1. サイトトップ
  2. 国・地域別に見る
  3. アジア
  4. マレーシア
  5. 外国人就業規制・在留許可、現地人の雇用

外国人就業規制・在留許可、現地人の雇用

最終更新日:2017年09月29日

外国人就業規制

あらゆる職種やレベルにおいてマレーシア人が訓練され、雇用されるようにするのが、マレーシア政府の方針である。しかし、訓練を受けたマレーシア人が不足している職種には、外国人の雇用が認められる。

関連法

外国人の就労査証については、出入国管理法(Immigration Act 1959/63)で定められている。

関係機関

在留許可

マレーシアにおける就労ビザには、駐在員のための長期滞在・就労のための雇用パス(Employment Pass)、および機械設置や研修などの短期就労のためのプロフェッショナル・ビジット・パス(Professional Visit Pass)などがある。

外国人の就労枠(Key Post永久ポスト/Time Post期限付きポスト)の取得

MIDAでは、製造業や国際調達センター(IPC)/地域流通センター(RDC)/経営統括本部(OHQ)のステータスを有する会社について、外国人就労枠(Key Post永久ポスト/Time Post 3~5年の期限付きポスト、申請により10年までの延長も可)の申請を受け付けている。

また、マルチメディア開発公社(MDeC)では、マルチメディア・スーパー・コリドー(MSC)ステータスの企業については、必要に応じて外国人駐在員を認めるとしている。
なお、前述の外国人就労枠の認可を得ていない販社やサービス会社は、次に述べる雇用パス取得の手続きに従う。

就労査証(就労ビザ)

就労を目的とする滞在には、短期でも就労ビザの取得が必要である。就労ビザは、雇用パスとプロフェッショナル・ビジット・パス、外国人労働者(ワーカー)に対するワークパーミットなどが主なものである。これらの申請は、入国管理局に対して行う。

雇用パス(Employment Pass

通常、マレーシアの雇用主(マレーシアで法人化された子会社、マレーシアで登記された外国企業の支店、マレーシアの駐在員事務所)に雇用される管理職・専門職の外国人に発給される。

2015年7月より、内務省は外国人への雇用パスの発給について、最低月額給与をベースに3つのカテゴリーに大別しているが、2017年4月1日付けでカテゴリーの再分類についての発表があり、2017年9月1日より施行されている。

雇用パスのカテゴリーの詳細
カテゴリー 最低月額給与 雇用期間 家族帯同の可否 メイド雇用の可否 更新
カテゴリーⅠ 10,000リンギ以上 5年まで 更新時に考慮される
カテゴリーⅡ 5,000~9,999リンギ 2年まで 更新時に考慮される
カテゴリーⅢ 3,000~4,999リンギ 1年以下 不可 不可 更新は最高2回まで
主な取得要件
  1. 最低払込資本金(2017年9月時点)
    資本構成 払込資本金
    100%ローカル資本(マレーシア) 25万リンギ
    ローカルと外資の合弁(外資30%以上) 35万リンギ
    100%外国資本 50万リンギ
    流通・サービス取引を行う外資51%以上の会社およびレストラン 100万リンギ
    国内取引・協同組合・消費者省(MDTCC)の管轄下に新たに入った他の法令で規定されていないサブセクター(The sub sectors on unregulated services)においてサービス取引を行う外資51%以上の会社 100万リンギ

    出所:入国管理局の外国人サービス部門(Expatriate Service Division:ESD)
    ESDオンライン・ガイドブック "ESD Online Guidebook V3.1 2017PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(3.40MB)"

  2. 最低月額給与

    カテゴリーⅢの雇用パスを申請する会社は、最低月額給与5,000リンギの要件を免除する旨の認可を内務省から受けた後、初めてカテゴリーⅢの申請が可能になる。

  3. 駐在員・知的労働者の場合の要件

    2017年9月現在、年齢制限はないとしながらも、申請ポストにふさわしい資格・経験が必要とされており、履歴書については、以前より詳しいものが求められている。資格・経験の要件は、次のとおり。

    1. 大卒以上で、かつ3年以上のrelevant fieldを経験していること。
    2. Diploma(短大卒業資格)保持者なら、5年以上のrelevant fieldを経験していること。
    3. 職業訓練校などの技術系証書などの取得者なら、7年以上のrelevant fieldを経験していること。
  4. 株主個人が雇用パスを申請する場合の要件
    1. 申請会社の株式の30%以上を保有していること。
    2. CCM(会社登記所)に登記されている取締役であり、かつ会社での重要な役職に就いていること。
  5. その他

    雇用期間は、給与額や役職によって、1年から5年までの間で決まる。雇用パスの発給を受けるためには、申請者のパスポートの有効期間が、少なくとも12カ月間なければならない。また、雇用パスの更新には、申請会社が発行した給与明細、および個人所得税の納付証明が必要である。

申請の手続き

2014年4月よりオンラインでの申請が導入され、雇用パスの申請に関しては、新規でも延長でもオンラインでの申請が必須となった。まずオンラインにより、入国管理局の外国人サービス部門(Expatriate Service Division:ESD)に会社を登録し、登録完了後、申請者の雇用パス申請を、同様にオンラインで行う。
会社登録申請の際には、プロジェクション(雇用パス申請予定枠数)の申請も行うが、2017年9月現在、プロジェクション申請人数については、雇用パスの申請を予定する申請者の詳細(氏名、パスポート番号、役職名、給与額、職務内容)を記載したレターを提出することとなっているため、多めの申請ができず、赴任予定の駐在員が予め特定されている必要がある。プロジェクションについては、年内の追加申請も可能であるが、残数があっても翌年には持ち越せないため、毎年申請を行う必要がある。また申請者の詳細については、会社登録申請時の初回のみ提出が求められ、次回以降は現在のところ不要である。
申請手続きの詳細については、次のガイドブックを参照。

ESDオンラインガイドブック "ESD Online Guidebook V3.1 2017PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(3.40MB)"

カテゴリーⅠ、Ⅱ、Ⅲの雇用パス申請者については、2016年8月1日より、マレーシア入国時に入国管理局のカウンターでビザ発給認可書を提示することとなった。入国の際、入国管理局のカウンターで認可書を提示すると、通常は30日の滞在許可が得られるので、その間に雇用パスの発給を行う。つまり、雇用パスの申請はマレーシア国外にいるうちに行い、雇用パスの発給を受けるためには、認可書を入手した後、マレーシアに入国しなければならない。雇用パス申請中に既にマレーシアに滞在している場合、認可が下りた後一旦出国し、再入国する必要がある。また2017年9月現在、雇用パスの発給手続きに要する期間は、3営業日となっている。

MIDAより就労枠の認可を得ている場合、雇用パスの発給申請は、2017年9月現在、入国管理局窓口へ提出する。マルチメディア・スーパー・コリドー(Multimedia Super Corridor:MSC)ステータスを持たない会社を含む、ICT企業による雇用パスの申請は、Multimedia Development Corporation(MDeC)のeXpats Service Centreにオンラインで行う。
ただし、後述のプロフェッショナル・ビジット・パス申請については、ICT企業も外国人サービス部門(Expatriate Service Division:ESD)に会社をオンライン登録して申請する必要がある。

eXpats Servisce Center:雇用パス申請手続き

レジデンス・パス(Residence Pass

国家重要経済分野に貢献する優秀な外国人の人材を誘致することを目的として、2011年4月から導入されたパスで、Talent Corporation Malaysia Bhd外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますのウェブサイトを通じて申請する。申請資格条件などの詳細についても、同ウェブサイトを参照。レジデンス・パスの主な特典は、次のとおり。

  1. マレーシアにおいて、最長で10年間の就労・滞在が可能。
  2. パスを更新しないままで、就労先を変更することが可能。
  3. 配偶者および18歳未満の同伴家族も当該パスの申請が可能であり、配偶者も雇用パスの取得なしに就労可能。
  4. 18歳以上の同伴家族、両親、義理の両親も、5年間の滞在ビザ(Social Visit Pass)申請が可能。

プロフェッショナル・ビジット・パス(Professional Visit Pass

マレーシア国外の会社に籍を置いたままマレーシア国内で短期就労を行う外国人に発給されるビザで、2014年10月1日よりオンライン申請が導入された。申請する会社は、まず入国管理局のESDに、オンラインで会社を登録する必要がある。

本パスの発給を申請する会社は、申請理由などを記載したカバーレターおよびマレーシア国内の保証人の保証書を添え、パス申請者のマレーシアでの活動予定表を提出する。本パスは、契約内容や目的等に応じて最長1年まで認められるが、2017年9月現在、本パス取得者の家族の帯同は認められていない。また企業研修生については、6カ月までの認可となっていて延長は認められていない。

2016年8月1日より、プロフェッショナル・ビジット・パス申請者も、雇用パス申請者と同様、マレーシア入国の際に入国管理局のカウンターで認可書を提示することとなった。入国の際、入国管理局のカウンターで認可書を提示すると14日の滞在許可が得られ、この間にプロフェッショナル・ビジット・パスの発給申請を行う。申請手続き詳細については、前述のESDオンライン・ガイドブックを参照。申請から発給までに要する期間は、2017年9月現在、3営業日となっている。

雇用パスを取得している駐在員の配偶者・子供の滞在ビザ(Dependent Pass)および就労許可(Permission to Work

マレーシアにおける雇用パスを取得した駐在員に帯同する家族は、滞在ビザ(ディペンデント・パス)の発給を受けることが可能となる。このパスの有効期間は、駐在員の雇用パスの有効期間と一致する。
学童の就学には、ディペンデント・パスに加え、就学許可(Study Approval)の取得が必要となる。なお2017年9月現在、ディペンデント・パスを保持したまま、就労許可の取得が必要。

マレーシア人の外国人配偶者の就労許可

マレーシア人の配偶者である外国人が、配偶者として1年以上の長期滞在ビザを取得した上で就労する場合、就労許可を取得できる。長期滞在ビザは、最長5年の期間で許可が得られる。外国人配偶者の場合、年齢、給与の最低限度の基準は適用されず、職位についても制限がない点が、雇用パスの認可基準と異なる。

半熟練または非熟練外国人労働者

  1. 外国人労働者の雇用

    マレーシア政府は、「マレーシア人の雇用第一(Malaysians First)」という政策を掲げ、マレーシア人の雇用確保を方針としている。外国人労働者の雇用が認められるセクターおよび外国人労働者の送出が認められる国は限定される。

    また、外国人労働者には、年次雇用税が課せられる。2016年3月、年次雇用税の引き上げが発表された。外国人労働者に課せられる年次雇用税については、次のPDFを参照。

    ジェトロ:外国人労働者に課せられる年次雇用税PDFファイル(139KB)

    外国人労働者の新規受け入れについては、2016年2月に家政婦を除いて全面的に凍結するとの発表があり、外国人労働者の新規雇用は一時凍結されていたが、2016年7月以降、サービスセクターおよび農業セクターを除いて新規雇用可能となった。また、2017年9月現在、ほとんどのセクターで新規雇用が可能となっている。新規雇用可能なセクターについては、内務省のウェブページを参照。

    新規雇用可能なセクターのリスト "Approved Sectors外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます"

    外国人労働者の雇用・送出が認められる国については、次のPDFを参照。

    ジェトロ:外国人労働者の雇用が認められている業種及び外国人労働者の送出が認められている国PDFファイル(94KB)

  2. 外国人労働者のワークパーミット

    外国人労働者のワークパーミット取得手続きは、次のとおりである。

    1. 外国人労働者を雇用しようとする会社は、まず人的資源省の労働力局およびJobMalaysiaという求人・求職のマッチングサイトに登録の上、求人を行う。マレーシア人の労働者が得られなかった場合、外国人労働者を雇用してもよいとする確認書を労働力局から取得する。
    2. 次に、内務省に必要人数、送出国等の申請を行い、認可され、雇用税を支払った後、外国人労働者雇用の認可書を得る。
    3. 会社は、外国人労働者の採用決定後、当該外国人労働者の雇用および雇用に関する書類について、送出国の大使館の認証を得る。
    4. 入国管理局に当該外国人労働者の照会ビザ(Visa with reference:VDR)およびワークパーミットを申請する。2015年6月よりVDRの申請は外国人労働者集中管理システム(FWCMS)を通してオンラインで行うこととなっている。窓口での申請は2015年7月1日をもって終了。

      外国人労働者集中管理システム "Foreign Workers Centralized Management System:FWCMS外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます"

      また、ワークパーミットの申請は、2017年2月1日より、次のリンクよりオンラインで行うこととなっている。

    5. 前記d.の認可後、入国のため、外国人労働者送出国のマレーシア大使館・領事館で照会ビザを取得する。
    6. 外国人労働者の入国の際には、申請会社の人事担当者・取締役が入国管理局で入国手続きを取る。入国手続きは、外国人労働者が入国後24時間以内に行わなければならない。通常30日の滞在パスが発給される。この間に、会社は当該労働者の健康診断を行い、健康上適格という診断を得た上で、ワークパーミットのエンドース申請を行う。ワークパーミットの認可期間は1年である。毎年更新を行い、通常3年間認められる。
    7. 2011年4月1日より、10年までの延長が認められることとなった。

現地人の雇用義務

マレーシア政府は、マレーシア社会の民族構成比を反映した従業員構成となるよう、すべての企業に対して努力するよう求めている。

あらゆる職種において、マレーシア人が訓練を受けて雇用されること、そして企業内の従業員構成がマレーシア社会の民族構成比を反映していることが、マレーシア政府の希望である。1955年雇用法(Employment Act 1955)では、外国人労働者の雇用を目的とするマレーシア人従業員の雇用契約解除が禁止されている。また従業員を削減する場合は、マレーシア人従業員を解雇する前に、同程度の能力を有する外国人労働者を解雇することを要請している。

雇用法は、西マレーシアにおける雇用に関するすべての事項を規定し、(公務員および国家機関に雇用される者を例外として)雇用主と雇用契約を結んでいる、または雇用契約に基づいて就労する者で、1カ月の賃金が2,000リンギを超えない者を対象としている。雇用法はまた、(1カ月の賃金が2,000リンギを超える、超えないにかかわらず)肉体労働に従事するすべての従業員、および機械のオペレーター(ドライバーを含む)を対象としている。その他のすべての労働者は、雇用契約書およびコモンローに規定される。コモンローは、従業員および雇用主に所定の基本的な義務を課しているが、このような従業員の雇用条件については、従業員と雇用主間の同意に委ねられている。

2020年までに「高所得国」に移行することを目指すマレーシアでは、2013年1月1日より、2012年最低賃金令(Minimum Wages Order 2012)が施行された。最低賃金は、半島マレーシアで月額900リンギ、サバ、サラワク、ラブアンでは同800リンギであったが、2012年最低賃金令に代わって、2016年7月1日より施行された2016年最低賃金令(Minimum Wages Order 2016)では、それぞれ月額1,000リンギ、同920リンギに引き上げられた。

また、2013年7月1日より、2012年最低退職年齢法(Minimum Retirement Age Act 2012)が施行され、60歳定年制が法的に民間企業に導入された。これに伴い、従業員積立年金制度(Employees Provident Fund:EPF)の拠出についても、60歳の定年までの継続が義務付けられた。

なお、2012年に改正された雇用法ではセクシャルハラスメントに関する規定が導入され、2012年4月1日より施行されている。

2012年改正雇用法 "EMPLOYMENT (AMENDMENT) ACT 2012PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(391KB)"

その他

特になし

ご相談・お問い合わせ

現地日系企業の皆様

最寄りのジェトロ事務所にご連絡ください。

  1. サイトトップ
  2. 国・地域別に見る
  3. アジア
  4. マレーシア
  5. 外国人就業規制・在留許可、現地人の雇用

マイリスト マイリスト一覧を開く マイリストに追加する

閉じる

マイリスト
マイリスト機能を使ってみませんか?
ジェトロ・ウェブサイトのお好きなページをブックマークできる機能です。
ブックマークするにはお好きなページで+ボタンを押してください。