日本からの輸出に関する制度 ペットフードの輸入規制、輸入手続き

米国の輸入規制

1. 輸入禁止(停止)、制限品目(放射性物質規制等)

調査時点:2025年10月

米国は、東京電力福島第一原子力発電所事故の影響による輸入停止措置を2021年9月22日にすべて撤廃しました。
調査時点において、ペットフードの輸入は可能です。

ペットフードの成分は、承認された食品添加物か、一般に安全と認められている (GRAS:Generally Recognized As Safe)物質か、または米国飼料検査官協会 (AAFCO) の公式出版物 (OP) で公開されている成分でなければなりません。AAFCOの検索可能なデータベースには、動物飼料での使用が許容される成分の包括的なリストがあり、成分の一般名または通常名が記載されています。米国では、多くのハーブやその他の物質について、ペットフードへの使用が承認されておらず、ヒトの食品への使用が承認されているGRAS物質であってもペットフードへの使用が許容され安全であるというわけではない点に十分注意してください。

米国におけるペットフードの食品安全基準(例えば有害細菌が存在していない、残留農薬や添加物に関する規制など)に準拠している必要があります。米国保健福祉省・食品医薬品局(FDA)は輸入時にサンプル検査などを課しており、有害細菌が見つかった場合などは輸入警告(インポートアラート)の対象となります。輸入警告はFDAのウェブサイトで公開されています。

関連リンク

関係省庁
農林水産省外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
米国保健福祉省・食品医薬品局(FDA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
インポートアラート(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
その他参考情報
米国保健福祉省・食品医薬品局(FDA)から入手できる主な情報
AAFCOから入手できる主な情報
農林水産省から入手できる主な情報
農林水産物・食品 輸出支援プラットフォームから入手できる主な情報

2. 施設登録、輸出事業者登録、輸出に必要な書類等(輸出者側で必要な手続き)

調査時点:2025年10月

米国に輸入されるペットフードの安全は、米国保健福祉省・食品医薬品局(FDA)が所管しています。なお、ペットフードに関して、FDAによる市販前承認は要求されていません。

日本からペットフードを輸出するためには、ヒト向けの食品と同様にFDAの動物向け食品施設登録と事前通知などが必要となります。

FDA食品施設登録

バイオテロ法により、米国内でヒトや動物の消費に供するための食品を製造/加工・梱包・保管する米国内外の施設の所有者、経営者または代理人は、FDAに食品施設を登録することを義務付けられています。さらに食品安全強化法第102条により、登録は西暦の偶数年の10月1日から12月31日の間に更新することが義務付けられています。食品施設登録はFDA産業システム(FDA Industry Systems)からオンラインで行うことができます。

FDA向け事前通知

食品の到着までに事前通知を提出する必要があります。〔連邦規則集第21巻第1.279(c):21 CFR 1.279(c)〕。事前通知は、必要な情報を持っている者であれば、誰でも行うことができます。また、輸入申告にて提出する情報はFDAに事前通知として提供されます。米国税関・国境取締局(CBP)のシステム(ABI/ACS)を通じて提出する場合は到着予定日の30日前から、FDAの輸入食品事前通知システム(PNSI)を通じて提出する場合は到着予定日の15日前から行うことができます。航空輸送の場合は食品の到着の4時間前、海上輸送の場合は食品到着の8時間前までに、事前通知を提出する必要があります。〔連邦規則集第21巻第1.279(c)条:21 CFR Part1.279(c)〕

輸入通関にあたり輸出者側で用意すべき書類は原材料によって異なりますが、動物由来の原材料が含まれている場合、日本からの輸出検疫証明書が必要なことがあります。

また、次のカテゴリーに入るペットフードについては輸入前の手続きが必要です。米国に輸出する前に、輸出業者、現地の輸入業者、通関業者などに輸入の適否も含め確認してください。

密封容器(レトルトパウチや缶詰、瓶詰など)入りの低酸性食品(常温流通)と酸性化食品(常温流通)
  • 水分活性が0.85より高く、pHが4.6より高い、密封・常温で流通する食品は、低酸性缶詰食品として、連邦規則集第21巻第108条および第113条(21CFR Part108.113)が適用されます。当該食品を製造/加工、梱包する施設は、食品缶詰施設登録様式FDA-2541、またはオンラインのFDA産業システム(FDA Industry Systems)を通して施設(FCE)登録を行う必要があります。また、それぞれの食品、容器の大きさと種類、製造方法ごとに、殺菌条件などの製造工程に関する情報を様式FDA-2541d、もしくは2541f、2541gの適切なフォームでFDAに提出しなければなりません。
  • 水分活性が0.85より高く、酸または酸性食品を加えることによりpHを4.6以下の酸性状態にした加工食品を密封・常温で流通する場合は、酸性化食品として、連邦規則集第21条第108条および第114条(21CFR Part108,114)が適用されます。当該食品を製造/加工、梱包する施設は、食品缶詰施設登録様式FDA-2541、またはオンラインのFDA産業システム(FDA Industry Systems)を通して施設(FCE)登録を行う必要があります。また、それぞれの食品、容器の大きさと種類、製造方法ごとに、殺菌条件などの製造工程に関する情報を様式FDA-2541eでFDAに提出しなければなりません。
なお、一貫して冷蔵または冷凍で保存・流通する場合は、FCE登録や製造工程情報の提出は不要です。
原料に牛乳、脱脂粉乳、生クリーム、練乳などを使用した製品
商品によって必要な許可やその取り扱いが細かく異なっているため、USDA APHIS(米国農務省 動植物検査局)のデータベースであるVSパーミットアシスタント(Veterinary Services Permitting Assistant)で確認してください。USDAのAPHISに直接問い合わせることもできます。粉乳の場合は、通常、そのような証明書がなくても通関できます。詳細はUSDAに問い合わせてください。
原料に畜肉・家きん肉(エキスを含む)由来のものを使用した製品
ヒトの消費のための肉および動物製品に関する規制により、ほとんどの国からの生肉、乾燥肉、缶詰の肉、脱水スープミックス、および肉副産物の輸入が禁止されていますが、特定の肉やその他の動物製品は、ペットフードや動物飼料として使用するために輸入される場合があります(これらの製品はヒト用の消費には使用できません)。原産国の動物疾病の状況によっては、ペットフード製品を生で輸入することもありますが、ほとんどの場合、調理済みである必要があります。いずれの場合も、米国の輸入業者は USDA 発行の輸入許可を申請する必要があります。
原料に卵由来の原料を使用した製品

FDA所管の卵を含む加工品(egg containing products)や調理済みの卵製品(cooked)に該当するペットフードは、製造工程で有害菌が殺菌され、食品に有害菌が存在していないことなど食品の安全性について輸出者が確認したものであれば、日本産の卵由来のものであっても、通常、拘留対象にはならないとみられます。

卵製品(液卵、乾燥卵など)を原材料に使用する場合は、USDA FSIS(米国農務省 食品安全検査局)の認定施設由来もしくは低温殺菌済みや使用直前に割卵した殻付き卵由来の卵製品の使用が可能ですが、Animal Health Restrictionの対象になっている国からの卵製品を原材料にした食品の場合はVSパーミット(USDAの動物検疫検査局であるAPHIS発行の獣疫許可)の取得が必要です。USDA APHISのデータベースであるVSパーミットアシスタントにて確認するか、USDA APHISに直接問い合わせてください。
(*)担当する検査官によっては、卵製品と卵加工品を区別する基準に相違があることに留意してください。例えばカスタードクリームなどは輸入許可証を要求されるケースもあります。卵を含む加工品などとしてFDAの所管として検査され輸入された場合には、通常、前述のFDA所管の卵を含む加工品としての対応で問題ありません。 食品の安全な製造に関するすべてのFDAの要件を満たせば輸入可能です。

原材料に水産物が含まれている場合
原材料として水産物が含まれていて水産物を特徴とした「水産加工食品」として輸出する場合は、水産物の米国輸入に関する規制が適用される可能性があります。水産HACCP規制はヒト向け食品のみに適用されますが、水産物輸入監視制度(SIMP)はペットフードにも適用されます。適用されるかどうかについては製品ごとに異なるため、次の連絡先に問い合わせてください。

NOAA Fisheries
メールアドレス:SIMPsupport@noaa.gov
電話番号(SIMPサポートライン):+1-301-427-8301(有料)、+1-833-440-6599(無料)

また、水産物の規制については「水産物の輸入規制、輸入手続き」を参照してください。

関連リンク

関係省庁
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米国農務省・動植物検査局(APHIS)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
米国農務省・食品安全検査局(FSIS)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
米国国土安全保障省・税関・国境取締局(CBP)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
農林水産省・動物検疫所外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
バイオテロ法(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(401KB)
食品安全強化法(FSMA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
連邦食品医薬品化粧品法(Federal Food, Drug, and Cosmetic Act:FD&C Act)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(2.7MB)
連邦規則集
その他参考情報
米国保健福祉省・食品医薬品局(FDA)から入手できる主な情報
米国農務省・動植物検査局(APHIS)から入手できる主な情報
CBPから入手できる主な情報
米国農務省・動植物検査局(APHIS)から入手できる主な情報
NOAAから入手できる主な情報
ジェトロから入手できる主な情報

3. 動植物検疫の有無

調査時点:2025年10月

日本からのペットフードの輸出にあたっては、動植物検疫は課されていませんが、動物由来の原材料が含まれている場合、米国農務省(USDA)から、日本側で発行の輸出検疫証明書が求められることがあります。証明書の要否は、米国農務省 動植物検査局(USDA APHIS)のデータベースであるVSパーミットアシスタントを確認してください。詳細は動物検疫所へ問い合わせてください。