関税制度

最終更新日:2017年03月31日

管轄官庁

財務省の中央間接税局が関税および関連制度を所管する。

財務省中央間接税局(Central Board of Excise & Customs外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます, Department of Revenue, Ministry of Finance)
住所:North Block, New Delhi 110001, India
Tel:91-11-23092978
E-mail:jscus@excise.gov.in
 
・基本関税率 "Tariff 2015-16外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます"

商工省商務局外国貿易部(Directorate General of Foreign Trade:DGFT外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます, Department of Commerce, Ministry of Commerce and Industry)
住所:H-Wing, Gate No. 2, Udyog Bhawan, Maulana Azad Road, New Delhi 110 011
Tel:91-011 23062777
Fax:91-011 23062225

・関税減免にかかわる申請書類・手続き(Appendices and Aayaat Niryat Forms:ANF外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(2.25MB)
輸出振興のための関税減免スキームにかかわる各種申請フォーム、手続き、必要書類等を解説(446ページ)。
各スキームはAppendix ナンバーと掲載ページの一覧(目次)から詳細を参照できる。

関税率問い合わせ先

「管轄官庁」参照

関税体系

インドの関税制度は、1975年関税率法に基づき、基本関税、追加(相殺)関税、特別追加関税から成り立っている。

インドの関税は、基本関税、追加(相殺)関税、特別追加関税から成り立っている。各関税額は次のとおり計算される。

  1. 基本関税(Basic Custom Duty:BCD)(1975年関税率法(Customs Tariff Act, 1975)第2条)
    基本関税の税率は、原則として0~10%。ただし、農水産物、繊維製品、自動車など一部例外として同範囲を超える高関税が課せられる品目もある。基本関税額は、基本関税率×評価額(Assessable Value)で計算される。評価額の計算は次のとおり。
    評価額=FOB価格+a.輸送費+b.保険料+c.荷揚げ費用
    1. 輸入地までの輸入品目の輸送費。当該費用が算出できない場合はFOB価格の20%。
    2. 保険料。当該保険料が算出できない場合はFOB価格の1.125%。
    3. 輸入品目に関する荷役費または手数料。当該費用が算出できない場合は(FOB価格+輸送費+保険料)× 1%。
  2. 追加関税(物品税との相殺関税)(Additional Duty:AD / Countervailing Duty:CVD)(1975年関税率法 第3条1項)
    追加関税は、インド国内での物品製造に課せられる物品税との整合性を図るために課せられる。部品や原材料として輸入され、インド国内での製造過程に組み込まれる輸入品については、国内で製造される最終製品にかかる物品税から、輸入時に支払った追加関税分を控除できる。そのため相殺関税(CVD)とも呼ばれる。

    追加関税率は、該当品目に対する国内の物品税と同率であり、大半の製品について12%となっていたが、2015年2月28日の予算案により、12%から12.5%に引き上げられた(2015年3月1日から適用)。適用される追加関税の料率は品目により異なる。また、当局の通達で追加関税が免除されていることもある。

    なお、2012年3月17日付の通達(Notification No.13/2012-customs外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(49.31KB)Notification No.14/2012-customs外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(47.67KB))によって、追加関税に課せられていた教育目的税について一定の条件を満たすことで課税が免除されることとなった。
  3. 特別追加関税(Additional Duty of Customs:ADC / Special Additional Duty:SAD)(1975年関税率法 第3条5項)
    特別追加関税は、国内製造品の物流・販売にかかる各税との相殺を図る目的で、2006年3月1日より導入されたもの。すべての輸入品に対して、評価額+基本関税額+追加関税額をベースに一律4%を追加的に賦課している。
    前述の追加関税と同様、部品や原材料として輸入され、国内製造品に組み込まれる品目の場合には、支払い税額分の控除が受けられる。
    完成品として梱包された状態で輸入される場合、一定の条件を満たすことで、当該品への課税は免除される。繊維製品、携帯電話機、腕時計については、加工せず小売することを条件に、梱包なしでも免税を受けられる。

    なお、自動車を除く消費財の完成品輸入には、国内小売価格(MRP)を基準に関税が算出され、特別追加関税は免除となる。ただし、当該対象製品には通関前のラベリング(商品ごと)検査が厳格化されており、注意が必要。

評価額(CIF価格+荷揚げ費用)が100、基本関税率10%、追加(相殺)関税率12.5%の品目の場合、関税算出方法は次のとおり。

税率 金額 計算内容
輸入額 100
基本関税 10% 10 100×10%
(小計)(A) 110 輸入額+基本関税
〔100+10〕
相殺(追加)関税* 12.5% 13.75 (A)×12.5%
 〔110×0.125〕
(小計)(B) 123.75 (A)+相殺関税
〔110+13.75〕
教育目的税(3%) 3% 0.712 税額分小計×3%
 〔(123.75‐100)×0.03〕
(小計)(C) 124.462 (B)+教育目的税
〔123.75+0.712〕
特別追加関税(4%) 4% 4.978 (C)×4%
 〔124.462×0.04〕
合計 129.44 (C)+特別追加関税
〔124.462+4.978〕
実行関税率(%) 29.44

※部品・原材料で輸入し、国内で製造加工する場合、国内製造品の物品税から相殺(追加)関税+特別追加関税(計18.728)が控除可能 。

品目分類

関税分類は、1975年関税率法に準拠している。 品目分類はHS分類に概ね準拠している。

関税の種類

「関税体系」参照

課税基準

評価額(Assessable Value)に対して課せられる。評価額は、CIF価格にCIF価格の1%の陸揚費用(Landing Charge)が足されて計算される。

対日輸入適用税率

日本からの輸入品に対しては、他のWTO加盟国と同一の関税率が適用される。ただし、品目により日印包括的経済連携協定(CEPA)において、関税譲許対象品目となっている品目の輸入については、特定原産地証明書の提出を条件に譲許税率が適用される。適用される譲許税率は、財務省中央間接税局通達No.69/2011、No.57/2015に記載された税率になる。

日印包括的経済連携協定において、関税譲許対象品目に適用される譲許税率は、財務省中央間接税局の2011年7月29日付通達(No.69/2011)、2015年12月14日改正(No.57/2015)に記載された税率になる。

財務省中央間接税局

特恵等特別措置

モーリシャス、トンガ、セーシェルの3カ国からの特定の輸入品に適用される。その他にタイ、シンガポールとの経済協定、バンコク協定、インド-スリランカ自由貿易協定などに基づき、一部品目に対し特恵税率が適用される。

関連法

1962年関税法、1975年関税率法、2007年関税評価規則(輸入製品の価格評価)、2007年関税評価規則(輸出製品の価格評価)。

財務省中央間接税局:

関税以外の諸税

アンチ・ダンピング税、セーフガード税が課せられている品目がある。

アンチ・ダンピングは、1975年関税率法9A、9B項に基づき、セーフガードは1975年関税率法8B、8C項に基づいている。
また、アンチ・ダンピングの手続きは「1995年関税率規則*」に、セーフガードの手続きは「1997年関税率規則*」によって定められている。
  
*1995年関税率規則(Custom Tariff (Identification, Assessment & Collection of Anti-Dumping duty on Dumped articles & for determination of injury) Rules)
*1997年関税率規則(Custom Tariff (Classification & Assessment of Safeguard Duty) Rules)

アンチ・ダンピング税は、通常、輸出国における国内向け販売価格と輸出向け販売価格の差であるダンピング・マージンに基づき、課税額が確定される。
インドでは、2001年5月に関税規則を改正し、価格メカニズムが機能していない「非市場経済国*」に関する規定を設けた。この非市場経済国に対するダンピング・マージンの算定においては、第三国の同種製品の価格を基準とすることができるなど、インド当局の裁量余地が拡大されている。

*非市場経済国:中国、ロシア、アルバニア、アルメニア、アゼルバイジャン、ベラルーシ、ジョージア、カザフスタン、北朝鮮、キルギスタン、モルドバ、モンゴル、タジキスタン、トルクメニスタン、ウクライナ、ウズベキスタン、ベトナム。

その他

外国貿易政策では、輸出振興を目的に、輸出生産用の部材関税減免スキームを定めている。事前に免税枠を申請するスキームや、輸出実績に伴って次回分の免税枠やクレジットが付与されるスキームなどがある。

外国貿易政策の所管は商工省商務局外国貿易部で、当該政策の第4項に、輸出振興のための各種部材関税減免スキームが記載されている。

〔管轄機関・申請先〕
商工省商務局外国貿易部(Directorate General of Foreign Trade:DGFT外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます, Department of Commerce, Ministry of Commerce and Indsutry)
Tel:91-011-23062777
Fax:91-011-23062225

主な関税減免スキームの概要および申請書類・手続きなどは次のとおり。

  1. 事前認可スキーム(Advance Authorization Scheme:AAS)(2015年~2020年外国貿易政策、項目4.03)
    AAS(外国貿易政策第4項)は、特定の輸出製品の製造にかかる中間財・部品の免税輸入を許可するもの。
    免税対象は、基本関税、追加関税、教育目的税ならびにアンチ・ダンピング税、セーフガード税も含む。
    外国貿易政策の定める「スタンダード・インプット・アウトプット規則(SION)」に、業種別の輸出品目リストと、各輸出品目製造のために免税枠で輸入できる中間財・部品の名前、および分量(重量)が記載されている。
    輸入者はこの記載内容に従い、該当する中間財・部品の免税輸入申請を行う。一部高額製品を除き、インド国内での最低付加価値基準15%の達成が条件となる。本スキームは、輸出品の製造に間接的に利用される燃料や石油、触媒などへの適用も認められる。

    〔申請手続き・書類〕
    関税減免にかかわる申請(輸出入)フォーム ANF-4Aにて、AASの申請を行う。申請先は各管轄地域のDGFT事務所(全国41カ所)で、各事務所のコンタクト先はDGFTウェブサイトより入手。

    申請の際の添付書類は次のとおり。申請手続き、必要な書類等もANF-4Aを参照。
    • AAS利用にかかる自己申告書、フォームAppendix 32B内容による公認技術士による証明およびAayaat Niryaatフォーム Appendix11A
    • 申請料金の銀行領収書
    • 前年度の輸出実績証明(公認会計士による承認が必要)
    • Industrial Entrepreneurs Memorandum(IEM)のコピー
      ※生産会社設立時の認可書。医薬品企業の場合は医薬品製造ライセンスのコピー。
  2. DFIA(Duty Free Import Authorization)スキーム(2015年~2020年外国貿易政策、項目4.25)
    DFIAスキームは、前述の事前認可スキーム(AAS)同様、特定の輸出製品の製造にかかる中間財・部品の免税輸入を許可するスキーム。
    AASが、加工および輸出を行う製造業者のみを対象にしているのに対し、本スキームによる免税輸入許可は、製造業者の輸出入業務を代行する貿易業者に対しても発行される。基本関税は免税対象になる。
    追加関税は所定の規則により、CENVATクレジットとして相殺可能。
    SION(事前認可スキームの項に記載)の定める免税枠に従い輸入申請を行う。一部高額製品を除き、インド国内での最低付加価値基準20%達成が条件となる。

    〔申請手続き・書類〕
    申請手続き、必要な書類はANF-4Gを参照。
    申請先および必要書類は事前認可スキームと同じ。

  3. EPCG(Export Promotion Capital Goods)スキーム(2015年~2020年外国貿易政策、項目5.01)
    EPCGスキームには、ゼロ関税EPCGスキームとPost Export EPCGスキームがある。
    1. ゼロ関税EPCGスキーム:EPCGスキームの下で免除された関税額の6倍となる輸出を6年以内に達成することを条件に、輸出製品にかかる資本財輸入に対してゼロ関税が認められる。当該資本財の輸入は、EPCG許可日から18カ月以内に行う必要がある(外国貿易政策5.01)。
    2. Post Export EPCGスキーム:適用となる関税は、資本財輸入の際に課されるが、その後、当該関税のうち基本関税は譲渡可能なクレジットになる。Post Export EPCGスキーム下のゼロ関税EPCGスキームで要求される輸出額の85%の達成が義務付けられる。

    〔申請手続き・書類〕
    申請手続きおよび必要な書類はANF-5Aを参照。

  4. 関税払戻しスキーム(Duty Drawback Scheme)(2015年~2020年外国貿易政策、項目7)
    関税払戻しスキームは、輸出者が、輸出用製品をインドで製造した場合、当該製品の原材料や部品、または生産に用いる機械を輸入した際に支払った、関税および相殺(追加)関税の払戻しを受けることができるスキーム。
    当該スキームを使って関税の払戻しができる品目は予め定められているが、2011年10月1日にDEPBスキーム(関税受給パスブックスキーム:Duty Entitlement Pass Book)の廃止に伴い、このスキームの適用対象であった1,100品目が新たに当該スキームに追加され、合計で約4,000品目が関税払戻しの対象となった。

    関税払戻しスキームの下での、払戻し率については、全産業共通レートとブランドレートの2種類が存在する。
    1. 全産業共通レート(All Industry Rate)
      全産業共通レートは、毎年2月末に財務省が次年度の予算体系を公表した後、次年度の適用レートが発表されることになっている。このレートは同年の6月1日から適用される。
      全産業共通レートは、政府の定める中央付加価値税(CENVAT)規則の適用の有無により2種類が存在するが、具体的な払戻しレートは輸出する製品により異なる。
      CENVAT規則を使うと、原材料・部品の購入時に支払った物品税が最終製品の物品税支払い額から控除できることから、CENVAT規則が適用される場合は全産業共通レートが低くなり、同規則が適用されない場合は全産業共通レートが高くなる。
      全産業共通レートは、輸出製品のFOB価格に対する歩合で固定されている。しかし、ほとんどの全産業共通レートには、適用上限金額が設けられており、その上限枠内までしか払戻しを受けることはできない。
    2. ブランドレート
      ブランドレートは、全産業共通レートが適用されていない製品、もしくは全産業共通レートは適用されていても、輸出者がその払戻しレートが十分でないと考えている製品を対象に、輸出者からの申告を受けて、財務省が決定するレートのことである。

    〔申請手続き・書類〕
    申請手続きおよび必要な書類はANF-7Aを参照。

    なお、製品ごとの払戻しレートについては、最新レートが財務省中央間接税局ウェブサイト(All Industry Rates of Duty drawback外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)のPRODUCT WISE DRAWBACK AMOUNT外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(3.63MB)に掲載される。

  5. 製品輸出スキーム(Merchandise Export from India Scheme:MEIS)(2015年~2020年外国貿易政策、項目3.01)
    MEISは、外国貿易政策(2015~2020年)で新しく追加されたスキームである。特定の国に一定の製品を輸出する場合に適用される。輸出者は当該製品を輸出した後、譲渡可能なクレジット・チケット(Credit Scripts)を取得できる。
    当該クレジット・チケットは、次の支払いに対してクレジットとして使用可能。
    • 部品や製品輸入に課される関税の支払い
    • 国内部品や製品(資本財含む)に課される物品税の支払い
    • サービスに課されるサービス税の支払い

    譲渡可能なクレジット・チケットを取得できる例として、電気モーター、発電機、テレビ/液晶テレビ、ワクチン、履物、皮革製品がある。
    例えば、自動車用照明装置を米国に輸出する場合には、外国為替で輸出したFOB価格、または、船積み送り状(Shipping Bill)へのFOB価格、いずれか低い方の3%の譲渡可能なクレジット・チケット(Credit Scripts)を取得可能となる。

    〔申請手続き・書類〕
    申請手続きおよび必要な書類はANF-3Aを参照。

  6. サービス輸出スキーム(Service Exports from India Scheme:SEIS)(2015年~2020年外国貿易政策、項目3.01)
    SEISも外国貿易政策(2015~2020年)で新しく追加されたスキームである。
    一定の条件のもとで、サービスを輸出する場合に適用になる。サービス提供者は当該サービスを提供した後、譲渡可能なクレジット・チケットを取得できる。当該クレジット・チケットは、次の支払いに対してクレジットとして使用可能。
    • 部品や製品輸入に課される関税の支払い
    • 国内部品や製品(資本財含む)に課される物品税の支払い
    • サービスに課されるサービス税の支払い

    現在、サービス提供者は一定の要件を満たす場合には、当該サービスに対するネット外国為替収入の3~5%の譲渡可能なクレジット・チケットを取得できる。

    〔申請手続き・書類〕
    申請手続きおよび必要な書類はANF-3Bを参照。

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