日本からの輸出に関する制度

牛肉の輸入規制、輸入手続き

タイの輸入規制

1. 輸入禁止(停止)、制限品目(放射性物質規制等)

調査時点:2019年11月

タイ国側の輸入条件については、保健省告示No.377(2016年)「牛海綿状脳症(BSE)リスクのある食品輸入規定・条件」において次のとおり規定されています。

生鮮牛肉および牛肉製品

  1. 次のと畜および解体工程による牛由来の脱骨牛肉(deboned skeletal muscle meat)〔機械的に除去された骨に付着した部分の牛肉(mechanically separated meat)は除く〕
    1. と畜前に生体検査・解体前検査を行い、疾病がないことを確認したうえでと畜・解体を行い、解体後検査においてBSEである疑いがないことが確認されていること。
      と畜前に、頭蓋腔への圧縮空気またはガスを注入する方法による気絶処理(stunning process)、または頭蓋腔に穴をあける処理(pithing process)または脳もしくは脊髄を裂傷し飛散させるその他の処理を受けていないこと。
  2. 1以外の生鮮牛肉および牛肉製品の場合、
    1. 反すう動物由来の肉骨粉(meat and bone meal, MBM)または脂かす(greaves)の反すう動物への給与禁止措置後に出生した牛由来であること。
    2. Aの牛は、と畜前に生体検査・解体前検査を行い、疾病がないことを確認したうえでと畜・解体を行い、解体後検査においてBSEである疑いがないことが確認されていること。

これらの生鮮牛肉を輸入する場合は、タイの農業協同組合省畜産局による家畜・畜産物の生産施設の認定を受けなければなりません。また、輸入者は輸入の都度、次の証拠または証明書を食品医薬品局検査所で係官に提示しなければなりません。

  1. タイ畜産局発行の家畜・畜産物の生産施設の認定の証拠もしくは証明書または畜産物輸入許可の証拠
  2. 前述の1)、2)の条件の詳細を記した、日本の所管官庁または所管官庁から認可を受けたほかの機関発行の畜産物の衛生証明書(Health Certificate)の写し
  3. 前述の1)、2)由来の牛肉製品を輸入する場合は、輸入者は輸入の都度、次の証拠または証明書を食品医薬品局検疫所で係官に提示しなければならない。
    1. 牛由来の材料または成分検査証拠、証明書(※)
    2. 製造国の所管官庁またはその所管官庁から認可を受けたほかの機関発行の牛肉製品の衛生証明書 (Health Certificate)

    (※)材料に生鮮牛肉を使っている場合:
    優先順位

    1. タイ畜産局発行のもの
    2. 日本の所管官庁または所管官庁から認可を受けたほかの機関発行のもの

    材料に牛肉製品(例:ゼラチン、コラーゲンなど)を使っている場合
    優先順位

    1. 日本の所管官庁または所管官庁から認可を受けたほかの機関発行のもの
    2. 国際的な認証機関

タイに牛肉を輸出するためには、都道府県などによる審査手続きを経て、厚生労働省による確認後、タイ政府に通知されたと畜場で処理されたものでなければなりません。タイ向けに輸出される牛肉を取り扱える処理場のリストは、厚生労働省のウェブサイトで確認することができます。

2. 施設登録、輸出事業者登録、輸出に必要な書類等(輸出者側で必要な手続き)

調査時点:2019年11月

日本側では、「対タイ輸出牛肉取扱要領」に基づき対タイ輸出牛肉を取り扱うと畜場などの認定を受ける必要があります。また、日本で動物検疫所の輸出検査を受けるにあたっては、同要領で定められた食肉衛生証明書が必要です。同証明書は、当該牛肉の処理を行った認定と畜場などを管轄する食肉衛生検査所に申請して発行を受けます。同要領および認定を受けた「対タイ輸出食肉取扱施設リスト」は、関連リンクの「輸出食肉認定制度」を参照してください。

日本・タイ経済連携協定(JTEPA)税率の適用を受ける場合、輸出者側の特定原産地証明書が必要です(日本商工会議所が発給)。

3. 動植物検疫の有無

調査時点:2019年11月

動物検疫所で輸出検査を受ける必要があります。 同検査を受けるにあたっては、「対タイ輸出牛肉取扱要領」で定められた食肉衛生証明書(当該牛肉の処理を行った認定と畜場などを管轄する食肉衛生検査所に申請のうえで発行)が必要です。

タイでの輸入手続き

1. 輸入許可、輸入ライセンス等、商品登録等(輸入者側で必要な手続き)

調査時点:2019年11月

タイ保健省食品医薬品局(FDA)、タイ農業協同組合省畜産局で事前手続きを行います。

  1. FDAでの手続き
    食品は「食品法(Food Act 1979)」に基づき、特別管理食品(Specific Control Food)、品質規格管理食品(Quality or Standard Control Food)、表示管理食品(Label Control Food)および一般食品(General Food)の4種に分類されます。牛肉は一般食品に該当します。販売目的で輸入する場合は、輸入者が食品輸入許可書(3年間有効)を取得しておくことが必要となります。
  2. 畜産局での手続き
    販売目的で輸入する場合は、動物伝染病法に基づき、畜産物取引許可書(1年間有効)(Ror.10/1)を取得し、船積みごとに輸入承認通知書(Ror.6)を取得しておく必要があります。
1.食品輸入許可書取得(Orr.7)
申請場所:
タイ保健省食品医薬品局(FDA)内ワンストップサービスセンター1階
審査後約7~10日で許可書が発行される。
必要書類:
  1. 申請書チェックリスト
  2. 輸入許可申請書(様式Orr.6): 法人登録証明書と同じ署名権限者が署名
  3. 添付書類
  4. 食品輸入場所・保管場所に関連する書類
  5. 食品輸入場所・保管場所に関する図表
  6. 食品輸入許可申請書類の内容保証書(施設の検査を受けない場合のみ:施設の条件を満たしていることを保証する書類)
  7. 委任状(法人代表者が他者に申請を委任する場合)
2-1 畜産物取引許可書(Ror.10/1)の取得
手順:
  1. 畜産局e-Movement上で許可申請書を提出する。
  2. 審査後、許可書が発行される。
申請先:
畜産局e-Movement外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
必要書類:
  • 畜産物取引許可申請書(Ror.2/1)
  • 身分証明書複写
  • 法人登録証コピー
2-2動物・畜産物輸入承認通知書(Ror.6)の取得
手順:
  1. 輸入者は動物・畜産物の輸入許可申請書(様式Ror.1/1)を輸入の7日以上前にe-Movementシステムを通じて提出する。
  2. 検疫所が申請内容、輸出国の疾病の発生状況を確認し、問題がなければ動物・畜産物輸入承認通知書(様式Ror.6 Import Permit)とRequirementを獣医検査検疫部長に提出する。
  3. 獣医検査検疫部長が通知書に署名し、Requirementの内容を確認した後、通関用に同通知書をシステム上で発行する。
  4. 輸入者は通知書とRequirementを受け取り輸出国に送付する(通知書の有効期限は60日)。
  5. 輸入者は貨物到着の3日前までに輸入港の獣医師に到着日時、船名または便名を通知し、検疫所は通関用に通知書の原本を発行する。
申請先:
畜産局e-Movement外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
必要書類:
  • 動物・畜産物輸入許可申請書(Ror.1/1)
  • 畜産物取引許可書(Ror.10/1)
  • 身分証明書複写
  • 身分証明書複写
  • 委任状、委任者および受任者の身分証明書複写(申請を委任する場合)

2. 輸入通関手続き(通関に必要な書類)

調査時点:2019年11月

通関手続きの概要は次のとおりです。

  1. 輸入日に輸入者は動物・畜産物輸入承認通知書(Ror.6)と衛生証明書(Health Certificate)を動物検疫所に提出する。
  2. 輸入申告書に関する情報を端末上(NSWシステム)で関税局に送付する(Ror.6の番号が必要)。
  3. 内容が確認された後、検査要否の指示(Green Line/Red Line)と輸入申告書番号が発行される。
  4. 納税する
  5. 検疫、衛生検査。
  6. 動物・畜産物輸入許可書(Ror.7)が発行される。
  7. 3.の検査指示に従い、貨物の受け取り手続きに進む。
必要書類
食品輸入許可書(Orr.7)
動物・畜産物輸入承認通知書(Ror.6)
日本側発行の衛生証明書(Health Certificate)
輸入申告書
船荷証券(B/L)もしくは航空貨物運送状(Air Waybill)
インボイス
パッキングリスト
特定原産地証明書(EPA税率の適用を受ける場合)

3. 輸入時の検査

調査時点:2019年11月

タイ農業協同組合省畜産局管轄の動物検疫所で、動物伝染病法に基づく検査、および食品法に基づく残留農薬検査、重金属などの検査が行われます。

販売目的で牛肉を輸入する場合は、輸入者が動物・畜産物輸入許可申請書(検疫)(Ror.1/1)を貨物到着の7日前までにタイ農業協同組合省畜産局獣医官検査検疫部に提出し、動物・畜産物輸入承認通知書(Ror.6)を取得しておかなければなりません。貨物が到着したら、動物・畜産物輸入承認通知書と輸出国発行の衛生証明書(Health Certificate)を輸入港の検査官に提出し、検査による問題がなければ、動物・畜産物輸入許可書(Ror.7)が発行されます。有効期間は7日間です。これは貨物の引き渡しの際に必要となります。

4. 販売許可手続き

調査時点:2019年11月

食肉を販売する者は、タイ農業協同組合省畜産局にe-Movementシステムを通じて畜産物取引許可を申請(様式Ror.2/1)し、畜産物取引許可書(様式Ror.10/1)を取得する必要があります。この許可の有効期限は発行日から1年となります。

5. その他

調査時点:2019年11月

なし

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