外資に関する奨励

最終更新日:2019年10月31日

奨励業種

自動車、観光、輸出製造業、化学、情報通信、鉱業および鉱物関連産業、繊維および衣料、農産品加工、映画。

南アフリカ共和国(以下、南ア)では、自動車、観光、製造業を含む一定の業種に対し、助成金支給などを通じて投資を奨励している。

各種優遇措置

南アでは、外資のみを対象とする優遇措置として、製造業の新規設備機器の輸送に対する外国投資補助金(Foreign Investment Grant)がある。
その他、分野別等の各種優遇措置があり、国内企業と同様、外資も条件に合致した優遇措置を利用できる。

担当官庁

貿易産業省(Department Trade and Industry:DTI外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

優遇措置 “Industrial Development Financial Assistance(Incentives)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

問合せ窓口:
貿易産業省投資庁(Invest SA
貿易産業省の一部局
Tel:+27 (861) 843 384

経済特別区(SEZ)

国際空港または港湾に接続した工業団地で、軽減法人税率15%の適用、建物および構築物の新規取得に対する10%の税額控除などの優遇措置、装置および資産に対する関税や付加価値税・輸入税の適用が免除される保税区域(CCA)が設けられている。従来は産業開発特区(IDZ)プログラムで製造業振興が行われていたが、2016年2月にすべてのIDZがSEZに切り替えられた。ただし、現在もIDZという呼称は残っている。

  1. イースト・ロンドン(East London IDZ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
    Tel:+27(43)702 8200
    Fax:+27(43)702 8251
    E-mail:info@elidz.co.za
  2. クーハ(Coega IDZ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
    Tel:08610 COEGA/ 08610 26342(国内から)
    Tel:+27 41 403 0400(国外から)
    Fax:+27 41 403 0401
  3. リチャーズ・ベイ(Richards Bay IDZ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
    Tel:+27(0)35 788 0571/3/4
    Fax:+27(0)35 788 0578
    E-mail:info@rbidz.co.za
  4. サルダナベイ(Saldanha Bay IDZ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
    Tel:+27(0)22 714 0206
  5. デュベ貿易港(Dube Trade Port外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
    国際空港、貨物ターミナル、倉庫、オフィス、小売部門、ホテルを結集した、アフリカで唯一の施設
    Tel:+27 32 814 0000
    Fax:+27 32 814 0100
    E-mail:info@dubetradeport.co.za
  6. アトランティス(Atlantis SEZ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
    Tel:+27 21 811 0250
  7. マルチ・フォファング(Maluti - A- Phofung SEZ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
    The Free State Development Corporation:FSDC
    Tel:+27 51 400 0880
    E-mail:info@mapsez.za
  8. ンコマジ(Nkomazi SEZ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
    Tel:+27 13 752 2440
    E-mail:info@mega.gov.za
  9. ORタンボ(OR Tambo SEZ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
    Tel:+27 10 001 9120
    E-mail:info@gidz.co.za
  10. ムシナ/マカド(Musina / Makhado SEZ)
    The Limpopo Economic Development Agency:LEDA
    Tel:+27 15 633 4700
    Fax:+27 15 633 4854
    E-mail:maropeng.mangwane@lieda.co.za
自動車投資スキーム(Automotive Incentive Scheme:AIS)

黒人の経済力強化政策(BEE)に準拠して南ア国内で自動車生産を行う国内投資に対し、投資額の20%、自動車部品製造業者に対しては25%に相当する助成金(非課税)が本スキームによって支給される。貿易産業省(DTI)が戦略的と認める投資案件については、さらに5%または10%の助成金が追加支給される。助成金は毎年支払われる。追加で助成金を受けられる条件は、次のとおり。

次の経済的条件のうち2つを満たすこと。

  • 工作機械器具設備を有している。
  • 南ア国内で研究開発を行っている。
  • 雇用の増加に貢献している。
  • 自動車産業の価値連鎖に貢献している。

また、次の条件を満たすことでさらに5%(合計10%)が付与される。

  • 軽自動車生産の場合:1つの工場について定められた生産量の増加。
  • 軽自動車生産に関連する部品の場合:国外で生産されている部品について、定められた回転率および部品生産量の増加。
中・大型商用車の自動車投資スキーム(MHCV-AIS)

中・大型商用車の製造業者による生産設備への投資の場合:投資額の20%の補助金(非課税)を支給。
中・大型商用車の部品製造業者または機械設備業者による生産設備への投資の場合:投資額の25%の補助金(非課税)を支給。

条件は次のとおり。

  • Companies Act No. 71 of 2008、Companies Act 1973、もしくはClose Corporations Act 1984のいずれかに基づき、登録されている法人であり南ア国内で製造を行っていること。
  • 優良な納税者であること(納税証明書が必要)。
  • 補助金は南アでのオペレーションにて使用される設備への投資にのみ適用される。
  • 少なくとも3年間の事業計画書(詳細なマーケティングおよび販売計画、生産計画、予測貸借対照表と予測キャッシュフロー表等の内容を含む)に加え、黒人の経済力強化政策への取り組みを証明するB-BBEE証明書、南アフリカ国際貿易行政委員会(ITAC)登録証明書、該当事業を行う部署・コストセンター・支部の3年間分の予測損益計算書・予測キャッシュフロー表・予測貸借対照表を提出すること。
    なお、前記部署やコストセンターからの書類が提出不可能な場合は、事業の費用便益分析書を提出すること。
  • 中・大型商用車生産の場合:製造開始の180~120日前に申請書類をDTIに提出していること。
  • 関連部品生産の場合:製造開始の120~90日以上前に申請書類をDTIに提出していること。
乗客専用車投資スキーム(P-AIS)

乗客専用車を生産する場合、20~25%の補助金(非課税)を支給。

必要条件は次のとおり。

  • 工作機械器具設備を有している。
  • 南ア国内で研究・開発を行っている。
  • 人材雇用・保持をすること。
  • サプライチェーンを強化すること。

認可されたP-AISの補助金は、業績目標達成の是非についてDTIの評価を受けた後、3年間支給される。
給付金の種類と条件は次のとおり。

  1. セミノックダウン方式(SKD)車体組立の場合

    2012年1月から2015年3月にかけて生産を開始した場合は、投資額の20%に相当する額の補助金が支給される。
    初期段階での雇用状況が安定している場合、さらに追加で5%の補助金が支給される。
    2015年4月以降に生産が開始された場合は、この補助金制度は適用されない。

    必要条件は次のとおり。

    • 運転手を含めた乗員数が14~35人、最大重量2,000kgの車体を生産していること。
    • 2012年1月1日から2015年3月31日の間に生産を開始していること。
  2. ノックダウン方式(CKD)車体組立の場合

    2012年1月から2015年3月にかけて生産を開始した場合は、投資額の25%に相当する補助金が支給される。
    2015年4月以降に生産を開始した場合は、投資額の20%に相当する補助金が支給される。
    初期段階での雇用状況が安定している場合、さらに追加で5%の補助金が支給される。経済基準上の利益がある場合には、さらに追加で5%(合計で10%)の補助金が支給される。

    必要条件は次のとおり。

    • 運転手を含めた乗員数が10~35人、最大重量2,000kgの車体を生産していること。
  3. 部品製造の場合

    部品製造部門には、投資額の25%に相当する補助金が支給される。
    初期段階での雇用状況が安定している場合、さらに追加で5%の補助金が支給される。経済基準上の利益がある場合には、さらに追加で5%(合計で10%)の補助金が支給される。

    必要条件は次のとおり。

    • ローカル、グローバルな中・大型商業用車両製造のサプライチェーン構築に向け、契約が適正に認可されており、合意書が受理されていること。
    • 当該投資によって、商業生産の初年度末までに、その法人の売上の25%または年商1億ランド以上が可能となることを証明すること。
衣料繊維産業競争力向上プログラム(Closing and Textile Competitiveness Program:CTCP)

アパレル部門の製造業その他において、世界規模の顧客に効率的に供給しつつ競争力を維持するための、生産能力拡張を目的とする。

クリティカル・インフラストラクチャ・プログラム(Critical Infrastructure Program:CIP)

CIPは、重要なインフラ開発に対して、投資コストの10~30%を補填する現金支給による補助金である。そのインフラがなければ投資が発生しないと考えられる場合や、投資の減少、質の低下、投資の遅れが発生すると考えられるプロジェクトが対象になる。CIPは投資そのものを支援するものではなく、あくまでもインフラ開発のコストは、投資主体が確保できることが支援の条件となる。支給される補助金は最大50万ランドで、民間部門および公共部門の企業、ならびに官民パートナーシップ(PPP)事業に支給される。適格インフラは、輸送、電気、水、衛生、公衆衛生および通信などの基礎的サービスで、一般の人々や開発者以外の投資家も広く受益できること、所在地が開発者の私有地内でないこと、特定の投資プロジェクトのために必要なインフラでないことが条件になる。

産業政策プロジェクト(税控除による奨励)

所得税法のセクション11(D)項(Section 11D of the Income Tax Act)は、南ア国内での研究開発促進を目的に、税控除による奨励策を規定している。適格企業は、南ア科学技術省等の承認を得た国内支出研究開発費の150%相当額の税控除と、研究開発のために取得した機械および設備の加速減価償却(50:30:20)ができる。

所得税法のセクション12(I)項(Section 12I of the Income Tax Act)は、南アの製造業の生産性を向上するための製造設備への投資促進および労働の生産性向上、技術の向上のための職業訓練をサポートするためのインセンティブであり、投資に対して最大で9億ランド、職業訓練に対して最大で3,000万ランドの所得控除が受けられる。

所得税法のセクション12(L)項(Section 12L of the Income Tax Act)は、省エネ促進を目的にした税額控除を規定する。適格企業は、South African National Accreditation System(SANAS)により認可され、South Africa National Energy Development Institute(SANEDI)に登録された年間計画と実際のエネルギー消費量の削減に対し、95%相当額の所得控除を受けることができる。2020年1月1日まで申請が可能。

産業イノベーション支援プログラム(Support Program for Industrial Innovation:SPII)

革新的な製品や生産プロセスの開発につながるプロジェクトを支援することで技術開発を推進するもので、DTIに代わって産業開発公社(Industrial Development Corporation:IDC)が管理運営している。新製品や生産プロセスにおけるアイデアを商品化するまでにはいくつかの準備段階があるが、SPIIは開発段階、すなわち基礎研究が完了してから生産開始前に試作品が完成するまでの期間に重点を置いている。またSPIIは、小規模企業から大企業まで幅広い層を対象とし、製造業、サービス業またはソフトウェア開発における開発活動を支援する。当初、エレクトロニクスおよびソフトウェア部門が中心だったが、その後、化学、製薬、食品、自動車および自動車部品も対象となった。

必要条件は次のとおり。

  • 技術面での重要な改善がみられること。
  • 南ア国内で開発し、継続的に生産すること。
  • 知的財産は南アの登記済みの会社に帰属すること。
  • 参加企業は南ア国内の登記済み会社であること。
  • 政府出資機関は直接支援の対象とならないが、下請け業者としては参加可能。

なお、同じ会社から同時期に複数の申請は受け付けないので注意が必要。

  1. 適格費用
    1. 人件費
    2. 旅費
    3. 直接機材
    4. 資本財
    5. ソフトウェア
    6. 文書作成
    7. 試験、検査費用
    8. 許可取得費
    9. 品質保証・認証
    10. 特許取得費
    11. 下請け・コンサルティング費用
  2. 不適格費用
    1. 外国政府の出資を受けたプロジェクト
    2. 軍事的プロジェクト
    3. SPIIによる支援が重要でないとみなされる(支援額が総額の20%以下である)プロジェクト
    4. 生産、商品化と関連する費用
    5. マーケティングと経営にかかる費用
    6. 特定の顧客の製造/工程開発にかかる費用
    7. 基礎、応用研究
    8. 申請の段階で50%(PPDにおける70%)が完成しているプロジェクト
    9. 正式に完成した申請書を提出する前にかかった全費用
製造業競争力向上プログラム(Manufacturing Competitiveness Enhancement Programe:MCEP)

製造設備の改善を目的とする産業サポートを提供し、短・中期的に雇用と価値の継続的な提供を可能にするプログラム。

  • 産業資金融資制度
    • 前/後振込の運営資金制度:6%の優先的固定金利で、最大3,000万ランドの貸付けを最長4年間にわたって行う。
    • 産業ポリシー・ニッチプロジェクト・ファンド

貿易産業省(DTI)と産業開発公社(IDC)の戦略的経営ユニットが、雇用創出、生産活動の多様性、輸出への貢献度に関する、将来性ある新規開拓を目指す。MCEPの助成金は、負債主の株式に計上される。

グローバル・ビジネス・サービス・インセンティブ(Global Business Services Incentive:GBS)

2019年1月1日よりビジネス・プロセス・サービス(BPS)から変更となった。当該インセンティブの主たる目的は海外委託事業活動を通じて南アでの雇用を創設すること。第二の目的は次のとおり。

  • 若者(18から34歳)の雇用機会を創出すること。
  • 海外委託事業を通じて南アの輸出金額に貢献すること。
黒人実業家(促進)制度(Black Industrialist Scheme:BIS)

黒人実業家(促進)方針(Black Industrialist Policy:BIP)に基づき、製造業を中心とした特定の注力産業において、黒人実業家の育成、拡大を目的とした、資金的および非資金的支援スキーム。

  1. 黒人実業家の定義
    次のすべての要件を満たすものが、BISの支援対象となる。
    1. 法人または自然人
    2. アフリカ系黒人または混血種、またはインド人ないし中国人
    3. 南アで出生したか南アに帰化した者
    4. 製造業を営む者
    5. 事業において50%以上の所有権を有している、または事業を実質的に支配・管理している者
    6. 長期戦略を策定して事業運営を行い、その事業リスクを負担する者
    7. 事業に対して中・長期的な投資を行う者

    なおBISは、技能向上・財務健全化の観点から、本定義以外の株主の事業参画を認めているが、あくまでも事業の50%超は、本定義を満たす黒人実業家が保有しなければならない、としている。

  2. 対象となる産業
    1. 航空宇宙、鉄道および自動車部品
    2. 農産物加工
    3. 船舶建造および修理を含む海洋事業
    4. 化学薬品、医薬品およびプラスチック
    5. クリーン・テクノロジーやエネルギー
    6. 衣料品、テキスタイル/レザーとシューズ
    7. 産業インフラ
    8. 情報通信技術(ICT)
    9. 製造業関連の物流
    10. ミネラル選鉱
    11. 原子力
    12. 石油・ガス
    13. パルプ・紙・家具
    14. その他の製造活動
  3. 投資適格基準
    1. 投資総額が最小で3,000万ランド以上のプロジェクトを有する。
    2. 新規事業または既存事業への拡張投資、ないしは対象産業における既存事業の買収
    3. 黒人実業家による50%以上の所有権保有、および同実業家による実質的な事業の支配・管理
    4. 対象産業における専門性の具備
    5. プロジェクトによる直接雇用の増加

    なお、単なる工場や事業場所の移転などは、本適格基準の対象外。

  4. 支援内容
    1. 資金的支援
      1. 雇用、市場シェア、品質改善、資源効率改善、現地化、地域拡大、リスク負担、BEEスコアの8つの基準のうち、4点以上を満たすこと。満たした項目の数に応じ、5,000万ランドを上限として、投資総額の30~50%に相当する補助金を受け取ることができる。
      2. 開発金融機関(Development Financial Institutions:DFI)から、優遇金利での融資を受けることができる。
      3. 設備投資、社用車、運転資金、採算性調査、トレーニング目的などの事後的投資、許認可取得や品質保証にかかる費用が対象になる。
    2. 非資金的支援
      1. 事業育成と指導
      2. 国有事業とのマッチング
      3. 輸出支援を通じた市場参入促進

その他

特になし。

ご相談・お問い合わせ

現地日系企業の皆様

最寄りのジェトロ事務所にご連絡ください。

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