EU・インドFTAのトルコ国際競争力への影響について専門団体がレポート発表

(トルコ、インド、EU)

イスタンブール発

2026年02月25日

トルコの国際投資家協会(YASED)は2月13日、トルコのビジネス・投資環境に関する戦略分析レポートシリーズの一環で、「欧州連合(EU)・インド自由貿易協定(FTA):トルコの競争力への影響」レポートPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を発表した。EU・インドFTAの交渉合意(2026年2月2日記事参照)を受け、トルコの国際競争力に与える影響を分析したものである。

同発表によると、同FTAが発効した場合のトルコの対EU貿易における影響は現時点では限定的で、トルコのEUとの地理的近接性は依然優位性を維持しているものの、短期的には繊維、中長期的に自動車関連や化学品セクターなどにおいて、EUへの輸出や海外直接投資(FDI)、EUにおけるサプライチェーンのトルコの立ち位置に影響を与える可能性を示唆している。また、トルコEU関税同盟を通じて、繊維、化学品、電子機器、農産品などのインド産製品が間接的にEU経由でトルコ市場に流入する可能性にも言及している。

トルコは輸出の約4割、輸入の約3割を対EUが占め、1996年に締結したEUとの関税同盟により一部の製品を除き関税無しで貿易が行われている。

1月31日付国営アナドル通信によると、トルコの産業界は、現在、EUの原産地に基づくインセンティブ規制案でトルコが優遇措置(「Made in Europe」)対象から除外されるか否かの行方を注視しており、仮にトルコが対象外となった場合はトルコとEUとの相互経済依存度の高さからEU域内の生産性やサプライチェーンの弱体化につながるとの意見がみられる。関税同盟はもとよりトルコ国内の製造拠点からのEUへの輸出は欧州資本による生産が多いこと、欧州グリーンディールをトルコが順守する取り組みが進められていることなどから、トルコを対象から除外するべきではないという意見書を既にEUへ表明し、産業界や経済団体が働きかけを行っているという。

(井口南)

(トルコ、インド、EU)

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