外国企業の会社設立手続き・必要書類

最終更新日:2016年10月14日

外国企業の会社設立手続き・必要書類

マレーシアにおける外国企業の進出形態は、主に下記の3種類である。
1. マレーシアの会社法(Companies Act, 1965)により設立された現地法人
2. 外国で設立された法人のマレーシア支店
3. 駐在員事務所・地域統括事務所

1. 管轄官庁
○ マレーシア会社登記所(Companies Commission of Malaysia:CCM外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
CCM Contact Centre:03-77214000
E-mail:enquiry@ssm.com.my

○ マレーシア投資開発庁(Malaysian Investment Development Authority:MIDA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます


2. 外国企業による現地法人設立手続き・必要書類
外国企業が会社を設立する場合は、株式有限責任会社(Company Limited by Shares)を選択するのが一般的である。したがって、ここでは株式有限責任会社の設立手続きを説明する。株式有限責任会社は、社名の後に「SDN. BHD.」を付ける。「SDN. BHD.」はマレー語のSendirian Berhadの略で、Private Company Limitedの意味である。

現地法人設立は、ネームサーチと呼ばれる社名の使用許可申請、および社名使用許可後の設立登記書の提出の手続きから成る。2013年5月16日以降、新会社設立については、オンラインでの手続きが義務付けられている。

最初から会社を設立するのに代わる方法として、既に設立されている休眠会社(シェルフ・カンパニー)を取得する方法も可能であるが、この場合には、会社名を変更後、社名変更の登記書に記載された日付より12カ月間、会社の公式書類(請求書、レターヘッド、名刺、看板など)に旧社名を新会社名と併記しなければならない。
また、休眠会社では、設立後何カ月か経っているものであれば、会計年度の決定(親会社の会計年度に合わせる等)と第1回目の株主総会の開催時期(設立後18カ月以内に開催する必要あり)とのタイミングに留意する必要がある。

(1) 会社名の使用許可申請(ネームサーチ)
会社設立に際し、まずはCCMに希望する会社名のネームサーチ(社名使用許可申請)を行い、許可を得る。ネームサーチには、ネームサーチ申請書(フォーム13A)を使用する。オンラインでの申請により半日から1日で結果を得ることができる。2016年9月時点、ハイフンやドットを入れた社名は認められていない。

社名使用の許可は、3カ月間有効である。この間にCCMに登記書類を提出し、設立登記を行う。期限後、同じ社名を保持する場合は、社名使用許可の再申請を行う。

(2) 書類の提出および会社設立
設立登記のために必要な書類は次のとおりである。

a. 会社定款(Memorandum and Articles of Association:M&A)
b. フォーム6(会社秘書役による法定宣誓書)‐ 第一会社秘書役が、会社法に基づき設立手続きを完了した旨を述べたもの。
c. フォーム48A(取締役および発起人による法定宣誓書)‐ 設立以前に、取締役および発起人が債務未返済の破産者ではなく、特定の不法行為による有罪判決を受けたことがないこと、および取締役としての役目を務めることに同意する取締役・発起人による法定宣誓書
上記の設立登記書類、フォーム13Aおよび社名許可書を登記料と共にCCMに提出すれば、1~2日で設立登記書(フォーム9)が発行される。登記料は授権資本に応じ、下表のとおり。

授権資本金(リンギ) 登記料(リンギ)
40万以下 1,000
40万超~50万以下 3,000
50万超~100万以下 5,000
100万超~500万以下 8,000
500万超~1,000万以下 10,000
1,000万超~2,500万以下 20,000
2,500万超~5,000万以下 40,000
5,000万超~1億以下 50,000

1億超

70,000

(3) 設立後の義務

設立後1カ月以内に、会社法で規定されているフォームをCCMに登記する。

<設立後1カ月以内に登記すべきフォーム>
a. フォーム24‐株式の割当てに関する申告書
b. フォーム44‐登記事務所住所の通知
c. フォーム49‐取締役、経営者、会社秘書役の名簿

上記フォームの内容を取締役会で確認・決議し、届出を行う。取締役会は、書面決議でも可能である。第1回取締役会での主な決議事項は下記のとおりである。これらの議題がすべてではなく、また届出が必要な事項以外の事項、例えば監査人の任命や会計年度の決定については後日決議してもよい。

<主な決議事項>
a. 会社設立登記の完了および設立登記書受領
b. 会社定款がCCMに提出され、会社の定款として採用確認
c. 最初の取締役2人の確認
d. 登記住所の決定
e. 会社秘書役の選任
f. 会社印章の採用
g. 発起人の株式に関し、株主名簿への記載と株券の発行を行うことの確認
h. 取引銀行、小切手署名者、口座の種類などの決定
i. 外部監査人の選任
j. 会計年度の決定

(4) 設立後第1回目の株主総会の開催
マレーシアの会社は、設立の日から18カ月以内、または会計年度末の6カ月以内のどちらか早いほうに、最初の年次総会を開催することが求められる。


3. 外国企業によるマレーシアの支店登記手続き・必要書類
支店の登記は、マレーシア会社法に基づき、CCMに対して行う。支店は、外国企業の代わりに書類および通知を受理する権限を有する居住者であるエージェントを所定フォームにより選任しなければならない。エージェントは、会社法により外国企業に課せられているすべての事項に対して報告する義務があり、裁判所がエージェントに責任がないと判断した場合を除いて、会社法上の違反に関し、外国企業に課せられるすべての刑罰について責任を負う。
なお、「流通取引・サービスへの外国資本参入に関するガイドライン」(MDTCCガイドライン)では、卸・小売業における支店開設が認められていない。現状、一般には建設工事等の短期プロジェクト案件を除いて、支店設立は政府からの認可が難しくなっている。

支店登記の手続きは、次のとおり。
(1) 支店名の使用許可申請
登記される外国企業の社名について、CCMの許可を得る必要がある。必要書類の提出から1~2日で使用の可否について回答が得られる。

(2) 書類の提出
CCMへの登記に必要な書類は次のとおり。
a. 本社の登記簿謄本および定款(英訳し、公証人の認証を受けたもの)
b. 取締役リスト
c. エージェント選任に関する宣誓書およびエージェント選任書
d. エージェントによる法定宣誓書
e. 登記料
現地法人設立と同一の登記料のレートが本社授権資本金額に対し適用される。登記料については、上記「2. 外国企業による現地法人設立手続き・必要書類」の登記料の表を参照されたい。
すべての書類を整え、CCMに提出すれば、1~2日で外国企業の登記証書(フォーム83)が発行され、登記が完了する。

(3) 登記後の義務
登記後1カ月以内に、フォーム44(登記事務所住所の通知)をCCMに提出する。
支店は、現地法人と同様、会計監査、税務申告を行い、会社法(CA)の規定に従わなければならない。
支店の義務には次のようなものがある。
・本社の年次株主総会後、1カ月以内にCCMに年次報告書を提出する。
・本社および支店の監査報告書を併せて、年次株主総会後2カ月以内にCCMに提出する。
・本社の授権資本、取締役の変更等、登記内容に変更があれば、変更後1カ月以内にCCMに届出を行う。

なお、2016年4月、新会社法案(Companies Bill 2015)が国会を通過した。施行は国王の承認後となるが、2016年9月現在、施行時期は未定である。

新会社法案:"Companies Bill 2015外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます"

4. 外国企業による駐在員事務所・地域事務所設立手続き・必要書類
駐在員事務所(Representative Office)・地域事務所(Regional Office)は、MIDAへ所定フォームに次の書類などを添付し申請を行う。
(1) 直近2年分の会計報告書(英文)
(2) 申請会社の登記簿謄本(英訳し、公証人の認証を受けたもの)
(3) 会社案内、製品カタログなど(英文)
(4) 他の所轄官庁からの認可書(必要な場合)
駐在員を置く場合は、駐在員の次の書類も必要である。
(5) 英文卒業証書(True copyとして認証されたもの)
(6) 英文履歴書
(7) パスポートコピー(True copyとして認証されたもの)

MIDA:フォームおよびガイドライン "FORMS AND GUIDELINES外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます"

書類提出から認可取得までの所要期間は約2カ月である。通常の認可期間は2~3年であり、延長も場合により可能である。主として将来の工場建設の事前調査、その他マレーシアにとって有益と認められる活動を目的とした非営利活動に制限されている。
駐在員事務所・地域事務所の主な認可条件は、次のとおり。
(1) 活動内容は、マレーシアにおける投資や原材料・部品調達に関する情報収集、事業企画、研究開発、関係会社間のコーディネート、および本社への報告とし、直接商取引に結びつくような営業活動を行ってはならない。
(2) 認可期間の駐在員の就労には出入国管理局から、正式に雇用パスを得る必要がある。
(3) 独立した事務所を構え、事務所設置後14日以内に住所をMIDA宛通知する。
(4) 「駐在員事務所」または「地域事務所」であることを明示した看板の掲示をする。
(5) 毎年活動報告書をMIDAに提出する。

加えて、2016年2月時点、事務所で年間30万リンギ以上の費用支出が求められている。

駐在員事務所の駐在員は、通常の個人所得税の対象となるが、地域事務所の駐在員に関しては、税制上優遇され、マレーシア滞在日数に該当する課税所得についてのみ課税される。

金融機関の駐在員事務所設立の申請は、マレーシア中央銀行に対して行う。

マレーシア中央銀行(Bank Negara Malaysia外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます):
外資系金融機関の設立・運営のガイドライン "Establishment and Operations of Representative Offices in Malaysia"  (315KB)

駐在員事務所申請フォーム "Application Form for Establishment of Representative Office in Malaysia"  
(233KB)

駐在員就労枠申請フォーム "Application Form for Appointment or Reappointment of Chief Representative"  (157KB)

観光関連サービス・事業に関する駐在員事務所設立の申請は、観光・文化省に対して行う。
観光・文化省(Ministry of Tourism and Culture Malaysia外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

外国企業の会社清算手続き・必要書類

その他

特になし

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