米商務省、インド、インドネシア、ラオス製の太陽電池・太陽光発電製品にAD賦課の仮決定

(米国、インド、インドネシア、ラオス、中国)

ニューヨーク発

2026年04月30日

米国商務省国際貿易局(ITA)は4月23日、インド、インドネシア、およびラオスの3カ国で生産された結晶シリコン系太陽電池(solar cells)およびそれを組み立てた太陽電池モジュール(solar modules)に対し、アンチダンピング関税(AD)を賦課する仮決定を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。官報公示は4月28日に行われた(注1)。

ITAは2025年7月に、当該3カ国製の太陽電池(セルおよびモジュール)に対するADと補助金相殺関税(CVD)の発動要否を判断する事実確認調査を開始していた。AD・CVDはWTO協定で認められた貿易救済措置であり、ADは輸出国の国内価格を下回る価格で輸出された製品が輸入国の産業に損害を与える場合に、その価格差を相殺する目的で賦課する。CVDは、政府補助金を受けて生産された製品の輸出により輸入国の産業が損害を受ける場合、当該補助金の効果を相殺する目的で賦課する。

同案件に関するCVDについては、既に2月26日に仮決定の官報外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを公示し、同日付で徴収を開始している(2026年3月4日記事参照、注2)。今回ITAが同案件でADを賦課する仮決定を下したことで、官報公示と同日にADの徴収を開始することになる。なお、税率はITAの最終決定で変更される可能性がある。ADの暫定税率は、次のとおり。

  • インドネシア:35.17%
  • インド:123.04%
  • ラオス:22.46%

今回のITAの発表を受け、中国を拠点とするソーラースペース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは商務省に対し、ラオスに対するADの最終決定の延期および暫定税率の適用を最長6カ月間延期するよう申し立てた。商務省は、(1)暫定税率を課す仮決定が下されたこと、(2)延期の申し立てを行った輸出企業が対象品目の輸出において相当な割合を占めていること、(3)却下する特段の理由がないことを踏まえ、最終決定を延期するとともに、暫定税率の適用期間を4カ月間から最長6カ月間まで延長すると決めた。従って、商務省はラオスに対するADについて、同仮決定の公示日から135日以内に最終決定を行う。なお、インド、インドネシアに対するADについては、公示日から75日以内に最終決定を行う。

(注1)AD仮決定に関する詳細は、各国別の官報(インド外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますインドネシア外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますラオス外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を参照。

(注2)今回対象となる3カ国に先立ち、マレーシア、タイ、カンボジア、およびベトナム製の太陽電池セルおよびモジュールについても、AD・CVD発動可否を判断するための事実確認調査が実施され、これら4カ国については2025年4月に最終決定が下されている(2025年4月23日記事参照)。

(久峨喜美子)

(米国、インド、インドネシア、ラオス、中国)

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