税制

最終更新日:2026年05月04日

法人税

一般企業の法人税率は20%、たばこ製造・販売・輸入企業は22%。鉱物採掘は35%。その他にも人材開発、医療、イノベーションなどには優遇税率が定められている。
個人事業主およびフリーランサーの利益税率は0~25%。国税のみで地方税はない。
1月~12月が会計年度で、税金の支払いは半期ごとの年2回(7月20日、1月20日まで)。

税率

通常の事業では国内企業・外国企業には、原則20%の法人税が課せられる。たばこに関する企業の法人税率は22%(うち2%は、たばこ管理法第46条に基づき、たばこ管理基金に供出される)。その他にも人材開発、医療やイノベーションなどの事業については優遇税率が適用される〔税法関連法の一部条項改正に関する法(2021年8月7日付)第2条Ⅰ.第16条外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます〕。また、優遇業種や経済特区への投資には法人税の優遇が別途供与される。詳細は「外資に関する奨励」の項を参照。

表1 法人税率
業種 税率(%)
一般 20
たばこの生産、輸入、販売 22
鉱物の採掘 35
人材開発事業(学校、トレーニングセンター)、イノベーション研究、近代病院、医薬品・医療器具工場、伝統薬製造・治療(投資奨励法の法人税免除期間終了後) 5
イノベーションテクノロジー使用、環境にやさしい、天然資源節約型・クリーンエネルギーを使用した生産(投資奨励法の法人税免除期間終了後) 7
証券取引所上場企業(上場後4年間のみ) 13

経費計上できない支出

年度利益を算出する上で、経費(損金)として計上できない支出は次のとおり〔税法関連法の一部条項改正に関する法(2021年8月7日付)第2条Ⅰ.第18条外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます〕。

  1. 法人税・利益税の支払い
  2. 事業に直接かかわる固定資産購入に際して課せられる付加価値税
  3. 法律に規定される減価償却の率や年度を超える減価償却費
  4. 関係機関からの証明や書類のない回収不可能な債権
  5. 資産計上されていない固定資産の支出と減価償却
  6. 株式会社におけるポストや勤務のない株主への給与もしくは個人企業のオーナーへの給与
  7. ゴルフ、娯楽、贈答品、賞金など事業活動に直接関係のない支出
  8. 経営者や株主の個人的支出
  9. 財務省規定の領収書がない支出、証明書類のない支出、正しくない証明書類がある支出
  10. 領収書もしくは正しい証明書があるが、毎月の付加価値税申告を行っていない支出
  11. 理由なく市場価格よりも高い支出
  12. 銀行や金融機関を除く企業のあらゆる積立金
  13. 資産の評価損(固定資産、在庫、不良債権など)
  14. 資本や株の購入のために株主が受けた融資に対する利息
  15. 会計年度終了日における財産や債務価額の損失(再評価損失)
  16. 遅延税務支払に係る支出(繰延税金費用)
  17. 罰金
  18. 半期や会計年度終了日における外貨建て資産や債務の為替差損

減価償却

固定資産の減価償却は、企業の資産として資産価額を登記した日から計上できる。減価償却期間と年間償却率は、次表のとおり(所得税法第19条)。年度の途中で資産を除却した場合は、年初から除却日までの分を計算する。

表2‐1 無形固定資産の減価償却期間と償却率
固定資産分類 償却期間 年間償却率
設計、法人立ち上げ 2年 50%
鉱物の探査、概査、事業可能性調査 5年 20%
特定の目的で使用されるソフトウエア、ハードウエア 5年 20%
表2‐2 有形固定資産の減価償却期間と償却率
固定資産分類 償却期間 年間償却率
産業用に使用される建造物(耐用年数20年以下) 20年 5%
産業用に使用される建造物(耐用年数21年以上) 50年 2%
商業用・住居・農畜産に使用される建造物(永久構造物) 20年 5%
商業用・住居・農畜産に使用される建造物(準永久構造物) 10年 10%
工業、農業、手工業、その他建設業で使用される機械、掘削機、運搬車両 5年 20%
陸上・水上輸送機 5年 20%
特殊機械・機器 5年 20%
事務機器 5年 20%
船舶 10年 10%
旅客機、貨物機 使用時間による 使用時間による
植林木 樹種による 樹種による
品種となる家畜 家畜種の寿命による 家畜種の寿命による

法人税の支払い

ラオスでの企業の事業活動における会計年度は、1月1日~12月31日までの暦年である。ただし、親会社の決算期に合わせる必要がある場合などは、財務省の承認を得ることで異なる会計年度とすることも可能。
法人税の納付は半期ごと(1回目:7月20日まで、2回目:1月20日まで)に行われる(所得税法第22条)。中間納付額の計算方法については、a.各半期の実際の利益額、b.前会計年度の納付実績額の50%、c.当会計年度の法人税見込み額のうち、いずれかを選択できる。年度終了後の確定申告において、実際に支払うべき税額が中間納付額を上回る場合は追加で支払い、支払い済み額が多い場合は翌期の納税額と相殺(または還付)される。
なお、確定申告時の精算において、中間納付した額が最終的な確定税額に比べて10%以上不足していた場合、その不足分に対して50%の罰金が科される規定があるので、予納額の選定には注意が必要である。
損失については独立監査法人または会計監査機関の証明を受け、税務当局が承認したものに限り、翌年以降の利益から差し引く(最大5年間の繰越相殺)ことが可能。ただし、農畜産業で疫病や天災の影響を受けた場合には10年を最大として相殺が可能である(所得税法第23条)。

全ての年次財務書類(損益計算書、貸借対照表、試算表、納税証明書、配当の利用と分配に関する株主総会議事録など)は、毎年3月31日までに税務当局に提出しなければならない(所得税法第21条)。

二国間租税条約

二国間租税条約が施行されているのは13カ国。日本とは租税条約を締結していない。

二国間租税条約の締結状況

日本とは二国間租税条約を締結していない。
ラオスは14カ国と二国間租税条約に署名をしている。そのうち、ミャンマー、ベトナム、タイ、中国、韓国、ブルネイ、マレーシア、ルクセンブルク、シンガポール、インドネシア、ベラルーシ、ロシア、クエートの13カ国との間では、条約が施行されている。またカンボジアとは署名済みである。

日本との協定上で適用される利子率、配当への源泉徴収

ラオスと日本の間で締結されている経済関連協定は、日・ASEAN包括的経済連携協定(ASEAN-Japan Comprehensive Economic Partnership:AJCEP)および地域的な包括的経済連携(Regional Comprehensive Economic Partnership:RCEP)協定である。本協定においては、租税に係る課税措置は適用されない。

その他税制

法人税、利益税以外に、直接税では、所得税、一括税、環境税、土地税、資源税、行政サービスにかかる手数料、その他に間接税では、関税、付加価値税(10%)、物品税が導入されている。

所得税

ラオスで働く外国人は、二国間租税協定や他の関連契約で別途定められている場合を除き、ラオス国内外で得る給与(賞与、残業代、役職手当、謝礼、歳費、理事会報酬を含む)に対する所得税を払わなければならない。所得税は累進課税方式で、月間の収入に応じて0~25%が課税される(所得税法第39条)。

表3 給与所得にかかる所得税率(単位:キープ)
給与額(月額) 基準額 税率(%) 基準税額 累計基準税額
1,300,000以下 1,300,000 0 0 0
1,300,001~5,000,000 3,700,000 5 185,000 185,000
5,000,001~15,000,000 10,000,000 10 1,000,000 1,185,000
15,000,001~25,000,000 10,000,000 15 1,500,000 2,685,000
25,000,001~65,000,000 40,000,000 20 8,000,000 10,685,000
65,000,001~ 給与額-65,000,000 25 (給与額-65,000,000)×0.25 〔(給与額-65,000,000)×0.25〕+10,685,000

なお、納税者番号に関する政府令第213号(2023年6月2日付)では、個人に対する納税者番号(PTIN)を取得することを義務付けている。法令上PTINの登録を行っていない個人に対しては500万キープの罰金が科せられると規定されていることから留意する必要がある。ただし、システムトラブルにより実施が遅れている。

また、給与所得にかかる所得税には確定申告や年末調整制度がある。翌年3月31日までに年間の総所得額を算出し申告し、過不足金額を調整する(所得税法第51条)。1人500万キープを上限とする養育費を控除することも可能である(所得税法第52条)。なお、本制度は2021年分から法的には適用されるべきであるが、2026年5月現在も実施細則を策定中で申告は開始されていない。

表4 給与所得の年末調整表(単位:キープ)
年間の総給与額 基準額 税率(%) 基準税額 累計基準税額
15,600,000以下 15,600,000 0 0 0
15,600,001~60,000,000 44,400,000 5 2,220,000 2,220,000
60,000,001~180,000,000 120,000,000 10 12,000,000 14,220,000
180,000,001~300,000,000 120,000,000 15 18,000,000 32,220,000
300,000,001~780,000,000 480,000,000 20 96,000,000 128,220,000
780,000,001~ 給与額-780,000,000 25 (給与額-780,000,000)×0.25 〔(給与額-780,000,000)×0.25〕+128,220,000

その他、次表の収入に対しても所得税がそれぞれ課税される(所得税法第39条)。

表5 所得税課税対象となる収入と所得税率
収入の種類 所得税率
農業生産のために農地の利用権の売買に対する課税 1%
個人、法人の株の販売による所得に対する課税 2%
農地を除く土地、家、建物の利用券の売買に対する課税 2%
建設・修理サービスに対する課税 2%
第3親等以上の遺産相続 2%
オンライン売買に対する課税 2%
宝くじによる賞金や賞品に対する課税 5%
現金や物品によるプレゼント、賞品 5%
特許、著作権、商標、その他の知的財産からの収入 5%
仲介、相談、その他のサービス収入に対する課税 5%
スポーツ、演劇活動の収入に対する課税 10%
株主に対する配当やその他の利益の分配に対する課税 10%
銀行や金融機関を介しない融資利息、担保収入に対する課税 10%
土地、建物、車両、機械などのリースによる収入に対する課税 10%
政府・社会機関による非商業活動を通じた収入に対する課税 10%

次の収入については、所得税の課税対象外となる(所得税法第35条)。

  1. 月額130万キープ以下の給与所得
  2. ラオス政府と関連機関とで締結された契約に規定されたラオス政府と関連機関との合意に基づく外交官、国際機関職員、外国人専門家の給与
  3. 法律で定められる各種手当(夫もしくは妻および18歳以下の子供への世帯補助、出産補助、医療補助、労災補助、退職金、1回限りの手当、年金、奨学金など)
  4. 月額基本給200万キープ以下の者の残業代
  5. ラオス証券取引所での株式売却益、配当
  6. 証券市場における株式や社債の発行
  7. 労働法や障がい者法に規定される障がい者の給与・労賃
  8. 130万キープ以下の賞金、宝くじの賞金・賞品
  9. 適正な会計に基づき利益税を納付している事業体が所有し、その事業から生じる賃貸・譲渡所得
  10. 政府や企業の社会保障基金
  11. 芸術やスポーツなどの公共の利益もしくは社会支援による収入
  12. 銀行や金融機関の貯金利息、社債利息、国債利息、証券管理委員会から承認を受けた金融商品への投資利益
  13. 個人および法人の生命保険金、財産保険金
  14. 法規制に違反する活動の監視、拒否、回避、追及に対して公的機関より授与された賞金・賞品
  15. 国家建設における貢献者、殉職者、障がい者への報奨金
  16. 科学研究や発明に対する賞金
  17. 国家予算や援助予算を使用する特定の専門事業に従事する政府職員の日当、旅費、積立金、宿泊費
  18. 正しい会計を有し、利益税を納税している事業体に資産登録されている土地利用権、建造物あるいは土地付き建造物の利用権の売買
  19. 死亡者の第2親等以内への遺産相続
  20. 研修教育費
  21. 労災予防用の衣服や道具

給与所得にかかる所得税は、源泉徴収の上、翌月20日までに最寄りの税務局に申告・納付する。
賃貸収入にかかる所得税は、賃料を得た日から15日以内に、最寄りの税務局に申告する。税務局は税額を計算した上、税支払依頼書に基づき納付する。
その他の収入にかかる所得税は、収入が発生した日から15日以内に最寄りの税務局に申告する。(所得税法第40条~第44条)

非居住者の所得税に対する源泉徴収

非居住者の給与や労賃、謝金、配当、著作権収入などの所得はラオスに居住する個人、法人、組織が源泉徴収により納税を行う必要がある(所得税法第46条~第50条)。
税法上、非居住者とは「ラオスに居所または定住地を有しない者」を指す。具体的には、暦年(1月~12月)のうち、ラオス国内の滞在日数が累計で183日未満の個人が非居住者として扱われる。183日以上滞在する場合は居住者とみなされ、全世界所得が課税対象となる可能性がある。
源泉徴収した所得税は、所得を支払った日、または税を差し引いた日から15営業日以内 に、支払者の税務署へ申告・納付しなければならない。この期限を過ぎると、罰金の対象となる。
非居住者に対する所得税率は次表のとおり。

表6 非居住者への所得税率
業種 税率
金銭および物品による給与、労賃、時間外手当、その他の収入 0~25%の所得税率を適用
委員、芸術家、学生、その他への謝金 10%
利益の配当、融資利息 10%
自動車、建物、機械、その他の売買やリース 10%
仲介、相談費 10%
教官や研究者の所得 5%
著作権、特許、商標からの所得 5%
金銭や物品による宝くじ収入 5%

付加価値税

ラオスでは、輸入、国内生産、国内消費される財およびサービスに対する付加価値税(以下、VAT)が導入されている。現行法は改正付加価値税法第60号(2024年6月28日付)である。本法に基づき、事業者が納税義務者として消費者からVATを徴収・納付するタックスインボイス方式が採用されているが、最終的な税負担者は消費者となる。また、非居住者が提供するオンライン上の商品・サービスについても課税対象として明文化されている。

付加価値税率

原則として税率は一律10%である。ただし、財の輸出および特定の鉱物加工品の輸出や経済特区(SEZ)内への提供については税率0%とする。

付加価値税の納税義務者

企業登録を行い、納税者番号(TIN)を取得した全ての法人、個人、および組織は、原則としてVATシステムへの加入義務を負う。ただし、年間の事業収入が規定額に達しないマイクロ企業については、例外的に対象外となる場合がある。

付加価値税の計算方法

財とサービスの販売価格にVAT税率を乗じた売上VAT(Output VAT)から、財とサービスの購入価格にVAT税率を乗じた仕入VAT(Input VAT)を減じて算出する。仕入VATの相殺は、税が発生した月から3カ月以内に行い、相殺しきれない残額(税額クレジット)は還付を申請することができる。ただし、控除を受けるための不可欠な要件として、公式なインボイスの保持に加え、ラオスの商業銀行を経由した決済を証明しなければならない。また、財務省ガイドライン第1079号(2026年3月23日付)によれば、控除しきれない仕入VATの還付を受けるためには、事前に税務署による調査および調査報告書(議事録)の作成が完了している必要がある。

課税基準額は、次のとおりである。

  1. 一般商品とサービス
    1. 輸入財:国境での実際の価格に関税や物品税(該当する場合)を加えた額
    2. 財・サービスの国内販売:販売価格に物品税(該当する場合)を加えた額(VATは除外)
    3. ラオス非居住者・非登録企業からのサービス購入:実際の購入価格(VATは除外)
    4. ラオス居住者・非登録企業からの財・サービス購入:実際の購入価格(VATは除外)
    5. 経済特区に設立された企業からの財・サービス購入:実際の購入価格(VATは除外)
    6. 自分で消費するための財・サービスの輸入:国境での実際の価格に関税や物品税や総利益(該当する場合)を加えた額
    7. オンラインによる財・サービス購入:販売価格に物品税(該当する場合)を加えた額
  2. 鉱物
    1. 輸入鉱物:国境での実際の価格に関税を加えた額
    2. 自己消費、交換、無償供与、債務支払いのための鉱物の国内への売買、外国への輸出、経済特区への供給:実際の価格もしくは国際市場価格もしくは政府が規定する価格
  3. 電力
    1. 電力生産者の国内・外国への販売単価にその月の電力メーター総量を乗じた額
    2. 電力会社と消費者への電力販売単価にその月の電力消費に応じて算出された額

    なお、VAT納税者に主たる事業以外の追加所得がある場合は、合算すること。外貨建ての取引については、取引次点におけるラオス中央銀行の公定レートによりラオスキープに換算して算出する。

付加価値税の申告と納税

付加価値税事業者は、領収書使用報告を添付した付加価値税申告書を、月次申告の場合は翌月20日までに所轄の税務局に提出する。実務上は電子申告システム(TaxRIS)を通じた電子申告が義務付けられており、納税はEasy-Taxなどの銀行システムまたは国庫を通じて行われる。
輸入財については、輸入時に付加価値税申告書を関税申告書とともに税関に提出し、その時点で納税を行う義務がある。

付加価値税が免除となるもの

次のものについては、VATの課税対象外となる。

  1. 輸入商品
    1. あらゆる植物品種、動物血統種、動物の精子、動物用ワクチン、器具、ワクチンや精液の保存用の薬品(液体窒素)、畜産飼料、飼料生産や畜産用薬品のための国内で供給できない原料・半完成品
    2. 国内で供給できない農産加工業に使用する原料、例えば化学肥料、関係法律が規定する危険性の低い農薬
    3. 国内で供給できない農業用器具、機械
    4. 政府機関の研究、試験、分析用の化学薬品(関係機関からの許可が必要)
    5. 収入印紙・郵便切手
    6. 国内外の空輸のための飛行機および部品(プライベート利用もしくはフライトに使用しないものは除く)
    7. 空輸サービスに使用する化石燃料
    8. 大使館、国際機関の事業に使用する商品。合意、国際協定および省庁の許可に従う。
    9. 教科書、近代的な教材、試験室に使用する機材。関係省庁の許可を得ていること。
    10. 紙幣印刷を担保するための金塊、中央銀行もしくは中央銀行から委任された者による紙幣、紙幣印刷のための紙や金属の輸入
    11. 動物治療薬、動物の臓器移植のための内臓
    12. 伝統薬、移植用臓器、血液、患者・障碍者・高齢者用の松葉杖や車いす
    13. 政府の病院・ヘルスポストの医療用道具・器具、分析器(関係機関からの許可が必要)
    14. 特定の事業に使用する車両や機械、公共の利益のために使用するもの。例えば消防車、救急車、レスキュー車、移動式修理車両、TVラジオ放送車、汚染測定器(政府や社会組織のもので、関係機関からの許可が必要)
    15. 行政用を除く国防・治安維持に使用する車両や技術的道具
    16. 外国での学業を終了した学生、政府職員、外交官の品物や贈答品、ラオスに永住する外国人の品物。遺産相続の品物を除いて関税法の規定に従う。
    17. 無償援助で供給された商品やサービス、政府と外国との契約の規定に従う
    18. ラオス国内へ供給するための外国からの電気の輸入
  2. 国内の財・サービスの供給
    1. 未加工の農産物もしくは一時加工された農産物。粉砕、脱穀、脱種など
    2. 生きているもしくは死亡している動物で、一体もしくは一部、未加工もしくは一部加工で鮮度を保つためのプロセスを経ているもの
    3. あらゆる植物品種、動物品種、畜産飼料、動物治療薬・ワクチン、畜産飼料やワクチン原料・半完成品、肥料、動物用ワクチンや医療品の生産
    4. 農産加工品へと使用する原料、例えば、有機肥料、化学肥料、危険の少ない農薬の生産
    5. 国際航空便内の商品
    6. 農業に使用される資材や機械
    7. 輸出のために使用される資材、原料、部品
    8. 収入印紙もしくは郵便切手
    9. 国際輸送
    10. 教科書、指導書、授業に使用する近代的な器機、研究試験に要するもの(関係省の許可が必要)
    11. 新聞、政治雑誌、テレビ・ラジオで政策を広報するもの、および政府の政治使用を目的とするもの、商業目的ではないもの
    12. 教育スポーツに関するサービス、例えば幼児教育、幼稚園、小学校、中高等学校、職業訓練学校、短大、大学、スポーツ運動学校
    13. 中央銀行から許可を得た商業銀行もしくは金融機関の活動による貯金利息、融資利息、送金からの所得、為替やその他の金融による利益
    14. 証券市場で登録された証券への投資利益や証券市場サービス・証券預かりセンターのサービス・コミッション
    15. 健康、生命、畜産、植林保険
    16. 人や家畜の検診、治療、分析サービス
    17. 畜産用薬品や臓器移植
    18. 患者・障がい者・高齢者用の伝統薬や臓器移植、輸血、車いす、松葉杖
    19. 病院やヘルスポストにおける医療用器具、機械、分析機械
    20. 無償援助による商品やサービスで政府と外国との間で契約、合意が規定されるもの
    21. 国内で生産した発電事業者の電力公社への電力供給
    22. 免税店で提供される商品
    23. 輸出のための生産投資事業へ供給する国内生産品
    24. 輸入商品の項で規定される免除品目と同じくするラオス国内で生産される原料、道具の供給
  3. 財の輸出
    1. 鉱物原料もしくは半加工品で経済特区や経済特区外へ供給し、完成品として輸出するもの
    2. 電力の外国への輸出と経済特区への供給
    3. 国内の財・サービスの供給で規定される商品の輸出

付加価値税の還付申請

VATの還付を申請できるのは、主に以下の条件に該当する事業者である。

  1. 商品輸出事業者(税率0%適用): 商品または特定の鉱物加工品を輸出し、0%税率が適用される場合、その仕入VATについて還付を請求できる。
  2. 3カ月間の未控除分(仕入クレジットの蓄積): 売上VATが仕入VATを下回り、仕入VATの相殺控除が3カ月間継続して完了しなかった場合、その残額について還付を請求できる。
  3. 外交官・国際機関:ラオスに駐在する外交官や国際機関、およびその職員が公用または個人用で支払ったVAT(特定の品目に限る)。
  4. 事業の清算など:事業の合併、分割、停止、または破産に至った場合。
  5. 外国人旅行者:指定された国際空港などから出国する際、ラオス国内で購入した特定の物品にかかるVAT。

ラオスの税務当局は還付審査を厳格に行っており、以下の法的要件をすべて満たしている必要がある。

  • 国内銀行システムを通じた決済:物品やサービスの売買にかかる代金決済が、ラオス国内の商業銀行システムを経由して行われていること。
  • 輸出代金の100%回収義務(輸出企業のみ): 輸出による収入の100%(または中央銀行が規定する割合)を、国内銀行システムを通じてラオスへ送金・還流させていること。
  • タックスインボイス(公式領収書)の保持:財務省規定に準拠した仕入・売上インボイス、および輸出証明書類(税関発行の書類など)を完全に備えていること。
  • 適正な会計帳簿の維持:会計法に従い、税務調査に耐えうる正確な会計記録を保持していること。
  • TaxRISによる適正な申告:毎月20日までに電子申告システム(TaxRIS)を通じて正確な申告を行い、滞納がないこと。

還付金を実際に受領するためには、原則として税務職員による実地調査と、それに基づく調査報告書(議事録)の作成が完了していなければならない点に留意が必要である。 3カ月以内に控除しきれないと予想される場合、または輸出企業として毎月の還付を希望する場合、納税者は管轄の税務当局に通知し、各月の控除未完了額を確認する調査を依頼しなければならない。この調査報告書がない場合、還付請求は認められず、相殺控除としての継続処理のみが許可される。

物品税

特定の贅沢品、環境負荷の高い物品、健康に影響を及ぼす財およびサービスには、3~220%の物品税が課税される。物品税の支払いは、輸入財の場合は、税関検問所で輸入関税申告を提出する際に個別物品税申告書を提出、国内製造事業者・サービス提供者の場合は、翌月20日までに所管の税務局に申告する。課税対象となる財・サービスと税率は、次表のとおり〔税法関連法の一部条項改正に関する法第2条Ⅳ.第15条および商品の物品税の改正に関する国家主席令003号(2023年10月9日付)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます〕。

表8-1 物品税の税率
課税対象 財 税率(%)
ガソリン(レギュラー) 31
ディーゼル 21
エンジンオイル、重油 5
アルコール 23%以上 110
10%以上23%未満 90
10%未満 72
ビール 5%以上 70
0.5%以上5%未満 60
0.5%未満 20
炭酸水 12
エナジードリンク 17
たばこ(葉たばこ、箱たばこ、葉巻、刻みたばこ) 47~72
クリスタル製品 25
羊毛や動物の毛を原料とする布団 20
香水、化粧品 25
カード、その他の賭博用具 100
花火、火薬、爆竹 85
バイク 排気量110cc未満(*1) 10
排気量110~150cc未満 20
排気量150~200cc未満 28
排気量200~250cc未満 39
排気量250~500cc未満 75
排気量500~800cc未満 100
排気量800cc以上 110
バイク部品 6
自動車(*2) 排気量1000cc未満 31
排気量1000~1600cc未満 41
排気量1600~2000cc未満 56
排気量2000~2500cc未満 66
排気量2500~3000cc未満 82
排気量3000~4000cc未満 127
排気量4000~5000cc未満 200
排気量5000cc以上 220
クリーンエネルギータイプ 3
ハイブリッドタイプ 規定の税率の半分
2ドア、2.5ドアピックアップトラック 化石燃料使用 16
クリーンエネルギー使用 3
その他小型トラック 化石燃料使用 11
クリーンエネルギー使用 3
中型トラック 化石燃料使用 9
クリーンエネルギー使用 3
大型トラック 化石燃料使用 5
クリーンエネルギー使用 3
タンクローリー、保冷車、クレーン、フォークリフトなど 10
トレーラー、セミトレーラー 5
ゴルフカート 15
観光用カート 5
四輪カート 25
車両部品 11
車両用音響 25
車両の装飾品 20
スピードボート、ヨット、競技用船舶(それらの部品・装飾品含む) 25
テレビの衛星受信器 15
音響、カメラ、電話、録音機、録画機、楽器 15
ドローン、空撮用機器、ラジコン 25
ビリヤード台、スヌーカー台、ボウリング用具、卓上サッカーゲーム台 35
ゲーム機器 50
表8-2 物品税の税率
課税対象 サービス 税率(%)
娯楽(ナイトクラブ、ディスコ、カラオケ) 40
ボウリング 24
美容サロン 13
携帯電話サービス、デジタルテレビ、ケーブルテレビ 5
インターネット 0
ゴルフ 25
宝くじ 30
カジノ、賭博ゲーム 50
自動車レース、競馬、闘鶏 30
気球、航空写真サービス 12

*1:110cc未満のバイクについては、コンプリート・ノックダウン(CKD)は6%、インコンプリート・ノックダウン生産(IKD)は3%の物品税の優遇税率が適用される。
*2:あらゆる自動車は、CKDは5%、IKDは3%の物品税の優遇税率が適用される。

手数料・行政サービス費用

その他の直接税として、政府機関による証明書・許可証の発行手数料、および政府機関による専門行政サービスに対する費用がある。前者には税務登録証、企業登録証、工場操業許可証、原産地証明書、各事業セクターの事業許可証などの発行手数料や知的財産の登録手数料などが、後者には収入印紙や企業登録書類の販売費、技術的書類の精査費、宅地の測量費などが含まれる。原則として、手数料・サービス料に関する国家主席令第002号(2021年6月17日付)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますにおいて、各種料金が規定されている。また本国家主席令の一部改正としては、外務分野における手数料・サービス料の改正に関する国家主席令第001号(2024年1月26日付)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますおよび手数料・サービス料第50条(国防分野)の改正に関する国家主席令第002号(2024年2月13日付)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが発布されている。