農林水産物・食品マーケティング基礎情報

最終更新年月:2026年8月

人口・経済発展状況等

南アフリカ共和国の人口、GDP、為替レート、在留邦人数、進出日系企業数等の基本情報については、概況・基本統計 を参照してください。

訪日外客数 19,187人:日本政府観光局(JNTO)「日本の観光統計データ」2025年訪日外客数の推移 暫定値
日本食レストラン数 230店:農林水産省「海外日本食レストラン国・地域別概数」(2025年11月28日)

日本からの農林水産物輸出状況

輸出額順位 39位
輸出総額 12億9,815万円
農産物 6億円(47%)
林産物 1,232万円(1%)
水産物 6億7,611万円(52%)
輸出額の多い品目 めろ(生鮮・冷蔵・冷凍)、 ソース混合調味料、 いわし(生鮮・冷蔵・冷凍)、 アルコール飲料、観賞用魚

(出所)農林水産省「2023年農林水産物・二国間貿易実績」

市場特性等

味覚・嗜好上の特徴
  • 一般的に辛くてスパイシーなもの、塩気のあるもの、甘じょっぱいもの、にんにく風味のもの、脂っこいものが好まれる傾向にある。人口構成が多様な国家であり、民族や宗教などにより食の好みも様々であるが総じて肉料理をよく食べる傾向にある。
  • 魚臭いもの、ぼんやりした味のものや味付けの控えめなものは避けられる傾向。味の想像がしづらい食品や国内での知名度が低い食品に抵抗を感じる人は少なくない。
  • 食事中の飲酒は一般的。ビールやワイン、スピリッツ類の消費額・消費量は年々増加。
  • 一般的に健康志向の高い国とは言えないが、上位中間所得層や高所得層が集中しており観光地としての人気も高いケープタウンなどの地域では健康意識の高まりにより魚介類製品の需要が拡大傾向にある。
制度的制約
  • 関税は0%〜30%に設定されていることがほとんど。特に乳製品や肉類においては高い関税率が適用されるほか検疫が厳しく輸入ハードルは高い。
  • 南アフリカ国際貿易管理委員会が輸入にあたり輸入許可証が必要な品目を管理しており、輸入業者に対し輸入許可証を発行。
  • 輸入が禁止または制限されている品目については南アフリカ歳入庁が管理。
食品表示規則
南アフリカ保健省が管轄。消費者保護の観点で食品ラベルや広告に関する各種要件が定められている。2023年に改訂版が発表され、ルールが厳格化される見込み。
栄養成分を表示する場合は1食分(質量または容量を明記)あたりおよび100gまたは100mlあたりの数値を記載する必要がある。
科学的根拠に基づかない、グルテンフリー表記や誤解を招くような健康・栄養を強調する表現は使用不可。ベジタリアン表示については種類(ラクト=牛乳乳製品を含む、オボ=卵や卵製品を含む、厳格なビーガンなど)を明記する必要がある。
アルコール規制
多くの州でワイン以外のアルコール飲料はスーパーマーケットでの販売が認められておらず、リカーショップ(スーパーマーケットと隣接していることが多い)で購入可能。
日本酒について、2025年~26年に輸入規制緩和が行われ、さらなる市場拡大が期待できる。詳細については下記リンクを参照されたい。
「南アフリカにおける清酒の輸入手続・容器容量規制の緩和措置について」
南アフリカにビール以外の酒類を輸入する輸入業者は、南アフリカ農業省が発行する輸入証明書の取得が求められる。
商流・物流・商習慣
  • 食品小売市場は国内資本4社(Shoprite Holdings, Pick n Pay Group, Spar Holdings, Woolworths)がほぼ独占。実店舗販売に加え配送サービスも運営しており、手数料の安さと配達完了までのスピードが魅力。
  • しょうゆ・マヨネーズ・みそ・照り焼きソースなど認知度の高い調味料はアジア諸国から輸入されており、非アジア系スーパーマーケットでも入手可能だが、それ以外の商品群の流通についてはアジア系小売店に限定される。
  • ヨハネスブルク、ケープタウン、ダーバン、プレトリアおよびデェヴェハ(旧ポート・エリザベス)は国の経済活動および消費者市場の主要地域であり、流通チャネルが確立している。
  • アジア圏から輸送されるコンテナは約3ヶ月後に現地に到着するとされるため、消費期限は12ヶ月以上あることが好ましい。
Eコマースの概要
  • Eコマース小売市場規模は年々拡大、2026年までに1,000億ランド(約58億USD)に到達し、 全小売総額の10%を占める見込み。
  • ケープタウンに本社を置く国内最大のEC事業者であるTakealotの利用率が高い。2024年5月、Amazonが現地市場に参入。
  • Eコマースの利用率は高い一方、特に馴染みのない商品を初めて購入する際、まず店舗で商品を見てから検討したいという顧客心理が強く働く傾向にある。
外食・小売等の状況
  • アジア系レストランも多いが、手頃な価格の欧米料理を提供するフランチャイズ・チェーンが中心。多様な文化が共存しているため、日本食を含む幅広い多国籍料理を楽しむことができ、上位中間所得層および高所得層向けフルサービス型レストランも多数存在。
  • Uber Eats、Mr D(Takealot傘下)やBolt Foodなど現地発のフードデリバリーサービスも人気が高い。
日本食普及状況等
  • すしなどの日本食は人気が高まってきており、多くの小売店やレストランで日本食メニューを目にすることができるが、本格的なものというよりは現地の味覚に合わせたものが提供されている。
  • ジャパニーズウィスキーの需要が高まっており、容量規制の影響を受けないということもあり流通が進んでいる。
  • 紅茶やルイボスティーの消費が主流であるが近年南アフリカでも抹茶ブームが到来し、抹茶製品を扱う小売店やカフェが増加。
お問い合わせ先
ジェトロ農林水産食品部 市場開拓課
Tel:03-3582-5186
E-mail:afa-research@jetro.go.jp