日本からの輸出に関する制度 菓子の輸入規制、輸入手続き

品目の定義

本ページで定義する菓子のHSコード

1905.90 :あられ、せんべいその他これらに類する米菓

調査時点で最新の情報を記載しておりますが、2019年12月14日から2021年4月にかけて混合食品含め、植物衛生、動物衛生、公的管理の規則が新制度に移行中のため、記載事項は常に変更される可能性がある点に留意ください。

関連リンク

根拠法等
規則(EEC)No 2658/87(英語) 外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
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その他参考情報
財務省貿易統計外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

EUの食品関連の規制

1. 食品規格

調査時点:2019年6月

EUでは、EU市場に上市されるすべての製品に対して同水準の品質を保証するという観点から、消費者に新鮮な状態で供給される農産物や水産物を中心に取引規格(marketing standard)が定められています。農産物については、欧州議会・理事会規則(EU)No 1308/2013により、青果物を中心にいくつかの製品・セクターの取引規格が定められていますが、米菓に関する食品規格は定められていません。

2. 残留農薬および動物用医薬品

調査時点:2019年7月

EUでは、使用可能な農薬について、ポジティブリスト制を採用しており、食品の種類ごとに許容される残留農薬の上限値(Maximum Residue Limit:MRL)が規定されています(欧州議会・理事会規則(EC)No 396/2005)。MRLは、当該食品1キログラム当たりに許容される農薬量(mg/kg)として示され、MRLが設定されていない農薬と食品の組み合わせに対しては、一律0.01mg/kgの下限値が適用されます。
すべての食品に対するMRLは、「EU農薬データベース」で検索可能です。データベースは科学的評価に基づき更新されるため、随時確認する必要があります。データベースは、関連リンクの「EU農薬データベース(英語)」を参照してください。また、データベースの使用方法については、関連リンクのジェトロ調査レポート「EUにおける残留農薬に関する規制(2015年2月)」を参照してください。

なお、オランダでは、残留農薬に関するEU規制に加えて、食品と接触する装置の消毒に用いられる薬剤についても、独自にMRLが定められているため、注意が必要です。

※本項以降では、EU規制に加え、主要EU加盟国ならびに英国がEU規制に上乗せで定めている独自規制についても言及していますが、これは、JETROで把握できた範囲において言及しているものであり、各国の独自規制を網羅しているものではありません。また、各項目で明示的な言及がない国については、記載できる情報がないということであり、独自規制が存在しないということではありません。

関連リンク

関係省庁
欧州食品安全機関(EFSA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
規則(EC)No 396/2005(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
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商品法残留農薬規則(オランダ語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
その他参考情報
EU農薬データベース(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
ジェトロ EUにおける残留農薬に関する規制(2015年2月)

3. 重金属および汚染物質(最大残留基準値/禁止)

調査時点:2019年7月

EUでは、欧州委員会規則(EC)1881/2006で食品カテゴリーごとに含まれる汚染物質の上限値を規定しています。ここでの「汚染物質」とは、意図的に食品に添加されたものではなく、食品の生産(作物管理、畜産、獣医療における作業を含む)、製造、加工、調理、処理、包装、梱包、輸送および保管などのプロセスまたは生育環境に由来して、食品中に存在する物質をいいます(欧州理事会規則 (EEC) No315/93 Article 1(1))。
米菓が該当する汚染物質の上限値を抜粋すると、次のとおりになります。
なお、アフラトキシンについては、最も毒性の強いアフラトキシンB1単独での上限値と、B1・B2・G1・G2の総量の上限値がそれぞれ定められています。

汚染物質の上限値(米菓)
物質名 上限値 対象品目
硝酸塩 200 mg NO3/kg 乳幼児向けの穀物ベース加工食品
アフラトキシン B1:2.0μg/kg すべての穀物および穀物加工品※1
アフラトキシン B1,B2,G1,G2の総量:
4.0 μg/kg
すべての穀物および穀物加工品※1
アフラトキシン B1:0.1μg/kg 乳幼児向けの穀物ベース加工食品
オクラトキシンA 3.0μg/kg 穀物加工品およびヒトが直接消費する穀物を含む、未加工穀物から作られるすべての製品※2
オクラトキシンA 0.5μg/kg 乳幼児向けの穀物ベース加工食品
デオキシニバレノール 500μg/kg パン、ケーキ類、ビスケット、穀物菓子および朝食用シリアル
デオキシニバレノール 200μg/kg 乳幼児向けの穀物ベース加工食品
ゼアラレノン 50μg/kg パン、ケーキ類、ビスケット、穀物菓子および朝食用シリアル(トウモロコシ由来の菓子および朝食用シリアルを除く)
ゼアラレノン 20μg/kg 乳幼児向けの穀物ベース加工食品(トウモロコシ由来のものを除く)
0.05 mg/kg 湿重量 乳幼児向けの穀物ベース加工食品
カドミウム 0.04 mg/kg 湿重量 乳幼児向けの穀物ベース加工食品
スズ 200 mg/kg 湿重量 飲料を除く保存食品
無機ヒ素 0.3 mg/kg ライスワッフル、ライスウエハース、ライスクラッカー、米粉ベースの菓子
ダイオキシン ダイオキシン類の総量 0.1pg/湿重量 乳児および幼児用の食品
ダイオキシン ダイオキシンおよびダイオキシン様PCBの総量 0.2pg/湿重量 乳児および幼児用の食品
ダイオキシン PCB28,PCB52,PCB101,PCB138,PCB153 およびPCB180の総量(ICES-6)1.0 n g/湿重量 乳児および幼児用の食品
ベンゾピレン、ベンズアントラセン、ベンゾフルオランテン、クリセン ベンゾピレン単独:1.0μg/kg
ベンゾピレン、ベンズアントラセン、ベンゾフルオランテン、クリセン合計:1.0μg/kg
乳幼児向けの穀物ベース加工食品
エルカ酸 50g/kg 植物油が添加された食品(乳児用調製食品および乳児用栄養補給調製食品を除く)
メラミン 2.5mg/kg 乳児用調製食品および乳児用栄養補給調製食品を除くすべての食品

また、EUでは特定の食品のアクリルアミドの含有量基準値が定められており、事業者は求められた場合に基準値を上回っていない証明を示す必要があります。アクリルアミドは、食品に自然に含有する特定のアミノ酸と糖類が、高温での加熱(120℃以上)により化学反応を起こし、形成されると考えられており、2018年4月11日からポテトチップス、クラッカー、クッキー、ビスケット、穀粉ベースのシリアル、焼き菓子、乳幼児向けビスケットなどの基準値が引き下げられました。
次の定義に該当する場合は、基準値を順守する必要があります。

菓子に関するアクリルアミドの含有量基準値
規則(EU)2017/2158のANNEX IVに記載される品目 ㎍/kg
ビスケット・ウエハース 350
ばれいしょを原料とするものを除くクラッカー 400
クリスプブレッド、クラッカー状のパン 350
ジンジャーブレッドパン、パンデエピス 800
本カテゴリーのこれらの製品と同様な製品 300
乳幼児用のビスケットとラスクを除く穀類加工品 40
乳幼児用ビスケットおよびラスク 150

なお、ドイツでは、アフラトキシンおよびオクラトキシンAについて、EU規制に加えて独自規制が課されているため、注意が必要です。スペインにおいても、アフラトキシンについて、EU規制に加えて独自規制が課されているため、注意が必要です。

関連リンク

関係省庁
欧州委員会 食品の汚染物質について外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
規則(EC)No 1881/2006(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EEC)No315/93(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則 (EU) 2017/2158(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
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食品中の汚染物質に関する規則(ドイツ語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
食品中のアフラトキシン最大許容量を定める勅令475/1988(スペイン語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
その他の情報
農林水産省 「食品中のアクリルアミドに関する情報」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

4. 食品添加物

調査時点:2019年7月

EUでは、食品添加物については欧州議会・理事会規則(EC)1333/2008に基づきポジティブリスト形式での規制が課されており、認可を得た食品添加物のみが使用を認められています。
日本と異なり、EU規制におけるポジティブリストでは、食品添加物ごとに『使用可能な食品カテゴリー』および『濃度限度(定められていない食品添加物もある)』が定められているため、食品添加物が各製品の該当する食品カテゴリーにおいて使用可能かどうかについても確認の必要があります。
例えば、日本で赤色着色料として使用されているクチナシ、ベニバナ、紅麹などはEUでの使用は許可されていません。

ポジティブリストについては、欧州委員会のウェブサイト「食品添加物検索データベース」で検索が可能です。
なお、フランスにおいては「ナノマテリアル」の1つであり、舌触りを滑らかにする白色着色料の添加物である二酸化チタン(TiO2/E171)の使用が2020年1月1日以降禁止されています。このほか、日本で赤色着色料として使用されているクチナシ、ベニバナ、紅麹などはEUでの使用は許可されていません。また、日本で甘味料として使用されるステビアはEUで使用が許可されていません。ステビア抽出物であるステビオールグリコシド(E960、Steviol Glycosides)であれば醤油175mg/kgを上限に使用可能です。

本項目に関して、主要加盟国(ドイツ、フランス、イタリア、オランダ)ならびに英国において、EU規制に上乗せで課される独自規制は確認されていませんが、加盟国によってEU規制の運用が異なる場合があることに留意が必要です。

関連リンク

関係省庁
欧州食品安全機関(EFSA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
規則(EC)No 1333/2008(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
その他参考情報
食品添加物検索データベース(英語)(化学物質名や食品カテゴリーでの検索が可能)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
ジェトロ EUにおける食品添加物に関する規制(2014年3月) 
ジェトロ 食品添加物規制調査 EU(2016年2月) 
ジェトロ EUにおける食品香料食品酵素に対する規制動向(2017年3月)

5. 食品包装(食品容器の品質または基準)

調査時点:2019年6月

EUでは、食品用の容器・包装をはじめ、調理器具や食品製造機械、食品輸送用のコンテナなど、食品と接触することが意図されているまたは通常の使用条件において食品と接触することが合理的に予見されるあらゆる素材・製品(Food Contact Material:食品接触素材)について、健康被害を引き起こしてはならない、食品成分に許容できない変化を引き起こしてはならない、食品の味・香り・食感などを劣化させてはならない旨が定められています(欧州議会・理事会規則(EC)No 1935/2004)。また、欧州委員会規則(EC)No 2023/2006においては、食品接触素材の製造工程における適正製造規範(Good Manufacturing Practice : GMP)がそれぞれ定められています。

欧州議会・理事会規則(EC)No 1935/2004 ANNEX Iには、食品接触素材の製造に使われる17の素材および製品(アクティブ・インテリジェント素材、接着剤、セラミック、コルク、ゴム、ガラス、イオン交換樹脂、金属・合金、紙・ダンボール紙、プラスチック、印刷用インク、再生セルロース、シリコン、繊維、ニス・コーティング材、ワックス、木材)が列挙されていますが、そのうちアクティブ・インテリジェント素材、セラミック、プラスチック、再生セルロースにのみEUレベルで特定の規則が定められています。

アクティブ・インテリジェント素材〔鮮度保持などの目的で食品から物質を吸収する素材(吸湿材など)、容器内に物質を放出する素材(防腐剤を放出する鮮度保持材など)、食品の状態を監視する素材(温度変化に反応する素材など)〕については、食品と誤認される恐れがある場合には、欧州委員会規則(EC)No 450/2009の規定により、3mm以上のフォントサイズで‘DO NOT EAT’と表記する必要があります。なお、調査時点では、ポジティブリストは制定されていません。

セラミック素材については、カドミウムと鉛の検出上限値が欧州理事会指令(EEC)No 84/500に規定されています。

プラスチック素材についてはポジティブリスト形式での使用規制がなされており、欧州委員会規則(EU)No 10/2011 ANNEX Iのリストに掲載されている物質を原料として製造されたプラスチックのみが、食品接触素材として使用可能となっています(ただし、複数のプラスチック層からなる食品接触素材で、食品と接触しない層に使われるプラスチック原料については、当該層が機能的なバリア層によって食品接触層から隔離されており、350かつ、当該原料が食品に移行しないことが検査によって確認できていれば、ANNEX Iのリストに記載されていない物質も利用することができます)。このリストは科学的評価に基づき更新されるため、随時確認する必要があります。

また、再生セルロースについてもポジティブリスト形式での使用規制がなされており、欧州委員会指令(EC)No 2007/42 ANNEX IIのリストに掲載されている物質を原料として製造された再生セルロースのみが、食品接触素材として使用可能となっています。

さらに、鮮度保持などの目的で食品から物質を吸収する素材(吸湿材など)、容器内に物質を放出する素材(防腐剤を放出する鮮度保持材など)、食品の状態を監視する素材(温度変化に反応する素材など)については、食品と誤認されるおそれがある場合には、委員会規則(EC)No 450/2009の規定により、3mm以上のフォントサイズで‘DO NOT EAT’と表記する必要があります。なお、これらの素材についても、今後、ポジティブリスト規制が導入されることとされていますが、調査時点では、ポジティブリストは制定されていません。

なお、欧州委員会規則(EC)No 1895/2005により、ビスフェノールFジグリシジルエーテル(BFDGE)、ノボラックグルシジルエーテル(NOGE)は、食品接触素材(吸湿剤などを含む)への使用が禁止されるとともに、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(BADGE)およびその派生物は、食品接触素材(吸湿剤などを含む)に使用する場合の上限値が定められています。

また、EUレベルでの法規制に加えて、EU加盟国は独自規制を導入することが可能となっています。
フランスでは、ゴム、ステンレススチール、アルミニウム、スズ、亜鉛、紙、印字インクなどについて独自規定が設けられているため、それぞれ該当規定を確認する必要があります。また、法令No 2012-1442に基づき、食品接触するすべての包装容器などについて、ビスフェノールAの使用が禁止されています。日本では缶の裏側にビスフェノールAが使用されていることが多いため、留意が必要です。
オランダでは、紙、コーディング剤、ゴム、金属、木材・コルク、布、着色料・顔料、エポキシ樹脂、ガラス、エナメルなどについて独自規制が定められているため、それぞれ該当規定を確認する必要があります。また、プラスチックについても、EUのポジティブリストに加え、独自の規定が設けられています。
イタリアでは、再生セルロース、ゴム、紙、段ボール、ガラス、アルミニウムなどについて独自規制が定められているため、それぞれ該当規定を確認する必要があります。
ドイツでは、接着剤、紙、ゴム、シリコン、ワックスなどについて、法的拘束力を有さない自主規制(勧告)が定められています。
英国に関しては、食品接触素材に関する独自規制はみられません。

関連リンク

関係省庁
欧州委員会 食品接触材に関する各国当局窓口PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(882KB)
根拠法等
規則(EC)No 1935/2004(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EC)No 2023/2006(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EC)No 1895/2005(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EU)No 10/2011(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EC)No 450/2009(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
フランス法令No 2012-1442(フランス語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
包装および食品用器具に関する規則(オランダ語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
その他参考情報
食品との接触を意図したプラスチック素材と製品に関する規則(EU)No 10/2011に関するEUガイドライン(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(579KB)
EU加盟国の食品接触素材に対する独自規制に関するレポート(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
フランス国立計測試験研究所(LNE)(フランス語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
イタリア保健省 食品接触材に関する規定(イタリア語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(86KB)
欧州委員会 食品接触材について外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
食品輸出にかかる食品接触材規則と留意点:欧州(貿易・投資相談Q&A)
海外向け食品の包装制度調査(EU、TPP、米国、中国、韓国、台湾、インド、タイ、インドネシア、GCC、メルコスール)(2020年3月)(ジェトロ)

6. ラベル表示

調査時点:2019年7月

食品のラベル表示は、欧州議会・理事会規則(EU)No 1169/2011で規定されています。同規制は EU 域内で流通する食品全般(ケータリング向け食品含む)に適用され、輸入食品にも適用されます。EU 市場で流通し消費者に販売される時点から、輸入者もしくは販売者に表示の義務が課されます。アレルギー物質や栄養素の表示など、日本よりも義務表示の対象が広い項目もあるため、注意が必要です。

菓子を輸出する場合、同規則Article 9に基づき次の項目を表示する義務があります。 なお、消費者を惑わせる表示や医学的効能を宣伝する表示が禁止されているほか、オンライン販売などの手法により遠隔地から販売する事業者にも同様の規定が適用されます。

  1. 商品名
    商標やブランド名は表記できますが、商品名称として使用することはできません。なお、当該食品に一般的に含まれていると消費者が期待する原材料の一部または全部がほかの原材料で代替されている場合は、原材料リストに加え、代替として使用した原材料について、商品名のすぐ近くに、商品名の75%より大きなサイズで記載する必要があります。
  2. 原材料リスト
    • 日本と同様、原則として、すべての原材料を重量順に表示する必要があります。ただし、食品に占める割合が2%未満の原材料については、重量順と異なるかたちで列挙することも可能です。なお、複合原材料についても、名称・総重量を記載したうえで、その後に原材料リストを記載する必要があります。
    • 食品に占める割合が2%未満の『複合原材料の原材料』(食品添加物は除く)、加工助剤として使用された(最終的に残存しない)あるいはキャリーオーバーとして含有する(最終食品において効力を有しない)食品添加物・食品酵素については、原材料リストからの省略が可能です。
    • 日本の場合、複合原材料については、複合原材料に占める割合が5%未満かつ使用割合順で3位以下の原材料、食品に占める割合が5%未満の複合原材料の原材料、複合原材料の名前から原材料が明白な場合には、複合原材料の原材料が省略可能となっており、EUの表示基準と異なるため留意が必要です。また、日本の場合複合原材料の原材料表示において『植物油』の表示を認めていますが、EUでは『Sunflower oil』など植物油の原材料を表記することが義務付けられています。
    • 食品添加物を使用している場合、『食品添加物としての使用用途(Preservativeなど)+化学物質名(またはEナンバー)』で表記する必要があります。
    • 原原材料が「人工ナノ物質」の形態で製品中に存在する場合、当該原材料の名称の後に括弧を付して『Nano』と記載する必要があります。ここで、「人工ナノ物質」とは、意図的に製造された物質であって、
      1. 1またはそれ以上の外形寸法が100nm以下のもの
      2. 内面または表面が離散性の機能要素によって構成され、その多くの1またはそれ以上の外形寸法が100nm以下のもの(100nm以上の大きさであってもナノスケールの特性を有する強凝集性または弱凝集性の構造を含む)
      をいいます。
  3. アレルゲン(該当物質は次のとおり。詳細については、同規則ANNEX IIを参照。)
    • グルテンを含む穀物(小麦、大麦、オーツ麦など)および同製品(一部例外あり)
    • 甲殻類および同製品
    • 卵および同製品
    • 魚および同製品(一部例外あり)
    • ピーナッツおよび同製品
    • 大豆および同製品(一部例外あり)
    • 乳(ラクトースを含む)よおび同製品(一部例外あり)
    • ナッツ類およびその製品
    • セロリおよび同製品
    • 辛子および同製品
    • ゴマおよびその製品
    • 濃度が 1キロ/1リットル当たり10mg 超の二酸化硫黄または亜硫酸塩
    • ルピナス(マメ科植物)および同製品
    • 軟体動物および同製品
    原材料リストの標記を太字などで強調することにより表記することが可能です。
  4. 次に該当する原材料または原材料カテゴリーの総原材料に占める使用割合。ただし、当該原材料が香料として少量用いられているだけの場合(例えば、レモンフレーバーの飴におけるレモン)は、使用割合の表示義務はない。
    • 商品名として使用されている、あるいは商品名から消費者が通常想定する原材料(例えば、アーモンドチョコレートにおけるアーモンド)
    • ラベル表示上で文字や写真、図形によって強調されている原材料
    • 当該商品を特徴づけ、名称や見た目から混同され得る商品と区別するために欠かせない原材料
  5. 正味容量
    重量単位で、「キログラム」または「グラム」で表示します。
  6. 賞味期限または消費期限
  7. 特別な貯蔵条件や使用条件(ある場合)
  8. (当該商品について責任を負う)EU域内の事業者あるいは輸入者の名称と住所
  9. 原産地
    最終製品の原産地と、最終製品に含まれる主原料の原産地が異なる(例えば、最終製品の「ミートパイ」と主原料の「ミート」の原産地が異なる)場合には、当該主原料の原産地を記載するか、「(〇○:主原料)は(××:最終製品の原産地)に由来しない」(○○ do/does not originate from ××)と記載する必要があります。なお、ここでの主原料とは、最終製品の50%以上を占める原材料、または、製品の名称から消費者が通常想起する原材料(「ミートパイ」における「ミート」)を指します。また、最終製品の原産地が表記されていなくても、原産地を想起させる国旗などがパッケージに表示されている場合は、本規制の対象となります(委員会実施規則(EU)2018/775)。
  10. 使用方法の指示(記載がなければ適切な使用が難しい場合)
  11. 栄養表示
    次の項目について、100gまたは100ml当たりの栄養素を表示する必要があります。これに加えて、一食あたりの栄養素を表示することも可能です。栄養表示はスペース上で可能であれば表形式で記載し、難しい場合は列記しなければなりません。
    • エネルギー量(kJ/kcalの両方を記載する必要があります)
    • 脂肪(g)
    • 飽和脂肪酸(g)
    • 炭水化物(g)
    • 糖類(g)(単糖類および二糖類の合計値のことを指します。)
    • タンパク質(g)
    • 塩分(g)〔(塩分)=(ナトリウム含有量)×2.5で算出することとなっています〕

なお、米国において表示義務のあるトランス脂肪酸、コレステロールについては、EU規制では表示してはならないことになっているため、米国輸出用の栄養表示をそのまま記載することはできません。

また、次に該当する場合は、規則(EU)No 1169/2011のANNEX IIIに基づき、追加表示義務があります。

  • 密閉した包装容器内の空気を除去し、窒素などその他のガスを充てんしたガス充てん包装がなされた食品については、「packaged in a protective atmosphere」と表示する必要があります。
  • (食品添加物として認可された)甘味料を含む場合は「with sweetener(s)」、砂糖と甘味料の両方を添加した場合は「with sugar(s)and sweetener(s)」と食品名に添える必要があります。特にアスパルテームを含む場合で、原材料リストにはアスパルテームのE番号(添加物番号)のみを記載している場合には、「contains aspartame(a source of phenylalanine)」とラベルに記載する必要があります。
  • ポリオールを10%超添加した場合は、「excessive consumption may produce laxative effects」(摂り過ぎるとおなかがゆるくなることがある)旨を記載する必要があります。
  • 甘草(カンゾウ・リコリス)あるいはグリチルリチン酸など(甘草抽出物)を含む場合は、濃度により「contains liquorice – people suffering from hypertension should avoid excessive consumption」(甘草が含まれています-高血圧の方は過剰摂取を避けてください)などと記載する必要があります。
  • フィトステロール類、フィトスタノール類を含む場合には、食品名と同一視野内に「with added plant sterols」などの記載をした上で、原材料リストに添加量の表示義務があるほか、摂取対象者などに関する記載義務があります。

食品のラベルに使用される言語は、EUの公用語であれば複数の記載も可能ですが、当該製品を販売する国の公用語を必ず使用する必要があります(同規則Article 15)。

ラベル表示に使用する文字の大きさについても、同規則において次のとおり指定されています。

  • 包装面の最大面積が80cm2以上の場合、「x」の文字の高さ(図中の6)は1.2mm以上
  • 包装面の最大面積が80cm2未満の場合、「x」の文字の高さは0.9mm以上

欧州委員会施行規則(EU)No 828/2014に基づき、グルテン含有量が20mg/kg下である場合には「gluten-free」の表示が可能です。その際には、「gluten-free」の表示とともに「suitable for people intolerance to gluten(グルテン不耐症の人向け)」または「suitable for coeliacs(セリアック病患者向け)」の文言を付すことも可能です。

なお、オランダでは、内容量の表示に関して、おおよその重量を表す「e」マークを使用する際の条件が、独自に定められています。
フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、英国に関しては、米菓に適用され得るラベル表示の独自規制はみられません。

関連リンク

関係省庁
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根拠法等
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その他参考情報
ジェトロ EUにおける食品ラベル表示に関する規制(2014年3月)
ジェトロ 新食品ラベル表示規則(1169/2011)の適用に関する Q&A(仮訳)(2014年3月)PDFファイル(1.0MB)

7. その他

調査時点:2019年7月

  1. EU域外から輸入される食品については、欧州議会・理事会規則(EC)No 178/2002に基づきEU規制が求める衛生基準などとの同等性(輸出国と特定の合意がある場合はその合意事項)を満たす必要があります(同規則Article 11)。
  2. EU の食品輸入事業者は、輸入した食品が EU の食品衛生要件を満たしていないと判断した場合、即時に製品を市場から回収する手続きをとり、加盟国の所管当局に通知する義務があります(欧州議会・理事会規則(EC)No 178/2002 Article 19)。また、同規則では、食品がヒトの健康や環境に甚大なリスクをもたらす可能性があると判断された場合、EU が当該食品の上市停止などの緊急措置をとることが認められています(同規則Article 53)。

関連リンク

関係省庁
欧州委員会 保健衛生・食の安全総局(英語) 外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
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