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日本からの輸出に関する制度 菓子の輸入規制、輸入手続き

英国の食品関連の規制

1. 食品規格

調査時点:2020年8月

英国では、EU離脱後も2020年末までは移行期間として現行のEU規制が適用されます。また、2018年EU離脱法(2020年EU(離脱協定)法にて改正)に基づき、移行期間終了後も、現行のEU法は、原則的に英国国内法体系に、直接組み込まれます(EU規則は、国内法となり、EU指令に基づく国内法の効力も維持)。そのため、以後、EU法としての記述は、そのまま英国国内法規定として読み替えてください。

英国では、英国市場に上市されるすべての製品に対して同水準の品質を保証するという観点から、消費者に新鮮な状態で供給される農産物や水産物を中心に取引規格(marketing standard)が定められています。農産物については、欧州議会・理事会規則(EU)No 1308/2013により、青果物を中心にいくつかの製品・セクターの取引規格が定められていますが、米菓に関する食品規格は定められていません。

ただし、EU域外から輸入される食品については、欧州議会・理事会規則(EC)No 178/2002に基づきEU規制が求める衛生基準などとの同等性(輸出国と特定の合意がある場合はその合意事項)を満たす必要があります(同規則Article 11)。

英国の食品輸入事業者は、輸入した食品が英国の食品衛生要件を満たしていないと判断した場合、即時に製品を市場から回収する手続きをとり、加盟国の所管当局に通知する義務があります(欧州議会・理事会規則(EC)No 178/2002 Article 19)。また、同規則では、食品がヒトの健康や環境に甚大なリスクをもたらす可能性があると判断された場合、英国政府が当該食品の上市停止などの緊急措置をとることが認められています(同規則Article 53)。

英国の食品の食品衛生要件に関しては、欧州議会・理事会規則 (EC) No 852/2004 (一般食品衛生規則)と欧州議会・理事会規則 (EC) No 853/2004 (動物由来食品衛生規則)で規定されています。

関連リンク

関係省庁
欧州委員会 農業・農村開発局(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
規則 (EU) No 1308/2013(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EC)No 178/2002(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則 (EC) No 852/2004 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則 (EC) No 853/2004 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。

2. 残留農薬および動物用医薬品

調査時点:2020年8月

英国では、EU離脱後も2020年末までは移行期間として現行のEU規制が適用されます。また、2018年EU離脱法(2020年EU(離脱協定)法にて改正)に基づき、移行期間終了後も、現行のEU法は、原則的に英国国内法体系に、直接組み込まれます(EU規則は、国内法となり、EU指令に基づく国内法の効力も維持)。そのため、以後、EU法としての記述は、そのまま英国国内法規定として読み替えてください。

英国では、使用可能な農薬について、ポジティブリスト制を採用し、食品の種類ごとに許容される残留農薬の上限値(Maximum Residue Limit:MRL)が規定されています(欧州議会・理事会規則(EC)No 396/2005)。MRLは、当該食品1キログラムあたりに許容される農薬量(mg/kg)として示され、MRLが設定されていない農薬と食品の組み合わせに対しては、一律0.01mg/kgの下限値が適用されます。 すべての食品に対するMRLは、「EU農薬データベース」で検索可能です。データベースは科学的評価に基づき更新されるため、随時確認する必要があります。データベースは、関連リンクの「EU農薬データベース(英語)」を参照してください。また、データベースの使用方法については、関連リンクのジェトロ調査レポート「EUにおける残留農薬に関する規制(2015年2月)」を参照してください。

※本項以降では、EU規制に加え、英国がEU規制に上乗せで定めている独自規制についても言及していますが、これは、ジェトロで把握できた範囲において言及しているものです。

関連リンク

関係省庁
欧州食品安全機関(EFSA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国安全衛生庁 the Health and Safety Executive (HSE)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
規則(EC)No 396/2005(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
その他参考情報
英国農薬データベース(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
EU農薬データベース(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
ジェトロ EUにおける残留農薬に関する規制(2015年2月)

3. 重金属および汚染物質(最大残留基準値/禁止)

調査時点:2020年8月

英国では、EU離脱後も2020年末までは移行期間として現行のEU規制が適用されます。また、2018年EU離脱法(2020年EU(離脱協定)法にて改正)に基づき、移行期間終了後も、現行のEU法は、原則的に英国国内法体系に、直接組み込まれます(EU規則は、国内法となり、EU指令に基づく国内法の効力も維持)。そのため、以後、EU法としての記述は、そのまま英国国内法規定として読み替えてください。

英国では、欧州委員会規則(EC)1881/2006で食品カテゴリーごとに含まれる汚染物質の上限値を規定しています。ここでの「汚染物質」とは、意図的に食品に添加されたものではなく、食品の生産(作物管理、畜産、獣医療における作業を含む)、製造、加工、調理、処理、包装、梱包、輸送および保管などのプロセスまたは生育環境に由来して、食品中に存在する物質をいいます(欧州理事会規則 (EEC) No315/93 Article 1(1))。
米菓が該当する汚染物質の上限値を抜粋すると、次のとおりになります。 なお、アフラトキシンについては、最も毒性の強いアフラトキシンB1単独での上限値と、B1・B2・G1・G2の総量の上限値がそれぞれ定められています。

汚染物質の上限値(米菓)
物質名 上限値 対象品目
硝酸塩 200 mg NO3/kg 乳幼児向けの穀物ベース加工食品
アフラトキシン B1:2.0μg/kg すべての穀物および穀物加工品※1
アフラトキシン B1,B2,G1,G2の総量:
4.0 μg/kg
すべての穀物および穀物加工品※1
アフラトキシン B1:0.1μg/kg 乳幼児向けの穀物ベース加工食品
オクラトキシンA 3.0μg/kg 穀物加工品およびヒトが直接消費する穀物を含む、未加工穀物から作られるすべての製品※2
オクラトキシンA 0.5μg/kg 乳幼児向けの穀物ベース加工食品
デオキシニバレノール 500μg/kg パン、ケーキ類、ビスケット、穀物菓子および朝食用シリアル
デオキシニバレノール 200μg/kg 乳幼児向けの穀物ベース加工食品
ゼアラレノン 50μg/kg パン、ケーキ類、ビスケット、穀物菓子および朝食用シリアル(トウモロコシ由来の菓子および朝食用シリアルを除く)
ゼアラレノン 20μg/kg 乳幼児向けの穀物ベース加工食品(トウモロコシ由来のものを除く)
0.05 mg/kg 湿重量 乳幼児向けの穀物ベース加工食品
カドミウム 0.04 mg/kg 湿重量 乳幼児向けの穀物ベース加工食品
スズ 200 mg/kg 湿重量 飲料を除く保存食品
無機ヒ素 0.3 mg/kg ライスワッフル、ライスウエハース、ライスクラッカー、米粉ベースの菓子
ダイオキシン ダイオキシン類の総量 0.1pg/湿重量 乳児および幼児用の食品
ダイオキシン ダイオキシンおよびダイオキシン様PCBの総量 0.2pg/湿重量 乳児および幼児用の食品
ダイオキシン PCB28,PCB52,PCB101,PCB138,PCB153 およびPCB180の総量(ICES-6)1.0 n g/湿重量 乳児および幼児用の食品
ベンゾピレン、ベンズアントラセン、ベンゾフルオランテン、クリセン ベンゾピレン単独:1.0μg/kg
ベンゾピレン、ベンズアントラセン、ベンゾフルオランテン、クリセン合計:1.0μg/kg
乳幼児向けの穀物ベース加工食品
エルカ酸 50g/kg 植物油が添加された食品(乳児用調製食品および乳児用栄養補給調製食品を除く)
メラミン 2.5mg/kg 乳児用調製食品および乳児用栄養補給調製食品を除くすべての食品
過塩素酸イオン 0.01mg/kg 乳幼児用向け食品など

また、英国では特定の食品のアクリルアミドの含有量基準値が定められており、事業者は求められた場合に基準値を上回っていない証明を示す必要があります。アクリルアミドは、食品に自然に含有する特定のアミノ酸と糖類が、高温での加熱(120℃以上)により化学反応を起こし、形成されると考えられており、2018年4月11日からポテトチップス、クラッカー、クッキー、ビスケット、穀粉ベースのシリアル、焼き菓子、乳幼児向けビスケットなどの基準値が引き下げられました。
次の定義に該当する場合は、基準値を順守する必要があります。

菓子に関するアクリルアミドの含有量基準値
規則(EU)2017/2158のANNEX IVに記載される品目 ㎍/kg
ビスケット・ウエハース 350
ばれいしょを原料とするものを除くクラッカー 400
クリスプブレッド、クラッカー状のパン 350
ジンジャーブレッドパン、パンデエピス 800
本カテゴリーのこれらの製品と同様な製品 300
乳幼児用のビスケットとラスクを除く穀類加工品 40
乳幼児用ビスケットおよびラスク 150

その他、英国では、環境残留性と生物蓄積性が高く環境と健康にリスクをもたらすダイオキシン類・ポリ塩化ビフェニル(PCB)・DDTなどの残留性有機汚染物質(POPs)に関して、英国での生産、販売および使用が禁止または厳しく制限されています。2019年6月から、旧規則(EC) 850/2004は新規則(EU) 2019/1021により改正されており、同規則ANNEX1に記載されている物質は英国における上市、使用が禁止されます。

詳細はジェトロEU 輸入品目規制「特定危険化学品に関する規制」で確認ができます。

関連リンク

関係省庁
欧州委員会 食品の汚染物質について外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
規則(EC)No 1881/2006(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EEC)No315/93(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則 (EU) 2017/2158(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EU)2020/685 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EU) 2019/1021 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
その他参考情報
ジェトロ EU 輸入品目規制「特定危険化学品に関する規制」PDFファイル(528KB)
農林水産省 「食品中のアクリルアミドに関する情報」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

4. 食品添加物

調査時点:2020年8月

英国では、EU離脱後も2020年末までは移行期間として現行のEU規制が適用されます。また、2018年EU離脱法(2020年EU(離脱協定)法にて改正)に基づき、移行期間終了後も、現行のEU法は、原則的に英国国内法体系に、直接組み込まれます(EU規則は、国内法となり、EU指令に基づく国内法の効力も維持)。そのため、以後、EU法としての記述は、そのまま英国国内法規定として読み替えてください。

英国では、食品添加物については欧州議会・理事会規則(EC)1333/2008に基づきポジティブリスト形式での規制が課されており、認可を得た食品添加物のみが使用を認められています。 日本と異なり、EU規制(英国を含む)におけるポジティブリストでは、食品添加物ごとに『使用可能な食品カテゴリー』および『濃度限度(定められていない食品添加物もある)』が定められているため、食品添加物が各製品の該当する食品カテゴリーにおいて使用可能かどうかについても確認する必要があります。 例えば、日本で赤色着色料として使用されているクチナシ、ベニバナ、紅麹などは英国での使用は許可されていません。

ポジティブリストについては、欧州委員会のウェブサイト「食品添加物検索データベース」で検索が可能です。

また、規則(EU) 2019/649により、ビタミン・ミネラルなどの食品への添加に関する規則(EC)1925/2006が改正され、2021年4月1日より、最終消費者向け食品(小売り、レストランなど)のトランス脂肪酸は天然由来の動物性の脂肪酸を除き、脂質100gあたり2gを超えてはならないとされています。また、業務向けでこの数値を超える場合は、トランス脂肪酸の量に関する情報を提供する必要があります。 食品に添加できるビタミン剤およびミネラル成分に関しては、規則(EC)1925/2006のANNEX IIに記載されています。

英国においては、鉄(Iron)、ナイアシン(ビタミンB3)、チアミン(ビタミンB1)の小麦粉への栄養強化が義務化されています。また、葉酸は胎児の神経管欠損症(NTDs:neutral tube defects)を低減すると考えられており、妊娠可能な女性の葉酸レベルを引き上げることを目的とし、2019年に葉酸の小麦粉添加の義務化を提案・コンサルテーションを同年9月まで募集しており、現在審議中です。

本項目に関して、英国において、EU規制に上乗せで課される独自規制は確認されていません。

5. 食品包装(食品容器の品質または基準)

調査時点:2020年8月

英国では、EU離脱後も2020年末までは移行期間として現行のEU規制が適用されます。また、2018年EU離脱法(2020年EU(離脱協定)法にて改正)に基づき、移行期間終了後も、現行のEU法は、原則的に英国国内法体系に、直接組み込まれます(EU規則は、国内法となり、EU指令に基づく国内法の効力も維持)。そのため、以後、EU法としての記述は、そのまま英国国内法規定として読み替えてください。

英国では、食品用の容器・包装をはじめ、調理器具や食品製造機械、食品輸送用のコンテナなど、食品と接触することが意図されているまたは通常の使用条件において食品と接触することが合理的に予見されるあらゆる素材・製品(Food Contact Material:食品接触素材)について、健康被害を引き起こしてはならない、食品成分に許容できない変化を引き起こしてはならない、食品の味・香り・食感などを劣化させてはならない旨が定められています(欧州議会・理事会規則(EC)No 1935/2004)。また、欧州委員会規則(EC)No 2023/2006においては、食品接触素材の製造工程における適正製造規範(Good Manufacturing Practice : GMP)がそれぞれ定められています。

欧州議会・理事会規則(EC)No 1935/2004 ANNEX Iには、食品接触素材の製造に使われる17の素材および製品(アクティブ・インテリジェント素材、接着剤、セラミック、コルク、ゴム、ガラス、イオン交換樹脂、金属・合金、紙・ダンボール紙、プラスチック、印刷用インク、再生セルロース、シリコン、繊維、ニス・コーティング材、ワックス、木材)が列挙されていますが、そのうちアクティブ・インテリジェント素材、セラミック、プラスチック、再生セルロースにのみEUレベル(英国を含む)で特定の規則が定められています。

アクティブ・インテリジェント素材〔鮮度保持などの目的で食品から物質を吸収する素材(吸湿材など)、容器内に物質を放出する素材(防腐剤を放出する鮮度保持材など)、食品の状態を監視する素材(温度変化に反応する素材など)〕については、食品と誤認される恐れがある場合には、欧州委員会規則(EC)No 450/2009の規定により、3mm以上のフォントサイズで‘DO NOT EAT’と表記する必要があります。なお、調査時点では、ポジティブリストは制定されていません。

セラミック素材については、カドミウムと鉛の検出上限値が欧州理事会指令(EEC)No 84/500に規定されています。

プラスチック素材についてはポジティブリスト形式での使用規制がなされており、欧州委員会規則(EU)No 10/2011 ANNEX Iのリストに掲載されている物質を原料として製造されたプラスチックのみが、食品接触素材として使用可能となっています(ただし、複数のプラスチック層からなる食品接触素材で、食品と接触しない層に使われるプラスチック原料については、当該層が機能的なバリア層によって食品接触層から隔離されており、350かつ、当該原料が食品に移行しないことが検査によって確認できていれば、ANNEX Iのリストに記載されていない物質も利用することができます)。このリストは科学的評価に基づき更新されるため、随時確認する必要があります。

また、再生セルロースについてもポジティブリスト形式での使用規制がなされており、欧州委員会指令(EC)No 2007/42 ANNEX IIのリストに掲載されている物質を原料として製造された再生セルロースのみが、食品接触素材として使用可能となっています。

さらに、鮮度保持などの目的で食品から物質を吸収する素材(吸湿材など)、容器内に物質を放出する素材(防腐剤を放出する鮮度保持材など)、食品の状態を監視する素材(温度変化に反応する素材など)については、食品と誤認されるおそれがある場合には、委員会規則(EC)No 450/2009の規定により、3mm以上のフォントサイズで‘DO NOT EAT’と表記する必要があります。なお、これらの素材についても、今後、ポジティブリスト規制が導入されることとされていますが、調査時点では、ポジティブリストは制定されていません。

なお、欧州委員会規則(EC)No 1895/2005により、ビスフェノールFジグリシジルエーテル(BFDGE)、ノボラックグルシジルエーテル(NOGE)は、食品接触素材(吸湿剤などを含む)への使用が禁止されるとともに、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(BADGE)およびその派生物は、食品接触素材(吸湿剤などを含む)に使用する場合の上限値が定められています。

英国において、食品接触素材に関する独自規制はみられません。

その他、木箱やパレットなど木製の梱包に関する規制は 「花き」を確認してください。

6. ラベル表示

調査時点:2020年8月

英国では、EU離脱後も2020年末までは移行期間として現行のEU規制が適用されます。また、2018年EU離脱法(2020年EU(離脱協定)法にて改正)に基づき、移行期間終了後も、現行のEU法は、原則的に英国国内法体系に、直接組み込まれます(EU規則は、国内法となり、EU指令に基づく国内法の効力も維持)。そのため、以後、EU法としての記述は、そのまま英国国内法規定として読み替えてください。

英国政府のガイダンスでは、英国(北アイルランドを除く)内で販売する商品は、2022年9月30日までにラベル表示を英国の規則に基づいて変更する必要があることが書かれています。ラベルの変更実施の責任機関は英国(北アイルランドを除く)の自治体にあり、別市場のラベル付け要件に準拠する必要がある場合は、ラベルにほかの情報を含めることは可能です。北アイルランドについては、アイルランド/北アイルランド議定書に基づき北アイルランドで販売する商品のラベル表示はEU規則の順守を継続するとされているものの、英国政府は事業者に新たな規則に対応するための時間が必要だと認識しているとされています。英国政府は北アイルランドの農業・環境・地域省と地域議会と連携して、北アイルランド市場でのラベル表示要件の実施手法について検討を行っています。識別マーク、FBO住所、英国(北アイルランド)原産表示 に関する実施手法はラベル表示の変更点に沿いながら、適切でリスクに基づいたものになるとしています。 英国(北アイルランドを除く)で販売される梱包済みの食品またはチーズの主成分になるカゼインには、2022年9月30日までに食品事業者(FBO:Food Business Operator )の英国の住所を含める必要があります。FBOが英国にない場合は、輸入者の住所を記す必要があります。北アイルランドで販売される場合、2021年1月1日以降、北アイルランドまたはEUのFBOの住所を記載する必要があり、FBOがない場合、輸入者の住所を記す必要があります。 EU全体(英国も含む)では、食品のラベル表示は、欧州議会・理事会規則(EU)No 1169/2011で規定されています。同規制は 英国で流通する食品全般(ケータリング向け食品含む)に適用され、輸入食品にも適用されます。英国市場で流通し消費者に販売される時点から、輸入者もしくは販売者に表示の義務が課されます。アレルギー物質や栄養素の表示など、日本よりも義務表示の対象が広い項目もあるため、注意が必要です。

菓子を輸出する場合、同規則Article 9に基づき次の項目を表示する義務があります。
なお、消費者を惑わせる表示や医学的効能を宣伝する表示が禁止されているほか、オンライン販売などの手法により遠隔地から販売する事業者にも同様の規定が適用されます。

  1. 商品名
    商標やブランド名は表記できますが、商品名称として使用することはできません。なお、当該食品に一般的に含まれていると消費者が期待する原材料の一部または全部がほかの原材料で代替されている場合は、原材料リストに加え、代替として使用した原材料について、商品名のすぐ近くに、商品名の75%より大きなサイズで記載する必要があります。
  2. 原材料リスト
    • 日本と同様、原則として、すべての原材料を重量順に表示する必要があります。ただし、食品に占める割合が2%未満の原材料については、重量順と異なるかたちで列挙することも可能です。なお、複合原材料についても、名称・総重量を記載したうえで、その後に原材料リストを記載する必要があります。
    • 食品に占める割合が2%未満の『複合原材料の原材料』(食品添加物は除く)、加工助剤として使用された(最終的に残存しない)あるいはキャリーオーバーとして含有する(最終食品において効力を有しない)食品添加物・食品酵素については、原材料リストからの省略が可能です。
    • 日本の場合、複合原材料については、複合原材料に占める割合が5%未満かつ使用割合順で3位以下の原材料、食品に占める割合が5%未満の複合原材料の原材料、複合原材料の名前から原材料が明白な場合には、複合原材料の原材料が省略可能となっており、英国の表示基準と異なるため留意が必要です。また、日本の場合複合原材料の原材料表示において『植物油』の表示を認めていますが、英国では『Sunflower oil』など植物油の原材料を表記することが義務付けられています。
    • 食品添加物を使用している場合、『食品添加物としての使用用途(Preservativeなど)+化学物質名(またはEナンバー)』で表記する必要があります。
    • 原材料が「人工ナノ物質」の形態で製品中に存在する場合、当該原材料の名称の後に括弧を付して『Nano』と記載する必要があります。ここで、「人工ナノ物質」とは、意図的に製造された物質であって、
      1. 1またはそれ以上の外形寸法が100nm以下のもの
      2. 内面または表面が離散性の機能要素によって構成され、その多くの1またはそれ以上の外形寸法が100nm以下のもの(100nm以上の大きさであってもナノスケールの特性を有する強凝集性または弱凝集性の構造を含む)
      をいいます。
  3. アレルゲン(該当物質は次のとおり。詳細については、同規則ANNEX IIを参照。)
    1. グルテンを含む穀物すなわち、小麦(スペルト小麦、ホラーサーン小麦など)、ライ麦、大麦、オーツ麦とその交配種(hybridised strains)、および同製品で、次(a)~(d)以外のもの
      1. デキストローズ(dextrose)を含む小麦ベースのグルコースシロップ ※1
      2. 小麦ベースのマルトデキシトリン(maltodextrins)※1
      3. 大麦ベースのグルコースシロップ(glucose syrups)
      4. 農産物由来のエチルアルコール(ethyl alcohol)を含めたアルコール蒸留液(alcoholic distillates)
    2. 甲殻類および同製品
    3. 卵および同製品
    4. 魚および同製品(一部例外あり)
    5. ピーナッツおよび同製品
    6. 大豆および同製品(一部例外あり)
    7. 乳(ラクトースを含む)よおび同製品(一部例外あり)
    8. ナッツ類およびその製品
    9. セロリおよび同製品
    10. 辛子および同製品
    11. ゴマおよびその製品
    12. 濃度が 1キロ/1リットル当たり10mg 超の二酸化硫黄または亜硫酸塩
    13. ルピナス(マメ科植物)および同製品
    14. 軟体動物および同製品
    ※1 およびその製品。施された加工によって、該当原料製品について当局が評価したアレルギー誘発性(allergenicity)レベルが高まる可能性が低い限りにおいて 原材料リストの標記を太字などで強調することにより表記することが可能です。
  4. 次に該当する原材料または原材料カテゴリーの総原材料に占める使用割合。ただし、当該原材料が香料として少量用いられているだけの場合(例えば、レモンフレーバーの飴におけるレモン)は、使用割合の表示義務はありません。
    • 商品名として使用されている、あるいは商品名から消費者が通常想定する原材料(例えば、アーモンドチョコレートにおけるアーモンド)
    • ラベル表示上で文字や写真、図形によって強調されている原材料
    • 当該商品を特徴づけ、名称や見た目から混同され得る商品と区別するために欠かせない原材料
  5. 正味容量
    重量単位で、「キログラム」または「グラム」で表示します。
  6. 賞味期限または消費期限
    事前包装されている食品に関して、微生物学の視点から見て傷みが速く、短期間で危険となりうる食品の場合、日本と同様に、賞味期限(the date of minimum durability)に代えて「消費」期限(the‘use by’date)を表示する必要があります。
  7. 特別な貯蔵条件や使用条件(ある場合)
  8. (当該商品について責任を負う)EU域内の事業者あるいは輸入者の名称と住所
  9. 原産地
    最終製品の原産地と、最終製品に含まれる主原料の原産地が異なる(例えば、最終製品の「ミートパイ」と主原料の「ミート」の原産地が異なる)場合には、当該主原料の原産地を記載するか、「(○○:主原料)は(××:最終製品の原産地)に由来しない」(○○ do/does not originate from ××)と記載する必要があります。なお、ここでの主原料とは、最終製品の50%以上を占める原材料、または、製品の名称から消費者が通常想起する原材料(「ミートパイ」における「ミート」)を指します。また、最終製品の原産地が文字で表記されていなくても、原産地を想起させるイラスト(例えば国旗など)がパッケージに表示されている場合は、本規制の対象となります(委員会実施規則(EU)2018/775)。
  10. 使用方法の指示(記載がなければ適切な使用が難しい場合)
  11. 栄養表示
    次の項目について、100gまたは100mlあたりの栄養素を表示する必要があります。これに加えて、一食あたりの栄養素を表示することも可能です。栄養表示はスペース上で可能であれば表形式で記載し、難しい場合は列記しなければなりません。
    • エネルギー量(kJ/kcalの両方を記載する必要があります)
    • 脂肪(g)
    • 飽和脂肪酸(g)
    • 炭水化物(g)
    • 糖類(g)(単糖類および二糖類の合計値のことを指します。)
    • タンパク質(g)
    • 塩分(g)〔(塩分)=(ナトリウム含有量)×2.5で算出することとなっています〕

なお、米国において表示義務のあるトランス脂肪酸、コレステロールについては、EU規制では表示してはならないことになっているため、米国輸出用の栄養表示をそのまま記載することはできません。

また、次に該当する場合は、規則(EU)No 1169/2011のANNEX IIIに基づき、追加表示義務があります。

  • 密閉した包装容器内の空気を除去し、窒素などその他のガスを充てんしたガス充てん包装がなされた食品については、「packaged in a protective atmosphere」と表示する必要があります。
  • (食品添加物として認可された)甘味料を含む場合は「with sweetener(s)」、砂糖と甘味料の両方を添加した場合は「with sugar(s)and sweetener(s)」と食品名に添える必要があります。特にアスパルテームを含む場合で、原材料リストにはアスパルテームのE番号(添加物番号)のみを記載している場合には、「contains aspartame(a source of phenylalanine)」とラベルに記載する必要があります。
  • ポリオールを10%超添加した場合は、「excessive consumption may produce laxative effects」(摂り過ぎるとおなかがゆるくなることがある)旨を記載する必要があります。
  • 甘草(カンゾウ・リコリス)あるいはグリチルリチン酸など(甘草抽出物)を含む場合は、濃度により「contains liquorice – people suffering from hypertension should avoid excessive consumption」(甘草が含まれています-高血圧の方は過剰摂取を避けてください)などと記載する必要があります。
  • フィトステロール類、フィトスタノール類を含む場合には、食品名と同一視野内に「with added plant sterols」などの記載をしたうえで、原材料リストに添加量の表示義務があるほか、摂取対象者などに関する記載義務があります。

食品のラベルに使用される言語は、英語となり、文字の大きさについては、次のとおり指定されています(欧州議会・理事会規則(EU)No 1169/2011 Article 15)。

  • 包装面の最大面積が80cm2以上の場合、「x」の文字の高さ(図中の6)は1.2mm以上
  • 包装面の最大面積が80cm2未満の場合、「x」の文字の高さは0.9mm以上

欧州委員会施行規則(EU)No 828/2014に基づき、グルテン含有量が20mg/kg下である場合には「gluten-free」の表示が可能です。その際には、「gluten-free」の表示とともに「suitable for people intolerance to gluten(グルテン不耐症のヒト向け)」または「suitable for coeliacs(セリアック病患者向け)」の文言を付すことも可能です。

英国において、米菓に適用され得るラベル表示の独自規制はみられません。

7. その他

調査時点:2020年8月

なし

その他

調査時点:2020年8月

英国では、EU離脱後も2020年末までは移行期間として現行のEU規制が適用されます。また、2018年EU離脱法(2020年EU(離脱協定)法にて改正)に基づき、移行期間終了後も、現行のEU法は、原則的に英国国内法体系に、直接組み込まれます(EU規則は、国内法となり、EU指令に基づく国内法の効力も維持)。そのため、以後、EU法としての記述は、そのまま英国国内法規定として読み替えてください。

有機食品に関する規制

2021年1月1日以降、英国で有機食品を取引する場合、英国の規則(イングランド、ウェールズ、スコットランド)を順守する必要があり、EUの規則と類似のものとなる予定です。
英国に有機食品を輸入する場合、英国の有機認証団体から認可を受け、その詳細を商品のラベルに記載することが必要です。

また、2021年1月1日以降、英国の食品にEUの有機ロゴを利用することはできません。ただし、EUの有機ロゴを利用してEUに輸出することをEU側が認可している場合、英国とEUで相互に同等性認証に合意している場合は、利用可能です。

なお、英国では、2021年12月31日まで、EUでの有機認証との同等性を認め、EUで有機認証されている食品は、英国でも有機食品として登録されます。一方、2021年1月以降、EUで英国の有機認証を認めるかどうかは、EUで決定されます。

日本の特定の有機食品は、英国との間で同等性が認められており、そのような商品は、英国に有機食品として輸出できますが、すべての食品に対して同等性が認められているわけではありません。詳細は、環境・食糧・農村地域省(DEFRA)にお問い合わせください。

英国に有機食品を輸入する際、EUの TRACESシステムは利用できなくなります。そのため、2021年1月1日以降、英国の暫定的な有機輸入システムを利用する必要があります。さらに、英国(イングランド、ウェールズ、スコットランド)へ有機食品を輸入するには、検査証明書を取得しなければなりません。
EU域内(英国を含む)で有機食品を第三国より輸入、販売するための要件およびそのラベル表示に関する規制は、欧州理事会規則(EC)No 834/2007および規則(EC)1235/2008で規定されていますが、新公的管理の規則(EU)No 2017/625に照らし合わせ、新規則 (EU) 2018/848が2021年1月1日から適用されます。

調査時点:2020年8月

遺伝子組換え作物に対する規制

EU(英国を含む)では、欧州議会・理事会規則(EC)No 1829/2003に基づき、認可を受けた遺伝子組み換え作物のみ(大豆、とうもろこし、綿実、菜種、テンサイ)がEU域内(英国を含む)での販売・流通を認められており、流通させる場合には遺伝子組み換え作物を使用している旨の表示が義務付けられています。
認可を受けた遺伝子組み換え体のリストは、欧州委員会ウェブサイトで検索が可能です。

米菓の原材料に日本で遺伝子組み換え作物の流通・使用が認められている原材料(大豆・トウモロコシなど)を使用している場合には、次のEU(英国を含む)と日本の規制の違いについて留意する必要があります。

  1. 日本では、遺伝子組み換え作物のDNAおよびタンパク質が加工工程で除去される食品(醤油や植物油など)については、たとえ遺伝子組み換え作物を原料としていても遺伝子組み換えの表示義務がありませんが、EU(英国を含む)では、最終食品におけるタンパク質・DNAの存在の有無にかかわらず、原材料に遺伝子組み換え作物を使用した場合には、その旨の表示義務(原材料名の後ろに‘genetically modified’と記載、または、‘produced from genetically modified ○○(原材料名)’と記載)があります。
  2. 日本では、遺伝子組み換え農産物が食品などの主な原材料(原材料の上位3位以内で、かつ全重量の5%以上を占める場合)ではない場合には、遺伝子組み換えについての表示義務がありませんが、EU(英国を含む)では、食品添加物を含む加工食品のすべての原材料について、遺伝子組み換え作物を原材料に使用している場合は、表示義務があります(例えば遺伝子組み換え由来の大豆レシチンやコーンスターチなど)。
  3. 日本では、遺伝子組み換えではない原材料について、許容される遺伝子組み換え体の「意図せざる混入」の割合は5%未満となっていますが、EU(英国を含む)では、同割合は0.9%未満となっていますので、これを超える場合は遺伝子組み換え作物使用の表示が必要です。
  4. 日本では、表示可能面積が30cm2以下の加工食品については、遺伝子組み換え表示義務の対象外となっていますが、EU(英国を含む)では、最大包装面積が10 cm2以上の食品には、遺伝子組み換え表示の義務があります。また、最大包装面積が10 cm2未満の包装食品や非包装食品についても、遺伝子組み換え作物を原材料に使用している場合には、食品陳列棚の近傍に常に見えるかたちで表示する義務があります。
  5. 日本では『遺伝子組み換え不分別』の概念がありますが、EU規制には当該概念がありません。遺伝子組み換え作物を使用もしくは遺伝子組み換え作物を飼料の原料としている場合は表示が必要です。
  6. 食品成分として使用した遺伝子組み換え微生物(酵母エキスなど)にも遺伝子組み換え作物使用の記載義務があります。

「遺伝子組み換えでない(GM(O)-Free, Non-GM(O)s)」などの表示については、EU(英国を含む)の共通規制はありません。従って、EU規制上(英国を含む)は、遺伝子組み換え作物の混入が偶発的な意図せざるものであり、混入割合が当該原材料の0.9%未満であれば、「GM(O)-Free」などの表示を任意で行うことが可能です。

動物性食品において、遺伝子組み換え農産物の混入0.1%未満の飼料で育てた畜産由来の未加工品の場合(卵・生乳のぞく)は「nourri sans OGM (<0.1 %)」、卵・生乳を含む遺伝子組み換え農産物の混入0.1%未満の飼料で育てた畜産由来の材料からなる加工品には「issu d’animaux nourri sans OGM (<0.1 %)」と記載することができます。また、遺伝子組み換え飼料の0.9%未満の混入の場合「nourri sans OGM (<0.9 %)」、あるいは「issu d’animaux nourri sans OGM (<0.9 %)」と記載できると規定されています。特定のロゴは定められていません。

英国の国内法で規定されていませんが、プライベートスタンダードで定められている事例が多いため、取引先の仕様書にのっとる必要があります。

関連リンク

関係省庁
欧州食品安全機関(EFSA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
規則(EC)No 1829/2003(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EC)No 1830/2003(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
その他参考情報
欧州委員会 遺伝子組み換え作物に関する検索サイト(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
ジェトロ 遺伝子組換え食品規制調査 -EU-(2016年3月)
EUにおけるGM-Free食品表示の現状と共通規則の必要性に関する調査(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(4.0 MB)