日本からの輸出に関する制度

牛乳・乳製品の輸入規制、輸入手続き

米国の輸入規制

1. 輸入禁止(停止)、制限品目(放射性物質規制等)

調査時点:2019年10月

東京電力福島第一原子力発電所事故の影響により、米国政府は、日本で出荷制限措置がとられた品目について、県単位で輸入停止措置を講じるとともに、その他の品目については、米国の食品安全基準に違反していないことの証明、または米国側でのサンプリング検査などを課しています。輸入警告(インポートアラート)は米国保健福祉省・食品医薬品局(FDA)のウェブサイトで公開されていますが、その内容は頻繁にアップデートされているため注意が必要です。

2. 施設登録、輸出事業者登録、輸出に必要な書類等(輸出者側で必要な手続き)

調査時点:2019年10月

日本から乳製品を輸入するためには、FDA向けに食品施設登録と事前通知などが必要となります。詳細は、関連リンクの食品施設登録(英語)および事前通知(英語)を参照してください。

さらに、乳製品は多くの場合USDA(米国農務省)の管轄でもあり、日本からの乳製品輸入にはVSパーミット(AIHS発行の獣医許可)や証明書が必要となる場合があります。VSパーミットにより米国への輸入が許可されるものについては、輸入手続きの際、出荷書類とVSパーミット、当該製品が一致していることの確認が行われます。出荷書類とVSパーミットに記載されている内容は、製品の描写、形態、輸入業者、輸出業者、日付などで、内容が一致していないと輸入拒否されます。また、証明書には輸出国の政府により「当該製品は口蹄疫(FMD)が存在しない国で生産され、FMDの存在する国を通らずに米国に輸出されている」という旨が記載されている必要があります。

各乳製品の種類や形態、殺菌方法、含まれている原材料などにより必要な許可やその取り扱いが細かく異なっているため、USDAが発行している「動物性製品のマニュアル」(Animal Products Manual)の3-14を参照してください。

また、牛乳およびクリームの輸入については、USDA管轄の乳製品とは別に、FDAが管理する連邦輸入牛乳法(Federal Import Milk Act)に基づいて別の規制システムの対象になります。

連邦輸入牛乳法(FIMA)は米国の乳業を促進し、公衆衛生を保護する目的で米国への牛乳とグリームの輸入を規制するもので、有効な輸入牛乳許可書の保有者のみが、牛乳またはクリームを米国に出荷または輸送できるとしています。FDAは輸入許可書を発行しますが、これは毎年更新する必要があります。この許可証が発行される前に、FIMAからは次のことを要求されます。

  1. 輸入時の一年以内の期間にすべての牛が健康であるということを実際に確認する必要があります。
  2. 輸入時に牛乳またはクリームが生の場合(低温殺菌で処理された場合を含む)、すべての牛は輸入の一年以内の期間にツベルクリン試験に合格する必要があります。
  3. 酪農場および牛乳またはクリームが処理される各工場は検査され、衛生基準が満たされている必要があります。
  4. 輸入時の生乳、生クリーム、低温殺菌牛乳、低温殺菌クリームの細菌数は制限を超えてはいけません。
  5. 輸入時の牛乳またはクリームの温度は50º F (10º C)を超えてはいけません。

また、次のカテゴリーに入る乳製品については輸入前の手続きが必要です。米国に輸出する前に、輸出業者、現地の輸入業者、通関業者などに輸入の適否も含め、確認してください。

密封容器(レトルトパッケージや缶詰など)入りの低酸性缶詰食品(常温流通)と酸性化食品(常温流通)
○水分活性が0.85より高く、pHが4.6より高い、密封・常温で流通する食品は、低酸性缶詰食品として、連邦規則集21CFR Part108および113が適用されます。当該食品を製造/加工、梱包する施設は、食品缶詰施設登録様式FDA-2541、またはオンラインのFDA産業システム(FDA Industry Systems)により施設(FCE)登録を行う必要があります。また、それぞれの食品、容器の大きさと種類、製造方法ごとに、殺菌条件などの製造工程に関する情報を様式FDA-2541d、もしくは2541f、2541gの適切なフォームでFDAに提出しなければなりません。
○水分活性が0.85より高く、酸または酸性食品を加えることによりpHを4.6以下の酸性状態にした加工食品を密封・常温で流通する場合は、酸性化食品として、連邦規則集21CFR Part108および114が適用されます。当該食品を製造/加工、梱包する施設は、食品缶詰施設登録様式FDA-2541、またはオンラインのFDA産業システム(FDA Industry Systems)により施設(FCE)登録を行う必要があります。また、それぞれの食品、容器の大きさと種類、製造方法ごとに、殺菌条件などの製造工程に関する情報を様式FDA-2541eでFDAに提出しなければなりません。

なお、一貫して冷蔵または冷凍で保存・流通させる場合は、FCE登録や製造工程情報の提出は不要です。

関連リンク

関係省庁
米国保健福祉省・食品医薬品局(FDA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
米国農務省・動植物検疫局(APHIS)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
米国農務省・食品安全検査局(FSIS)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
米国国土安全保障省・税関国境取締局(CBP)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
農林水産省外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
農林水産省・動物防疫所外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
米国連邦規則集
その他参考情報
米国農務省(USDA)から入手できる主な情報
米国保健福祉省・食品医薬品局(FDA)から入手できる主な情報
農林水産省から入手できる主な情報
ジェトロから入手できる主な情報

3. 動植物検疫の有無

調査時点:2019年10月

USDAのAPHISが証明書を必要としている乳製品は、日本の動物検疫所による輸出検疫が必要です。詳細は、関連リンクの動物検疫所のウェブサイト「乳製品の検疫開始について」を参照してください。

その他

調査時点:2019年10月

FDAによる食品施設の査察
米国では2011年1月4日、食品安全強化法(FSMA)が成立し、FDAの権限が多岐にわたって強化されました。FSMAの制定により日本企業への影響は、さまざまな点で生じています(食品関連の規制「7.その他」参照)。特に、同法の第201条に基づき、FDAによる外国の食品関連施設への査察権限が強化され、日本の食品関連施設でもFDAによる査察が実施されるようになりました。そのため、米国で消費される食品の関連施設はFDAからの査察がいつ入っても対応ができるように、米国の規則に沿った対応をすることが必要になっています。

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