税制

最終更新日:2018年01月19日

法人税

法人税標準税率は、一律9%(2017年1月1日より)。

二国間租税条約

あり。

その他税制

税目が多く、頻繁に制度が修正される。さらに非課税扱いとなる例外項目、控除等が多いため注意が必要。
地方事業税、付加価値税、物品税、個人所得税、社会保険料(被雇用者負担)、社会貢献税(雇用主負担)、自動車登録税、社用車税、事故税、環境保護製品税、国民健康製品税(通称:ポテトチップス税)、金融取引税、通信サービス税(通称:電話税)、公益事業税、広告税など。

地方税

地方税には、主に「地方事業税」「建物税」「土地税」があり、「地方税法」(Act C of 1990 on Local Taxes)によって、これら税目の上限率・上限額が定められている。各地方自治体はその範囲内で、税目、税率・税額を毎年決定している。
2015年1月からは、「地方税法」改正により、地方自治体はこれらの税目以外でも、その他の法律で禁止されていない限り、また中央政府等が既に課したものでない限り、条例を制定して独自の「自治体税(municipality tax)」を導入することが可能になった。
地方税のうち、最も企業負担が大きいのは「地方事業税」である。

  1. 地方事業税(local business tax

    売上高から売上原価・原材料費などの経費を控除したものに課される地方事業税は、企業にとっては最も負担の大きい地方税である。法律で定められている最高税率は2%で、各地方自治体は毎年この範囲内で税率を決定する。
    地方事業税の計算方式においては、純売上高の規模に応じて、売上原価・原材料費など経費の控除が可能な割合が設定された。この場合、純売上高が大きいほど、控除可能な割合が小さくなる。

    また、2016年1月から、運送業者は国内外の高速道路・国道などのトラック通行料金費用の7.5%を、地方事業税から控除することが可能になった。

  2. 建物税(building tax
    建物の所有者に対し課税される建物税は、2018年には課税額上限が1平方メートル当たり年間1,100フォリント、もしくは建物の市場価値に対して3.6%に設定された。
    また、2018年1月からは、屋外の看板広告にも、看板の大きさ1平方メートル当たり最大で1万2,000フォリントの建物税が課税されることになった。
  3. 土地税(land tax
    2018年における土地税の課税額上限は、土地1平方メートル当たり年間200フォリント、もしくは土地の市場価格の3%に設定されている。

付加価値税(value added tax:VAT)

標準税率は27%。軽減税率として18%と5%がある。
軽減税率と対象品目・サービスは次のとおり。

  1. 18%:穀物や小麦などを使用した製品、商業宿泊施設など。
  2. 5%:2018年1月から牛乳、卵、鶏肉、豚肉、魚などの食品や、医療品、本、セントラル・ヒーティングを含む特定の品物・サービス。
  3. 飲食店での食事は、2018年からは5%。
  4. インターネット接続サービスのVATは、2018年から5%に引下げ。
    ただし、インターネット接続サービスのVAT引下げに関しては、欧州委員会からEUのVAT指令に抵触するとの懸念が表明されている。

物品税(excise tax

物品税は、酒類、鉱油、たばこを対象とする。

個人所得税(personal income tax

税率は一律15%であるが、扶養家族控除、法定最低賃金、福利厚生支給関連などによる複雑な規定が存在し、そうした規定は毎年変更されるので、注意が必要である。

雇用関連の税

  1. 雇用関連税(雇用主負担)
    合計で従業員の給与その他の報酬総額の21%(2018年)
    最低賃金の引き上げ実施と同時に、政府は雇用関連税率の引き下げを決定している。
    雇用関連税の内訳は次のとおり。
    1. 社会貢献税(social contribution tax):従業員の給与その他の報酬総額の19.5%(2018年1月1日から)を、雇用主が納税。なお、2016年までは27%だった。
    2. 職業訓練拠出金(contribution to the Vocational Training Fund):従業員の報酬総額の1.5%を、雇用主が負担。

    なお、a.b.に加え、従業員数25人以上の雇用主には、全従業員の5%以上に相当する身体障害者の雇用が義務付けられている。
    これを満たすことができない雇用主は、雇用できなかった身体障害者1人につき、法定最低賃金の9倍/年を「身体障害者雇用促進のための拠出金(contribution to the Rehabilitation Fund)」として納付しなければならない。

  2. 社会保険料(被雇用者負担)
    合計で給与その他の報酬総額の18.5%相当の社会保険料を負担する。
    その内訳は次のとおり。
    1. 国家年金(employee pension fund contribution):10%
    2. 医療保険(health contribution):7%
    3. 雇用保険(contribution to unemployment fund):1.5%

    2014年1月1日に発効した日・ハンガリー社会保障協定によって、日系企業は両国の年金制度等に二重に加入する必要がなくなったほか、それぞれの国における年金の受給権を、両国での加入期間を通算して確立できるようになった。

所有権移転税(property transfer tax

  1. 不動産
    1. 不動産もしくは不動産を所有する会社の株式を取得した場合、市場価値10億フォリントまでは4%、超過分に対して2%の不動産税が課せられる。ただし、不動産1件当たりの税額は、2億フォリントを上限とする。
    2. 居住を目的としてアパートや一軒家を購入した(所有権獲得)場合、4%の不動産税が課せられる。ただし、35歳未満で初めて住宅を購入する場合、若者のマイホーム取得支援策の一環として、購入額1,500万フォリントまでは税の50%が控除される。
    3. 所定の条件を満たす不動産業者や金融リース会社が不動産を購入(所有権を獲得)する場合、市場価格の2%の不動産税が課せられる。
  2. 自動車
    自動車を購入した場合等における所有権移転税は、エンジン出力と車年齢によって税額が決定される。

自動車登録税(registration tax

新車または輸入車を購入した場合に、国内登録する際に課せられる税。
総排気量と環境負荷の度合いにより、0~480万フォリント。二酸化炭素排出量がゼロの電気自動車の場合は非課税、ハイブリッド車は一律7.6万フォリント、自動二輪車登録税は2万~23万フォリント。

社用車税(company car tax

法人名義所有の自動車には、エンジン出力と環境負荷の度合いにより、月額7,700~4万4,000フォリントの社用車税が課せられる。
二酸化炭素排出量がゼロの電気自動車の場合は、2016年1月から非課税となっている。

特定の業界に対する特別税

  1. 通称「銀行税」(surtax on financial institution=bank tax
    銀行、信用組合、証券会社等の金融機関を対象(保険会社は対象外)として2010年から施行された銀行税の税率は、業種と総資産の規模によって異なる。
    政府は、銀行および信用組合による資金貸出の増大を促すため、銀行および信用組合に対する銀行税負担の段階的軽減を約束している。税率は次のとおり。
    総資産500億フォリントまで:0.15%(2016年から変更なし)
    総資産500億フォリント超:0.21%(2016年は0.24%)
    なお、総資産は2年前の年末時点のもの。
  2. 通称「ロビンフッド税」(Robin Hood tax
    エネルギー供給会社(電力、天然ガス、石油卸等)を対象として課せられるロビンフッド税の課税率は、2013年1月から利益の31%となっている。同税の使途は、地域の熱供給施設の近代化に限定されている。
  3. 金融取引税
    銀行、証券会社等を納税義務者として2013年1月1日から導入された金融取引税は、同年8月1日に税率が引き上げられた。
    1. 標準課税率:取引額の0.3%(銀行送金、ローン返済、チェックを利用した光熱料金支払い、為替交換等)。1回の取引につき、課税上限額は6,000フォリント。
    2. その他
      • ATM、銀行窓口からの現金引き出し:0.6%、課税上限額なし。
        ただし、1カ月当たり最大で2回、合計15万フォリントまでの個人によるATMからの現金引出しに銀行が手数料を課すことは禁止されている。この取引にかかる金融取引税は銀行が負担する。手数料の無料化を受けるには、口座を有する銀行の窓口、もしくはネットで登録する必要がある。
        また、銀行カードおよびクレジットカードを利用した支払いに対する取引税は800フォリント/年、ペイパス(非接触)機能のカードであれば500フォリント/年で固定されている。
      • 通常の証券取引:0.1%(2014年1月1日より適用)
      • デリバティブ取引:0.01%(2014年1月1日より適用)

通信サービス税(通称「電話税」)

通信サービス事業者を納税義務者として2012年7月1日より導入された通信サービス税は、2013年8月1日から税額が引き上げられた。税額は次のとおり。

  1. 法人契約の場合
    電話通話に対しては、3フォリント/分。ショートメッセージ・サービス(SMS)、マルチメディア・メッセージング・サービス(MMS)に対しては、3フォリント/回。課税上限額は5,000フォリント/月。
  2. 個人契約の場合
    電話通話に対しては、2フォリント/分。ショートメッセージ・サービス(SMS)、マルチメディア・メッセージング・サービス(MMS)に対しては、2フォリント/回。課税上限額は700フォリント/月。

公益事業税

電気、通信サービス用のケーブル、また上下水道、ガス、熱供給などの管に対して課税する公益事業税は、各事業者を納税義務者として2013年1月1日より導入された。課税額は125フォリント/メートル。
ただし、通信サービス用ケーブルへの課税は、ケーブルの長さによって20~100%控除される。また、100Mbps以上の速度のネットワーク整備を行った場合、最初の5年間は非課税扱いとなる。

その他

  1. エネルギー税
    電気・天然ガス関連事業者、および電気・ガスの産業用としての消費者を対象としており、個人消費者は対象外。
  2. 環境汚染税
    大気・水・土壌に対し環境負荷を与えている法人を対象としており、税率は汚染規模や排出物質の種類によって異なる。
  3. 研究・技術・イノベーション基金への拠出
    中規模以上の企業を対象として地方税課税標準の0.3%相当が課せられるが、研究開発費分の費用は控除が可能。
  4. 環境保護製品税(environmental protection product charges
    製造業者(輸入の場合は輸入業者)を納税義務者とし、石油精製製品、タイヤ、乾電池・バッテリー、ソーラー・パネル、家電製品、石鹸、洗剤、化粧品、ペットボトル、包装用品などに課せられる。
    2011年9月から施行されている。
  5. 国民健康製品税(俗称「ポテト・チップス税」)
    製造業者(輸入の場合は輸入業者)を納税義務者として2011年9月より施行されている国民健康製品税は、塩分、糖分、カフェイン等の含有量が高く、大量摂取すると健康に害を及ぼし得る食品や飲料品に対して課せられる。
    食品群により課税額は異なるが、毎年対象品目が増加しているので注意が必要である。
  6. 事故税
    保険会社を納税義務者として2012年1月施行から施行されている事故税は、自動車所有者すべてに対し、強制加入となっている自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)料の30%相当額が課される。
  7. 保険料税
    保険会社を納税義務者として2013年1月1日から施行されている保険料税は、任意自動車保険(CASCO)であれば保険料の15%、その他火災、損害保険であれば10%相当額が課せられる。
    ただし、生命保険および医療保険は対象外。
  8. 広告税
    テレビ会社、新聞社、ネット上のニュースサイト運営会社などを納税義務者として2014年8月から施行されている公告税は、前年の広告収入に対して課税される。
    税率は、年間広告収入が1億フォリントまでは0%、1億フォリント超は7.5%。2017年1月からは、課税対象がオンライン広告プラットフォーム事業者にも拡大された。
  9. 食品農産品監督局への監督料金

    国家フードチェーン安全監督局農業専門統括局(National Food Chain Safety Office:NEBIH)の監督対象となっている分野の業者および個人は、「監督料金」として前年の売上高の0.1%相当額を毎年納付しなければならない。

    なお、行政機関の統廃合の一環として、同監督局は廃止され、政府の地方支部局に統合されたが、実際には同監督局のウェブサイトや住所などはそのままであり、監督料金も存続している。

ご相談・お問い合わせ

現地日系企業の皆様

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