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外資に関する規制

最終更新日:2016年12月28日

規制業種・禁止業種

6分野での事業の実施が禁止されている他、ネガティブリストに定められる9分野60業種については企業登録前に関係機関による承認が必要である。

禁止事業

禁止事業分野リストに関する通達第1592条(2013年8月26日付)では、各関連法に基づき、ラオスでの次の6分野に関する事業の実施を禁止している。

  1. 危険化学物質を扱う事業(工業物質・化学物質の管理に関する商工省決定第1041号)
  2. 放射性鉱物を扱う事業(鉱物輸出に関する首相令第90号、鉱物法第2号)
  3. 産業用爆発物を除く武器・戦車を扱う事業(刑法第12号、爆発物の使用と管理に関する首相合意第39号)
  4. アヘン、ケシ、大麻、コカインおよび派生物を扱う事業(刑法第12号、麻薬法第10号、麻薬法施行令第76号)
  5. 紙幣、造幣インク、造幣機器、通貨偽造機器を扱う事業(ラオス銀行法第5号)
  6. その他関連法に基づき禁止される事業

規制事業

事業ネガティブリスト承認に関する首相令第68号(2008年4月28日付)では、次の9分野60業種をネガティブリストとして定めている。

  1. 農林漁業(植林、森林伐採、河川での漁業など4業種)
  2. 採鉱(石炭、原油、鉄、塩などの採掘11業種)
  3. 電力、ガス、スチーム、その他のガスの供給(2業種)
  4. 水の配給、排水浄化、廃棄物管理、その他の問題解決事業(4業種)
  5. 運輸、集荷(鉄道、航空機などによる人と貨物の輸送など6業種)
  6. 情報通信(書籍・新聞の出版、テレビ・ラジオ・衛星放送、通信など13業種)
  7. 金融、保険(融資、保険、証券売買の仲介など15業種)
  8. 保健衛生、社会セクター事業(病院、医科歯科治療、その他保健衛生の3業種)
  9. 芸術、娯楽(賭博、遊園地の2事業)

上記に該当する事業の企業登録については、商工省・計画投資省・各経済特区のワンストップサービスオフィスを窓口にして関係省庁の審査を受ける。関係省庁は、企業登録申請の受理後10営業日以内に当該事業の可否を審査する(ただし、技術的、専門的な審査が必要な場合はその限りではない)。審査後3営業日以内に、ワンストップサービスオフィスは企業登録証を発行する。

条件付きで外国企業が参入できる事業

外国投資家向け規制事業分野リストに関する通達第1327号(2015年7月13日付)で定められる10分野20業種については、総資本金や出資条件等により外国企業の出資比率に上限が定められている。また、2015年9月22日付のショッピングセンター、百貨店に関する商工大臣合意第1950号により、大型商業施設建設における外資参入の条件が明確化された。その他の業種についても規制緩和の議論が進められているが、各省レベルで規定される条件等もあるため、参入を検討する際には担当省庁への確認が必要。

表1 条件付きで外資参入可能な事業およびその条件
業種 外資出資比率上限および出資条件
卸売・小売 資本金200億キープ以上:100%出資が可能
100億~200億キープ:70%まで
40億~100億キープ:50%まで
40億キープ以下:不可
運輸 ラオス国籍の投資家との合弁で49%までの出資が可能
タクシー業、国内商品輸送業は100%出資が可能
建設 道路・鉄道の建設は100%出資が可能(資本金2,400億キープ以上の場合。以下は49%まで)
建物の建設、内装・外装、整地・埋め立ては49%まで
金融・保険 銀行業は100%出資が可能
保険業は49%まで
加工 コーヒー加工は20%まで。治療薬製造のための薬品製造は49%
ホテル 3つ星以上のホテルで60%まで
修理 資本金15億キープ以上で100%出資が可能
エンジニアリング 資本金40億キープ以上で49%まで
教育

自動車教習所は資本金80%以上で49%まで
重機教習所は150億キープ以上で100%出資が可能

健康・社会 医療事業は10億キープ以上で49%まで
大型商業施設建設(ショッピングセンター、百貨店) 資本金1,600億キープ以上:100%出資が可能
800億~1,600億キープ:70%まで
80~800億キープ:51%まで
80億キープ以下:不可

ラオス国籍者のみに保全される事業

ラオス国籍者へ保全される事業リストに関する商工大臣令第1328号(2015年7月13日付)PDFファイル(167KB)では、ラオスの伝統事業や大規模資本・先進技術を要しない事業でラオス人の雇用創出や生計向上に貢献する以下の14分野36業種を、ラオス国籍者のみに保全される事業として定めている。

  1. 農林漁業:生薬の採集
  2. 加工:機織り、刺繍、小規模な木工・彫刻・カゴ編み、陶器の製造、等
  3. 電気、ガス、蒸気、空気の供給:15MW以下の水力発電事業
  4. 建設:建物内の電気工事、水道管・エアコンの設置
  5. 修理:40億キープ以下の自動車・バイクの修理
  6. 輸送、倉庫:陸上乗客輸送
  7. レストラン、宿泊:3つ星未満のゲストハウス、リゾート、ホテル
  8. 情報ネットワーク:新聞・雑誌の印刷、歌詞の印刷・録音、コミュニティラジオ局・コミュニティテレビ局の設立、等
  9. 金融、保険:非貯蓄型マイクロクレジット、融資組合、等
  10. 職業訓練、科学技術:歴史・自然・文化に関する調査、設計、建設、ラオス語翻訳、等
  11. サービス支援・管理:職業斡旋、建物のクリーニング、等
  12. 教育:技術職業訓練教育(5カ年計画で奨励される項目は除く)、外国人向けラオス語教育
  13. 医療、社会:民間の診療所
  14. その他:靴・皮の修理、洗濯・ドライクリーニング、散髪・美容、葬儀、等

保健省医療局は、現在ビエンチャンを中心に多数存在する外国人運営の医療クリニックに対して、2015年末までに閉鎖するように通達している。1991年制定の民間医療クリニックに関する規則第575号および上記法令により医療クリニックの運営はラオス国籍の医師に限定されており、ラオスでの医療免許を保有していても外国籍の医師による運営は違法となる。現在、正式に医療免許を取得し事業運営を行なっている外資系クリニックは3社あるが、それらについては外交関係への影響を考慮し閉鎖期限は斟酌される一方、事業免許の更新は受け付けない予定とのこと(Vientiane Times紙、2015年10月17日付)。

出資比率

ラオスでの外国企業による投資には、100%出資、現地企業との合弁、法人設立を伴わない現地企業との事業協力、の3つの形態がある。現地企業との合弁の場合、外国企業の最低出資比率は資本金総額の10%以上。

外国企業の土地所有の可否

ラオス国内の土地はすべて国家が所有し、個人や法人が保有できるのは土地利用権あるいはリース・コンセッション締結権である。外国人および外国企業は永久的な土地利用権を持つことはできず、ラオス政府やラオス国民からのリースあるいはコンセッションの供与による土地の使用権のみを保有することができる。

土地の権利

ラオスの土地はすべて国家が所有し(2015年改正憲法第17条、改正土地法第3条)、個人や法人が保有できるのは土地利用権あるいはリース・コンセッション締結権である。土地利用権はラオス企業およびラオス国民のみが保有でき、土地利用権証明書によって認められる永久的な土地利用の権利である。土地利用権は次の5つの権利から構成される(ただし、ラオス政府機関や国営企業は保護権と利用権のみ有する)。

  1. 土地の保護権:特定の利用目的のために土地を保護する権利
  2. 土地の使用権:政府の土地区画計画に則って特定の目的のために土地を使用する権利
  3. 土地の用益権:土地のリースや証券化、担保としての利用などにより収益を得る権利
  4. 土地利用権の譲渡権:販売、譲渡、交換により土地利用権を他の人に譲渡する権利
  5. 土地利用権の相続権:土地使用権保有者の死亡により、夫、妻、子供、孫、両親、近縁者に土地使用権を相続する権利

現在ラオス国内には約260万区画の土地があるが、うち180万区画には土地利用権証明書が発行されておらず、ラオス政府は現在、土地利用権証明書の発行を急いでいる。また、1つの区画に複数の土地利用権証明書が発行されているケースが散見され、県と郡の土地管理当局の連携の欠如が問題となっている(Vientiane Times紙2015年10月21日付)。外国企業が正式な手続きを踏んでコンセッションあるいはリース契約を締結した土地に、権利保有者を名乗るラオス人が現れ権利を主張し事業の妨害を図る、といった事例も見られる。土地に関する契約の上では十分な注意が必要。

外国企業による土地の利用

外国人および外国企業は永久的な土地利用権を持つことはできず、ラオス政府やラオス国民からのリースあるいはコンセッションの供与によって土地を使用する権利のみ保有することができる。それらの土地については、資金調達の担保としての利用やサブリースが可能である(改正土地法第66条)。

外国企業による国有地のリース・コンセッション期間は、事業の種類、規模、条件に応じて最長50年まで、ラオス国民から外国企業へのリースの場合は最長30年まで認められる。どちらの場合も状況に応じて政府の認可のもと延長が可能である。経済特区内の土地のリースは最長75年で、国民議会の認可のもと延長が可能。なお、1万ヘクタール以上の土地のリースおよびコンセッションの取得は別途、国民議会の承認が必要となる(同法第65条)。

投資奨励法第58条により、登録資本金が50万ドル以上の外国投資家については、政府から期限付きで土地利用権を最大800平方メートルまで購入することが認められている。

留意事項

2000年代初頭以降のコンセッション事業の増加に伴い、環境汚染や地元住民への影響などの社会問題が噴出したことを受け、2012年6月11日には鉱山事業、天然ゴム、ユーカリプランテーションの新規許認可を一時停止する旨の首相令第13号が公布された。同首相令により、2016年10月現在、該当分野の新規投資は凍結されている。

資本金に関する規制

一般事業の最低登録資本金は10億キープ以上、コンセッション事業の場合は総資本の30%以上、経済特区における事業は各経済特区により異なる。

一般事業における最低登録資本金

別途定められている場合を除き、外国投資家による一般事業の最低登録資本金は10億キープである。登録資本金の支払いに関する規則は次のとおり(投資奨励法施行令第119号第3条、第4条)。

表2 一般事業の登録資本金支払方法
事業分野 農業 製造業、手工業 貿易、サービス業
初回最低支払割合(%)※ 40 60 80
全資本金支払期限 登記から1年

※企業登記後90日間以内に支払わなければならない。

また、上述のとおり、いくつかの業種については外資参入の際の最低登録資本金額が別途定められている。

コンセッション事業における最低登録資本金

コンセッション事業については、総資本の30%以上の登録資本金を必要とする(投資奨励法第12条)。初回の最低支払割合は登録資本金の12%で、コンセッション登録証の発行後90日以内に支払わなければならない。残りの登録資本金は登記後2年以内に支払う(投資奨励法施行令第119号第3条)。

経済特区での事業における最低登録資本金

経済特区における投資については、各経済特区が定める規則が適用される。現在日系企業が入居する3つの経済特区における最低登録資本金は次のとおり。

  • ビタ・パーク経済特区(首都ビエンチャン)
    5万ドル(開発業者Nam Wei Development Co., Ltd.へのヒアリング)
  • サワン・セノ経済特区(サワナケート県)、パクセ・ジャパン中小企業専用経済特区
    • 製造業、職業学校、倉庫業・運輸会社、建設業、ホテル業、工業用地・製造業の開発と建設、住宅、観光地開発、一般教育機関、病院、スーパーマーケット、内外子会社・支店(駐在員事務所を除く):10万ドル
    • 配送業、パッケージツアーの旅行業、卸・小売業などの一般サービス(前記以外のもの):5万ドル
      (サワン・セノ経済特区の管理規則および奨励政策に関する首相令第177号第15条(2003年11月13日付)、パクセ経済特区の開発業者サワンTVSへのヒアリング)。

その他規制

特になし



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