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関税制度

最終更新日:2016年03月31日

管轄官庁

財務省の中央間接税局が関税および関連制度を所管する。


財務省中央間接税局(Central Board of Excise & Customs
Ministry of Finance, Department of Revenue
North Block, New Delhi 110001, India
Tel:91-11-23092978
E-mail:jscus@excise.gov.in

基本関税率 "Tariff 2015-16"


関税率問い合わせ先

「管轄官庁」参照

関税体系

インドの関税制度は、1975年関税率法(Custom Tariff Act, 1975)に基づき、基本関税、追加(相殺)関税、特別追加関税から成り立っている。

インドの関税は、基本関税、追加(相殺)関税、特別追加関税から成り立っている。各関税額は以下のとおり計算される。

1. 基本関税(Basic Custom Duty:BCD)
基本関税の税率は、原則として0~10%。ただし、農水産物、繊維製品、自動車など一部例外として同範囲を超える高関税が課せられる品目もある。基本関税額は、基本関税率×評価額(Assessable Value)で計算される。評価額の計算は次のとおり。

評価額=FOB価格+(a)輸送費+(b)保険料+(c)荷揚げ費用
(a) 輸入地までの輸入品目の輸送費。当該費用が算出できない場合はFOB価格の20%。
(b) 保険料。当該保険料が算出できない場合はFOB価格の1.125%。
(c) 輸入品目に関する荷役費または手数料。当該費用が算出できない場合は(FOB価格+輸送費+保険料)× 1%。

2. 追加関税(物品税との相殺関税)(Additional Duty:AD / Countervailing Duty:CVD)
追加関税は、インド国内での物品製造に課せられる物品税との整合性をはかるために課せられる。部品や原材料として輸入され、インド国内での製造過程に組み込まれる輸入品については、国内で製造される最終製品にかかる物品税から、輸入時に支払った追加関税分を控除できる仕組みとなっている。そのため相殺関税(CVD)とも呼ばれる。
追加関税率は、該当品目に対する国内の物品税と同率であり、大半の製品について12%となっていたが、2015年2月28日の予算案により、12%から12.5%に引き上げられた(2015年3月1日から適用)。適用される追加関税の料率は品目により異なる。また、当局の通達で追加関税が免除されていることもある。なお、2012年3月17日付の通達(Notification No.13/2012-customsとNotification No.14/2012-customs)によって、追加関税に課せられていた教育目的税について一定の条件を満たすことで課税が免除されることとなった。

3. 特別追加関税(Additional Duty of Customs:ADC / Special Additional Duty:SAD)
特別追加関税は、国内製造品の物流・販売にかかる各税との相殺を図る目的で、2006年3月1日より導入されたもの。すべての輸入品に対して、評価額+基本関税額+追加関税額をベースに一律4%を追加的に賦課している。上記の追加関税と同様、部品や原材料として輸入され、国内製造品に組み込まれる品目の場合には、支払い税額分の控除が受けられる仕組みとなっている。
完成品として梱包された状態で輸入される場合、一定の条件を満たすことで当該品への課税は免除される。繊維製品、携帯電話機、腕時計については、加工せず小売することを条件に、梱包なしでも免税を受けられる。評価額(CIF価格+荷揚げ費用)が100、基本関税率10%、追加(相殺)関税率12.5%の品目の場合、関税算出方法は以下のとおり。

税率 金額 計算内容
輸入額 100
基本関税 10% 10 100×10%
(小計) 110(A) 輸入額+基本関税
<100+10>
相殺(追加)関税* 12.5% 13.75 (A)×12.5%
<110×0.125>
(小計) 123.75(B) (A)+相殺関税
<110+13.75>
教育目的税(3%) 3% 0.712 税額分小計×3%
<(123.75‐100)×0.03>
(小計) 124.462(C) (B)+教育目的税
<123.75+0.712>
特別追加関税(4%) 4% 4.978 (C)×4%
<124.462×0.04>
合計 129.44 (C)+特別追加関税
<124.462+4.978>
実行関税率(%) 29.44

※部品・原材料で輸入し国内で製造加工する場合、国内製造品の物品税から相殺(追加)関税+特別追加関税(計18.728)が控除可能 。
自動車を除く消費財の完成品輸入には、国内小売価格(MRP)を基準に関税が算出され、特別追加関税は免除となる。ただし、当該対象製品には通関前のラベリング(商品ごと)検査が厳格化されており、注意が必要。

 

品目分類

関税分類は、1975年関税率法に準拠している。 品目分類はHS分類に概ね準拠している。

関税の種類

「関税体系」参照

課税基準

評価額(Assessable Value)に対して課せられる。評価額は、CIF価格にCIF価格の1%の陸揚費用(Landing Charge)が足されて計算される。

対日輸入適用税率

日本からの輸入品に対しては、他のWTO加盟国と同一の関税率が適用される。ただし、品目により日印包括的経済連携協定(CEPA)において、関税譲許対象品目となっている品目の輸入については、特定原産地証明書の提出を条件として譲許税率が適用される。適用される譲許税率は、通達(2011年7月29日付通達(No.69/2011)、2015年12月14日改正(No.57/2015))に記載された税率になる。

特恵等特別措置

モーリシャス、トンガ、セーシェルの3カ国からの特定の輸入品に適用される。その他にタイ、シンガポールとの経済協定、バンコク協定、インド-スリランカ自由貿易協定などに基づき、一部品目に対し特恵税率が適用される。

関連法

「1962年関税法(Custom Act)」、「1975年関税率法(Custom Tariff Act)」、「2007年関税評価規則(輸入製品の価格評価、Custom Valuation Rules)」、「2007年関税評価規則(輸出製品の価格評価、Custom Valuation Rules)」。

関税以外の諸税

アンチ・ダンピング税、セーフガード税が課せられている品目がある。


アンチ・ダンピングは、1975年関税率法9A、9B項に基づき、セーフガードは1975年関税率法8B、8C項に基づいている。また、アンチ・ダンピングの手続きは「1995年関税率規則(Custom Tariff (Identification, Assessment & Collection of Anti-Dumping duty on Dumped articles & for determination of injury) Rules)」に、セーフガードの手続きは「1997年関税率規則(Custom Tariff (Classification & Assessment of Safeguard Duty) Rules)」によって定められている。

アンチ・ダンピング税は、通常、輸出国における国内向け販売価格と輸出向け販売価格の差であるダンピング・マージンに基づき、課税額が確定される。
インドでは、2001年5月に関税規則を改正し、価格メカニズムが機能していない「非市場経済国」に関する規定を設けた。この非市場経済国に対するダンピング・マージンの算定においては、第三国の同種製品の価格を基準とすることができるなど、インド当局の裁量余地が拡大されている。
非市場経済国として位置付けられた国は、中国、ロシア、アルバニア、アルメニア、アゼルバイジャン、ベラルーシ、ジョージア、カザフスタン、北朝鮮、キルギスタン、モルドバ、モンゴル、タジキスタン、トルクメニスタン、ウクライナ、ウズベキスタン、ベトナムである(財務省歳入局通達No.28/2000-NT-CUSTOMS)。

 

その他

外国貿易政策では、輸出振興を目的に、輸出生産用の部材関税減免スキームを定めている。事前に免税枠を申請するスキームや、輸出実績に伴って次回分の免税枠やクレジットが付与されるスキームなどがある。


外国貿易政策の第4項に、輸出振興のための各種部材関税減免スキームが記載されている。

DGFT:
2015~2020年外国貿易政策(FOREIGN TRADE POLICY 2015-2020) (1.96MB)

同手続きハンドブック(FOREIGN TRADE POLICY-HANDBOOK OF PROCEDURES 2015-2020) (2.34MB)

<管轄機関・申請先>
商工省商務局・外国貿易部(Directorate General of Foreign Trade:DGFT
Tel:91-011-23062777
Fax:91-011-23062225

主な関税減免スキームの概要および申請書類・手続きなどは以下のとおり。

1. 事前認可スキーム(Advance Authorization Scheme:AAS)
事前認可スキーム(外国貿易政策第4項)は、特定の輸出製品の製造にかかる中間財・部品の免税輸入を許可するもの。免税対象は、基本関税、追加関税、教育目的税ならびにアンチ・ダンピング税、セーフガード税も含む。
外国貿易政策の定める「スタンダード・インプット・アウトプット規則(SION)」に、業種別の輸出品目リストと、各輸出品目製造のために免税枠で輸入できる中間財・部品の名前、および分量(重量)が記載されている。輸入者はこの記載内容に従い、該当する中間財・部品の免税輸入申請を行う。一部高額製品を除き、インド国内での最低付加価値基準15%の達成が条件となる。本スキームは、輸出品の製造に間接的に利用される燃料や石油、触媒などへの適用も認められる。

<申請手続き・書類>
規定の申請フォーム:DGFT "APPENDICES AND AAYAT NIRYAT FORMS OF FTP 2015-2020"  (2.25MB)
Appendices & Aayaat Niryaat(輸出入)フォームANF4Aにて、事前認可スキームの申請を行う。申請先は各管轄地域のDGFT事務所(全国41カ所の地方事務所あり)。

各事務所のコンタクト先は、http://dgft.gov.in/より入手。

上記申請の際の添付書類は次のとおり。
・AASスキーム利用にかかる自己申告書、フォームAppendix 32B内容による公認技術士による証明およびAayaat NiryaatフォームAppendix11A
・申請料金の銀行領収書
・前年度の輸出実績証明(公認会計士による承認が必要)
・IEM(Industrial Entrepreneurs Memorandum)のコピー
 ※生産会社設立時の認可書。医薬品企業の場合は医薬品製造ライセンスのコピー
・銀行保証(初回の輸入時のみ)
・輸出者の所属する輸出促進協議会(Export Promotion Council)の登録/会員証(Registration cum Membership Certificate:RCMC)
(※各種輸出促進スキームの利用は、輸出促進協議会のメンバーであることが要件)
・免税スキーム用の船積み送り状(Shipping Bill of Duty Free Goods EX-Bond)
http://www.cbec.gov.in/resources//htdocs-cbec/customs/forms_pdf/96.pdf (187KB)


2. DFIA(Duty Free Import Authorization)スキーム
DFIAスキームは、前述の事前認可スキーム同様、特定の輸出製品の製造にかかる中間財・部品の免税輸入を許可するスキーム。事前認可スキームが、加工および輸出を行う製造業者のみを対象にしているのに対し、本スキームによる免税輸入許可は、製造業者の輸出入業務を代行する貿易業者に対しても発行される。基本関税は免税対象になる。追加関税は所定の規則により、CENVATクレジットとして相殺可能。
SION(事前認可スキームの項に記載)の定める免税枠に従い輸入申請を行う。一部高額製品を除き、インド国内での最低付加価値基準20%達成が条件となる。

<申請手続き・書類>
申請フォーム(Aayaat NiryaatフォームANF4G):DGFT "APPENDICES AND AAYAT NIRYAT FORMS OF FTP 2015-2020"  (2.25MB)
申請先および必要書類は、上記の事前認可スキームと同じ。


3. EPCG(Export Promotion Capital Goods)スキーム
EPCGスキームには、ゼロ関税EPCGスキームとPost Export EPCGスキームがある。

○ゼロ関税EPCGスキーム:EPCGスキームの下で免除された関税額の6倍となる輸出を6年以内に達成することを条件に、輸出製品にかかる資本財輸入に対してゼロ関税が認められる。当該資本財の輸入は、EPCG許可日から18カ月以内に行う必要がある(外国貿易政策5.01)。

○Post Export EPCGスキーム:適用となる関税は、資本財輸入の際に課されるが、その後、当該関税のうち基本関税は譲渡可能なクレジットになる。

<申請手続き・書類>
申請フォーム(Aayaat NiryaatフォームANF5A):DGFT "APPENDICES AND AAYAT NIRYAT FORMS OF FTP 2015-2020" (2.25MB)

上記申請フォームに次の必要書類を添付して申請する。
・申請料金の銀行領収書
・当該輸入資本財のカタログ類
・直近3年分の輸出実績証明(公認会計士による承認が必要)
・IEM(Industrial Entrepreneurs Memorandum)のコピー
 ※医薬品企業の場合は、医薬品製造ライセンスのコピー
・EPCGを利用した資本財輸入の際には、通関当局へ公認技師による輸入資本財の使用目的証明書(輸入資本財が、輸出品の製造に活用されるものであることを証明するもの Aayaat NiryaatフォームAppendix32A)を提出する。

申請先は、免税額が5億ルピー未満の場合は、管轄地域のDGFT事務所(以下よりリスト入手)。
DGFT "APPENDICES AND AAYAT NIRYAT FORMS OF FTP 2015-2020"  (2.25MB)
同5億ルピー以上の場合は、DGFT本部。


4. 関税払戻しスキーム(Duty Drawback Scheme)
関税払戻しスキーム(Duty Drawback Scheme)は、輸出者が、輸出用製品をインドで製造した場合、当該製品の原材料や部品、または生産に用いる機械を輸入した際に支払った、関税および相殺(追加)関税の払戻しを受けることができるスキーム。同スキームを使って関税の払戻しができる品目は予め定められているが、2011年10月1日にDEPBスキーム(関税受給パスブックスキーム:Duty Entitlement Pass Book)が廃止されたことに伴い、このスキームの適用対象であった1,100品目が新たに関税払戻しスキームに追加され、合計で約4,000品目が関税払戻しの対象となった。

関税払戻しスキームの下での、払戻し率については、全産業共通レート(All Industry Rate)とブランドレートの2種類が存在する。

○全産業共通レート
全産業共通レートは、毎年2月末に財務省が次年度の予算体系を公表した後、次年度の適用レートが発表されることになっている。このレートは同年の6月1日から適用される。全産業共通レートは、政府の定める中央付加価値税(CENVAT)規則の適用の有無により2種類が存在するが、具体的な払戻しレートは輸出する製品により異なる。CENVAT規則を使うと、原材料・部品の購入時に支払った物品税が最終製品の物品税支払い額から控除できることから、CENVAT規則が適用される場合には全産業共通レートは低くなり、同規則が適用されない場合には全産業共通レートは高くなる。
全産業共通レートは、輸出製品のFOB価格に対する歩合で固定されている。しかし、ほとんどの全産業共通レートには適用上限金額が設けられており、その上限枠内までしか払戻しを受けることはできない。

○ブランドレート
ブランドレートは、全産業共通レートが適用されていない製品、もしくは全産業共通レートは適用されていても輸出者がその払戻しレートが十分でないと考えている製品を対象に、輸出者からの申告を受けて財務省が決定するレートのことである。

<申請手続き・書類>
申請フォーム(Aayaat NiryaatフォームAppendix 35):DGFT "APPENDICES AND AAYAT NIRYAT FORMS OF FTP 2015-2020" (2.25MB)

上記申請フォームに次の必要書類を添付して申請する。
・船荷証券のコピー3通
・輸出契約書もしくは信用状のコピー
・パッキングリストのコピー
・ARE-1 (Application for removal of excisable goods for export) のコピー
 ※相殺(追加)関税(=物品税)の払戻しに使用
・海上保険証書(オリジナル)
・払戻しレートの裁定に係る情報
 ※税金の払戻しに際し、全産業共通レートもしくはブランドレートのどちらが適用されるかを示す根拠となる資料

申請先は、輸入地を管轄する税関事務所。各事務所の詳細は、次のウェブサイトから入手可能。
中央間接税局(Central Board of Excise & Customs

なお、製品ごとの払戻しレートについては、最新レートが財務省の中央間接税局ウェブサイトに掲載される。
http://www.cbec.gov.in/resources//htdocs-cbec/customs/dbk-schdule/dbk-sch2015.pdf (3.6MB)


5. 製品輸出スキーム(Merchandise Export from India Scheme:MEIS)
MEISは、外国貿易政策(2015~2020年)で新しく追加されたスキームである。特定の国に一定の製品を輸出する場合に適用される。輸出者は当該製品を輸出した後、譲渡可能なクレジット・チケット(Credit Scripts)を取得できる。当該クレジット・チケットは、次の支払いに対してクレジットとして使用可能。
•部品や製品輸入に課される関税の支払い
•国内部品や製品(資本財含む)に課される物品税の支払い
•サービスに課されるサービス税の支払い

上述の譲渡可能なクレジット・チケットを取得できる例として、電気モーター、発電機、テレビ/液晶テレビ、ワクチン、履物、皮革製品がある。
詳細は、下記参照。
DGFT "FOREIGN TRADE POLICY 2015-2020"  (1.96MB)


6. サービス輸出スキーム(Service Exports from India Scheme:SEIS)
SEISも外国貿易政策(2015~2020年)で新しく追加されたスキームである。
一定の条件のもとでサービスを輸出する場合に適用になる。サービス提供者は当該サービスを提供した後、譲渡可能なクレジット・チケットを取得できる。当該クレジット・チケットは、次の支払いに対してクレジットとして使用可能。
•部品や製品輸入に課される関税の支払い
•国内部品や製品(資本財含む)に課される物品税の支払い
•サービスに課されるサービス税の支払い

詳細は、下記参照。
DGFT "FOREIGN TRADE POLICY 2015-2020"  (1.96MB)

 

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