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外国企業の会社設立手続き・必要書類

最終更新日:2018年10月31日

外国企業の会社設立手続き・必要書類

外国企業が南アフリカ共和国(以下、南ア)に進出する場合の形態は、次のとおり。
現地法人:(Public CompaniesまたはPrivate Companies)
外部会社:支店または駐在員事務所(External Companies)

管轄官庁
企業・知的所有権登録局(Companies and Intellectual Property Commission:CIPC外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
住所:The DTI campus (Block F-Entfutfukweni), 77 Meintjies Street, Sunnyside, Pretoria
Tel:+27 (12) 394 9500
Fax:+27 (12) 394 9501
Email:Helpdesk@cipc.co.za

南アにおける会社設立は、民間・公営企業を問わず、「2008年会社法(Companies Act No 71 of 2008)」に基づく。
同法は、南ア企業のみならず、南ア国内で活動を行うすべての外国企業の子会杜や支店・支社、駐在員事務所にも適用される。「現地法人」は南ア企業とみなされ、「支店」や「駐在員事務所」は外部会社とみなされる。

外部会社には、営利活動を行う外部営利会社(External Profit Company)と非営利活動を行う外部非営利会社(External non-Profit Company)の2つがある。
外部営利会社は他諸国での支店に該当し、本店と同様の営業活動を行うことができる。一方、駐在員事務所に該当する外部非営利会社は、一切の営業活動が禁止され、本社の出先機関として、もっぱら情報収集や調査などを行う(会社法23条)。

現地法人

  1. 現地法人の定義
    • 現地法人(子会社)には、公開会社(Public company)と非公開会社(Private company)の2種類がある。
    • 公開会社と非公開会社は、法律上は南アの独立した企業として経営され、かつ税金に関しても独立した企業としてみなされる。
  2. 現地法人の義務
    現地法人は、南アの公用語を使って記載された次のような帳簿を整備する必要がある。
    • 資産と負債/固定資産台帳/リース資産/現金収支/売上と仕入/棚卸資産
    • 株式配当の記録/取締役・役員の出席記録/取締役会・経営会議等の議事録
    • 社債保有者の記録/取締役・役員の記録ならびに契約における利害関係
    • 株主名簿/保証書・公債の記録/権利の譲渡記録/株式・社債におけるインサイダーの重要な利害関係の記録/株式・社債の価格に影響を与える事前知識を入手している役員の重要な利害関係の記録

    また年に一度、年次財務諸表を作成し、原則として会計監査人の監査またはレビューを受けた後、年次株主総会で株主の承認を受ける必要がある。公開会社(Public company)は、半年ベースの中間財務報告書も作成して企業・知的所有権登録局(Companies and Intellectual Property Commission:CIPC)に提出しなければならない。

  3. 現地法人の特徴
    • 営利活動が可能。
    • 独立した法人として登記されるため、責任は現地法人の役員に及ぶ。
    • 現地法人が何らかの理由で告訴された場合、あるいは何らかの法的問題に直面した場合、原則として外国の親会社・持株会社に影響を及ぼすことはない。
    • 法律および税務に関する問題において、現地法人は親会社から独立した存在とみなされる。
    • 現地での資金借り入れ(例えば、銀行からの融資)に関しては、一般に支店より有利。
    • 外為法に基づく承認を得た上で、外国人株主から資金を調達できる。
    • 法令に基づいて移転価格条項が適用されるが、その場合、当事者が国境を越えて対等な立場に立ち、公正な価格(arm’s length price)で行われる取引であることが条件となる。
  4. 設立手続き
    • 現地法人の設立手続きは、新会社の定款を添えてCIPCで新会社の登録を行うが、その際、取締役・会計監査人の決議書も併せて提出する。登録申請は代理人の名前(例えば公認会計士事務所等)で行うのが一般的。
    • 新会社の登録は、会社名、会社住所、連絡先の登録、取締役の氏名、主な事業目的、授権資本金額などの必要項目を記載した書類を提出して行う。

ジェトロ:調査レポート  南アフリカ会社設立マニュアル(2013年3月)

外部会社

外部会社とは、南ア国外で設立された組織のうち、南ア国内で営利活動または非営利活動を行っている企業を指す。
以下の活動は、南ア国内での営利活動または非営利活動とみなされる。

  • 外国企業の株主や取締役会などによる会議の開催、または会社の内部事務の実施。
  • 銀行やその他金融機関の口座を開設、または維持。
  • 自社資産の譲渡、交換、登録のための事務所や代理店の設立、または維持。
  • 借入の実施、不動産に対する抵当権・担保権の設定。
  • 債務の保全または回収、抵当権または担保権の実行。
  • 南アにある資産からの利益取得。

「外部会社」と定義される支店と駐在員事務所には、設立手続きに共通する部分がある。

  1. 支店(External company
    1. 支店の定義
      支店は本社の管理下に置かれる。法律上は、支店と本社は1つの企業として経営されるが、税金に関しては、独立した別個の企業とみなされる。
    2. 支店の義務
      • 会社法に基づき財務諸表を作成しなければならない。外資企業の支店・駐在員事務所は、監査やレビューは義務付けられていないが、年に一度、当該支店の年次財務諸表と併せて本社の財務諸表をCIPCに提出する必要がある。しかし申請により、本社の財務諸表の提出は免除してもらうこともできる。
      • 支店に対しては、法令に基づく移転価格条項が適用される。その際は、国境を越えた当事者間が対等な立場に立ち、公正な価格(arm’s length price)で行った取引であることが条件となる。
    3. 支店の特徴
      • 営利活動が可能。
      • 外国にある本店と法的には一体であるため、支店で生じた問題の責任は、本店の役員に及ぶ。
    4. 設立手続き
      支店の登録は、通常、弁護士や会計士などを通じてCIPCに申請する。申請の手順は次のとおり。
      • 支店は、設立から20日以内に所定フォームへ必要事項を記入の上、会社定款のコピー2通を添え、"External Company"としてCIPCに届け出る必要がある。なお登録する会社定款は、母国に置かれた南ア大使館(領事館)に認証してもらう必要がある。
      • 前記所定フォームには、取締役の氏名、会計監査人の氏名と住所、南ア国籍の支店代理人の氏名と住所、税金関係で南ア国籍のPUBLIC OFFICERの氏名と住所を届け出る欄がある。
      • 登録申請のあった外部会社に対し、CIPCは固有の登録番号を割り当てる。外部会社が南ア国内で活動を開始してから3カ月以内に登録がなされない場合、CIPCはこの外部会社に対して登録勧告通知書を発行することができる。この勧告通知書を受理した外部会社がその後20営業日以内に登録しなかった場合、CIPCはその外部企業に対し、営業または活動の停止命令を出すことができる。
  2. 駐在員事務所(External Company、Section 21 Companies=営利活動を目的としない会社)
    1. 定義
      一切の営業活動を行うことができず、情報収集活動といった、利益を目的としない活動に限定される事業形態。
    2. 駐在員事務所の義務
      税務上は、個人および従業員の給与支払に関し、個人所得税、Skill Developed LevyPayroll Levyなどが課せられるので、歳入庁や市当局への登録手続きが必要となる。また南アに駐在する個人は、個人所得税支払の対象者となるため、所轄税務署宛に税籍登録をする必要がある。
    3. 駐在員事務所の特徴
      • 営利活動は不可。
      • 外国にある本店と法的には一体であるため、駐在員事務所で生じた問題の責任は本店の役員に及ぶ。
    4. 設立手続き
      • 駐在員事務所は、設立から20日以内に所定フォームに必要事項を記入の上、会社定款のコピー2通を添えて、"External Company"としてCIPCに届け出る必要がある。なお、登録する会社定款は、母国に置かれた南ア大使館(領事館)に認証してもらう必要がある。
      • 前記所定フォームには、取締役の氏名、会計監査人の氏名と住所、南ア国籍の支店代理人の氏名と住所、税金関係で南ア国籍のPUBLIC OFFICERの氏名と住所を記載する欄がある。
      • 登録申請のあった外部会社に対し、CIPCは固有の登録番号を割り当てる。外部会社が南ア国内で活動を開始してから3カ月以内に登録がなされない場合、CIPCはこの外部会社に対し、登録勧告通知書を発行することができる。この勧告通知書を受理した外部会社が、その後20営業日以内に登録をしない場合、CIPCはその外部企業に対し、営業または活動の停止命令を出すことができる。

その他

  1. 南ア企業への資本参加や企業買収については、外国為替管理当局の承認を得ること以外の規制はない。
  2. 合弁企業設立の際、出資比率に関する規制は特にない。
  3. 個人所得税や付加価値税(VAT)などを納税するためには、南アフリカ歳入庁(SARS)への登録が必要となる。
  4. 財務報告
    営利か非営利かを問わず、中小企業および国有企業を含むすべての企業は、会社法によって、財務諸表の作成が義務付けられている。南ア会計基準は2012年に失効し、国際会計基準(IFRS)に統一されたため、財務諸表はIFRSに基づいて作成されなければならない。そのため、南アに子会社を有する企業は、IFRSに基づく連結・個別双方の財務諸表を作成する必要がある。
    ただし、後述するパブリック・インタレスト・スコア(PIスコア)が100点未満の小規模企業に限り、企業が任意に決定した会計基準を適用することが認められている。会計年度は企業が任意に決定できるが、企業は決算日の後、6カ月以内に財務諸表を作成し、取締役会の承認を経て株主総会に提出しなければならない。
    また、ヨハネスブルク証券取引所(JSE)に上場している企業は、未監査の第2四半期財務諸表および監査済みの財務諸表を、それぞれ四半期末日または決算日の後、3カ月以内に開示しなければならない。
  5. 監査対象企業
    1. 会社法またはJSE規則により、次の企業は財務諸表監査を受けなければならない。
      • 上場企業およびその子会社
      • 信託財産を500万ランド以上保有する企業
      • 非営利法人
      • PIスコアが350点以上の企業
      • PIスコアが100点以上で、かつ財務諸表を社内で作成している企業
      • 定款、株主総会または取締役会決議で、監査が必要であると定めた企業
    2. 次の企業は、取締役と株主の全員が同一の個人である場合を除き、レビューを受けなければならない。
      • PIスコアが350点未満で、かつ財務諸表を独立会計専門家が作成している企業
      • PIスコアが100点未満で、かつ財務諸表を社内で作成している企業
    3. PIスコアの配点は次のとおり。
      • 平均従業員数=1人につき1点
      • 第三者に対する負債=100万ランドにつき1点
      • 売上高=100万ランドにつき1点
      • 株主数=1人につき1点

    なお、外資企業の支店・駐在員事務所は、監査およびレビューを義務付けられていない。

外国企業の会社清算手続き・必要書類

Section 80 of the Companies Act 71 of 2008に規定されている任意清算(A Members Voluntary Liquidation:MVL)は、支払能力のある会社(Solvent Company)、すなわち当該会社の株式を保有する会社からの融資を除き、債務と未納税金がない会社に限って認められる。任意清算を行うのためには、清算時点の総資産価値に応じ、100ランドから2万5,000ランドの範囲で最高裁判所の裁判官手数料(Master’s Fee)が発生するため、予めすべての資産を処分し、配当金を分配しておくことが推奨される。

必要書類等

任意清算を行う場合には、次の書類または条件を満たす必要がある。

  • 未払いの法的債務や未解決の係争等がないこと。
  • 歳入庁より税務許可証(Tax clearance certificate)を入手すること。税務許可証の発行を受けるためには、通常、すべての税金(法人税、所得税、社会保険、付加価値税、関税等)の申告書が漏れなく提出され、未払税金がないことが必要。
  • 清算手続きおよび銀行口座の閉鎖前にすべての配当金を支払うこと。
  • 過去3年間の監査済財務諸表および任意清算日現在の監査済財務諸表
  • 最新の法定帳簿、および公証済みの全取締役身分証明書またはパスポートの写し
  • 定款(Memorandum of Articles
  • 会社登記簿(Certificate of Incorporation
  • 営業証明書(Certificate to Commence Business
  • 株券(Latest share certificates
  • 必要な場合、社名変更証明(Certificates of change of name
  • 所定様式の申請書類(Latest CoR / CM forms i.e. 22, 25, 27, 29, 31)
  • 会計監査人が署名した、未払いの法的債務がないことの証明書

注意事項

  • 任意清算会社の法人格と取締役、役員および社員の債務は、任意清算とともに消滅する。
  • 任意清算会社は、義務や債務を負ったり、権利を有することはできない。
  • 第三者が主張できない任意清算会社の資産は、南ア国家に帰属する。
  • 任意清算前に選任された会社代理人の権限は、任意清算手続きによってすべて消滅する。

手続き

  • 任意清算手続きを開始するためには、まず株主総会の特別決議(Section 80 of the Companies Act 71 of 2008)を経なけらばならない。
  • 特別決議の議事録の写しと最高裁判所の裁判官から必要書類および条件を満たしていることの確認書を入手し、それらを添えてCIPCに申請登録する。
  • 任意清算手続きの申請が行われると、最高裁判所の裁判官は清算人を選任する。当該清算人は、清算手続きの開始を官報に掲載する。
  • 選任された清算人は、その後6カ月以内に清算分配口座を設けて、最高裁判所の裁判官に口座情報を含む必要書類を提出する。清算分配口座は、少なくとも裁判官の承認後14日間は、検査のために残さなければならない。清算分配口座は、裁判官によって制限なく確認される。確認が完了した旨は告知され、その後に生じたすべての事務費用、債権者や株主への支払いについては、その証拠を裁判官に提出しなければならない。
  • 裁判官は、任意清算手続きの完了を、CIPCと清算人に通知する。任意手続きの完了はCIPCに登録され官報にも掲載される。CIPCに登録され、官報に掲載された清算日が、会社の清算完了日となる。
  • 任意清算手続きは、必要書類がすべて適切に具備され、すべての要件を満たしている場合には、通常9~12カ月で完了する。

その他

情報アクセス促進法(Promotion of Access to Information Act 2000)により、人権委員会(South African Human Right Commission)に対し、情報公開に関する届出が必要(従業員50人以下、売上高が一定以下の場合免除)。

ご相談・お問い合わせ

現地日系企業の皆様

最寄りのジェトロ事務所にご連絡ください。

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