日本からの輸出に関する制度

清涼飲料水の輸入規制、輸入手続き

品目の定義

本ページで定義する清涼飲料水のHSコード

2009:
果実、ナットまたは野菜のジュース(ぶどう搾汁およびココナッツウオーターを含み、発酵しておらず、かつ、アルコールを加えてないものに限るものとし、砂糖その他の甘味料を加えてあるかないかを問わない)
2201:
水(天然または人造の鉱水および炭酸水を含むものとし、砂糖その他の甘味料または香味料を加えたものを除く)
2202:
水(鉱水および炭酸水を含むものとし、砂糖その他の甘味料または香味料を加えたものに限る)その他のアルコールを含有しない飲料(HS2009の果実、ナットまたは野菜のジュースを除く)

具体的な製品の内容により異なる場合があるため、詳細は必ず確認してください。

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米国の輸入規制

1. 輸入禁止(停止)、制限品目(放射性物質規制等)

調査時点:2024年8月

これまで米国は、東京電力福島第一原子力発電所事故の影響により、県単位での輸入停止措置を講じていましたが、2021年9月22日に撤廃され輸出が可能となりました。
米国の食品安全基準に違反していないことの証明または米国側でのサンプル検査などを課しています。輸入警告(インポートアラート)は米国保健福祉省・食品医薬品局(FDA)のウェブサイトで公開されていますが、その内容は頻繁にアップデートされているため、注意が必要です。

関連リンク

関係省庁
農林水産省外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
米国保健福祉省・食品医薬品局(FDA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
インポートアラート(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
その他参考情報
ジェトロ農林水産物・食品 輸出支援プラットフォームから入手できる主な情報

2. 施設登録、輸出事業者登録、輸出に必要な書類等(輸出者側で必要な手続き)

調査時点:2024年8月

米国に輸入される清涼飲料水の安全は、米国保健福祉省・食品医薬品局(FDA)が管轄しています。日本から清涼飲料水を輸入するためには、食品施設登録と事前通知などが必要となります。

FDA食品施設登録
バイオテロ法上、米国内でヒトや動物の消費に供するための食品を製造・加工・梱包・保管する米国内外の施設の所有者、経営者または代理人は、日本から輸出を行う前に、FDAに施設登録することが義務付けられています。さらに食品安全強化法の第102条により、登録は偶数年の10月1日から12月31日の間に更新することが義務付けられています。食品施設登録は、FDA業界用システム(FDA Industry Systems)からオンラインで行うことができます。
FDA向け事前通知

食品の到着までに、FDAに事前通知を提出する必要があります(連邦規則集第21条第1.279(c)条:21CFR1.279(c))。事前通知は、必要な情報を持っている者であれば誰でも行うことができます。また、輸入申告で提出する情報はFDAに事前通知として提供されます。米国税関・国境取締局(CBP)のシステム(ABI/ACS)を通じて提出する場合は到着予定日の30日前から行うことができ、FDAの輸入食品事前通知システム(PNSI)を通じて提出する場合は到着予定日の15日前から行うことができます。航空輸送の場合は食品の到着の4時間前、海上輸送の場合は食品到着の8時間前までに、事前通知を提出する必要があります(連邦規則集第21巻第1.279(c)条:21CFR Part1.279(c))。

また、次のカテゴリーに入る清涼飲料水については別途手続きが必要です。米国に輸出する前に、輸出業者、現地の輸入業者、通関業者などに輸入の適否も含め、確認してください。

密封容器(レトルトパウチ、缶詰、瓶詰など)入りの低酸性缶詰食品(常温流通)と酸性化食品(常温流通)
  • 水分活性が0.85より高く、pHが4.6より高い密封・常温で流通する食品は、低酸性缶詰食品として連邦規則集21CFR Part108および113が適用されます。当該食品を製造/加工、梱包する施設は、食品缶詰施設登録様式FDA2541またはオンラインのFDA産業システム(FDA Industry Systems)により、施設(FCE:Food canning Establishment)登録を行う必要があります。また、それぞれの食品、容器の大きさと種類、製造方法ごとに殺菌条件などの製造工程に関する情報を様式FDA-2541dもしくは2541f、2541gの適切なフォームでFDAに提出しなければなりません。
  • 水分活性が0.85より高く、酸または酸性食品を加えることにより、pHを4.6以下の酸性状態にした加工食品を密封・常温で流通する場合は、酸性化食品として連邦規則集21CFR Part108および114が適用されます。当該食品を製造/加工、梱包する施設は、食品缶詰施設登録様式FDA-2541またはオンラインのFDA産業システム(FDA Industry Systems)により、施設(FCE)登録を行う必要があります。また、それぞれの食品、容器の大きさと種類、製造方法ごとに、殺菌条件などの製造工程に関する情報を、様式FDA-2541eでFDAに提出しなければなりません。

低酸性缶詰食品または酸性化食品を米国に輸入するためには、製造業者は輸入製品についてFCEとSID(製品固有の番号:Submission Identifier)の両方を取得する必要があります。FCEとは、缶詰食品工場としての登録番号を指し、SIDとは、各製品の殺菌工程をFDAに提出し、問題がないことを確認してもらうことを指します。なお、一貫して冷蔵または冷凍で保存・流通させる場合は、FCE登録や製造工程情報の提出は不要です。

また、FDA(Center for Food Safety and Applied Nutrition Office of Food Safety / Multi-Commodity Foods / Food Processing Evaluation Team)に確認したところでは、砂糖などの栄養成分を全く含まないボトル入りの飲料水は、密封容器(レトルトパッケージや缶詰など)入りの低酸性缶詰食品(常温流通)と酸性化食品(常温流通)規制の対象外です。

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関係省庁
米国保健福祉省・食品医薬品局(FDA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
連邦規則集
米国政府出版局
その他参考情報
米国保健福祉省・食品医薬品局(FDA)から入手できる主な情報
ジェトロから入手できる主な情報

3. 動植物検疫の有無

調査時点:2024年8月

日本からの清涼飲料水の輸出にあたっては、動植物検疫は課されていません。

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その他参考情報
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米国での輸入手続き

1. 輸入許可、輸入ライセンス等、商品登録等(輸入者側で必要な手続き)

調査時点:2024年8月

日本から清涼飲料水を輸入するためには、輸入ライセンスや商品登録などは特に必要ありませんが、米国食品医薬品局(FDA)への食品施設登録と事前通知などが必要となります。

また、常温流通される密封容器入りの低酸性食品と酸性化食品の清涼飲料水については、輸入前の手続きとして加工施設の登録(FCE)と製造工程に関する情報の提出(SID)が必要です。
詳細は、「輸入規制」の「2.施設登録、輸出事業者登録、輸出に必要な書類等(輸出者側で必要な手続き)」を参照してください。

2. 輸入通関手続き(通関に必要な書類)

調査時点:2024年8月

日本から清涼飲料水を輸入するにあたって、通関に必要な書類は次のとおりです。

通関書類

  1. エントリーマニフェスト(CBP Form 7533)あるいは貨物引き取り申告(CBP Form 3461)、またはポートディレクターが要求する商品の引き取りに必要なその他の書類
  2. 通関権の証明
  3. 商業インボイスなど
  4. パッキング・リスト
  5. その他輸入が認められるか否かを判断するために必要な関連資料・情報〔エントリーサマリー(CBP Form 7501)、船荷証券(Bill of Lading)、輸入許可証(原材料に乳製品や卵製品が含まれている場合に必要なこともある)、原産地証明(必ずしも必要ではないが求められることもある)、など〕
  6. インポート・セキュリティ・ファイリング(ISF:Import Security Filing)。(海上輸送で米国に輸入される貨物は、最後の外国港を出発する24時間前にISFの申請が必要となります。)

輸入業者は、外国供給業者検証プログラム(FSVP)規則の適用対象となるため、輸入申告にあたり米国税関・国境取締局(CBP)の輸入検査システム(ACE)を通じて、固有の施設識別情報(UFI)を提出する必要があります。

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その他参考情報
米国保健福祉省・食品医薬品局(FDA)から入手できる主な情報

3. 輸入時の検査・検疫

調査時点:2024年8月

米国に輸入される清涼飲料水についてはFDAの所管です。

FDAの所管の下にある清涼飲料水については、バイオテロ法(the Public Health Security and Bioterrorism Preparedness and Response Act of 2002 (The Bioterrorism Act))および食品安全強化法などの法律が適用されます。そのため輸入通関地において、FDAによるサンプル検査が行われる場合もあります。当該検査を効率的、より確実にすることを目的として、貨物が米国に到着する前の一定期間までに、FDAに対し貨物の情報を輸出ごとに事前通知する義務が課されています。

米国への清涼飲料水の輸入には、FDAなどからの輸入許可証の取得などは課されていません。また、ランダムなサンプル検査の対象として検査される可能性はあるものの、通常は検査、検疫の対象とはなっていないものとみられます。FDAは、特に子供が頻繁に消費する食品(キャンデーやジュース)を中心に、鉛については長年にわたって輸入通関時以外でもサンプル調査を実施しています。

また、常温流通される密封容器入りの低酸性食品と酸性化食品は、前述のFCEとSID番号が必要になります。

4. 販売許可手続き

調査時点:2024年8月

米国で清涼飲料水を販売するにあたって必要となる、連邦政府が定める特別な免許や登録はありませんが、一般的に食品の販売には、州、地方自治体が定める免許の取得や事業の登録が必要です。これらは、州、地方自治体が独自に定めており、業態などによって必要となる手続きは異なります。詳しくは、州、地方自治体のウェブサイトで確認してください。

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その他参考情報
ジェトロから入手できる主な情報

5. その他

調査時点:2024年8月

なし

米国の輸入関税等

1. 関税

調査時点:2022年7月

米国に輸入される清涼飲料水は、関税の対象となります。清涼飲料水に対する関税率は品目によって異なります。

清涼飲料水の関税率
HSコード 税率
2009:果実または野菜のジュース(ぶどう搾汁を含み、発酵しておらず、かつ、アルコールを加えていないものに限るものとし、砂糖その他の甘味料を加えてあるかないかを問わない。 無税
0.14~7.9セント/liter
1.8セント/kg
2201:水(天然または人造の鉱水および炭酸水を含むものとし、砂糖その他の甘味料または香味料を加えたものを除く) 無税
0.26セント/liter
2202:水(鉱水および炭酸水を含むものとし、砂糖その他の甘味料または香味料を加えたものに限る)その他のアルコールを含有しない飲料(HS2009の果実、ナットまたは野菜のジュースを除く) 0.2セント/liter
17~17.5%
23.5セント/liter+14.9%
4.5~7.85¢/liter

関税表は、米国国際貿易委員会(USITC)が管理しています。
関税率については、関連リンクの「世界各国の関税率(World Tariff)」で確認してください。

2. その他の税

調査時点:2024年8月

州、地方自治体へ納付する売上税
米国内では地方自治体により売上税が課されます。州ならびに郡や市の地方自治体により売上税の合計税率が異なるため、USITC、米国税関・国境取締局(CBP)、州、地方自治体のウェブサイトで確認する必要があります。

3. その他

調査時点:2024年10月

商業貨物税関使用料、港湾維持料
輸入業者は清涼飲料水の輸入にあたって、関税だけでなく商業貨物税関使用料(MPF:Merchandise Processing Fee)を納付する必要があります。正式通関(Formal Entry)の場合、MPFは輸入申告価格(FOB価格)の0.3464%で、最低32.71ドル、最高634.62ドルです。さらに、船便による輸入の場合には、輸入業者は貨物価格の0.125%の港湾維持料(HMF:Harbor Maintenance Fee)を納付する必要があります。これらは米国税関・国境取締局(CBP)が徴収しています。

その他

調査時点:2024年8月

日本の有機JAS制度との同等性

米国は、日本の有機JAS制度を米国の有機制度と同等と認め、輸出時の手続きについて、双方で合意しています。これにより、2014年1月1日から、有機JAS制度による認証を受けた有機農産物などに「organic」などと表示して、米国へ輸出できます。

2023年1月に、米国農務省のNOP(National Organic Program)が、有機製品の監視を強化し、不正を防止するための規則(Strengthening Organic Enforcement)を最終決定し、2024年3月19日から適用されました。新規則は、米国へ輸入されるすべての有機製品に電子NOP輸入証明書(NOP Import Certificate)の使用を義務付け、有機認証取得には輸入業者や取引仲介業者を含むより多くのサプライチェーン内の企業に有機認証取得を要求するなど、有機製品への信頼性強化のために、当局の監視と執行の権限を大幅に強化するものです。

電子NOP輸入証明書は、有機JAS登録認証機関によりOrganic Integrity Database上で発行されます。電子NOP輸入証明書の発行には、有機JASの認証を受けた日本側の生産者など、およびNOPの認証を受けた輸入業者がOrganic Integrity Databaseに登録されている必要があります。米国に有機製品を輸入する者であれば、輸入業者の住所が米国内でも米国外でも、NOPの認証が必要です。一方、日本側の輸出業者の認証およびOrganic Integrity Databaseへの登録は必要ありません。