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技術・工業および知的財産権供与に関わる制度

最終更新日:2018年07月27日

技術・工業および知的財産権供与に関わる制度

ラオスの知的財産については2017年11月15日付の改正知的財産法第38号により定められている。主管官庁は科学技術省知的財産局。

知的財産権

知的財産は産業財産、新植物品種、著作権および著作隣接権の3つで構成され、それぞれ次の要素が含まれる。

  1. 産業財産
    特許、実用新案、意匠、商標、商品名、半導体集積回路の配置、地理的表示、企業秘密。
  2. 新植物品種
    一般的に生息しており、品種改良によって新品種となったもの、もしくは自生していて新たに発見されたものを指す。ラオス国内において1年以上販売されていない、あるいは他国において4年以上(樹木とつる植物の場合は6年以上)販売されていないものが対象となる。
  3. 著作権および著作隣接権
    • 著作権は、芸術分野、文学分野、コンピューター・プログラムを含む科学分野における、それぞれの作品や成果に対する権利を指す。
    • 著作隣接権は、実演家、レコード製作者、放送機関による作品に関する権利を指す。

各知的財産権の有効期間、登録料の支払頻度・金額は次表のとおり(改正知的財産法第8条~第11条、第48条~第55条、第83条、第113条)。

表1. 産業財産
登録対象 有効期間 登録保護料の支払 申請手数料(*1)
a. 特許 20年 毎年 5年目までは30万キープ/件。以降、経年ごとに増額
b. 実用新案 10年 毎年 1年目20万キープ、2年目10万キープ、以降経年ごとに増額、6年目以降は30万キープ
c. 意匠 15年 5年ごと 1年目20万キープ、2年目15万キープ、以降経年ごとに増額
d. 商標 10年(その後10年ずつ更新) 10年ごと 国際商標80万キープ/回
e. 集積回路の配置 12年 毎年 申請実績がなく手数料は未設定。今後申請があった際には都度協議のうえ決定(*2)
f. 地理的表示 無期限 初回のみ 20万キープ/件
g. 屋号 無期限 初回のみ 商標と同時申請で受付をしているが、今後別途申請費を決定(*3)
表2. 新植物品種
登録対象 有効期間 登録保護料の支払 申請手数料(*1)
a. 樹木、ブドウ 25年 毎年 申請実績がなく手数料は未設定。今後申請があった際には都度協議のうえ決定(*2)
b. 他の植物 20年 毎年 申請実績がなく手数料は未設定。今後申請があった際には都度協議のうえ決定(*2)
表3. 著作権および著作隣接権
登録対象 有効期間・登録
絵画、彫刻、建築デザイン、写真、文学、詩、等およびその派生物 著作権は作者の没後50年(ただし映画は一般公開あるいは制作時から50年)、著作隣接権は作品が完成した年の年末から50年で、登録は不要

*1:手数料・サービス料に関する国家主席令第3号(2012年12月26日付)より抜粋。現在その改訂作業を実施していることから近く変更される可能性がある。
*2:2015年11月25日、科学技術省知的財産局IPサービスセンターへのヒアリングより。
*3:2018年7月27日、科学技術省知的財産局IPサービスセンターへのヒアリングより。

産業財産・新植物品種の登録申請は、ラオス科学技術省または知的財産登録に関する国際機関に対して行う。外国に居住する者、ラオス国内に事業地がない者は、ラオスでの申請代理人を任命する。登録時に必要な主な書類は次のとおり。

  1. 各財産権の取得申請書
  2. 委任状(申請代理人を立てる場合)
  3. 申請する財産権の詳細説明書(文章、写真、絵などにより財産権の内容と用途を説明)
  4. 登録料の支払領収書

登録申請書類は英語での作成が可能だが、提出から90日以内にラオス語に翻訳した資料を提出しなければならない。法的準拠資料はラオス語版となる。財産権の有効期間中、その権利を保護するためには、前払いで登録料を支払うことが必要(改正知的財産法第27条、第33~35条、第37条、第75条、第77条)。
著作権および著作隣接権については、作品が完成した時に権利が発生し、登録は不要である。ただし、権利の侵害や紛争が生じた時の証拠として、科学技術省に権利が発生したことについて通知することができる(同法第97条、第98条)。

なお、2016年11月1日より、日本国特許庁とラオス知的財産局との間で「特許の付与円滑化に関する協力(Cooperation for facilitating Patent Gran:CPG)」が開始された。同協力により、日本で審査を経て特許となった出願に対応する出願について、出願人からの申請により、ラオスでも実質的に無審査で特許として認められることになる。現在のCPG申請件数は9件、うち既に特許となった件数は3件(2017年10月時点)。

ロイヤルティー、技術料の本国送金にかかわる制限規定

特に規定はない。

その他の留意点

ラオスにおいては、知的財産権の概念の普及と活用がまだ広く浸透していない。商標については年間2,000~3,000件の申請があるが、その他の財産権の出願は年間数10件~100件程度に留まっており、審査員不足により認可数は申請数を大きく下回っている。地理的表示については今まで一度も適用されたことがない。近年、ラオス原産の農産物が隣国原産として生産される事態を憂慮する政府は、科学技術省知的財産局の中に地理的表示商標課を立ち上げ、法整備とともに農産物を中心とした財産権の保護と活用の促進を始めている。現在、ラオス南部ボラベン高原産のコーヒーおよびもち米(カオカイノイ種)、北部ポンサリー県400年茶、南部セコン県の在来種の薬用植物などがラオスで初めての地理的表示候補に挙がっている(2017年10月3日科学技術省知的財産局へのヒアリングより)。

ラオスは2016年3月に、商標の国際登録により締約国においてその知的財産権を保護することができる「標章の国際登録に関するマドリッド協定議定書」に加盟した。

ラオスの知的財産に関連する法制度、協定などは世界知的所有権機関 (WIPO) "Lao People's Democratic Republic"外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますのウェブサイトを参照。

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