外国人就業規制・在留許可、現地人の雇用

最終更新日:2016年02月08日

外国人就業規制

シンガポールの就業規制の管理当局は人材省(MOM)である。MOMの連絡先は下記を参照のこと。人材省は、外国の人材に対して門戸を開放すべきだが、労働力に占める外国人の割合は全体の3分の1を超えないようにすべきという基本政策に基づき、2011年より外国人労働者の抑制を狙いとする外国人雇用のルール厳格化が進められている。

1. 雇用法(Employment Act)
雇用法(Employment Act)は、給与の支払、解雇、解雇予告通知期間、契約違反に対する責任などの雇用条件の一般規定を定めた法律である。また、月給2,500Sドル(雇用法改正により、2014年4月1日以降、従来の2,000Sドルより引き上げられた)以下の事務職員および月給4,500Sドル以下の工員・作業員等については、就労時間、年次有給休暇、病欠などに関する最低要件が定められている。

雇用法の規定は労働契約を締結し、それに従って就労する従業員に適用されるもので、マネジメントまたはエグゼクティブとして雇用された者(月給4,500Sドル以下の専門・管理・幹部職種(PME)は基本給に関する要件、不当解雇に対する異議申し立てや、有給休暇、病欠などの基本保護規定のみが適用される)、船員、家事労働者、公務員は適用の対象外となる。勤務時間が週35時間以下のパートタイム労働者には、雇用法の附属規定であるパートタイム労働者雇用規定(Employment of Part-Time Employees Regulations)が適用される。雇用法が適用されない場合は、雇用主と従業員との合意により雇用条件を決定する。

2015年8月17日に国会で可決された改正雇用法では、2016年4月1日以降、雇用法が適用されるすべての従業員に対して、給与明細と雇用条件書の発行ならびに保管を雇用主に対して義務付けることが定められた。

関連ウェブサイト
改正雇用法:
http://www.mom.gov.sg/employment-practices/employment-act/amendments-to-the-act外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます 


2. 外国人雇用税(Foreign Worker Levy)
外国人雇用税は外国人労働者(外国人家事労働者を含む)の人数を管理するために導入された制度である。労働許可証(Work Permit)またはSパス(S Pass/詳細は下記参照)を保有する外国人労働者は中央積立基金(CPF)制度の対象外であるため、これらの者を雇用する者は外国人雇用税を納付する義務がある。CPF制度はシンガポール国籍者および永住権保有者のみを対象とし、各従業員の給与に基づき適用されるものである。

外国人雇用税の1カ月あたりの現行税額は、業種や当該企業の現地従業員に対する外国人労働者比率と熟練労働者か非熟練労働者かにより、250Sドルから950Sドルである。外国人労働者の流入規制の一環として、外国人雇用税は毎年引き上げが計画されていたが、2015年度予算案では、労働市場の逼迫でコスト増にあえぐ中小企業に配慮し、2015年7月1日に引き上げられる予定だった外国人雇用税を1年先送りする方針が発表された。また、製造業に関しては、現行の雇用税が2017年6月まで維持され、建設業に関しては、高技能労働者を対象に2015年7月から雇用税が引き下げられることとなった。

関連ウェブサイト
業種別外国人雇用税:
http://www.mom.gov.sg/~/media/mom/documents/services-forms/passes/schedule_of_levy_changes.pdf  (59KB)

在留許可

労働許可証/雇用許可書/Sパスの申請
原則として就労する外国人は全員、雇用許可書、Sパス、労働許可証のいずれかを申請する必要がある。それぞれには所得や学歴、年齢、出身国等による条件が設けられている。


1. 雇用許可書/Sパス/労働許可証(Employment Pass / S Pass / Work Permit)
原則として、シンガポールで就労する外国人は全員、管理・専門職向け雇用許可書(Employment Pass:EP)、中技能向けSパス(S Pass)、低技能向け労働許可証(Work Permit:WP)のいずれかを申請しなければならない。EP、Sパス、WPを申請する場合は現地企業の保証が必要である。申請書には雇用主の詳細とともに、労働者の送還費用を雇用主が負担する旨を記載するため、申請前に雇用の取り決めをする必要がある。人材省は申請者個人の属性(給与、学歴、職歴)やスポンサーとなる雇用主の属性(資本金、設立年数、外国人比率)を検討した上で雇用許可書の発給を行う。また、労働許可証の発行にあたっては、申請者が提供する労働の需要が検討される。

(1) EP
管理・専門職向け雇用許可書であるEPは、従来、基本月給、役職、専門資格に応じてP1(基本月給8,000Sドル超)、P2(基本月給4,500Sドル超)、Q1(基本月給3,300Sドル超)の3種類に分類されていたが、2015年8月以降、その分類は廃止され、シンガポールにて管理職または専門職として就職するためのオファーがあり、基本月給が3,300Sドル超であること、シンガポール政府が認知した大学の卒業資格、専門技術資格または専門職位を有していることが申請資格要件となっている。
人材省はEPおよびSパスの自己査定ツールをウェブ上で提供しており、申請に先立ち、自己査定の実施を推奨している。EP申請を行う際には、最終的に外国人採用に至った求人情報を、シンガポール国民向け求人サイト「Jobs Bank」に14日間以上掲載することが義務付けられている(下記「現地人の雇用義務」の項『4. 外国人就労者の雇用を厳格化する新ルール』を参照のこと)。
一般的にEPの発給に必要な期間はオンライン申請の場合7日、マニュアル申請の場合約21日で発給される。初回申請で最長2年、更新時で最長3年の許可が与えられる。
家族の帯同に関しては、「2. 帯同許可証(Dependent’s Pass)」を参照のこと。

(2) Sパス
Sパスは「中技能向け」の熟練労働者に対する需要に対応するため、2004年に人材省により導入された。Sパスについては、最低基本月給が2,200Sドル(2013年7月1日より従来の2,000Sドル超から引き上げられた)であること、大学または高等専門学校卒業に相当する学歴・専門技術資格の保有者であること、関連の実務経験があることが申請資格となる。
サービス業におけるSパス所持者の雇用限度率は全従業員数(EP保有者を除く)の15%までで、その他の業種における雇用限度率は20%までとなっている。Sパス所持者にも外国人労働者雇用税が課せられ、雇用税はSパス所持者の雇用比率により異なる。
Sパスは初回申請で最長2年、更新時で最長3年の許可が与えられる。

(3) WP
WPの申請資格は、申請時の年齢が18歳以上、50歳以下(マレーシア人は58歳以下)で、出身国がマレーシア、中国、北アジア諸国(香港、マカオ、韓国、台湾)、非伝統諸国(インド、スリランカ、タイ、バングラデシュ、ミャンマー、フィリピン)に限定されている(非伝統諸国出身者の雇用が認められるのは、原則、建設業、造船・修繕業、化学・重工業・製薬業のみとなっている)。
最低基本月給要件は無いものの、最長雇用期間・年齢、熟練度に応じた外国人労働者雇用税や雇用限度率が課される。さらに外国人労働者の雇用が決まると、雇用主は1人当たり5,000Sドルの政府への保証金拠出(マレーシア人以外)、1万5,000Sドル以上の医療保険付保、到着後2週間以内の健康診断、認定された居住場所の手配と居住地住所の届け出が義務付けられている。

関連ウェブサイト
雇用許可書オンライン申請窓口(EPオンライン):
http://www.mom.gov.sg/eservices/services/ep-online外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

労働許可証オンライン申請窓口(WPオンライン):
http://www.mom.gov.sg/eservices/services/wp-online-for-businesses-and-employment-agencies外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

雇用許可書・Sパスの自己査定ツール:
https://services.mom.gov.sg/sat/satservlet外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます


2. 帯同許可証(Dependent’s Pass)
人材省は、外国人労働者の流入も含めて、非居住者の増加ペースを緩和する目的で、EPやSパスを保有する外国人就労者の配偶者や子どもの帯同許可証の取得条件を厳格化している。
従来、月給2,800Sドル超のSパス保有者とすべてのEP保有者は、配偶者や21歳以下の子どもをシンガポールに帯同できたが、2012年9月1日以降、月額給与が4,000Sドル以上のEP・Sパス保有者が対象となり、さらに2015年9月1日以降、月額給与が5,000Sドル以上でなければ、配偶者や子どもの帯同許可証を受けられなくなった。
帯同許可証を保持する配偶者は、Letter of Consent (LOC)を取得すれば、シンガポールでの就労が可能となっている。LOC取得にあたっての最低給与額基準などは細かく設けられていない。
また、2015年9月1日以降、両親の長期滞在ビザ申請を行うためEP・Sパス保持者の月額給与基準も8,000Sドル以上から10,000Sドル以上へと引き上げられた。この基準は既存のEP・Sパス更新時にも適用されるため、変更後の月額給与基準を満たせないEP・Sパス保持者の中には、帯同家族や両親のビザが更新できず、家族を母国に帰して単身で就労を継続するか、家族とともに母国に帰国するかの選択を迫られるケースも出てくると見られている。


3. 個人雇用許可書(Personalised Employment Pass:PEP)
現行の雇用許可書(EP)は特定の雇用主の下での就労に対して発給されるものであるのに対し、個人雇用許可書(PEP)は、雇用主を限定することなく、離職した雇用許可書(P1パス)の保持者やシンガポールでの就労を希望する外国人専門家に申請資格がある。同許可書の発給基準は、2012年12月1日以降、厳格化され、離職した雇用許可書(P1パス)の保持者の場合、直近の月給が1万2,000Sドル以上、シンガポールでの就労を希望する外国人専門家の場合、海外での直近の月給が1万8,000Sドル以上であることが要件となっている。PEPの有効期間は最長3年で更新できない。


4. 研修雇用許可書(Training Employment Pass)
海外の事務所または子会社から従業員を研修目的でシンガポールに派遣する場合や、外国の大学生のインターンシップとして企業研修を受け入れる場合に研修雇用許可書を申請することができる。期間は最長3カ月であり、申請資格は基本月給3,000Sドル以上、もしくは大学生の場合にはシンガポール政府が認知した大学の卒業資格を有していることが要件となっている。申請資格に満たない外国人研修生は研修労働許可証(Training Work Permit)を申請することができる。研修労働許可証の有効期間は最長6カ月間で、研修生を受け入れる雇用主は外国人雇用税を納税することとなる。


5. 雑務労働許可証(Miscellaneous Work Permit)
下記の短期業務でシンガポールへ入国する外国人は、滞在日数60日を上限とする雑務労働許可証の取得が必要である。従来、これら短期業務でシンガポールへ入国する外国人は入出国管理局が発行する専門職滞在許可書(Professional Visit Pass)を取得していたが、2008年2月1日付けで、人材省が管轄する雑務労働許可証に切り替えられた。専門職滞在許可書での入国が認められていたナイトクラブ、ラウンジ、パブ、その他の類似の娯楽施設で演奏するアーティストは、興行労働許可証(Work Permit for Performing Artistes)の取得が必要となる。

(1) 人種的、社会的、宗教的、政治的な性質または慈善活動関連の会議、セミナー、ワークショップ、集会のスピーカー、主催者、ワークショップリーダー
(2) 宗教的または宗教関連の講演を行う宗教関係者
(3) シンガポールのイベント取材や記事執筆に従事するジャーナリスト、レポーターまたは同伴のクルーメンバー


6. エントレパス(EntrePass)
外国人起業家に適した就労許可書で、シンガポールで新たな事業を立ち上げようとする者、もしくはシンガポールで会社を設立して6カ月未満の者で、かつ有望な事業計画を有する者に申請資格がある。申請者は払込資本5万Sドル以上の私的有限株式会社を設立し、30%以上の株式を保有しなければならない。事業計画はシンガポールの法律に反するものや性格上起業に相応しくない事業(コーヒーショップ、フードコート、ナイトクラブ、マッサージパーラー、カラオケラウンジ、鍼灸院、漢方薬局、人材紹介、占い等)であってはならない。
申請時に提出する事業計画書には、[1] 事業コンセプト(Business Idea)、[2] 取扱製品またはサービス内容(Product or Service Offered)、[3] 市場分析(Market Analysis)、[4] マーケティング計画(Market Plan)、[5] 営業計画(Operation Plan)、[6] 財務計画(Financial Projections)、[7] 経営陣(Management team)、[8] 申請者が保有する実施許諾契約、製品検定など補足資料(Supporting documents)などが含まれていなければならない。
エントレパスは2年間有効で、その後の更新が可能である。更新の際には、雇用したローカル社員数と学歴、過去1年間の事業支出総額、雇用許可書のステータス純資産価値が考慮され更新年数が決められる。同許可書の発給基準は、2013年9月1日以降、厳格化され、資格要件として、[1] シンガポール政府機関認定のベンチャーキャピタルまたはビジネスエンジェルから10万Sドル以上の投資・出資を受けている、[2] 認定された国家知財局に登録された知的財産権を保有している、[3] 科学技術研究庁(A*STAR)傘下の研究機関と共同研究を実施している、[4] シンガポール政府が支援するインキュベーション施設にて申請時点で入居している、のいずれかの要件を満たさなければならなくなった。


7. ワークホリディ許可書(Work Holiday Pass)
外国の青年にシンガポールにて一定期間の就労を認めているワークホリディ・プログラムは、日本のほか、オーストラリア、フランス、ドイツ、香港、ニュージーランド、米国、英国の大学・大学院の在学生または卒業生に門戸が開かれている。
2012年12月1日よりワークホリディ許可書の申請資格要件は厳格化され、6カ月間有効なワークホリディ許可書の申請資格は、年齢が18~25歳で、イギリスの高等教育専門誌タイムス・ハイヤー・エデュケーションの公表するTHE世界大学ランキング、中国の上海交通大学が公表する世界大学学術ランキング、イギリスの大学評価機関クアクアレリ・シモンズ社が公表するQS世界大学ランキングにおいて、過去5年間200位以内に入っている大学の全日制在学生または卒業生が対象となる。短期就労のため、最低賃金の規定はない。
大学からの在学/卒業証明書とパスポート・コピーを添付して人材省に電子メールで申請すると、21日以内に仮労働許可書(In-Principle Approval Letter)が発行され、仮労働許可書の日付より3カ月以内にシンガポールに赴き許可書を取得しなければならない。


<その他>
1. 入出国管理
シンガポールを訪問する外国人の短期滞在パスの延長申請、就労、起業、出産などの目的で長期滞在パスの申請、留学生の学生パス申請、永住権の申請などは入出国管理局(ICA)が管理当局となる。


2. グローバル・インベスター・プログラム(GIP)
シンガポールで一定額以上の投資・事業活動を行うことを条件に、外国人投資家の永住権取得を容易にする投資奨励制度「グローバル・インベスター・プログラム(GIP)」が2004年に経済開発庁(EDB)と人材省(MOM)が共同で立ち上げたコンタクト・シンガポール(Contact Singapore)が所管となって導入された。シンガポールにおいて新規事業を立ち上げたり、投資を行ったりする外国人投資家を対象とした永住権取得のスキームで、十分な事業経歴と企業家としてのバックグラウンドがあること、および事業計画または投資計画があることが申請条件となっている。
本制度は導入当初、投資額の最低要件が100万Sドルであったが、2011年1月1日以降、最低要件が250万Sドルに引き上げられ、新規または既存の事業へ投資するか、あるいはGIPファンドというシンガポールの地場企業に投資するベンチャーファンドへ投資するかのオプションが与えられている。

現地人の雇用義務

現地人のみを雇用する義務はなく、シンガポール政府は特に高度な技術を有する熟練技能者や専門職である駐在者の雇用に関してリベラルな政策をとっている。しかし、労働許可証により就労する外国人労働者の雇用については雇用割当(上限)が課せられ、割り当て人数はかかる外国人労働者を雇用する企業の業種や当該企業における現地労働者の人数により決定される。これと同時に、シンガポール人高齢者の再雇用を法制化するとともに、政府はシンガポール人向けの研修を企業が実施することを奨励しており、企業は技能開発基金(Skills Development Fund)を通じて研修費用の補助を受けることができる。


1. 外国人労働者の雇用割当
外国人労働者の雇用割当について、製造業では全従業員数(EP保有者を除く)の60%(2012年7月1日以前は65%)まで、建設業・化学・石油精製業では全従業員数(EP保有者を除く)の87.5%まで、造船業では全従業員数(EP保有者を除く)の81.8%(2018年1月1日以降は77.8%)まで、サービス業では全従業員数(EP保有者を除く)の40%(2013年7月1日以前は45%)までとなっている。
また、Sパス所持者は全従業員数(EP保有者を除く)の20%(機械・建設・造船・プロセス業)、または15%(サービス業)までとなっている。
雇用割当の限度額は人材省のウェブサイトで試算できる。

業種別の雇用割当の限度率と、雇用税の一覧、および雇用税の引き上げスケジュールについては別添表参照。
「外国人雇用税」PDFファイル(108KB) 

業種別外国人労働者雇用割当:
http://www.mom.gov.sg/~/media/mom/documents/services-forms/passes/guide_on_comp_of_company_quota_balance.pdf?la=en外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

雇用割当の限度額の試算:
http://www.mom.gov.sg/passes-and-permits/work-permit-for-foreign-worker/foreign-worker-levy/calculate-foreign-worker-quota外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます


2. 高齢者再雇用の法制化
人材省は、2012年1月1日に高齢者再雇用制度を法制化し、従来の退職年齢法(Retirement Age Act)を定年・再雇用法(Retirement and Re-employment Act)に改正し、退職年齢法で定められた法定退職年齢である62歳を越えた後も、勤務続行が可能な場合、雇用者は65歳までの再雇用の提案を義務付けられている。政府は再雇用年齢を67歳まで引き上げる目標を掲げて、2015年1月1日以降、まず公務員の再雇用年齢の上限を67歳に引き上げている。政労使3者の協議会が2010年1月にまとめた高齢者再雇用の最終基本指針(ガイドライン)では、従業員が定年後も再雇用を望む場合に特別な手続きを取らなくても再雇用されること、雇用者には再雇用する社員に定年前と同じ条件を提示すること、法定定年の62歳を越えた従業員を再雇用できない企業に支払いを求める一時金「雇用支援手当(EAP)」について、最低金額を4,500Sドル、上限を1万Sドルとすることなどが明示されている。

政労使3者協議会による高齢者再雇用のガイドラインは以下参照。
http://www.mom.gov.sg/employment-practices/re-employment外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます


3. 技能開発基金(SDF)
シンガポール政府は1979年に技能開発基金(SDF)を立ち上げ、外国人労働者やパートタイム従業員を含む被雇用者の技能向上を目的に、労働者技能資格プログラム、顧客サービス向上プログラムなど各種研修コースを設けるほか、技能研修費用、研修中の賃金を基金から政府が最大で95%まで補助している。2008年10月以降、雇用主は各従業員の月給に応じたSDFへの一定の拠出が義務付けられるようになった。本制度の所管は人材省傘下の労働力開発庁(WDA)となっている。

技能開発基金に基づく政府助成比率は下記参照。
http://www.wda.gov.sg/content/wdawebsite/L102-ForEmployers/L223E-007EmployerBasedFund.html外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます


4. 外国人就労者の雇用を厳格化する新ルール
人材省はシンガポール人の雇用促進を目的とした「フェア・コンシダレーション・フレームワーク(Fair Consideration Framework)」のもと、専門技術職などの外国人就労者の雇用を厳格化する新ルールを発表した。2014年8月から実施された新ルールでは、外国人のみを採用対象者とした求人を行うことを回避し、シンガポール人にも公平に求人情報を公開し門戸を開くことを狙って、ホワイトカラー・専門技術職(EP相当)などの候補者を探す場合、企業は労働力開発局(WDA)が運営する無料求人情報ウェブサイト「Jobs Bank」にシンガポール人を対象にした求人広告(掲載すべき内容は、募集職種 応募締切日、スキル、学歴、経験、給与額の目安の6項目)を14日間以上出さなければならない。これは外国人の雇用を検討する前に、まずはシンガポール国民および永住権保持者に適任者がいないかを検討すべき、という理由に基づく政策である。ただし[1] 従業員25人以下の企業、[2] 月額固定給与が1万2,000Sドル以上の求人は対象外とされ、外国人採用者のEP取得申請前にこのプロセスを経る必要はない。
さらに、2015年10月1日から、Jobs Bankに掲載する求人情報には、月額給与額の公開が義務付けられる。月額給与額については、これまでは任意公開であったが、今後は公開がない求人に基づく就労ビザ申請は無効とされる。加えて、公開する給与額に幅を設ける場合は、最低給与額と最高給与額の差が大きすぎても就労ビザ申請は無効とされ、目安としては、最低給与額の1.5~2倍までに最高給与額が収まらなければならないとされている。

Job Bankの詳細は下記参照。
https://www.jobsbank.gov.sg/外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます


5. 賃金助成制度(Wage Credit Scheme:WCS)
2013年税制改正にて、生産性の向上により企業が獲得した利益を適切にシンガポール人従業員に還元することを目的に、政府による3年間の賃金助成制度が導入された。本制度の下、月額給与4,000Sドルまでのシンガポール人労働者について、2013年から2015年までの間、その昇給額の40%が政府から助成される。本制度は2015年度予算案において、2017年まで2年間延長され、政府は、最低50Sドルの月額賃金の増加を条件として、月額賃金総額が4,000Sドル以下であるシンガポール人従業員に対する賃金増加額に対し、20%(既存の40%からは減少)の補助を継続する。


6. 特別雇用クレジット(Special Employment Credit)
特別雇用クレジットは、雇用者による高齢のシンガポール人の自主的な雇用を促進するために、2011年度予算案において導入され、2016年12月31日まで、50歳以上のシンガポール市民を雇用する場合に、従業員の月額賃金(最大4,000Sドルまで)の8%まで政府助成を受けられるようになった。さらに、2015年1月1日から2015年12月31日までの時限措置として、50歳以上のシンガポール人に対する助成比率を月額賃金の8.5%までとし、65歳以上のシンガポール人に対する助成比率を11.5%までとすることが2015年度予算案で発表された。

特別雇用クレジットは下記参照。
https://www.sec.gov.sg/外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

その他

管轄官庁
人材省(MOM: Ministry of Manpower)が管轄


<管轄官庁>

人材省(Ministry of Manpower:MOM)
本部(Headquarters)
18 Havelock Road, Singapore 059764
Tel:+65-64385122
Fax:+65-65344840
URL:http://www.mom.gov.sg/外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

・人材省サービスセンター(MOM Services Centre)
労働許可証(Work Permit、Sパス)所持者の登録、カード発行・紛失、労使間紛争
1500 Bendemeer Road, Singapore 339946

・雇用許可書サービスセンター(Employment Pass Services Centre:EPSC)
雇用許可書(Employment Pass)所持者の登録、カード発行・更新
The Riverwalk, 20 Upper Circular Road, #04-01/02, Singapore 058416


入出国管理局(Immigration and Checkpoint Authority:ICA)
ICA Building, 10 Kallang Road, Singapore 208718
Tel:+65-63916100
Fax:+65-62980837
URL:http://www.ica.gov.sg/外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます



労働力開発庁(Workforce Development Agency:WDA)
1 Marina Boulevard, #16-01 One Marina Boulevard, Singapore 018989
Tel:+65-6883 5885
Fax:+65-6512 1111
URL:http://www.wda.gov.sg/外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます


コンタクト・シンガポール(Contact Singapore)
c/o Economic Development Board
250 North Bridge Road, #28-00 Raffles City Tower, Singapore 179101
Tel:+65-6508 3508
Fax:+65-6508 3535
URL:http://www.contactsingapore.sg/外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

関連情報

ご相談・お問い合わせ

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最寄りのジェトロ事務所にご連絡ください。

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