外国人就業規制・在留許可、現地人の雇用

最終更新日:2026年01月15日

外国人就業規制

外国人の就業を制限する職種はなく、あらゆる分野での就業が可能である。

就労を目的としてスリランカに入国を希望する外国人は、以下のリストのいずれかに該当する必要がある。

  • 国が承認した事業でその働きが必要とされるプロジェクト専門家およびBOIの事業で雇用される外国人
  • 銀行に雇用される個人およびその扶養家族
  • ボランティアもしくはNGOの職員
  • スリランカにある外交機関・組織・プロジェクトで雇用されている者
  • 民間企業の従業員およびその扶養家族

現地従業員同様、外国人従業員はスリランカの税制に従い所得税を支払う義務がある。

在留許可

外国人がスリランカ国内で投資や就労をしようとする場合、在留ビザ(レジデンス・ビザ)の取得が必要である。

非スリランカ人もしくは外国人は、前述の雇用区分においてスリランカで就労、もしくは投資のために在留ビザを申請することができる。スリランカの在留ビザを取得しようとする場合には、在外スリランカ外交機関が、出入国管理局長の同意を得て発行した入国ビザを取得してスリランカに入国する必要がある。この入国ビザの取得の際には、在留ビザの取得を希望している旨を伝え、必要な書類を提出すること。
スリランカ出入国管理局は、在留ビザの取得が可能な就労区分と、就労および投資のための在留ビザの取得に必要な書類を以下のように定めている。なお、旅行者向けのビザが雇用・投資を目的とする在留ビザとみなされることはない。

  • スリランカ出入国管理局ウェブサイト(在留ビザ)"Residence Visa外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます"

就労のための在留許可

  1. スリランカ政府が承認した事業において必要なサービスを提供する事業専門家および扶養家族の必要書類は以下のとおりである。
    1. 事業事務所からのリクエストレター
    2. 管轄省または対外援助局からの推薦書
    3. 事業合意書
    4. 申請者のパスポートの写真入りページの写し
    5. パスポート
  2. スリランカBOI事業にて雇用される外国人および扶養家族
    在留ビザの申請書類は以下のとおりである。
    1. BOI証書
    2. 所属企業・機関からのリクエストレター
    3. BOI契約書
    4. 会社登録証
    5. 会社の取締役会の詳細
    6. 会社の定款
    7. BOIからの推薦状
    8. 申請人のパスポートの写真入りページのコピー
    9. 健康診断証明書
    10. パスポート
  3. 銀行に雇用される個人およびその扶養家族
    1. 銀行からのリクエストレター
    2. スリランカ中央銀行からの推薦状
    3. 申請人のパスポートの写真入りページのコピー
  4. ボランティアもしくはNGO/国際NGOの職員
    ボランティアもしくはNGO職員には以下の2種類があり、それぞれの在留ビザのための申請書類は以下のとおりである。
    1. NGO職員
      1. 所属組織からのリクエストレター
      2. 国防省の承認とNGO事務局(NGO Secretariat)からの推薦状
      3. 国防省が発行した就労許可書(必要な場合)
      4. スリランカと該当する国の間で署名された合意書または了解覚書(MOU)の写し(真正な写しである旨の認証を受けること)
      5. 申請人のパスポートの写真入りページのコピー
      6. 健康診断証明書
      7. パスポート
    2. 国際NGOに所属する個人
      1. 所属組織からのリクエストレター
      2. 関連省、外務・海外雇用・観光省/対外援助局からの推薦状(国防省を通じて入手)
      3. 国防省による労働許可(必要な場合)
      4. スリランカと該当する国の間で署名された合意書または了解覚書(MOU)の写し(真正な写しである旨の認証を受けること)
      5. 申請人のパスポートの写真入りページのコピー
      6. 健康診断証明書
      7. パスポート
  5. 民間企業の従業員とその扶養家族
    1. 会社・機関からのリクエストレター
    2. 会社登録証
    3. 会社の取締役会の詳細
    4. 会社の定款
    5. 管轄省からの推薦状
    6. 申請人のパスポートの写真入りページのコピー
    7. 健康診断証明書
    8. パスポート
  6. スリランカにある外交機関に所属する外交官・官吏とその扶養家族
    1. 外務省からの推薦状
    2. 申請人のパスポートの写真入りページのコピー
    3. パスポート
  7. ポートシティ委員会

投資家のための長期ビザ

スリランカは、外国人の国内投資を促進するため、スリランカでの投資を希望する者および同国で事業活動に従事する者に投資家ビザプログラムを提供している。投資家ビザは、個人が投資を管理しながらスリランカに入国し居住することを許可している。このビザの主目的は、情報技術や観光業など様々な分野における外国投資を促進することであり、外国籍者と、主たる申請者の配偶者および扶養家族が対象となる。

  1. 最低投資額
    1. 10万米ドル:5年ビザの場合。
    2. 20万米ドル:10年ビザの場合。
  2. 資金移動メカニズム
    1. 申請者は、スリランカの認可商業銀行のいずれかで、対内投資口座(IIA)およびビザプログラム外貨口座(VPFCA)を開設すること。
    2. 資金はIIAの貸方へ振り込まれること。申請者は、スリランカ国外に維持する口座、またはスリランカ国内の認可商業銀行(LCB)のオフショア銀行業務で維持する口座からの資金を利用できる。申請者が既にIIAに預金残高を有する場合、当該資金を許可された投資に充当できる。
    3. その後、申請者はVPFCAを通じて当該資金を投資できる。
  3. 許可される投資
    1. 2017年法律第12号「外国為替法」の規定に基づき発行された2021年規則第2号に規定される「除外事項」および「制限事項」に従い、2007年法律第7号「会社法」(改正を含む)に基づきスリランカで法人化された会社が発行する議決権付株式への投資。当該「除外事項」および「制限事項」はガイドライン別添Ⅰに規定される。申請者の投資額は当該会社の議決権付株式資本の10%を下回ってはならない。
    2. 2007年法律第7号「会社法」(改正を含む)に基づき登録された海外企業として、スリランカ国内に事業所を開設・運営すること。ただし、外国為替法の規定に基づき発行された2021年規則第2号に定める条件に従うものとする。当該条件はガイドラインの付属書Ⅱに規定されている。
    3. 次の機関が発行する、最低満期期間5年以上のスリランカルピーおよび指定外国通貨建て債務証券への投資。
      1. スリランカ政府およびスリランカ政府傘下の機関
      2. スリランカ中央銀行
    4. スリランカの認可商業銀行(LCB)におけるスリランカルピーまたは指定外国通貨建ての定期預金。
    5. スリランカのその他の成文法に従う不動産の取得。
  4. 提出が必要な書類
    1. 必要事項を記入済みのビザ申請書
    2. 申請者による依頼状
    3. パスポートの写し(少なくとも6カ月以上有効なもの)
    4. 最近6カ月以内に撮影されたパスポート用写真2枚
    5. 投資計画書
    6. 婚姻証明書(配偶者の場合)
    7. 出生証明書(扶養家族の場合)
    8. 正式に記入済みのセキュリティークリアランス申請書
    9. 健康診断書
    10. 申請者の本国または居住国発行の警察証明書(発行後3カ月以内)
    11. LCB発行の確認書(以下の情報の記載必須)
      1. 申請者氏名
      2. 口座番号
      3. 口座区分:VPFCAであること
      4. 当該日付時点の残高

BOIによるビザ推薦

BOI法16条および17条で承認された事業では、投資家・株主分野および外国人従業員分野のビザ取得の支援が得られる。これらの分野でスリランカに入国できるのは、役員、管理職、技術者、熟練労働者のカテゴリーである。加えて、メガプロジェクトおよび高い評価の投資案件については、BOIから、技術労働者の期間限定のビザ取得の支援が得られる。投資家は入国ビザもしくはビジネスビザを使用してスリランカに入国しなければならず、駐在員はBOIの推薦を受けた入国ビザを使用してスリランカに入国しなければならない。スリランカに到着した後、BOIの推薦を受け、到着日から1カ月以内に入国ビザを在留ビザに変更する必要がある。入国ビザの期間(1カ月)内に出国する場合、同国ビザを居住ビザに変更する規定はないため、再度スリランカへの入国ビザを取得する必要がある。

BOIは、デジタル化されたペーパーレス構造を通じて、ビザ推薦システムを出入国管理局と連携させた。企業は、契約書または承認レターに記載された条件を遵守するよう求められる。

第17条に基づき承認された事業契約の締結後、企業に対してビザ便宜供与が提供される。第16条に基づく企業へのビザ便宜供与は、承認レターの発行後、所定の基準を満たすことを条件に提供される。

在留ビザの取得にあたっては次の事柄が考慮される。

  1. 観光ビザでスリランカに入国した外国人はいかなる場合でも在留ビザを取得できない。
  2. 会社登録の前に必要に応じてBOIから複数回入国ビジネスビザ取得の推薦を受けることができるのは、株主と投資家のみである。
  3. 複数回入国ビジネスビザ取得の推薦を受けることができるのは、投資家・株主・取締役のみであり、その期間は1年間である(推薦の際は会社登録局様式1と様式20が参照される)。
  4. 在留ビザを持つ外国人が、グループ会社や関連会社以外の会社間を転職することはできない。転職の場合は、一旦スリランカから出国し、新しい勤務先の身分で入国ビザを取得し再入国すること。
  5. スリランカ国外にいる時に在留ビザが失効した場合、ビザの延長はできない。その場合は、前述のとおり入国ビザの取得による入国と、入国後の在留ビザの申請手続きをすること。
  6. 扶養家族のビザ取得は、投資家およびディレクターの区分の者について考慮される。しかし、BOIは企業の外国人幹部の扶養家族について、これを適宜考慮することができる。
  7. 扶養家族のビザは最低6カ月のものが付与される。
  8. 18歳以上の扶養家族のビザは推薦されない。しかし、BOI法17条の基に契約された企業の投資家および幹部に関しては、場合によっては、21歳までの扶養家族にビザ取得を推薦できる。
  9. 扶養家族のビザは就労ビザに変更できない。
  10. 扶養家族ビザ所有者は、スリランカ国内で就労する権利を持たない。

外国人労働者は、その職位に必要な資格と経験を備えた18~60歳の者とし、年齢が60歳を超える場合については、特別な場合のみ考慮される。次の表は、プロジェクト区分ごとのビザの種類と有効期間を示す。

ビザの種類 17条事業 16条事業
入国ビザ 1カ月 1カ月
在留ビザ 1年 1年
投資家/株主の在留ビザの延長 2年 1年
従業員および扶養家族の在留ビザの延長 1年 1年
投資家/株主/取締役の複数回入国ビジネスビザ 1年 1年
一時ビザ 3カ月 3カ月
ETA(オンラインビザ)で渡航した投資家向け特別在留ビザ(例:元スリランカ人・スリランカ生まれの子供) 1年 1年

表に記載のビザは以下の手順に従って申請すること。

ビザ申請手続き

企業または申請者は、適切な時期(少なくとも1カ月前)に、ビザ申請書と認証済必要書類をBOIのビザ課もしくは輸出加工区に提出する。

  1. 必要書類
    企業は、BOIのオンラインビザシステムに登録し、正式な署名と連絡先に関する認証情報を取得するとともに、以下に示す認証を付した必要書類を提出すること。
    1. 担当のBOIの部課長もしくは輸出加工区長に宛てた企業の責任者発行の正式なカバーレター。雇用を正当化する説明を付すこと。
    2. 投資ビザ推薦のため、会社秘書役が認証した株式証明書および会社登記所(ROC)に提出した様式06の写し
    3. オンラインで承認された正式の署名と会社の承認が付されたビザ申請書原本3通(認証は、ビザ制度の企業登録に従うこと)
    4. 当該ビザ申請および申請番号にかかる有効なパスポートの関連ページのコピー(情報ページとビザページ)
    5. ビザの必要性を記した会社発行の推薦状
    6. 従業員の資格(学歴、専門分野、経験)・専門・職位を示す証明書
    7. 履歴書、その他必要情報、資格・経験の証明、採用通知書、婚姻証明書/出生証明書(扶養家族の場合)(入国ビザ用のみ)
  2. システムに登録する際、各企業にパスワードが付与される。
  3. 外国人の定員数は事前の承認が必要であり、ビザ推薦のリクエストはその定員数内であること。
  4. 申請はオンラインで行うこと。
  5. 必要な書類の電子ファイルは、ビザ申請期限日の少なくとも2カ月前までに、各管轄区域の担当官/事業担当官宛に電子メールで送付すること。
特別専門職に必要な認可
  • すべての観光事業にはスリランカ観光開発局(SLTDA)ライセンスの取得が必要。
    スリランカ観光開発局ウェブサイト(Sri Lanka Tourism Development Authority外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
  • 技術者はスリランカ技術評議会(ECSL)の事前承認を取得すること。
    スリランカ技術評議会ウェブサイト(Engineering Council Sri Lanka外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
  • 医師はスリランカ医療評議会(SLMC)への登録を取得すること。
    スリランカ医療評議会ウェブサイト(Sri Lanka Medical Council外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
  • パイロットはスリランカ民間航空局(CAA)の承認が必要。
    スリランカ民間航空局ウェブサイト(Civil Aviation Authority of Sri Lanka外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

ビザ申請推薦手続き

  1. BOI担当官が申請を審査し、国防省に審査依頼(最低10~15日)。
  2. 審査完了後、BOIが企業に推薦書を発行。
  3. BOI承認書を受領後、企業はBOI推薦書および関連書類を添えて入国管理局(Department of Immigration and Emigration外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)に提出し、ビザを取得することができる。

各審査段階で、システムから企業へ自動メール通知が送られる。オンライン状況確認機能もシステムに搭載されている。

ビザ料金

ビザ料金は次表のとおり。

ビザ料金(単位:米ドル、申請者当たり)
ビザの種類/年数 1年 2年 3年 4年 5年
長期居住ビザ:投資家、BOI企業の駐在代表--投資家カテゴリー(投資家/駐在代表/扶養家族) 140 275 550 825 1,100
長期居住ビザ:BOI企業の経営幹部(幹部職員および扶養家族) 165 275 550 825 1,100
商用マルチビザ(投資家および経営幹部の商用による訪問) 275
長期居住ビザのカテゴリーに該当しないその他の投資家/株主/代表者/扶養家族 140 275
長期滞在ビザの経営幹部カテゴリーに該当しないその他の従業員 165

注:支払いは米ドルまたはルピー相当額+付加価値税(VAT)

ビザの取り消し

企業は、従業員の雇用契約が終了した場合、または従業員が退職した場合、従業員のビザの取り消しについて書面でBOI/出入国管理局に通知する。これを受け、BOIはシステム上の情報を更新し、出入国管理局および関係当局・省庁にその旨が通知される。

ビザの失効

ビザ有効期限満了の2カ月前に、通知メールが自動的に送信される。企業はビザが満了する前に更新する責任を負う。企業がビザ満了前に更新または延長を行わなかった場合、当該外国人労働者のスリランカにおける滞在超過について、企業は責任を負う。

BOI事業以外の事業に従事する外国人のビザ発行推薦状の発行

BOI事業以外の事業に従事する外国人は、該当する省庁から推薦状を得ることで滞在ビザを申請できる。例えば貿易省傘下の商務局は、連絡事務所、支社、外国企業、その他関連省庁の管轄外の商業ベンチャーに勤務する有能な駐在員、コンサルタント、専門家とその家族に対し、輸出入貿易への貢献、技術移転、生産性向上など、スリランカ国民経済への貢献度を評価のうえ、新規申請と更新の滞在ビザの推薦状を発行している。審査においては証拠書類と活動目的の適切性が考慮される。推薦状は商務局の審査により発行され、居住ビザの期間は1年以内となる。
推薦状発行の申請は、「居住ビザ申請フォーム」および「別添Aチェックリスト」に記載の書類(いずれも「ガイドラインおよび審査基準」から入手可能)を、当該の駐在員が到着する3週間前までに、企業・団体から商務局長に提出する必要がある。

滞在ビザを更新する場合は、現在のビザの有効期限が切れる少なくとも1カ月前までに手続きを開始する必要がある。2019年8月1日以降は、警察報告書(新規申請の場合:申請者の本国の外務省および申請者の本国におけるスリランカ大使館の証明を付したもの、延長の場合:申請者のスリランカにおける居住地を管轄する警察署)およびスリランカ人取締役が署名した当該会社からの保証書(社内にスリランカ人取締役がいない場合は、外国人取締役が署名したもの)も提出する必要がある。

商務局ウェブサイト:

  • 申請先:
    Director General of Commerce
    Department of Commerce,
    No.492, 2 nd Floor, L.H.P. Building, R.A. De Mel Mawatha, Colombo 03, Sri Lanka
    E-mail:fortrade@doc.gov.lk
    商務局ウェブサイト(Department of Commerce外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
  • 申請料:
    申請者本人:17,250ルピー
    扶養家族:大人1人当たり17,250ルピー
    16歳未満の子供:1人当たり8,050ルピー

健康診断

すべての在留ビザ申請者は、在留ビザ(新規/更新)申請書を出入国管理局に提出する前に、保健省による健康診断(HPP)を受ける必要がある。

  • スリランカ保健省ウェブサイト(健康診断オンライン予約)“Health Protection Plan外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

以下の該当者は、当該診断が免除されるとともに、無料で取得することも可能である。

  1. 外交旅券を有する職員とその家族
  2. 外務省管轄の国際機関(国連機関、ICRCなど)に所属する職員とその家族
  3. USAID、KOICA、JICA、US Peace Corpsなどの組織に所属する者
  4. スリランカ政府の招聘により、政府省庁・機関・プロジェクトに所属する個人
  5. 政府間プロジェクトでコンサルタントとして雇用されている人
  6. 投資家、取締役、上級管理職レベルの駐在員およびその扶養家族を含む、「投資家カテゴリー」の居住ビザ申請者
  7. 大統領奨学金制度の海外留学生(HPPに含まれる疾患について、政府病院からの診断書を提出する必要がある)

セキュリティークリアランス

元スリランカビザ保持者を除き、他のすべての居住ビザ保持者は、当局の必要に応じ、ビザ保持者の本国/居住国から警察証明書を入手し提出するよう求められる場合がある。

現地人の雇用義務

外国人投資家に、現地人を雇用する特段の義務はない。

スリランカの労働法はBOI企業を含むすべての企業に適用される。BOIは、労働管理協調と労使関係の調和を促進するため、労使関係部を通じて管轄下の企業の雇用者と従業員に助言と指導を行なっている。すべての企業は、効率と生産性を上げるため、健康的で調和のとれた労使関係環境を保つ必要がある。

全国最低賃金

全国最低月額賃金は3万ルピーに、全国最低日額賃金は1,200ルピーに引き上げられ、2025年4月1日から施行された。2025年3月31日時点の予算救済手当に基づく手当は、前記賃金の一部として組み込まれた。2025年法律第11号「労働者向け全国最低賃金法(改正)」により導入された主な改正点は以下のとおり。

  1. 2025年4月1日から2025年12月31日までの期間:
    全国最低月額賃金:2万7,000ルピー(9,500ルピーの増額)
    全国最低日額賃金:1,080ルピー(380ルピーの増額)
  2. 2026年1月1日以降:
    全国最低月額賃金:3万ルピー(さらに3,000ルピーの増額)
    全国最低日額賃金:1,200ルピー(さらに120ルピーの増額)

休暇および休日

1954年法律第19号「店舗・事務所従業員法」に基づき、従業員は以下の休暇および休日を取得する権利を有する。

  1. 週休:週1日(終日)+週1日(半日)(当該週の労働時間が28時間以上の場合)
  2. ポヤ・デー:満月のポヤ・デーは休日(他の休日と重複する場合、追加休暇なし)
  3. 公休日:年間最大9日(休日法に基づき大臣が指定)

年次有給休暇

  • 雇用1年目:年次休暇の権利なし。
  • 2年目以降:初年度の開始時期により付与日数が異なる(1月1日~3月31日:14日、4月1日~6月30日:10日、7月1日~9月30日:7日、10月1日~12月31日:4日)。
  • 3年目以降:年間14日(うち連続7日以上)。

特別休暇

病気・私用による年間最大7日。

産前産後休暇

産前産後休暇条例の適用対象となる女性従業員は、生存児の出産につき12週間の休暇を、分娩前2週間、分娩後10週間として取得可。死産の場合、女性従業員は6週間の産前産後休暇を、出産前2週間、出産後4週間として取得できる。
「店舗・事務所従業員(雇用及び報酬に関する規制)法」の対象となる女性従業員は、生児出産の場合、84営業日の産前産後休暇を取得できる。これは分娩の14日前から取得可能であり、分娩後70日間まで取得できる。死産の場合、女性従業員は42日間の産前産後休暇を取得する権利を有する。これは分娩の14日前から取得可能であり、分娩後28日間まで取得できる。
これらの法令に基づく母子保護に関するその他の救済措置として、1日2回の授乳休憩などが設けられている。

従業員積立基金(EPF)

従業員積立基金(EPF)は、1958年法律第15号「EPF法」に基づき設立され、現在スリランカ最大の社会保障制度である。EPF法では、従業員は月額総収入の最低8%を基金に拠出することが義務付けられており、雇用主は最低12%の拠出が義務付けられている。この合計20%の拠出金は、従業員の退職資金を構築するために設計されている。

従業員信託基金(ETF)

従業員信託基金は、1980年法律第46号「ETF法」に基づき1981年3月1日に設立された。同基金は従業員信託基金委員会によって管理されている。公的・民間セクター機関の全従業員がETF法の適用対象となり、これには、臨時・短期・契約・出来高払いベースで雇用される者、および報酬を受け取る見習い・研修生(年齢問わず)が含まれる。雇用主は、各従業員の月間総所得の3%を拠出する義務を負う。

時間外労働

時間外労働の賃金率は(月給÷240)×1.5で計算される。

女性の雇用に関する規制

「女性、青少年及び児童の雇用を規制する法律」に基づき、産業事業に雇用されるすべての女性は、以下の2Aに基づく条件を満たす場合に限り、夜間を通じて労働することが認められる。

2A:

  1. (a) 女性の意思に反して夜間労働を強制してはならない。
  2. (b) 雇用主は、午後10時以降の夜間労働に女性を雇用する前に、労働委員の書面による認可を得なければならない。
  3. (c) 午前6時から午後6時までの時間帯に雇用された女性は、いかなる日においても午後10時以降の労働に従事させてはならない。
  4. (d) 夜間労働に従事するすべての女性は、通常賃金の1.5倍以上の賃金を受け取らなければならない。
  5. (e) 夜間労働に従事する女性労働者の福祉を監督するため、女性監督官を任命しなければならない。
  6. (f) 夜間労働に従事するすべての女性労働者に対し、雇用主は休憩室と軽食を提供しなければならない。
  7. (g) いずれの月においても、女性を夜勤に10日を超えて雇用してはならない。

2B:
2Aの規定は、次に掲げる場合には適用しない。

  1. (a) 管理職または技術職の責任ある地位にある女性
  2. (b) 保健・福祉サービスに従事する女性で、通常は肉体労働に従事しない女性

第34条(1) この法律において、女性の雇用に関する「夜間」とは、午後10時から午前5時までの時間帯を含む、少なくとも11時間連続する時間をいう。

店舗・事務所従業員法に基づき、店舗および事務所における女性の労働には以下の条件が適用される。

  1. 10.(1) 16歳に達していない者は、店舗または事務所の業務において、またはその業務に関連して雇用してはならない。
  2. 10.(2) 16歳に達した者であって、以下に該当する者は、いかなる日においても午前6時前または午後6時以降に、店舗または事務所の業務に従事させてはならない。
    1. (a) 男性である場合、18歳に達していない者、または18歳に達している者
    2. (b) 女性である者
      ただし、次の各号のいずれかに該当する場合はこの限りではない。
      1. (i) 18歳に達した女性は、午後6時から午後10時までの時間帯、またはその一部において、ホテルまたはレストランの業務に従事させることができる。
      2. (ii) 18歳に達した女性は、宿泊施設における所定の業務について、午前6時前または午後6時以降の業務に従事させることができる。
      3. (iii) 18歳に達した女性は、午後6時から午後8時までの時間帯、またはその一部において、店舗または事務所の業務に従事させることができる。
      4. (iv) 16歳に達した男性は、午後6時から午後10時までの時間帯、またはその一部において、ホテル、レストラン、娯楽施設の業務に従事させることができる。
      5. (v) 18歳に達した女性は、情報技術およびナレッジプロセスアウトソーシングまたはビジネスプロセスアウトソーシングに基づく事業を行う機関、または海外に所在する機関のバックオフィスにおける管理・会計または関連業務に従事する機関において、午前6時前または午後6時以降の業務に従事させることができる。

1942年法律第45号「工場条例」に基づき、工場における女性の労働には以下の条件が適用される。

  1. 25. 女性または若年者は、原動機または伝動機械が作動中の間、そのいずれの部分も清掃してはならず、また、当該機械または隣接する機械のいずれかの可動部分による負傷の危険に晒されるおそれがある場合、いかなる機械の部分も清掃してはならない。
  2. 67. (c) 女性または若年労働者は、食事または休息のための少なくとも30分の休憩を挟むことなく、4時間半を超える連続した勤務に従事させてはならない。ただし、通常の昼間労働者については、午前11時から午後1時の間に1回の休憩を開始することが認められ、かつ、勤務時間中に10分以上の休憩が認められる場合、当該勤務時間は5時間まで延長することができる。
  3. 68. (1) 本編の労働時間および雇用期間に関する規定にかかわらず、工場における業務の繁忙に対処するため、16歳以上18歳未満の女性および若年者を時間外労働に従事させることができる。 ただし、女性の時間外労働は、いかなる暦月にも合計60時間を超えてはならず、16歳以上18歳未満の若年者の時間外労働は、当該暦月における当該若年者の労働時間の合計が50時間を超えてはならない。
  4. 68. (2) 女性または若年者の時間外労働は、次の条件に従わなければならない。
    1. (a) 女性または若年者の合計労働時間(時間外労働を含む)は、食事および休憩のための休憩時間を除き、週60時間を超えてはならない。
    2. (b) 女性または若年労働者の就業時間は、いずれの日においても12時間を超えてはならず、若年労働者の場合、本編で定める就業開始および終了時刻の範囲を超えてはならない。

退職金の支払い

スリランカにおいて退職金の受給資格を得るには、従業員は同一雇用主のもとで少なくとも5年間の継続勤務を完了している必要がある。また、雇用主は退職日の前12カ月間に15人以上の従業員を雇用していることも条件となる。退職金は、勤務年数1年ごとに半月分の給与として計算される。計算式は以下のとおり。

(最終受給月収額/2)× 勤務完了年数

計算には満年のみが対象となり、未満年数や追加月数は含まれない。

労働関連法規は以下のウェブサイトで閲覧可能。

その他

特になし。