関税制度
最終更新日:2026年01月15日
管轄官庁
連邦財務省関税・国境警備局
連邦財務省関税・国境警備局(Federal Office for Customs and Border Security
)
関税率問い合わせ先
連邦財務省関税・国境警備局と関税率データベース
連邦財務省関税・国境警備局(Federal Office for Customs and Border Security
)
(Bundesamt für Zoll und Grenzsicherheit, BAZG)
所在地:Taubenstrasse 16, CH-3003 Bern, Switzerland
Tel:+41-58-467-1515
個人向けホットライン(Contact Private individuals
)
企業向けホットライン(Contact Companies
)
問い合わせフォーム(Contact form
)
関税率および関税手続きデータベース(Tares
)
輸出または輸入の日付、原産国(country of origin)または宛先、輸送先、関税分類番号(国際HS分類)等を入力することにより、適用される関税率、追加の手数料や税金、ライセンスの要否などの情報が表示される。
関税体系
一般税率と特別税率の複数税制を採用(特別税率対象国・地域については、特恵等特別措置の項を参照)。
2024年1月1日から、スイスに輸入される工業製品に課せられているすべての関税が撤廃されている。関税が完全撤廃されたのは国際HS分類のうち、25~97類(35および38類に定められる一部の農業製品については対象外)で、製品の原産国や輸送ルートを問わない。1~24類に該当する農業製品は関税撤廃の対象ではない。
その他、具体的な関税率は、品目によって異なり、連邦財務省関税・国境警備局が提供する関税率および関税手続きデータベースより品目別の情報が入手可能である。
- 関税率および関税手続きデータベース(Tares
)
品目分類
国際HS分類。最初の6桁は国際HS分類、最後の2桁はスイス独自のもの。
スイスでは、国際HS分類(Harmonized System (HS) Codes)を基本とした8桁の品目分類が使われている。最初の6桁は国際HS分類に該当し、最後の2桁はスイス独自に設定されたものである。各HS分類の情報をもとに、関税率および関税手続きデータベース(Tares
)から関税率が確認できる。
関税の種類
原則として従量税。別途の規定がない限り、原則として総重量に基づいて算定される。
スイスでは、従量税が採用されており、別途の規定がない限り、関税は製品の総重量に基づいて算定される。総重量には、製品の重量に加えて、包装、梱包材などの重量も含まれるが、輸送コンテナ、パレットなどは総重量には含まれない。
ただし、EUで加工された農産物については、総重量に包装、梱包材などの重量は含まれない。
総重量以外の基準が採用されているものとして、容量(ワイン)、MWh(電力)、件数(牛の精子)、長さ(映画フィルム)、個数(生きた動物)が挙げられる。
課税基準
原則として、入管時における輸入品の総重量を基準とする。別途の規定により、容量、MWh、件数、長さ、個数などによる場合もある。
「関税の種類」の項参照。製品別の課税基準は、各HS分類の情報をもとに、関税率および関税手続きデータベース(Tares
)から課税基準が確認できる。
対日輸入適用税率
2009年9月1日に発効した日本・スイス経済連携協定(JSFTEPA)により、日本は特恵税率の対象国となったため、日本から輸入されるすべての鉱工業品の関税が撤廃された。その他の品目については、外務省およびスイス連邦経済省経済事務局ウェブサイトの関税譲許表を参照。
日本・スイス経済連携協定(JSFTEPA)は、貿易および投資の自由化および円滑化、自然人の移動、電子商取引、知的財産の幅広い分野での協力につき日本とスイスの間で締約された協定である。これにより、日本・スイス間での物品貿易の面で広範囲な自由化が図られ、両国の関税の大半が撤廃された。スイス側は一部化学品を除く鉱工業品の全品目の関税を撤廃したほか、農水産品目についても貿易額ベースで7割程度の品目で関税を撤廃した。日本酒、味噌、盆栽用植物に対する関税も撤廃されている。
EPA特恵税率が適用されるためには、[1]対象輸入産品にEPA特恵税率が設定されていること、[2]輸入貨物にEPA特恵税率の適用資格(原産資格)があること、[3]特定原産地証明書および運送要件証明書(通し船荷証券の写しなど)を輸入国税関に対して提出することが求められる。
日本・外務省:
- 日・スイス経済連携協定「条文
」
- 日・スイス経済連携協定「概要
」
- 輸入関税表(日本側)「附属書一(第二章関係)第十五条に関する表
(933KB)」
スイス連邦経済省経済事務局(SECO):
- 日本・スイス経済連携協定「概要」"Japan
"
- 輸入関税表(スイス側)"Annex I, Appendix 2, Schedule of Switzerland
"
ジェトロ:「日本・スイス経済連携協定」ページ、および当ページ内「EPA活用マニュアル」日本スイスEPA版を参照。
ジェトロ調査レポート「日本・スイス経済連携協定スイス側譲許表(仮訳)(2010年12月)」
特恵等特別措置
開発途上国からの輸入品(農産物を含む)に対する関税の段階的削減を規定した改正特恵関税令を、2007年4月1日から施行。2026年4月1日からは、開発途上国の近年の状況により即した特恵等特別措置が運用開始になる見込み。
スイスは、開発途上国の支援のため、一般特恵関税制度(Generalized System of Preferences:GSP)を通して、開発途上国を原産国とする輸入品につき、有利な関税率(無税または減税)を適用している。一般特恵関税制度の適用を受けるには、輸入時に原産地証明の提出が必要となる。
特恵関税対象国
- 自由貿易協定締結国
ジェトロ:世界のFTAデータベース参照。
- 1.以外の開発途上国で、特恵関税対象国に指定された国・地域は、次の連邦法のウェブページを参照。
連邦法 SR632.911 改正特恵関税令 "Verordnung über die Präferenz-Zollansätze zugunsten der Entwicklungsländer
"
同法付属書1の開発途上国リストは、前記リンク内の "Liste der Entwicklungsländer und -gebiete" のC列を参照。
出所:連邦財務省関税局、連邦経済省経済事務局、連邦法公開プラットフォームFedlex
特定の開発途上国に適用される特恵税率は、関税率および関税手続きデータベース(Tares
)に国名と製品名を入力することで確認できる。
特恵等特別措置の改正
連邦参事会は2025年1月29日、現行の特恵等特別措置をより開発途上国の近年の状況に即したものに改正する決定をした。具体的には、2012年から改正されてこなかった特恵関税対象国の見直しが行われ、その結果、アンティグア・バーブーダ、アンギラ、クック諸島、セントクリストファー・ネービスおよびセーシェルが特恵関税対象国リストから除外された。また、バヌアツ、赤道ギニア、サモアは後発開発途上国(LDC)から、コートジボワールは重債務貧困国から一般の開発途上国と整理されることになった。2026年4月1日から運用開始の見込み。
片務的工業製品自由化
工業製品に課せられているすべての関税を完全撤廃する本法案が2019年11月27日に連邦参事会より議会に提議され、2021年10月1日に議会で承認後、2022年2月2日に、2024年1月1日から発効することが閣議決定された。2024年1月1日から工業製品の輸入にかかるすべての関税は完全撤廃された(詳細は、関税体系の項を参照)。
- 連邦経済省経済事務局(SECO) "Abolition of industrial tariffs
"
関連法
関税法、関税率法。
- 関税法 Customs Tariff Act
(Fedlex)
- 関税品目分類表 General tariff
(BAZG)
- 関税品目規則 Tare regulation
(Fedlex)
- 農産品から製造された製品の輸入に関する連邦法 Federal Law on the Import of Products Made from Agricultural Products
(Fedlex)
- 輸入農産品に関する産業保護および従量に関する規則 Regulation on industrial protection elements and movable partial amounts for the import of agricultural products
(Fedlex)
- 農産物輸入における適用可能な可動部分金額に関する連邦財務省規則 Regulation of the EFD on the applicable movable partial amounts for the import of agricultural products
(Fedlex)
- 農産物原料の輸出補助金率に関する連邦財務省規則 Regulation of the Federal Department of Finance on export contribution rates for agricultural raw materials
(Fedlex)
関税以外の諸税
付加価値税、たばこ税・酒税・自動車税・石油税などの個別消費税のほか、特定目的税としてトラック通行税(LSVA/PSVA)、合成樹脂加工税などがある。
- 付加価値税(Value Added Tax:VAT)
- 標準税率:8.1%
- 軽減税率:2.6%
次の品目に当該軽減税率が適用される。- 水道水
- 食料品および飲料(アルコール飲料を除く)
- 家畜、鳥類、魚類
- 穀物
- 種、球根、植物、切花
- 飼料
- 肥料、農薬、被覆資材
- 薬品
- 書籍、新聞、雑誌、その他広告要素のない印刷物
- 生理用品
- 特別税率:3.8%
ホテルでの宿泊、サービス(朝食など)は特別税率が適用される。
根拠法令:
- 連邦VAT法 641.20 Federal Act on Value Added Tax
(Fedlex)
- VATに関する政令 641.201 Ordinance on Value Added Tax
(Fedlex)
- 個別消費税・特定目的税
次の品目については、カッコ内の個別消費税・特定目的税が課せられる。- 自動車(自動車税)
- たばこ(たばこ税)
- 酒、スピリット、ビール(酒税、スピリット税、ビール税)
- 石油(石油税)
- 食肉用家畜(肉税:市場価格の過度の季節変動を抑制するための税)
- 鳥類(肉税)
- 砂糖、コーヒー、ココア、飼料(備蓄税)
- エチルアルコール(専売税)
- 塩および含塩量が30%を超える製品(塩税)
- 化石燃料(炭素賦課金)
- トラック通行税(LSVA/PSVA)
- 合成樹脂加工税
- 揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds:VOC)(VOC税)
- 飲料用ガラス瓶(前払廃棄処理手数料)
出所:連邦財務省税務局 "Swiss Federal Tax Administration(FTA)
"
所在地:Eigerstrasse 65, 3003 Bern, Switzerland
Tel:+41-58-462-7106
その他
輸入品の通関時に支払わなければならないのは、「輸入関税+付加価値税+個別消費税+特定目的税」の総額。






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