関税制度

最終更新日:2017年09月01日

管轄官庁

財務省(MOF)、税関総局(GDC)

財務省(Ministry of Finance:MOF外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
28 Tran Hung Dao Street, Hoan Kiem District, Hanoi, Vietnam
Tel:84-24 2220 2828
Fax:84-24 2220 8091
E-mail:support@mof.gov.vn

税関総局(General Department of Custom:GDC外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
Plot E Duong Dinh Nghe Street, Trung Hoa Ward, Cau Giay District, Hanoi, Vietnam
Tel:84-24 3944 0833 (ext:8623)
E-mail:webmaster@customs.gov.vn

(参考)ジェトロ:各省市の地元税関局リストPDFファイル(251KB)

関税率問い合わせ先

税関総局(GDC)

「管轄官庁」を参照。

税関総局(GDC外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)ウェブサイト「Tariff search」からも入手可能。

関税体系

2016年9月に新しい輸出入関税法(107/2016/QH13)が施行された。輸出関税は、保険料および運賃を除く、出港地での販売価格(FOB)で課税標準額を算出する。一方、輸入関税は、3種類(標準関税率、優遇関税率、特別優遇関税率)の異なる税率が採用されている。ベトナムは、一般税率と特恵関税率などが併存する複税制となる。

主な関連法令
法律107/2016/QH13:輸出入関税法
政令08/2015/ND-CP:税関手続きの適用とガイダンス
通達38/2015/TT-BTC:輸出入品に課せられる税関手続きと、税関監督と検査、輸出税、輸入税
通達39/2015/TT-BTC:輸出入品の税金計算と通関価額の規定
  1. 課税対象品
    1. ベトナムの境界線と国境検問所を通過する輸出や輸入される物品
    2. 国内市場から保税区へ輸出される物品、保税区から国内市場へ輸入される物品
    3. 間接的に輸出や輸入される物品(輸出や輸入、流通権を行使している企業より輸出や輸入される物品)
    4. 次の物品は輸出入税を負わない
      1. 通過する物品
      2. 救援活動や無償援助の物品
      3. 保税区から海外へ輸出される物品、海外から保税区へ輸入され、保税区内で使用される物品、保税区から他の地へ通過する物品
      4. 輸出の際に国家が支払う鉱山税として使われる石油
  2. 納税義務者
    1. 輸出品と輸入品の所有者
    2. 輸出者と輸入者による委任者
    3. ベトナムの境界線と国境検問所を通過し、輸出品と輸入品を持ってベトナムへ入る者または離れる者、物品の発送や受理をする者。
    4. 納税義務者の代表として納税が認められた納税義務者の保証人と他の団体。
  3. 税率
    1. 輸出関税
      課税標準額は、国際保険料および国際輸送賃を除く出港地での販売価格で算出。出港地での販売価格は、輸出商品に関する販売契約書やその他の法的効力のある関連書類に基づく。
    2. 輸入関税
      ベトナムの輸入関税には、3種類の異なる税率が採用されている。
      1. 標準関税率
        優遇税率および特別優遇税率に該当しないその他の輸入物品については、標準関税率が適用される。標準関税率は、最恵国税率(MFN)のそれより50%高く設定されている。
      2. 優遇税率
        優遇税率は、ベトナムとの間で最恵国待遇の関係を結んでいる通商国からの輸入物品に適用される。国内の関税法令により個別に優遇税率が規定される。
      3. 特別優遇税率
        国際貿易やその他特別優遇措置の連携強化を図るための自由貿易地域や共通関税制度における特別優遇税率は、ベトナムとの間で特別優遇輸入関税に関する協定を締結する国・地域からの輸入品に適用される。

    課税標準額は、入港地の購入価格で算出。入港地での購入価格は、次の6要素の申告に基づく。

    • 取引価格
    • 同一の輸入商品の売買価格
    • 類似の輸入商品の売買価格
    • 控除価格
    • 算出価格
    • 控除方法
  4. 納税通貨

    原則として、納税通貨はドン。外貨で納税する場合、納税通貨はドンへ換算可能なものでなければならず、輸出入商品に対する税額を算出するための為替レートは、前週木曜日の営業時間終了時点でのベトコムバンク本社の電信買いレートとなる。

品目分類

HSコード、AHTNコード

HSコード
ASEAN以外の国とは世界関税機構(WCO)の商品の名称および分類についての統一システムに関する国際条約(Harmonized Commodity Description and CodingHarmonized System:HS))に基づくHSコード分類を使用。

AHTNコード
ASEAN諸国とは、ASEANが採用している統一関税分類(AHTNコード)を使用。

関税の種類

標準関税、優遇税、特別優遇税

課税基準

FOB価格(輸出関税)、CIF価格(輸入関税)

輸出関税は、国際保険料および国際輸送賃を除く出港地での販売価格であるFOB価格。
輸入関税の基準価格は、インボイス記載の購入価格と、インボイスに記載のない前受け金や輸送、保険料、売手への間接支払い費用を含む買手が支払う合計価格。

対日輸入適用税率

日本からの輸入品に適用される優遇関税率は、商工省発行の1999年5月22日付決定0616/1999/QD-BTMに基づく。2009年10月に日越経済連携協定(JVEPA)が発効し、ベトナム側は輸入額の約88%に相当する品目を10年以内に無税化する。また、AJCEP(日本・ASEAN包括的経済連携協定)が2008年12月に発効し、カンボジア、ラオス、ミャンマーおよびベトナムは、それぞれの経済発展に応じて、関税撤廃・削減のスケジュールが決定される。

日越経済連携協定(JVEPA)

関税の撤廃・削減、サービス貿易の自由化および関連分野の連携強化を図ることにより、日本・ベトナム間の貿易の拡大、投資活動の促進および経済関係全般の強化に貢献する。ベトナムにとって初の二国間EPA(経済連携協定)になった。

2009年10月に日越経済連携協定(JVEPA)が発効し、ベトナム側は輸入額の約88%に相当する品目を10年以内に無税化、約93%の品目を16年以内に無税化する。工業製品は10年以内に平均税率を6.51%(2009年)から0.4%(2019年)に下げる。電気製品では、フラットパネルおよびDVD部品は2年以内、デジタルカメラは4年以内、カラーテレビは8年以内に、それぞれ関税を撤廃。農林水産品の多くの品目は即時、一部は10年以内に関税を撤廃予定。
なお、日本からの輸入品に適用される優遇関税率(ベトナムに最恵国待遇を付与している国からの輸入品に適用)は、商工省発行の1999年5月22日付決定0616/1999/QD-BTMに基づく。

外務省:
日・ベトナム経済連携協定外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
1.協定の概要「日本・ベトナム経済連携協定(JVEPA)」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(1.44MB)

日本・ASEAN包括的経済連携協定(AJCEP)

2003年10月、日本・ASEAN包括的経済連携枠組みを締結。2005年4月に交渉を開始し、2007年11月に交渉が妥結。2008年4月14日にはASEAN10カ国、および日本国政府による署名を完了した。これは、日本にとって初の複数国とのEPAである。2008年12月1日に日本とシンガポール、ベトナム、ミャンマー、ラオスの間でまず発効し、その後、ブルネイ、マレーシアが続き、タイは2009年6月1日に発効した。カンボジアは2009年12月に発効、フィリピンは2010年7月1日に発効、インドネシアは国内手続きを継続中であり、2017年8月現在未発効。
物品貿易では、日本側は10年以内に輸入額の93%を無税化。農産品は、これまでの二国間で関税撤廃に応じた品目をそのまま譲許。ASEAN先行加盟6カ国は、10年以内に貿易額の90%(品目ベースで90%)を無税化。ベトナムについては90%の品目を発効から15年以内に、CLM(カンボジア、ラオス、ミャンマー)は85%の品目を、18年以内にそれぞれ撤廃する。

特恵等特別措置

ATIGA(ASEAN域内共通効果特恵関税)により、ASEAN諸国から輸入するすべての製造品、加工された農産品および加工されていない農産品に該当する品目については、2005年までに関税率が0~5%に引き下げられている。

ASEAN域内におけるASEAN自由貿易地域協定(AFTA)の取り組みに加え、近年、ASEANに対するASEAN域外国の経済連携のアプローチが急速に活発化している。ベトナムはASEAN加盟国として、これら取り組みの中でATIGA等に基づく特別優遇税率を適用している。

ATIGA(ASEAN域内共通効果特恵関税)

ASEAN諸国から輸入するすべての製造品、加工された農産品および加工されていない農産品に該当する品目については、2005年までに関税率が0~5%に引き下げられている(ただし、永久適用外品目、臨時適用外品目および留保品目に該当する品目はその限りではない)。財務省が2014年11月14日に発行した通達165/2014/TT-BTCに基づき、現行の優遇税率が規定されている。
優遇税率が適用される輸入商品は、法令に規定されたATIGA適用対象商品となり、原産地証明書(フォームDと呼ばれている)を付帯し、ASEAN諸国から直接輸送された場合に適用される。
なお、ATIGAより優遇率の高い税率の法令、協定が適用される場合は、そちらを適用させることが認められる。
詳細は、ジェトロの「ASEANの締約するFTA活用マニュアル」を参照。

ASEAN地域と非ASEAN地域のFTA

「ASEAN韓国包括的経済協力枠組協定(AKFTA)」や「ASEAN中国包括的経済協力枠組協定(ACFTA)」の物品貿易協定等により、特別優遇税率が適用されている。 詳細は、ジェトロの「ASEANの締約するFTA活用マニュアル」を参照。

二国間協定等

WTO・他協定加盟状況」を参照。

関連法

輸出入関連基本法、手続きガイドラインなど

関連法についての詳細は、PDFファイルを参照。
ジェトロ:関税制度の関連法PDFファイル(189KB)      

関税以外の諸税

付加価値税(VAT)と特別消費税(ET)。

税制 その他税制」を参照。

付加価値税(VAT)

ベトナムにおける付加価値税は、物品およびサービスの取引額に対して課税される間接税であり、物品およびサービスの輸入に対しても課税される。輸入物品およびサービスに係るVATの納税義務者は、これらを輸入する組織および個人となる。
物品輸入の場合の課税標準は、通関時の輸入品の価格に輸入関税および特別消費税を加算した額である。税率は非課税、5%、10%となっている。

特別消費税(ET)

国会発行2008年11月14日付の特別消費税法27/2008/QH12等に基づき、タバコや酒類、24席以下の乗用車、飛行機、ヨット等の物品や、ダンスホール、マッサージ、カジノ等のサービスに対して、課税価額に各税率を乗じて課税される。寄付や再輸出を目的とする輸入物品、貨物や旅客の輸送目的の飛行機やヨットなどは免税される。
納税義務者は、課税対象物品の生産者、輸入者、課税対象サービスの提供者である。また、課税対象物品を生産者から輸出目的で購入後、実際にはベトナム国内へ販売した場合の当該販売者も、納税者に該当する。

その他

非課税対象、関税の免除、貿易情報ポータルサイトについて。

非課税対象

政令134/2016/ND-CPに基づき、次の場合に該当する物品は、輸入または輸出関税の支払い義務がない。

  • 法律に従い、ベトナムの国境や境界を通過する物品
  • 外国政府、国連組織、政府間組織、国際組織、外国のNGO、外国の経済組織や外国人から提供される人道救援物資。
  • 輸出加工区から外国へ輸出される物品、外国から輸出加工区へ輸入され輸出加工区内で使用される物品、輸出加工区から別の輸出加工区へ輸送される物品
  • 原油やガソリンからなる物品。

関税の免除

政令134/2016/ND-CPに基づき、次の場合に該当するものは、輸入税または輸出税が免除される。

  • 見本市や展示会参加のため、一時的に輸入され再輸出される物品。または、一時的に輸出され再輸入される物品。定められた期間の中で、一時的に輸出され再輸入される機械、設備、専門機器。見本市や展示会での使用後、一時的に輸出された物品は必ずベトナム国内へ輸入、一時的に輸入された物品は必ず輸出しなければならない。
  • 特恵輸入税が認められている、または輸入税の優遇が与えられている特定のエリア内での投資案件、そして輸入税が免除されたODAを資金源とした投資プロジェクトの固定資産形成のために輸入された物品。
  • 農業や林業、漁業の区域の投資案件遂行のために輸入が許可されている植物や家畜。
  • 石油事業のために輸入された特定の物品。
  • ソフトウエア製品の製造に直接供給するために輸入される原料と材料で、まだ国内で生産できない物品。
  • 科学研究や技術開発で直接使われるために輸入される機械・設備・スペア部品・材料と輸送手段で、まだ国内で生産できない物品。
  • すべての企業(EPE企業以外も含む)が、付録Ⅰに記載のある特別投資奨励事業または経済社会状況が困難にある地域での投資案件を実施するために、ベトナム国内で生産できない原材料、物資および部品を輸入する場合、生産開始日から5年間輸入税の免税措置を受けることができる(自動車、バイク、空調、暖房、冷蔵庫、洗濯機、扇風機、食洗機、ディスクプレーヤー、オーディオシステム、アイロン、電気ポット、ヘアドライヤー、ハンドドライヤーとその他首相が決定した組立プロジェクトを除く)。
    付録Ⅰ 投資優遇の適用対象となる投資事業一覧、付録Ⅱ 投資優遇の適用対象となる地区一覧PDFファイル(337KB)
  • 輸出加工区内で、外国から輸入された原料と部品を使わない製造・加工・再加工または組み立てされた物品。国内市場への輸入時に、輸入税が免除される。
  • ベトナム国内でのODAを除く外国請負業者による、一時的に輸入された機械や設備、輸送手段(24席以下の自動車は除く)。輸入税と輸出税が免除される。

貿易情報ポータルサイト(Vietnam Trade Information Portal外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

2017年7月、ベトナム税関総局は、ベトナムにおける貿易に関する法律や手続きを明確にするため、ポータルサイトを開設した。本サイトは、ベトナム語と英語で、貿易に関する法律や行政手続き、手数料などが掲載されている。

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