知的財産情報(知財関連法律改正の動き) 【法案提出】知的財産基本法の一部改正法律案(議案番号2220148)

2026年07月24日

議案番号:2220148
◇改正の理由及び主な内容
公職社会において清廉性と責任性の向上が求められ、行政環境の複雑性が増大していることに伴い、監査の死角を解消し、急増する監査需要に能動的に対応するため、知識財産処に必要な人員2名(6級2名)を増員する内容として、「知識財産処及びその所属機関の職制」が改正 (大統領令第36514号、2026年7月21日公布・施行)されたことに伴い、変更される事項を反映しようとするものである。
<知識財産処提供>
提案日:2026年7月24日
提案者:パク・ヨンガプ議員、他13人

提案理由及び主要内容

最近、世界各国における技術革新競争が本格化する中、米国、中国、シンガポールなどの海外諸国は、人工知能(AI)、半導体、自動運転車、バイオなどの先端産業分野において、特許・著作権・技術事業化・国際紛争解決の機能を連携させた知的財産エコシステムを構築することで、技術覇権争いに対応している。
 
韓国においても「政府組織法」の改正を通じて、従来の特許庁を次官級機関である知識財産処に昇格させ、国家知識財産政策の統合的な推進基盤を整備したが、依然として知的財産関連の機能が省庁ごとに分散しており、特許などの優れた技術成果に比べ、事業化・投資・国際紛争への対応能力が十分ではないという指摘がなされている。
 そこで、国家知識財産委員会の機能と権限を強化し、委員会の事務機構を知識財産処所属の常設組織として再編するとともに、知的財産クラスターの指定及び支援の根拠を設け、韓国を知的財産産業・事業化の中心国として育成しようとするものである(案第25条の2から第25条の5までの新設など)。

法律第   号
知的財産基本法の一部改正法律案

知的財産基本法の一部を次のように改正する。
第3条に第6号を次のように新設する。
 6. 「知的財産クラスター」とは、知的財産の創出・保護及び活用を促進し、知的財産サービス 産業を育成するため、知的財産関連の公的機関、知的財産関連の教育機関、知的財産サー ビス産業関連の企業ならびにその他大統領令で定める者(以下「知的財産関連機関」という)を相互に連携させて形成する地域として、第25条の2第1項に基づき指定された区域をいう。
第6条第1項中の「調整し」を「議決し」とし、同条第2項第1号中の「変更に」を「変更、第25条の2に基づく知的財産クラスターの指定及び解除などに」とする。
第7条第4項から第7項までをそれぞれ第5項から第8項までとし、同条に第4項を次のように新設する。
  ④ 委員会の効率的な運営及び支援のため、幹事1名を置くものとし、幹事は知識財産処長とする。 第8条第3項に第3号の2を次のように新設する。
3の2. 知的財産クラスターの造成及び基盤施設の拡充等に関する事項
第10条第1項中の「推進状況を」を「推進状況、知的財産クラスターの運営状況及び成果を」とし、同条第2項中の「推進を」を「推進及び知的財産クラスターの造成・運営を」とし、同条第4項中の 「推進状況を」を「推進状況、知的財産クラスターの運営状況及び成果を」とする。
第11条第1項中、「委員会に」を「知識財産処に」とし、「置くことができる」を「置く」とする。 第25条の2から第25条の5までをそれぞれ次のように新設する。
第25条の2(知的財産クラスターの指定・解除)① 知識財産処長は、知的財産の創出・保護及び活用の促進ならびに知的財産サービス産業の育成などを支援するための地域を、知的財産クラスターとして指定することができる。この場合、管轄の市・道知事の意見を聴取し、関係中央行政機関の長と協議した後、委員会の審議を経なければならない。
  ② 知識財産処長が第1項に基づき知的財産クラスターを指定した場合は、大統領令で定めるところにより、その内容を官報に告示し、遅滞なく管轄の市・道知事に通知しなければならない。この場合、通知を受けた市・道知事は、その内容を14日以上、住民が閲覧できるようにしなければならない。
   ③ 知識財産処長は、次の各号のいずれかに該当する場合、知的財産クラスターの指定の全部または一部を取り消すことができる。
   1. 知的財産クラスターの指定目的を達成できないと予想される場合
   2. 第1号に準ずる事由として大統領令で定める事由がある場合
   ④ その他、知的財産クラスターの指定・取り消しに必要な事項は、大統領令で定める。
第25条の3(知的財産クラスター基本計画の策定) ① 知識財産処長は、知的財産クラスターの体系的な造成及び発展のために、次の各号に掲げる事項を含む知的財産クラスター基本計画(以下、本条において「基本計画」という)を策定しなければならない。
  1. 知的財産クラスター造成の基本目標及び中長期的な発展の方向性
  2. 知的財産クラスターの指定・運営・解除等の基本方針
  3. 知的財産クラスターに参加する知的財産関連機関の能力強化・専門化、相互連携活動の支援
  4. その他、知的財産クラスターの形成及び発展のために必要な事項
  ② 知識財産処長は、基本計画を策定しようとする場合、市・道知事の意見を聴取し、関係中央行政機関の長と協議した後、委員会の審議を経なければならない。
  ③ 知識財産処長は、知的財産及び知的財産サービス産業に関連する国内外の動向や状況の変化などにより必要と認める場合には、基本計画を変更することができる。
  ④ 基本計画の変更については、第2項を準用する。ただし、大統領令で定める軽微な事項を変更する場合は、この限りではない。
  ⑤ その他、知的財産クラスターの基本計画の策定などに必要な細目は、大統領令で定める。
 第25条の4(知的財産クラスターの造成・運営等の支援) ① 国及び地方自治体は、知的財産クラスターの円滑な造成・運営及び知的財産サービス産業の育成のため、知的財産クラスターに入居した知的財産関連機関とその支援施設の能力強化・特化及び集積化に努めなければならず、これに必要な行政的・財政的支援を行わなければならない。
  ② 国及び地方自治体は、知的財産関連機関に対し、「租税特例制限法」、「地方税特例制限法」等の関連税法で定めるところにより、租税を減免することができる。
  ③ 国及び地方自治体は、知的財産関連機関及び事業施行者に対し、関係法律で定めるところにより、次の各号の負担金を減免し、又は賦課しないことができる。
  1. 「開発利益還収に関する法律」に基づく開発負担金
  2. 「農地法」第38条に基づく農地保全負担金
  3. 「山地管理法」第19条に基づく代替山林資源造成費
  4. 「自然環境保全法」第46条に基づく生態系保全負担金
  5. 「大都市圏広域交通管理に関する特別法」に基づく広域交通施設負担金
  6. 「環境改善費用負担法」に基づく環境改善負担金
  7. その他、知的財産クラスター造成事業と直接関連する負担金であって、大統領令で定めるもの
  ④ 国及び地方自治体は、「国有財産法」、「公有財産及び物品管理法」、その他の法令の  規定にかかわらず、知的財産関連機関に対し、国有・公有財産を随意契約により使用許可または貸与することができ、その使用料または貸与料を大統領令または地方自治体の条例で定めるところにより減免することができる。
  ⑤ 知的財産関連機関に対しては、「国有財産法」第18条第1項・第35条第1項・第46条第1項及び「公有財産及び物品管理法」第13条・第21条第1項・第31条第1項の規定にかかわらず、国有・公有財産の賃貸期間を50年以内とすることができ、また、恒久的な施設を建設させることができる。この場合、当該施設の種類などを考慮し、賃貸期間が終了する際に、その施設を国または地方自治体に寄贈するか、原状回復して返還するという条件を付すことができる。
  ⑥ 第1項から第5項までの規定に基づく行政的・財政的支援、租税及び負担金の減免、国有・公有財産の減免・賃貸などの対象、手続き及び方法などについて必要な事項は、大統領令で定める。
第25条の5 (知的財産クラスター専担機関の指定等)① 知識財産処長は、知的財産クラスターの造成・運営及び知的財産関連機関に対する支援事業を効率的に推進するため、知的財産関連業務を行う機関・法人または団体のうち、大統領令で定める要件を満たす者を、知的財産クラスター専担機関(以下「専担機関」という)として指定することができる。
  ② 国及び地方自治体は、専担機関の運営及び業務遂行に必要な費用の全部又は一部を、予算の範囲内で支援することができる。
  ③ 専担機関の業務、指定要件、指定手続、指定の取消し、運営、指導・監督及び支援などに必要な事項は、大統領令で定める。
第40条中の「人は」を「人、調停仲裁院の役員及び職員は」とする。

附    則

この法律は、公布の日から起算して6か月を経過した日から施行する。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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