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味覚・嗜好上の特徴
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- 全人口約1,000万人のうち約1割が自国民であるUAE人(エミラティ)であり、残りは南アジア、欧米などからの外国人である。出身国による味覚や嗜好の違いを考慮することが重要である。
- エミラティ料理(UAEの伝統的な料理)で使われる代表的な食材は、仔羊肉、羊肉、鳥肉、コメ、ナッツ類、デーツ、ヨーグルト、魚介類、各種香辛料で、一般的に乾燥食材が多く用いられる。ハリース、サルーナといった粥やスープ料理、マチュブース、ビリヤニといった肉や魚が入ったコメ料理が代表的である。これらの料理には各種香辛料が使われるほか、はちみつやデーツのシロップであるディプスも味付けに使われる。こうした食材や味付けに見られるように、UAE人は一般的に、濃い味付け、甘味、脂っこい味を好み、生ものを食べる習慣は比較的限定的である。他方、最近では日本を旅行するUAE人が増加した影響もあり、若年層を中心に、刺身やゆずなど、日本特有の食材や味覚が受け入れられつつある。
- 消費者の健康志向が高まり、オーガニック商品やグルテンフリーなどのアレルギー対応商品が普及している。無糖や低糖商品を選択する人も増えている。抹茶の人気は引き続き高い。
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制度的制約
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- UAEに輸入される食品はすべて事前に政府の食品輸入再輸出システム(IRS:Import Re-Export System)への登録が義務づけられており、税関および各首長国による検査・審査を受ける。
- 【ハラールに関する対応】
ハラール認証は食肉製品のみ必要。
それ以外はハラール対応製品であることを前提として、前述の食品輸入再輸出システムで写真や成分表示のラベルを登録する際にハラール性が確認される。
- 食肉:牛肉をUAEに輸出可能(但し、ハラールと畜証明書発行機関により承認され、UAEから牛肉輸出施設として登録されたと畜場および食肉処理場で加工・処理されたものに限る)。認定施設は日本全国で7カ所(2026年5月時点)。 鶏肉は、政府間での合意がなされていないため事実上輸入不可。豚肉は、イスラム法で禁忌とされている。ノンハラールとして輸入するためには、取扱許可を取得した輸入業者が、許可を得たレストラン・小売店でのみ販売が可能。
- 青果物、コメ:植物検疫証明書の添付で輸出が可能(条件等は植物防疫所「各国の検疫条件」等を確認すること)。
- 水産物:天然・養殖の別を示すこと。養殖である場合には、動物性飼料(陸性動物など)を与えていない旨の証明書が必要(商工会議所発行のサイン証明(衛生証明書の代替))。
- 加工食品:アルコール添加、豚製品などハラールではない食材が混入している食品は、原則輸入禁止。自然発酵によるアルコール残留濃度についても許容濃度の規定値を超えてはならない。
- アルコール飲料(日本酒等):イスラム法で禁忌とされているもの。特定の輸入業者に限り、ノンハラール品として輸入できる。
- 2026年より加糖飲料(Sweetened Drinks)への段階的物品税(Excise Tax)が導入された。エナジードリンクに分類される飲料は、従来通り、100%の物品税が課せられる。
- 【原発関連】
2020年12月10日以降、輸出が可能なすべての日本産食品に対する原発事故に関連する輸入規制はない(規制が残る野生鳥獣肉は、放射性物質検査報告書の有無にかかわらず、検疫などの条件により輸出不可)。
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商流・物流・商習慣
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- 食品輸入の際には、日本の公的機関発行の衛生証明書が求められているが、商工会議所が発行するサイン証明で代替できる。
- UAEでは輸入と卸売を兼ね備えた業者が一般的に多く、二次卸(問屋)はさほど多くない。日本の商社や輸出業者がUAEの(空)港まで手配し、以降はUAE側の輸入卸売業者が引き取る商流が多いが、一方で、日本の積出港以遠、輸送費を含めた物流をUAEの輸入卸先業者が手配する例も見られる。
- ハラールマーク表示は義務ではないが、表示されている商品の方がより消費者にハラールであることの安心感を与え、選ばれやすい傾向がある。
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Eコマースの概要
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- レストランの多くは、デリバリーサービスのプラットホーム(Careem, Talabat, Deliveroo, Keeta等)を利用して飲食物の配達を行っている。
- 主要な食品販売小売店は、自らのウェブサイト上にECサイトを設けて、宅配による販売を行っている。最近では、最短15分から数時間以内に指定場所に配達するクイックコマースが台頭している。
- 中東および北アフリカ(MENA)地域全体でEコマースが拡大中。2024年には345億米ドルの市場規模に達し、2029年までに578億米ドルに及ぶと見込まれている。その中で、UAEは、2024年に88億米ドルの規模に達し、2029年までに138億米ドルを超えると見込まれている。
- コロナ禍以降は、富裕層を除き、消費者は節約志向となり外食を控える傾向がみられる。その影響でデリバリーの需要は高まっており、今後も利用者の増加が見込まれる。
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外食・小売等の状況
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- 住民の約9割が外国人かつ多種多様な人口構成である上に、観光客が多く訪れるため、様々な国の飲食店や、様々な産地の食材を扱った小売店が存在する。住民の多様性と居住エリアの特性に応じて、小売店や飲食店のジャンルが特徴づけられている。
- 小売市場のオフラインは、Carrefour, Spinneys, Waitrose等の大手スーパーのほか、コンビニエンスストアのような中小規模のスーパーが街中に多く存在する。日本食材については、加工品を中心に大手スーパーで販売されているほか、日本人や韓国人が経営する中小規模のアジア食材店では多様な商品が取り扱われている。一方で、オンラインフードデリバリー市場は、2024年で約25億米ドル規模と評価され、2030年までに約39億米ドルにまで成長すると見込まれている。
- 外食産業は、2022年以降MichelinやGault&Millau等の評価体系システムの導入により、プレミアムな食文化体験を提供するレストランが増加している。地場発高級店(Homegrown)としてUAEから世界へ進出する事例も出てきている。
- 豚肉やアルコール飲料などのノンハラール製品やメニューについては、許可を得た小売店やホテル内レストランでの販売が可能。
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日本食普及状況等
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- 日本食レストランの増加だけでなく、日本人シェフが在籍しない欧州系・南米系のレストランにおいて、Japanese Techniqueの融合型として、日本食材を採用する店舗が増加している。
- すしは、従来人気のロールすしにとどまらず、オーセンティックな握りすし、ハンドロール(巻きずし)と様々な形態で提供・消費されている。特に、ハンドロールは専門店が増加してきており、それに伴い、鮮魚・海苔等の海産物、しょうゆ・わさび等のすし関連食品の需要は高い。
- 牛肉は、UAE向け輸出額において継続して上位3品目に位置している。また、プレミアム化のトレンドに伴い、日本産和牛(WAGYU)は豪州産牛肉より上位のランクとして、レストランや小売店でも流通が増えてきている。
- 抹茶(MATCHA)は2025年で過去最高の輸出額を記録し、あらゆるカフェやレストランメニューで定番化されるなど、需要は続いている。抹茶ドリンクメニューとしては、ココナッツミルクまたはココナッツウォーターと組み合わせた創造性あるものが人気を集めている。
- ここ数年、居酒屋風レストラン、日本式カフェやベーカリー、スイーツ店が人気を博している。ラーメン、うどん、お好み焼き等の専門店の新規出店も継続してみられる。
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