関税制度

最終更新日:2017年07月31日

管轄官庁

財務省の中央間接税局が関税および関連制度を所管。

財務省中央物品関税局(Central Board of Excise & Customs外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます, Department of Revenue, Ministry of Finance
住所:North Block, New Delhi 110001, India
Tel:91-11-23092978
E-mail:jscus@excise.gov.in

商工省商務局外国貿易部(Directorate General of Foreign Trade:DGFT外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます, Department of Commerce, Ministry of Commerce and Industry
住所:H-Wing, Gate No. 2, Udyog Bhawan, Maulana Azad Road, New Delhi 110 011
Tel:91-011 23062777
Fax:91-011 23062225

  • 関税減免にかかわる申請書類・手続き(Appendices and Aayaat Niryat Forms of FTP2015-2020外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(2.25MB)
    輸出振興のための関税減免スキームにかかわる各種申請フォーム、手続き、必要書類等を解説(466ページ)。
    各スキームはAppendix ナンバーと掲載ページの一覧(目次)から詳細を参照できる。

関税率問い合わせ先

「管轄官庁」参照

関税体系

インドの関税制度は、1975年関税率法に基づき、基本関税、教育目的税、IGST、GSTおよびGST補償税から成り立っている。

インドの関税は、基本関税、教育目的税、IGSTおよびGST補償税(GST Compensation Cess)から成り立っている。

根拠法規:2017年物品・サービス (州への税収補償) 税法(Goods and Services tax (Compensation to States) Act, 2017)、1975年関税率法第3条7項・9項

物品・サービス税(GST)法の導入後、物品およびサービスの輸入は州間取引とみなされ、適用される関税とともに、Integrated Goods and Service Tax(IGST)が課せられる。
また、一定の高級品、Demerit物品(社会的に好ましくない等)や、所定のサービスのうち、一定のカテゴリーに該当するサービスの輸入に対しては、GST補償税も課せられる。

次の物品は現在GST対象外で、当該物品には旧法の付加価値税(VAT)・中央販売税(CST)、相殺関税(Countervailing Duty:CVD)、追加関税(Additonal Duty of Customs:ADC)・特別追加関税(Special Additional Duty:SAD)が引き続き課税される。

  • 原油
  • 高速ディーゼル
  • ガソリン
  • 天然ガス
  • 航空タービン燃料
  • 人が消費するアルコール

これらの物品(人が消費するアルコールを除く)の供給に対しては、政府が告示する日よりGSTが課せられる。

基本関税(Basic Custom Duty:BCD)

根拠法規:1975年関税率法(Customs Tariff Act, 1975)第2条

基本関税の税率は、輸入物品に応じて原則0~10%。
ただし、農水産物、繊維製品、自動車などの一部例外品目には、この範囲を超える高関税が課せられる。
基本関税額は、基本関税率×評価額(Assessable Value)で計算される。
評価額の計算は次のとおり。

評価額=FOB価格+a.輸送費+b.保険料+c.荷揚げ費用

  1. 輸入地までの輸入品目の輸送費:当該費用が算出できない場合、FOB価格の20%。
  2. 保険料:当該保険料が算出できない場合、FOB価格の1.125%。
  3. 輸入品目に関する荷役費または手数料:当該費用が算出できない場合、(FOB価格+輸送費+保険料)× 1%。

教育目的税(Education Cess

基本関税(BCD)額の3%。教育目的税の内訳は次のとおり。

  • Education – 2%
  • Secondary and Higher Education Cess – 1%

Integrated Goods and Services Tax:IGST

根拠法規:1975年関税率法第3条7項・8項、Integrated Goods and Services Tax Act、〔通知No.2/2017-Integrated Tax (Rate)・2017年6月28日付〕

基本関税と教育目的税に加え、2017年IGST法第5条に基づき、IGSTが課せられる。
現在、IGSTの税率は輸入品目によって0~28%(最高税率40%)。
また、〔通知No. 2/2017-Integrated Tax (Rate)・2017年6月28日付〕により、IGSTの免税対象物品を規定している。

物品・サービス(GST)補償税(GST Compensation Cess

根拠法規:1975年関税率法第3条9項、2017年物品・サービス (州への税収補償) 税法(Goods and Services tax (Compensation to States) Act)第8条

物品・サービス(GST)補償税はタバコ、炭酸水、高級車等特別な嗜好品などに対して、2017年GST補償税法第8条および関連別表の規定の税率に基づき課税される。
しかし、GST対象外の原油、高速ディーゼル、ガソリン、天然ガス、航空タービン燃料、人が消費するアルコールに対しては、IGSTおよびGST補償税の課税に替えて、旧法の相殺関税(CVD)、追加関税(ADC)・特別追加関税(SAD)が引き続き課税される。
一方、〔通知No.2/2017-Integrated Tax (Rate)・2017年6月28日日付〕により、物品の利用許諾権または所有権などの譲渡の一定のサービスに対しては、GST補償税が適用される。

評価額(CIF価格+荷揚げ費用)が100、基本関税率10%、IGST18%の品目の場合、実行関税率は30.15%。関税算出方法は次のとおり。

項目 税率 計算内容 金額 小計
基本関税 10% 100×10% 10 輸入額100+基本関税10
=110(A)
教育目的税 3% 基本関税×3%
〔10×0.03〕
0.3 (A)110+教育目的税0.3
=110.3(B)
Integrated Goods and Services Tax(IGST) 18% (B)×18%
〔110.3×0.18〕
19.85 (B)110.3+IGST19.85
=130.15(C)

※州への税収補償のための物品・サービス(Goods and Services Tax:GST)補償税が課せられる品目については、例えば同税の税率が10%の場合、(B)×10%=11.03で算出し、これを(C)に足し合わせ、合計は141.18(実効関税率は41.18)となる。
※輸入時に課せられるIGSTに係る仕入税額控除は、GST課税売上に係る税額と相殺可能。
また、輸入時に課せられるGST補償税に係る仕入れ額控除は、GST補償税の租税債務とのみ相殺可能。

品目分類

関税分類は1975年関税率法に準拠。 品目分類はHS分類に概ね準拠。

関税の種類

「関税体系」参照

課税基準

評価額(Assessable Value)に対して課税される。評価額は、CIF価格にCIF価格の1%の陸揚費用(Landing Charge)を加算し、算出。

対日輸入適用税率

日本からの輸入品に対しては、他のWTO加盟国と同一の関税率を適用。ただし、品目により日印包括的経済連携協定(CEPA)において、関税譲許対象品目となっている品目の輸入については、特定原産地証明書の提出を条件に譲許税率を適用。譲許税率は、財務省中央物品関税局通達No.69/2011、No.11/2017に記載された税率。

日印包括的経済連携協定において、関税譲許対象品目に適用される譲許税率は、財務省中央物品関税局の〔通達No.69/2011・2011年7月29日付〕、同〔通達No.11/2017・2017年3月31日付〕に記載された税率になる。

特恵等特別措置

モーリシャス、トンガ、セーシェルの3カ国からの特定の輸入品に適用。その他、タイ、シンガポールとの経済協定、バンコク協定、インド-スリランカ自由貿易協定などに基づき、一部品目に対し特恵税率を適用。

関連法

1962年関税法、1975年関税率法、2007年関税評価規則(輸入製品の価格評価)、2007年関税評価規則(輸出製品の価格評価)。

財務省中央物品関税局:

関税以外の諸税

アンチ・ダンピング税、セーフガード税が課せられる品目がある。

アンチ・ダンピングは、〔1975年関税率法〕9A、9B項に基づき、セーフガードは同法8B、8C項に基づく。
また、これらの手続きはアンチ・ダンピングが〔1995年関税率規則*〕に、セーフガードが〔1997年関税率規則*〕によって定められている。

*1995年関税率規則(Custom Tariff (Identification, Assessment & Collection of Anti-Dumping duty on Dumped articles & for determincation of injury) Rules
*1997年関税率規則(Custom Tariff (Classification & Assessment of Safeguard Duty) Rules

アンチ・ダンピング税は、通常、輸出国における国内向け販売価格と輸出向け販売価格の差であるダンピング・マージンに基づき、課税額が確定される。
インドでは、2001年5月に関税規則を改正し、価格メカニズムが機能していない「非市場経済国*」に関する規定を設けた。
この非市場経済国に対するダンピング・マージンの算定には、第三国の同種製品の価格を基準とすることができるなど、インド当局の裁量余地が拡大されている。

*非市場経済国:中国、ロシア、アルバニア、アルメニア、アゼルバイジャン、ベラルーシ、ジョージア、カザフスタン、北朝鮮、キルギスタン、モルドバ、モンゴル、タジキスタン、トルクメニスタン、ウクライナ、ウズベキスタン、ベトナム。

その他

外国貿易政策では、輸出振興を目的に、輸出生産用の部材関税減免スキームを定めている。事前に免税枠を申請するスキームや、輸出実績に伴って次回分の免税枠やクレジットが付与されるスキームなどがある。

外国貿易政策の所管は商工省商務局外国貿易部で、当該政策の第4項に、輸出振興のための各種部材関税減免スキームが記載されている。

商工省商務局外国貿易部(Directorate General of Foreign Trade:DGFT外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます, Department of Commerce, Ministry of Commerce and Indsutry
Tel:91-011-23062777
Fax:91-011-23062225

主な関税減免スキームは次のとおり。

  1. 事前認可スキーム(Advance Authorization Scheme:AAS)
  2. Duty Free Import Authorization(DFIA)スキーム
  3. Export Promotion Capital Goods(EPCG)スキーム
  4. 関税払戻しスキーム(Duty Drawback Scheme
  5. 製品輸出スキーム(Merchandise Export from India Scheme:MEIS)
  6. サービス輸出スキーム(Service Exports from India Scheme:SEIS)

事前認可スキーム(Advance Authorization Scheme:AAS)

〔2015~2020年外国貿易政策、項目4.03〕

事前認可スキームは、特定の輸出製品の製造にかかる中間財・部品の免税輸入を許可するもの。
免税対象は、基本関税およびGST対象外の物品に課税される追加関税。〔1975年関税率法第3条1項、3項、5項〕
GST法導入後、AASにおいて、輸入に係るIGSTおよびGST補償税の免税輸入は利用できず、納税義務がある。
ただし、当該納税額については、仕入税額控除の利用が可能。

外国貿易政策の定める〔スタンダード・インプット・アウトプット規則(SION)〕に、業種別の輸出品目リストと、各輸出品目製造のために免税枠で輸入できる中間財・部品の名前、および分量(重量)が記載されている。
輸入者はこの記載内容に従い、該当する中間財・部品の免税輸入の申請を行う。一部高額製品を除き、インド国内での付加価値15%の達成が条件。

申請手続き・書類

関税減免にかかわる申請(輸出入)フォーム ANF-4Aにて、AASの申請を行う。
申請先は所定の地域の商務局外国貿易部(DGFT)事務所(全国41カ所)で、各事務所のコンタクト先はDGFTウェブサイトより入手。

申請の際の添付書類は次のとおり。申請手続き、必要な書類等もANF-4Aを参照。

  1. AAS利用にかかる自己申告書、フォームAppendix 32B内容による公認技術士による証明およびAayaat Niryaatフォーム Appendix11A
  2. 申請料金の銀行領収書
  3. 前年度の輸出実績証明(公認会計士による承認が必要)
  4. Industrial Entrepreneurs Memorandum(IEM)のコピー
    ※生産会社設立時の認可書。医薬品企業の場合は医薬品製造ライセンスのコピー。

Duty Free Import Authorization(DFIA)スキーム

〔2015~2020年外国貿易政策、項目4.25〕

DFIAスキームは、事前認可スキーム(AAS)同様、特定の輸出製品の製造にかかる中間財・部品の免税輸入を許可するスキーム。
AASが製造業者・輸出業者のみを対象にしているのに対し、本スキームによる免税輸入許可は、製造業者の輸出入業務を代行する貿易業者に対しても発行される。基本関税のみが免税対象。
適用される追加関税/物品税は所定の規則により、中央付加価値税(CENVAT)クレジットとして相殺可能。
〔スタンダード・インプット・アウトプット規則(SION)〕の定める免税枠に従い、輸入申請する。一部高額製品を除き、インド国内での付加価値20%の達成が条件。

申請手続き・書類
申請手続き、必要な書類はANF-4Gを参照。
申請先および必要書類は事前認可スキームと同じ。

Export Promotion Capital Goods(EPCG)スキーム

(2015~2020年外国貿易政策、項目5.01)

EPCGスキームには、ゼロ関税EPCGスキームとPost Export EPCGスキームとがある。

  1. ゼロ関税EPCGスキーム
    EPCGスキームの下で免除された関税額の6倍となる輸出を6年以内に達成することを条件に、輸出製品にかかる資本財輸入に対しゼロ基本関税が認められる。
    当該資本財の輸入は、EPCG許可日から18カ月以内に行う必要がある。
  2. Post Export EPCGスキーム
    適用となる関税は、資本財輸入時に課せられるが、その後、当該関税のうち基本関税は譲渡可能なクレジットになる。
    Post Export EPCGスキーム下の、ゼロ関税EPCGスキームで要求される輸出額の85%の達成が義務付けられる。
    当該スキームでは、免税対象は基本関税のみで、IGSTおよびGST補償税は対象外のため、輸入品に対して納付が必要。
申請手続き・書類
申請手続きおよび必要な書類はANF-5Aを参照。

関税払戻しスキーム(Duty Drawback Scheme

〔1962年関税法第74条、第75条〕、〔2015~2020年外国貿易政策、項目7〕

関税払戻しスキームは、輸出者が輸出用製品をインドで製造した場合、当該製品の原材料や部品、または生産に用いる物品の輸入時に支払った、関税、IGSTおよびGST補償税の払戻しを受けることができるスキーム。
当該スキームを使って関税の払戻しができる品目は定められているが、2011年10月1日に関税受給パスブック(Duty Entitlement Pass Book:DEPB)スキームの廃止に伴い、このスキームの適用対象であった1,100品目が新たに当該スキームに追加され、関税払戻しの対象は合計で約4,000品目となった。

関税払戻しスキームでの払戻し率については、全産業共通レートとブランドレートの2種類が存在する。

  1. 全産業共通レート(All Industry Rate

    全産業共通レートは予算体系に公表され、その次年度に適用される。このレートは同年の6月1日から適用される。
    全産業共通レートは、政府の定める中央付加価値税(CENVAT)規則の適用の有無により2種類が存在するが、具体的な払戻しレートは輸出製品により異なる。

    CENVAT規則を使うと、原材料・部品の購入時に支払った物品税が、最終製品の物品税支払額から控除できることから、同規則が適用される場合は全産業共通レートが低くなる一方、同規則が適用されない場合は全産業共通レートが高くなる。
    全産業共通レートは、輸出製品のFOB価格に対する歩合で固定されている。しかし、ほとんどの全産業共通レートには、適用上限額が設けられており、その上限枠内までしか払戻しを受けることはできない。

  2. ブランドレート
    ブランドレートは、全産業共通レートが適用されていない製品、もしくは全産業共通レートが適用されていても、輸出者がその払戻しレートが十分でないと考える製品を対象に、輸出者からの申告を受けて、財務省が決定するレートのことである。
申請手続き・書類

申請手続きおよび必要な書類はANF-7Aを参照。

なお、製品ごとの払戻しレートについては、最新レートが財務省中央間接税局ウェブサイトに掲載される。

財務省中央物品関税局:All Industry Rates of Duty drawback外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますDrawback Schedule-2017外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(2.98MB)

製品輸出スキーム(Merchandise Export from India Scheme:MEIS)

〔2015~2020年外国貿易政策、項目3.01〕

製品輸出スキームは、外国貿易政策(2015~2020年)で新しく追加されたスキームである。
特定国に一定の製品を輸出する場合、輸出者は当該製品を輸出した後、譲渡可能なクレジット・チケット(Credit Scripts)を取得できる。

当該クレジット・チケットは、次の支払いに対してクレジットとして使用可能。

  1. 部品や製品輸入に課される関税の支払い
  2. GST対象外の物品の輸入に課せられる追加関税(ADC)の支払い
    ※当該クレジット・チケットは国内仕入れおよび輸入に対して支払われるGST、GST補償税に対して利用不可。

譲渡可能なクレジット・チケットを取得できる例として、電気モーター、発電機、テレビ/液晶テレビ、ワクチン、履物、皮革製品がある。
例えば、自動車用照明装置を米国に輸出する場合、外国為替で輸出したFOB価格、または船積み送り状(Shipping Bill)へのFOB価格、いずれか低い方の3%の譲渡可能なクレジット・チケットの取得が可能。

申請手続き・書類
申請手続きおよび必要な書類はANF-3Aを参照。

サービス輸出スキーム(Service Exports from India Scheme:SEIS)

〔2015~2020年外国貿易政策、項目3.01〕

サービス輸出スキームも外国貿易政策(2015~2020年)で新しく追加されたスキームである。
一定の条件下でサービスを輸出する場合、サービス提供者は当該サービスを提供した後、譲渡可能なクレジット・チケットを取得できる。

当該クレジット・チケットは、次の支払いに対してクレジットとして使用可能。

  1. 部品や製品輸入に課される関税の支払い
  2. GST対象外の物品の輸入に課せられる追加関税(ADC)の支払い
    ※当該クレジット・チケットは国内仕入れおよび輸入に対して支払われるGST、GST補償税に対して利用不可。

現在、サービス提供者は一定の要件を満たす場合には、当該サービスに対するネット外国為替収入の3~5%の譲渡可能なクレジット・チケットを取得できる。

申請手続き・書類
申請手続きおよび必要な書類はANF-3Bを参照。

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