税制

最終更新日:2021年11月12日

法人税

一般法人税は23%。認可法人に対しては、外資比率に応じて23~10%の範囲で減税措置がある。

法人税

通常の法人税は、2018年1月1日以降、24%から23%に引き下げられている。
外国からの投資を受け入れている認可法人の税率は、外資比率に応じて次のとおり定められている。

外資比率 法人税
0~49%未満 23%
49%以上74%未満 20%
74%以上90%未満 15%
90%以上 10%

ハイテク産業への投資を促すため、500万シェケルまでの投資については、損失が生じた場合、課税控除の対象とする。また個人による投資の場合は、一定の条件の下で、税率が通常の48%から25%に低減される。

イスラエル国籍の個人または非居住者に支払われる配当には、25%の源泉徴収税が課せられる。
イスラエルと租税条約を締結している国に関しては、当該条約によって定められている税率が適用される。
日本の場合は、配当に対する税率が5%(外資比率25%未満の場合15%)、利子10%、ロイヤルティー10%である。

外国人労働者税

外国人就業規制・在留許可、現地人の雇用」の項を参照。

二国間租税条約

あり。

二国間租税条約

イスラエルは二重課税を避けるため、次の国・地域と二国間租税条約を締結している。

アルメニア、オーストリア、オーストラリア、アゼルバイジャン、ベラルーシ、ベルギー、ブラジル、ブルガリア、カナダ、中国、クロアチア、チェコ、デンマーク、エストニア、エチオピア、フィンランド、フランス、ジョージア、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、インド、アイルランド、イタリア、ジャマイカ、日本、韓国、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、北マケドニア、マルタ、メキシコ、モルドバ、オランダ、ノルウェー、パナマ、フィリピン、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、ロシア、セルビア、シンガポール、スロバキア、スロベニア、南アフリカ共和国、スペイン、スウェーデン、スイス、台湾、タイ、トルコ、ウクライナ、アラブ首長国連邦、英国、米国、ウズベキスタン、ベトナム(59カ国)

投資保護協定

外国投資の促進と保護のため、39カ国と投資保護協定を締結している。投資保護協定では、外国投資家を差別しないこと、利益や資産の本国送金を遡及して制限しないこと、相当の補償や清算手続きに対する異論を唱える権利を与えず収用しないことを確認している。
イスラエルが投資保護協定を締結している国・地域は次のとおり。

アルバニア、アルゼンチン、アルメニア、アゼルバイジャン、ベラルーシ、ブルガリア、中国、クロアチア、キプロス、チェコ、エルサルバドル、エストニア、エチオピア、ジョージア、ドイツ、グアテマラ、インド、日本、カザフスタン、韓国、ラトビア、リトアニア、モルドバ、モンゴル、モンテネグロ、セルビア、ミャンマー、ポーランド、ルーマニア、スロバキア、スロベニア、南アフリカ共和国、タイ、トルコ、トルクメニスタン、ウクライナ、アラブ首長国連邦、ウルグアイ、ウズベキスタン

その他税制

所得税関連(個人所得税、配当税、キャピタル・ゲイン税など)、取引税関連(VAT、関税など)、資産税関連(固定資産税など)、労働関連(社会保障保険料、雇用主税)などがある。

個人所得税

雇用主は、個人の給与および賃金について、所得税を源泉徴収する。納税額については、累進課税で算出される。納税者は、状況(家族構成など)に応じ、様々な税額控除が受けられる。
2005年7月に承認された多年度税制改革計画により、所得階層は7段階に分けられ、税率は最低所得層の10%から最高所得層の50%までとなっている。
また2007年11月に承認された財務省令により、23歳以上で子供がいる、あるいは55歳以上で子供のいない被雇用者に対しては、マイナス所得税(Negative Income Tax)が適用される。なお、2020年版のガイドラインにおいて、所得水準(2,090~6,807シェケル)に加えて婚姻状況、不動産保有状況などの新たな条件が課されている。
なお、産業分野で、シフト制度のある職場に従事する被雇用者について、セカンドおよびサードシフトに勤務する場合、15%相当の税額控除が与えられる。税額控除額の上限は年間1万1,280シェケルであり、同控除対象となる最大収入額は12万8,400シェケルに該当する。この措置は2022年末まで延長された。

キャピタル・ゲイン税

  1. 概要
    キャピタル・ゲインとは、資産の売却収益からその資産の原価費用を差し引いた金額である。"The Land Appreciation Tax(地価上昇税法)"および"Income Tax Ordinance(所得税法)"の2法が、キャピタル・ゲイン課税に関する準拠法である。地価上昇税法は、不動産売却から得られるキャピタル・ゲイン課税に関する法律であり、所得税法はその他すべてのキャピタル・ゲイン課税に関する法律である。
  2. 課税対象となるキャピタル・ゲイン
    税法上、キャピタル・ゲインは次のように分けられる。
    1. 物価上昇によるゲイン:消費者物価指数(CPI)に関連して得られる売却益
    2. 実質ゲイン:キャピタル・ゲインの総額と物価上昇によるゲインの差額
      物価上昇によるゲインについては、1994年1月以降、非課税となっている。実質ゲインは、個人および法人の通常所得税率が適用されて課税されていたが、2002年の税制改正により、2003年以降、実質ゲインに対する個人の最高税率は25%に、法人の税率は原則として25%に引き下げられた。
  3. 証券取引等に伴うキャピタル・ゲイン税
    2005年7月に承認された多年度税制改革計画により、外国人の証券取引による収益への課税は免除されることになった。また居住者に関しては、銀行等からの金利収益あるいは証券取引等からの収益に関する制度が統一され、個人に対しては20%、企業に対しては25%の税率で課税されることになった。

国民保険

雇用者と被雇用者の双方は、法律に従って国民保険料を支払わなければならない。被雇用者の負担の中には、健康保険料も強制的に含まれる。保険料率は1カ月の所得に応じて次のように定められているが、被雇用者の料率は、実際には家族構成等の様々な条件によって決まるため、人によって異なる。これらは公認会計士によって計算される。なお、本表における保険料負担率は2015年より適用されており、負担対象となる最高月給額は4万4,020シェケルである。

国民保険料率、健康保険料率
保険の種類 月給 被雇用者の負担率 雇用者の負担率
国民保険 平均給与60%未満 0.4% 3.55%
平均給与60%以上 7% 7.6%
健康保険 平均給与60%未満 3.1% 負担なし
平均給与60%以上 5% 負担なし

(出所)国民保険局(National Insurance Institute of Israel

利子に対する課税

前述のとおり。
(出所)財務省

年金

2008年1月1日発効の産業貿易労働省令により、年金が義務化された。本法令により、2008年1月1日時点で少なくとも9カ月間雇用している21歳以上の男性従業員および20歳以上の女性従業員に対し、雇用者は年金を支払う義務を負うこととなった。最低雇用期間は、2009年1月1日より、少なくとも6カ月間に短縮された。年金支払額、雇用者および従業員の負担率は次のとおり。なお本法令は、2008年1月時点で既に年金保険に加入している従業員は対象としない。

年金負担率
発効日 雇用者負担率 被雇用者負担率 退職手当(雇用者負担率) 合計
2009年1月1日 1.66% 1.66% 1.66% 5%
2010年1月1日 2.5% 2.5% 2.5% 7.5%
2011年1月1日 3.33% 3.33% 3.34% 10%
2012年1月1日 4.16% 4.16% 4.16% 12.5%
2013年1月1日 5% 5% 5% 15%
2014年1月1日 6% 5.5% 6% 17.5%
2016年7月1日 6% 5.75% 6% 17.75%
2017年1月1日 6.5% 6% 6% 18.5%

社用車の使用税

所得税法(車両使用益)1987により、企業より社用車を付与されている従業員は、社用車を個人利用する場合、車両価格の一定の割合が課税所得として毎月加算される。実際の加算割合と額はIsrael Tax Authorityのウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(ヘブライ語)で試算可能。

その他

  • 付加価値税(VAT)、物品購入税については「関税制度」の項を参照。
    なお、金融機関(銀行、保険会社)は、VATではなく17%の賃金税(Payroll Tax)を納める。また、非営利組織は7.5%の賃金税を納める。
  • 2008年6月、農業、製造業、建築業、観光業のいずれかの分野で使用される機器・備品に対する償却率は、従来の7~40%から50%に統一された。
  • 2009年11月、OECD加盟に向けた所得税法の改定が行われ、税務当局に提出する書類上、「賄賂」を目的とした支出は、以降認められないことになった。