日本の対中輸出、2年連続で2桁減
2023年の日中貿易(前編)

2024年6月3日

日本にとって、中国は最大の貿易相手だ。他方、両国間の貿易には変化がみられる。昨今の国際情勢や、中国での半導体などの生産動向、消費動向の変化など、さまざまな要因の影響を受けた結果と言える。

そこで2023年の日中貿易について、2回にわたり報告する。前編では、日中間貿易額の推移や、日本の対中輸出上位品目について分析する。後編では、中国からの輸入上位品目について分析し、日本の財務省貿易統計に基づいて中国の占める構成比などについて報告する。

2023年の日中貿易総額は、2年連続で減少

まず、日本の財務省貿易統計と中国の海関(税関)統計を基に、2023年の日中貿易を確認してみる(双方とも、輸入ベースで計上)。その結果、貿易総額は前年比10.4%減の3,347億974万ドルになった(表1参照、注1、注2)。過去最高を記録した2021年から2年連続で減少したほか、減少幅も拡大した。その背景には、両国の経済状況があった。中国の実質GDPは2023年、5.2%の成長を記録した。これは、前年比で2.2ポイントの上昇に当たる。しかし、不動産市場が低迷し、民間投資・消費とも不振だった。一方、日本も、景気は緩やかな回復局面にあったものの、消費や投資に力強さを欠いた。

日中間の貿易総額は、新型コロナウイルス感染拡大がみられた2020年でさえ、ほぼ前年並みの水準を保った。さらに2021年には、過去最高を更新。2022年も、3~4月に上海市など一部都市で封鎖管理などが実施されたにもかかわらず、2021年と2011年に次いで、過去3番目の高水準を記録した。

続く2023年は、年初に新型コロナ防疫措置が大幅に緩和された。いきおい、貿易の回復にも期待が高まった。しかし結局、通年で新型コロナ前の2019年の水準を下回る結果に終わった。なお、2023年の中国と世界各国・地域との貿易をみると、輸出が前年比5.1%減、輸入が5.6%減だった。輸出は7年ぶり、輸入は3年ぶりに前年比で減少したかたちだ2024年4月17日付地域・分析レポート参照)。

表1:日中貿易の推移(双方輸入ベース)(単位:1,000ドル、%)(△はマイナス値)
年月 輸出額
(日本→中国)
伸び率 輸入額
(中国→日本)
伸び率 総額 伸び率 貿易収支
2014年 162,512,019 0.2 181,038,865 0.1 343,550,884 0.2 △ 18,526,847
2015年 142,689,642 △ 12.2 160,624,606 △ 11.3 303,314,248 △ 11.7 △ 17,934,964
2016年 144,996,448 1.6 156,631,816 △ 2.5 301,628,264 △ 0.6 △ 11,635,368
2017年 164,999,696 13.8 164,542,081 5.1 329,541,777 9.3 457,615
2018年 180,660,540 9.5 174,664,319 6.2 355,324,860 7.8 5,996,221
2019年 171,514,651 △ 5.1 169,302,509 △ 3.1 340,817,160 △ 4.1 2,212,143
2020年 175,963,115 2.6 164,105,906 △ 3.1 340,069,021 △ 0.2 11,857,209
2021年 206,153,124 17.2 185,511,028 13.0 391,664,152 15.2 20,642,096
2022年 184,830,702 △ 10.3 188,706,725 1.7 373,537,427 △ 4.6 △ 3,876,023
2023年 160,822,831 △ 13.0 173,886,912 △ 7.9 334,709,743 △ 10.4 △ 13,064,081
2023年 1月 10,767,815 △ 34.6 18,332,594 △ 1.1 29,100,409 △ 16.9 △ 7,564,779
2月 12,588,956 △ 9.2 11,478,931 △ 13.8 24,067,887 △ 11.4 1,110,025
3月 15,230,668 △ 12.3 15,840,381 △ 0.3 31,071,049 △ 6.6 △ 609,713
4月 13,183,470 △ 15.8 14,290,621 8.9 27,474,091 △ 4.6 △ 1,107,151
5月 12,403,963 △ 13.7 13,734,289 △ 11.4 26,138,252 △ 12.5 △ 1,330,326
6月 13,605,254 △ 14.3 13,879,109 △ 14.9 27,484,362 △ 14.6 △ 273,855
7月 13,405,280 △ 14.7 13,465,914 △ 16.6 26,871,195 △ 15.6 △ 60,634
8月 12,836,804 △ 16.9 13,328,100 △ 17.8 26,164,904 △ 17.3 △ 491,296
9月 14,256,619 △ 13.7 14,853,962 △ 7.9 29,110,581 △ 10.8 △ 597,343
10月 13,456,288 △ 8.3 15,552,818 △ 4.4 29,009,107 △ 6.3 △ 2,096,530
11月 14,114,327 △ 0.3 15,035,818 △ 7.8 29,150,145 △ 4.3 △ 921,491
12月 14,973,387 1.8 14,094,375 △ 5.8 29,067,762 △ 2.1 879,012

注1:輸出額は中国の通関統計による対日輸入額、輸入額は日本の財務省貿易統計による対中輸入額。
いずれも貿易データベースGlobal Trade Atlas(ドルベース)を基に作成。
注2:伸び率は前年比および前年同月比。
注3:機械処理の関係上、他の統計とは計数値が異なる場合がある。
注4:各年の為替レート(ドル/円)は、次の通り(米国連邦準備制度理事会発表)。
2014年105.74、2015年121.05、2016年108.66、2017年112.10、2018年110.40、2019年109.02、2020年106.78、2021年109.84、2022年131.46、2023年140.50。
出所:Global Trade Atlasからジェトロ作成(データ抽出日:2024年4月15日)

自動車・同部品をはじめ、軒並み減少

2023年の輸出は、前年比13.0%減の1,608億2,283万ドル。輸入は7.9%減の1,738億8,691万ドルだった。その結果、日本の中国に対する貿易収支は、2022年(注3)に続いて輸入超過になり、130億6,408万ドルの赤字だった。輸出は、2021年に2,000億ドルを超えて過去最高となって以降、2年連続で2桁の減少だった。

月別の推移をみると、3月以降9月までは前年同月比で2桁減が続いた。しかし10月以降、減少幅が1桁台になり、12月にはわずかながらプラスに転じた。

品目別にはどうか。HSコード2桁ベースで構成比1.0%以上の品目では、構成比が大きい電気機器およびその部分品(第85類、構成比27.4%)や機械類(第84類、21.2%)をはじめ、多品目で前年比減だった。HSコード4桁ベースでみると、特に自動車(8703項)および自動車部品(8708項)の落ち込みが大きかった(表2参照)。

表2:2023年の日本の対中輸出(中国の対日輸入) (単位:1,000ドル、%)(△はマイナス値)
HSコード品目 金額 伸び率 構成比 寄与度
総額 160,822,831 △ 13.0 100.0 △ 13.0
第85類.電気機器およびその部分品 44,002,384 △ 12.4 27.4 △ 3.4
階層レベル2の項目8542.集積回路 20,777,044 3.3 12.9 0.4
階層レベル2の項目8541.ダイオード、トランジスターその他これらに類する半導体デバイス、光電性半導体デバイス(光電池を含む) 3,340,804 △ 25.4 2.1 △ 0.6
階層レベル2の項目8532.コンデンサー 3,292,238 △ 19.3 2.0 △ 0.4
階層レベル2の項目8536.電気回路の開閉用、保護用または接続用の機器 2,778,399 △ 24.8 1.7 △ 0.5
階層レベル2の項目8504.トランスフォーマー、スタティックコンバーターおよびインダクター 1,924,444 △ 15.0 1.2 △ 0.2
階層レベル2の項目8534.印刷回路 1,578,020 △ 18.4 1.0 △ 0.2
第84類.原子炉、ボイラーおよび機械類 34,028,035 △ 7.8 21.2 △ 1.6
階層レベル2の項目8486.半導体、集積回路またはフラットパネルディスプレーの製造用機器 11,442,307 6.6 7.1 0.4
階層レベル2の項目8479.機械類(固有の機能を有するものに限る) 3,740,618 △ 15.0 2.3 △ 0.4
階層レベル2の項目8443.印刷機とその部分品および付属品 1,735,979 △ 7.0 1.1 △ 0.1
階層レベル2の項目8481.コック、弁 1,545,020 △ 18.5 1.0 △ 0.2
第87類.鉄道用および軌道用以外の車両 12,119,979 △ 22.3 7.5 △ 1.9
階層レベル2の項目8703.乗用自動車その他の自動車 7,945,966 △ 18.1 4.9 △ 0.9
階層レベル2の項目8708.自動車の部分品および付属品 3,866,253 △ 31.2 2.4 △ 0.9
第90類.光学機器、写真用機器、映画用機器、測定機器、検査機器、精密機器および医療用機器 12,106,616 △ 12.9 7.5 △ 1.0
階層レベル2の項目9031.測定用・検査用の機器および輪郭投影機 2,169,013 △ 10.3 1.3 △ 0.1
階層レベル2の項目9001.光ファイバー、光ファイバーケーブル、偏光材料製のシートおよび板ならびにレンズ 1,910,404 △ 25.6 1.2 △ 0.4
第39類.プラスチックおよびその製品 9,328,838 △ 11.4 5.8 △ 0.7
階層レベル2の項目3920.プラスチック製のその他の板、シート、フィルム、箔(はく)およびストリップ 2,765,066 △ 2.8 1.7 △ 0.0
第29類.有機化学品 5,206,028 △ 7.3 3.2 △ 0.2
階層レベル2の項目2902.環式炭化水素 2,273,414 △ 2.5 1.4 △ 0.0
第74類.銅およびその製品 5,128,041 △ 7.4 3.2 △ 0.2
階層レベル2の項目7404.銅のくず 2,179,203 11.9 1.4 0.1
階層レベル2の項目7403.精製銅または銅合金の塊 1,745,926 △ 13.2 1.1 △ 0.1
第33類.精油、レジノイド、調製香料および化粧品類 3,961,625 △ 22.1 2.5 △ 0.6
階層レベル2の項目3304.化粧品類(美容用、メーキャップ用調整品など) 3,503,080 △ 22.3 2.2 △ 0.5
第38類.各種の化学工業生産品 3,899,457 △ 15.4 2.4 △ 0.4
階層レベル2の項目3824.鋳物用の鋳型、中子の調製粘結剤、化学工業において生産される化学品および調製品 1,716,868 △ 17.4 1.1 △ 0.2
第72類.鉄鋼 3,660,497 △ 33.3 2.3 △ 1.0
第71類.真珠、貴石、半貴石、貴金属およびこれらの製品、身辺用模造細貨類ならびに貨幣 3,243,848 △ 7.6 2.0 △ 0.1
階層レベル2の項目7108.金 1,712,353 △ 2.3 1.1 △ 0.0
第73類.鉄鋼製品 2,032,948 △ 14.1 1.3 △ 0.2
第30類.医療用品 1,633,211 6.6 1.0 0.1
第37類.写真用または映画用の材料 1,616,249 0.4 1.0 0.0
第34類.せっけん、有機界面活性剤、洗剤、調製潤滑剤 1,590,837 △ 20.5 1.0 △ 0.2

注1:輸出額は中国の通関統計による対日輸入額。貿易データベースGlobal Trade Atlas(ドルベース)を基に作成。
注2:HSコード2桁、4桁分類で構成比1.0%以上の品目を抽出し、金額降順。
注3:太字は、HS上2桁(類)ベースで金額上位5位以内。
出所:表1に同じ

品目別ハイライト

電気機器およびその部分品(第85類)

  • 金額:440億238万ドル、構成比:27.4%
  • 伸び率:マイナス12.4%、寄与度:マイナス3.4

この類の中で47.2%を占めるのが、「集積回路」(8542項)だ。この項の輸出額は、前年比3.3%増〔207億7,704万ドル〕、輸出全体に対する寄与度は0.4となった。HSコード上4桁で分類されるすべての項で比べてみても、この伸びは大きい。「半導体、集積回路またはフラットパネルディスプレーの製造用機器」(8486項、後述)に次ぐ伸びということになる。内訳をみると、「プロセッサーおよびコントローラー」(854231号/8542項に占める構成比41.5%)が数量で19%減だったものの、単価が上昇したことにより金額で10.1%増になった。「メモリーICなどの記憶素子」(854232号/同30.9%)も同様に数量の減少を単価の上昇が上回り、金額が4.9%の増加だった。

他方で、この類のほかの項は軒並み減少した。例えば、(1)「半導体デバイス」(8541項)は25.4%減〔33億4,080万ドル〕、(2)「コンデンサー」(8532項)が19.3%減〔32億9,224万ドル〕、(3)「電気回路の開閉用などの機器」(8536項)が24.8%減〔27億7,840万ドル〕だった。

機械類(第84類)

  • 金額:340億2,804万ドル、構成比:21.2%
  • 伸び率:マイナス7.8%、寄与度:マイナス1.6

この類の33.6%を占める「半導体、集積回路またはフラットディスプレーの製造用機器」(8486項)の輸出が6.6%増〔114億4,231万ドル〕と、伸びた。前年には大幅減になっていたことから、反動増の要素もあるとみられる。寄与度は0.4%とすべての項の中で最大だった。HSコード6桁ベース(号)の内訳をみると、「半導体製造用の機器」(848610号と848620号の合計/8486項に占める構成比75.9%)が26.4%増と、2桁減だった2022年から回復したかたちだ(ただし、数量は減少)。当該品目について中国の機器の輸入を国・地域別にみると、848610号・848620号のいずれも日本が第1位の輸入元になっている。なお、中国国家統計局が2024年2月29日に発表した「2023年の国民経済と社会発展統計公報」(以下、公報)によると、2023年の中国の集積回路生産量は、前年比6.9%増だった。一方で、「フラットパネルディスプレー製造用の機器」(848630号)は51.7%減と落ち込んだ。この号は、5年連続で減少したことになる。

対して、「その他の固有の機能を有する機械類」(8479項)は15.0%減〔37億4,062万ドル〕となった。「産業用ロボット」(847950号/8479項に占める構成比25.7%)が9.1%減となり、前年に引き続き減少した。公報によると2023年、中国の産業用ロボット生産は低迷し、2.2%減〔43万台〕だった。なお、中国の産業用ロボットの国・地域別輸入を確認すると、日本の存在感が大きく、金額ベースで76.6%を占めている(過去の推移等は、2023年4月21日付地域・分析レポート参照)。

車両(第87類)

  • 金額:121億1,998万ドル、構成比:7.5%
  • 伸び率:マイナス22.3%、寄与度:マイナス1.9

「乗用車」(8703項)は18.1%減〔79億4,597万ドル〕と、前年から一転して大幅減になった。すべての項を通じて最大の押し下げ要因の1つになったかたちだ(寄与度マイナス0.9)。(1)「ハイブリッド車」(870340号/8703項に占める構成比50.0%)が2.0%減と、2年連続で減少したことや、(2)「ガソリン車」(870321~870324号/8703項に占める構成比41.9%)が4割近い減少(38.0%減)になったこと、が響いた。

一方で、「電気自動車」(EV、870380号)と「プラグインハイブリッド車」(PHEV、870360号)が前年からそれぞれ2.8倍、3.8倍となり、大幅に増加した。ただし、8703項に占める構成比がいずれも3.4%と低いことから、寄与度は高くない。なおEVとPHEVには、中国政府が2023年12月31日まで新エネルギー車の車両取得税免除措置を実施していた(2022年9月28日付ビジネス短信参照、注4)。

「自動車部品」(8708項)は31.2%減〔38億6,625万ドル〕だった。すべての項を通じて、前述の乗用車(8703項)と並ぶ最大の押し下げ要因になった(寄与度マイナス0.9)。日本の中国向け自動車部品輸出額は、2008年以降一貫して50億ドルを上回っていた。しかし今回は、16年ぶりに50億ドル台を割り込んだことになる。8708項のうち62.5%を占める「ギヤボックス・同部品」(870840号)が前年比31.5%減と落ち込んだことが響いた。

精密機器および医療用機器(第90類)

  • 金額:121億662万ドル、構成比:7.5%
  • 伸び率:マイナス12.9%、寄与度:マイナス1.0

この類では、「測定用・検査用機器など」(9031項)が10.3%減〔21億6,901万ドル〕、「光ファイバーおよび偏光板など」(9001項)が25.6%減〔19億1,040万ドル〕となり、いずれも、2年連続で減少した。9001項では、液晶ディスプレーなどに用いられる「偏光板」(900120号、構成比58.0%)が20.8%減になったことが響いた。

なお、「医療機器」(9018項)は0.5%減〔11億6,668万ドル〕と、小幅減にとどまった。この項で前年から伸びた品目を挙げると、「内視鏡」(90189030)の1.9%増〔4億3,621万ドル/9018項に占める構成比37.4%〕、「人工透析装置」(90189040)の32.7%増〔8,838万ドル/同7.6%〕、「磁気共鳴画像診断装置(MRI)」(901813号)の9.3%増〔1,672万ドル/同1.4%〕などがある。ただし「超音波診断装置」(901812号)は、30.5%減〔8,971万ドル/同7.7%〕と落ち込んだ。

プラスチック(第39類)

  • 金額:93億2,884万ドル、構成比:5.8%
  • 伸び率:マイナス11.4%、寄与度:マイナス0.7

この類で29.6%を占める「プラスチック製のシート、フィルムなど」(3920項)が、2.8%減〔27億6,507万ドル〕だった。

化粧品類(第33類)

  • 金額:39億6,163万ドル、構成比:2.5%
  • 伸び率:マイナス22.1%、寄与度:マイナス0.6

この類で88.4%を占める「美容用、メーキャップ用調整品など」(3304項)が22.3%減〔35億308万ドル〕だった。日本製化粧品類の中国向け輸出は、2013年以降2021年まで、一貫して増加していた。しかし、ここ2年は減少している。

医療用品(第30類)

  • 金額:16億3,321万ドル、構成比:1.0%
  • 伸び率:6.6%、寄与度:0.1

この類で85.7%を占める「医薬品」(3004項)が9.4%増〔13億9,985万ドル〕と好調だった。


注1:
本稿での分析は、日本の対中輸出を中国の輸入統計でみる「双方輸入ベース」に基づいている。貿易統計は輸出を仕向け地主義、輸入を原産地主義で計上することになっている。その結果、香港経由の対中輸出(仕向け地を香港としている財)が、日本の統計では対中輸出に計上されない。他方で、中国の輸入統計には日本を原産とする財が全て計上される。
こうしてみると、日中間の貿易は、両国の輸入統計で確認することで最も実態に近くなると考えられる。このため、日本の対中輸出は中国の通関統計による対日輸入を、対中輸入は日本の財務省統計による対中輸入を使用した。
注2:
財務省貿易統計の円ベース(確々報、2024年3月13日)では、日中貿易総額が42兆1,836億円(前年比3.8%減)。うち、輸出(日本の対中輸出)が17兆7,641億円(6.5%減)、輸入が24兆4,196億円(1.7%減)だった。
なお、財務省が2024年1月30日付で発表したところ、2023年下半期、日本の対中貿易における取引通貨の比率は、次の通りだった。
  • 輸出:円45.8%、ドル42.3%。
  • 輸入:ドル72.5%、円19.1%。
注3:
2022年の日中貿易については、2023年3月29日付地域・分析レポート参照。
注4:
車両取得税の免除対象となる新エネルギー車は、電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池自動車(FCV)。
なお、同免税措置は2023年6月に2027年末まで延長すると発表された。ただし、以降の免税額には上限が設けられた(2023年12月4日付地域・分析レポート参照)。

2023年の日中貿易

  1. 日本の対中輸出、2年連続で2桁減
  2. 日本の対中輸入、2020年以来初の減少
執筆者紹介
ジェトロ調査部中国北アジア課 リサーチ・マネージャー
小宮 昇平(こみや しょうへい)
2013年、ジェトロ入構。海外調査部中国北アジア課に配属。2016年3月より1年間の海外実務研修(中国・成都事務所)を経て、2017年3月から2018年8月まで中国北アジア課に所属。2018年8月から2023年7月まで中国・北京事務所にて調査業務等に従事。2023年7月から現職。