提供もゼロ税率対象の取引となる。〔2017年IGST法 第16条〕

また、GST登録済みの個人または法人からのEOU(Export Oriented Unit:100%輸出指向型企業)への物品販売は「みなし輸出」扱いのため、販売者あるいは購買者のどちらかにおいて、納付額について還付が可能となる。
しかし、当該便益はサービス提供に対しては適用されないため、GSTが引き続き課せられる。〔2017年10月18日付通達No.48/2017-Central Tax〕

物品税関税中央局:2017年10月18日付通達(Notification No.48/2017-Central Tax外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(90.18KB)

ケララ州においては、州内の資産の譲渡、サービス提供に対して1%以下の税率で最長2年間のケララ洪水目的税(Kerala Flood Cess)の課税が許容されている。当該目的税は、2019年8月1日より課税されている。

電子請求書(E-invoicing

物品・サービス税委員会は、2019年6月21日に実施した第35回会議において、2020年1月から段階的に電子請求書システムの導入を行うことを推奨した。当該システムは、請求書の有効化を認証するため、中央ポータルである請求書登録ポータル(Invoice Registration Portal:IRP)に一定の情報をアップロードする必要がある。
売上高50億ルピー以上の企業は、2020年1月1日より電子請求書システムの任意導入を選択でき、売上高10億ルピー以上の企業は2020年2月1日より任意導入を選択できる。しかし、売上高10億ルピー超の企業は、2020年4月1日より当該システムは必須導入とされていた。しかし、当該制度は2020年3月21日付の通達(Notification No.13/2020 – Central Tax)により2020年10月1日からの施行に延期され、年度の売上高が50億ルピー以上の会社に対しては義務化されることとなった。2020年7月30日付の通達(Notification No.61/2020 – Central Tax)も関連し発行されている。

関税

関税は、中央政府により輸出入時に課せられる。品目分類は、International Harmonized System of Nomenclature(HSN)に準拠し、〔1975年関税率法(Customs Tariff Act, 1975)〕に基づき課税。
関税手続きは〔1962年関税法〕で定められている。
関税は輸出者に納税義務があり、次の税金で構成される。

1962年関税法(Customs Act, 1962外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

  1. 基本関税(Basic Custom Duty:BCD)〔1975年関税定率法 第2条〕

    物品の評価額に対して、関税表に規定された税率に基づき(原則0~10%)課税される。
    しかし、基本関税の適用税率は〔1975年関税率法〕に基づき算定され、関税品目分類は、HS分類に準拠。

    社会福祉課徴金〔2018年インド財務法第110条〕:基本関税(BCD)額の10%(特定物品の場合3%)で、従来の教育目的税の代わりに課せられる。

  2. 統合物品サービス税(IGST)〔1975年関税率法 第3条7項・8項、2017年IGST法 第5条〕

    基本関税と社会福祉課徴金に加えて、IGSTが課税される。現在、IGSTは、輸入品目によって0~28%の税率。
    また、〔2017年6月28日付調達Notification No 2/2017-Integrated Tax (Rate)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(376KB)〕により、IGSTの免税対象物品を規定。

  3. GST補償税〔1975年関税率法 第3条9項、2017年物品・サービス(州への税収補償)税法第8条および関連別表〕

    GST補償税は、〔2017年物品・サービス (州への税収補償)税法(Goods and Services Tax (Compensation to States) Act外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(1.01MB)と関連別表〕で規定された税率に基づく、タバコ、炭酸水、高級車等の特別な嗜好品に対する特別追加税である。
    また、当該特別追加税は特定のサービスに対しても適用される〔2017年6月28日付通達Notificaion No.2/2017-Compensation Cess(Rate)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(118KB)〕。
    特別追加税に係る仕入税額控除は、特別追加税の租税債務とのみ相殺できることが明確に規定された。

    物品・サービス税委員会(Goods and Services Tax Council外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

※計算方法などの詳細は「関税制度」を参照。

健康税

特定の医療機器(HSN9018からHSN9022まで)の輸入に対し、健康税が課される。税率は輸入額の5%となる。

国家災害偶発税(National Calamity Contingent Duty:NCCD)

国家災害偶発税は、パーン・マサラ、タバコ、石油および歴青油、自動車などに対し課せられる。税率は1~45%と幅がある。〔2001年インド財政法 第134条〕
関税品目27092000に該当する歴青油に対し、1トン当たり50ルピーの国家災害偶発税が課せられる。
NCCDは、評価額(Assessable Value)+物品税・基本関税を課税標準として課税される。

導入時は、2003年度1年間の時限措置と説明されていたが、2004年度以降も継続している。
適用税率は〔2001年インド財政法 別表 (The Seventh SchedulePDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(4KB)〕に記載されているが、〔2017年税制(改正)法(The Taxation Laws (Amendment) Act, 2017PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(1.04MB)〕で改正された。

物品税

物品税はGSTに包含されたが、前述のとおり、次の物品には物品税が引き続き適用される。

対象品目:タバコ・同代替生産品、鉱物産品(鉱物燃料、鉱物油・同蒸留製品、歴青物質、鉱物蝋など)

付加価値税(VAT)

付加価値税は州政府による税金で、州内の物品販売に課税される。つまり、一定の販売取引に伴い、物品が同州内で移動する場合に当該販売取引に適用される。
州を越える物品販売にはVATは課税されず、中央売上税(CST)が課せられる。〔1956年CST法〕
VATとCSTはGSTに包含されているが、次の物品には引き続きVATが課せられる。

対象品目:原油、高速ディーゼル、ガソリン、天然ガス、航空タービン燃料、人が消費するアルコール