外資に関する奨励

最終更新日:2018年11月19日

奨励業種

イスラエル政府は、1959年制定の「投資奨励法(The Encouragement of Capital Investment Law)」に基づき、認可を与えた投資案件に対し、投資補助金や諸税の減免などの優遇措置を提供し、国内投資の促進および外資導入を図っている。対象は製造業および金融分野。

投資奨励措置を受けるためには、経済産業省・投資センターを通して政府認可を受ける必要がある。認可に際しては、国際市場における競争力、最新技術の活用、雇用機会の創出、高付加価値、イスラエル経済への貢献などの観点から審査が行われる。

2010年に見直しが実施された「投資奨励法」のポイントは次のとおり。

  • イスラエル中央部(都市部)から離れた地域の開発を進めるため、政府はイスラエル南部のネゲブ地域、北部のガリラヤ地域、エルサレムなどの投資優遇地域を設けている。
  • 投資優遇措置の認可対象となる業種は、製造業と金融分野である。
  • 投資奨励法に基づくインセンティブの対象企業について、配当金への税率は2014年1月分より20%に引き上げられた。
  1. 製造業

    世界市場において競争力を有する企業、年間輸出額の25%が人口1,400万人以上の市場向けであること、かつイスラエル法務省に登録されている企業のみが優遇措置の対象とされる。なお、バイオテクノロジーおよびナノテクノロジーに携わる企業は対象外となる。

    優遇措置として法人税が減税される。
    優先地域は9%(大企業は5%)、その他の地域は16%(同8%)。

    なお「大企業」の定義は、次の条件を満たす企業を指す。

    • 国内総売上高が15億シェケル以上
    • 貸借対照表が200億シェケル以上
    • 次のうち、いずれかのビジネスプランを有すること
      1. 3年間にわたって優先地域に4億シェケルの投資、またはその他地域に8億シェケル相当の投資。
      2. 研究開発部門の場合、優先地域での1億シェケルの投資、またはその他地域での1億5,000万シェケル相当の投資。
      3. 優先地域での250人以上の雇用、またはその他地域での500人以上の雇用を創出

    優先地域への投資に対しては、政府が承認する投資総額に対し、最大で20%相当の補助金制度もある。

  2. 金融分野

    イスラエル国内に未進出かつ年間総売上100億ドル以上の、金融分野に携わる多国籍企業の研究開発拠点設立については、経済産業省が認証する支出額のうち最大で50%相当額を政府が支援する。同研究開発拠点におけるイスラエル人の雇用率は、全体の9割以上、最低雇用人数枠は1年目25人、2年目50人、3年目80人となっている。

    2012年に見直しが実施された「投資奨励法」のポイントは次のとおり。

    1. 優遇認可対象企業の収入の25%以上は、1,400万人規模の市場向けでなければならない。また毎年2%ずつ、企業収入の対象となる市場規模を拡大することが求められる。
    2. 法人税などの減税は、従来はイスラエルにおける収入を国外に移転しないことが条件とされていたが、見直しに伴い、国外に収入を移転する企業も減税対象とされるようになった。ただし、減税額の半分に相当する金額を、自社のイスラエル拠点における雇用、研究開発、製造関連分野に投資することが条件となる。
  3. 生産性を向上させた製造業者に対しては、2012年7月30日付産業貿易労働省次官令4.23に基づき、製造機材購入向けの投資補助金として、国が最大で600万シェケルを提供する。経済産業省投資促進センターによると、優遇の条件は次のとおり。
    1. 投資奨励法が指定する優遇対象地域に製造拠点があること。
    2. 年間売上げの75%以上がイスラエル国内から上げられていること。
    3. 従業員1人当たりの生産性を、投資前と比較して10%以上向上させること。
    4. 当該企業の責任者が、産業貿易労働省次官令0.4に記載される労働法侵害の前科がないこと。
  4. 投資奨励法における製造企業の定義としては、イスラエル国内もしくは近隣地域に位置し、かつ収入の90%が自社工場製の商品の売上によって上げている企業であることとなる。

各種優遇措置

研究開発促進のための優遇措置がある。
製造業や金融分野については、前項「奨励業種」も参照。

国内の研究開発を促進するため、イスラエルが設けている様々な優遇措置は、1984年制定の「産業研究開発奨励法」を基本とし、産業貿易労働省(現経済産業省)傘下のOffice of the Chief Scientist(OCS)によって実施されている。同法の目的は、政府がR&D事業のリスクをシェアし、民間のR&D事業への投資を奨励することにある。イスラエル国内の登記企業は、この法律による恩恵を受けることができる。

優遇措置の詳細は次のPDFを参照。
「研究開発促進のための優遇措置」PDFファイル(655KB)

その他

2017年1月1日に発効した投資奨励法(第73号改正案)により、一部の法人税が引き下げられた。また本改正により、減税対象となる2つの新しいカテゴリーとして「優遇技術企業」と「特別優遇技術企業」が導入された。

投資奨励法(第73号改正案)

  1. 一部の法人税の引き下げ
    2017年1月1日に発効した投資奨励法(第73号改正案)では、優先地域における「優遇企業」の法人税率が9%から7.5%に引き下げられた。
    非優先地域における「優遇企業」の法人税(16%)および「特別優遇企業」の法人税(優先地域は5%、非優先地域は8%)の税率は変更されていない。
  2. 「優遇技術企業」および「特別優遇技術企業」
    また本改正により、減税対象となる2つの新しいカテゴリーとして、「優遇技術企業」および「特別優遇技術企業」が導入された。対象となる基準は次のとおり。
    1. 企業の売上げの25%が、1,400万人以上の市場向けビジネスから発生していること。
    2. 売上げの7%以上、または7,500万シェケル以上が研究開発費であり、次のいずれかの条件を満たすこと。
      1. 企業の従業員の20%、もしくは200人以上が研究開発に従事していること。
      2. ベンチャーキャピタル・ファンドから、少なくとも800万シェケルの資金提供を受けている。
      3. イスラエルのイノベーション庁が定めた基準を満たしている。

    これらの基準を満たし、売上げが100億シェケル未満の企業グループの場合(「優遇技術企業」)、法人税率は優先地域で7.5%、非優先地域では12%になる。
    また売上げが100億シェケル以上の企業グループの場合(「特別優遇技術企業」)、法人税率は6%になる。

    無形固定資産を販売する「特別優遇技術企業」の場合、企業によって開発された資産または外国企業から購入された資産であれば、6%の低減額率でキャピタルゲイン税が適用される。外国企業から2億シェケル以上の金額で無形固定資産を売却する「優遇技術企業」の場合、12%の低減税率でキャピタルゲイン税が適用される。

    外国企業が90%の所有権を持つ「特別優遇技術企業」に支払われる配当に対しては、4%の低減税率が適用される。さもなければ、「特別優遇技術企業」および「優遇技術企業」に支払われる配当に対しては、20%の税率が適用される。

なお、外国人は特定の基準に従い、イスラエル企業の株売却に対するキャピタルゲイン税が免除される。この免除は、イスラエル租税条例(新版)によって設定された。

ご相談・お問い合わせ

現地日系企業の皆様

最寄りのジェトロ事務所にご連絡ください。

マイリスト マイリストを開く 追加

閉じる

マイリスト
マイリスト機能を使ってみませんか?
ジェトロ・ウェブサイトのお好きなページをブックマークできる機能です。
ブックマークするにはお好きなページで追加ボタンを押してください。