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外国企業の会社設立手続き・必要書類

最終更新日:2017年12月18日

外国企業の会社設立手続き・必要書類

現地法人および支店の設立手続きについて。

※参考※
ジェトロ:韓国進出ガイドブック(2014年3月)

現地法人の設立手続き

各種資料を韓国語で作成し、関連部署に提出する必要がある。なお、外国人投資の最低投資金額は1億ウォン。

手続き 関連部署 処理期間
外国人投資申告 受託機関(外国為替銀行またはKOTRA) 即時
現法設立登記 裁判所(法院管轄登記所) 2~3日
事業者登録 設立会社住所地の管轄税務署 最長5日
外国人投資企業登録 受託機関(外国為替銀行またはKOTRA) 即時

提出資料

外国人投資申告
  1. 株式などの取得または拠出方式による外国人投資申告書2部(代理申告時の委任状を含む)
  2. 外国投資家の国籍証明書
  3. 役員選任契約書、役員選任(派遣)報告書(取締役会、株主総会議事録など)。ただし投資比率10%未満の場合は除外される。
  4. 譲受人間の特殊関係者如何を確認できる書類(既存株式の取得時、投資家が複数人の場合)
  5. 株式取得を証明する書類(法第5条第2項に該当する合併などによる株式取得時)
  6. 非営利法人拠出を証明する書類など。
外国人投資企業登録
  1. 外国人投資企業登録申請書1部
  2. 外国人投資企業の法人登記簿謄本および事業者登録証の写し
  3. 送金人(投資家)が確認できる外国為替買入証明書または外貨預け証明書の写し
  4. 株主[組合員、拠出人]名簿(法人印鑑捺印、原本対照済み)、または株式代金譲受渡証憑書類など
設立登記
    1. 韓国内で必要な書類
      1. 株式会社設立登記申請書
      2. 定款(資本金10億ウォン以上である場合には、公証を受けたもの)
      3. 株式の引受を証明する書面
      4. 株式申込書(募集設立の場合)
      5. 株式発行事項同意書
      6. 創立総会招集期間短縮同意書(期間を短縮する場合)
      7. 創立総会議事録または発起人会議事録の公証を受けたもの(資本金が10億ウォン以上の時は公証を受けたもの)
      8. 取締役会議事録(公証義務は前項と同一)
      9. 株金払込保管証明書または残高証明書
      10. 取締役・監査役または監査委員会の調査報告書
      11. 財産引渡証(現物出資の場合)
      12. 公証人の変態設立事項報告書
      13. 公認された鑑定人の鑑定書
      14. 検査人調査報告書謄本
      15. 外国人投資申告済証
      16. 役員就任承諾書
        • 内国人の場合:印鑑捺印後、印鑑証明書、住民登録謄本を添付する。
        • 外国人の場合:署名の公証を受けた原本、パスポートの写しを添付する。
      17. 印鑑申告書(署名の公証をうけたもの)
      18. 住民登録謄本(住所証明書)
      19. 翻訳文(役員の就任承諾書などの必須書面が外国語で作成された場合)
      20. 登録税領収済み確認書(本店所在地区庁の税務課から告知書を発給)
      21. 最高裁判所収入証紙
      22. 委任状(代理人が申請する場合)
      23. 法人印鑑
      24. 法人印鑑カード発給申請書(設立登記後)など

      ※ただし、k、l、m、nについては、現物出資などの変態設立事項がある場合に必要とされる。
      またp、q、rについては、アポスティーユ(公印確認)認証が原則。ただし、アポスティーユ協約が締結されていない国の国籍保有者である場合は、当該国における公証を受けた後、同地の韓国領事館による公証が必要となる。

    2. 法人投資家が海外で準備しなければならない書類
      1. 投資家である法人の法人登記簿謄本
      2. 設立される法人の法人印鑑申告書
      3. 設立される法人で就任が予定される役員全員の就任承諾書に印鑑捺印した後、印鑑証明書を添付する。
      4. 住民登録抄本または住民票を就任承諾書に添付する。
      5. 外国人投資申告業務などを委任する場合には、委任状に法人印鑑を捺印し、法人印鑑証明書を添付する。
      6. すべての外国人のパスポートの写し
事業者登録
        1. 事業者登録申請書
        2. 法人の場合:株主または出資者明細書、定款の写し、法人登記簿謄本
        3. 賃貸借契約書の写し(事業場を賃借した場合)
        4. 外国人投資申告書の写し、外国為替買入証明書(または外貨預け証明書)の写し
        5. 代表者の外国人登録証、またはパスポートの写し
        6. 資金出所明細書(金地金の卸・小売、家庭用および車輌用燃料関連業種、再生用材料、収集および販売業、課税遊興場所を営んでいる者)など。

支店および駐在員事務所の設立手続き

各種資料を韓国語で作成し、関連部署に提出する必要がある。駐在員事務所の場合は、登記の手続きは必要ない。登記手続きに代理人を使用する場合には、設置手続き代行の手数料が必要となる。

手続き 関連部署 処理期間
支店設置申告 外国為替銀行 1日
支店設立登記 裁判所(法院管轄登記所) 2~3日
事業者登録 税務署 最長5日

提出資料

支社設置申告
        1. 外国企業の国内支社設置申告書
        2. 国内支社長の任命状
        3. 本店である外国法人の名称・所在地、および営為する主な業務の内容証憑書類(写しの場合には本社所在地の公証が必要)
        4. 他の法令の規定により当該設置に関する許可などを要する場合には、その事実に関する証憑書類の写し
        5. 本社の定款
        6. 韓国に支店または連絡事務所を置くという内容、および韓国代表を選任するという内容を含む取締役会議事録
        7. 国内で営もうとする業務の内容、および業務範囲に関する明細書
        8. 支社設置業務を支社長以外の人物に委任する場合は、委任状(本社所在地の公証が必要)
支社設置登記
        1. 外国企業の国内支社設置申告書
        2. 本店である外国法人の名称・所在地、および営為する主な業務の内容証憑書類(写しの場合には本社所在地の公証が必要)
        3. 他の法令の規定により当該設置に関する許可などを要する場合には、その事実の証憑書類の写し
        4. 本社の定款
        5. 韓国に支店または連絡事務所を置くという内容、および韓国代表を選任するという内容を含む取締役会議事録
        6. 国内で営もうとする業務の内容、および業務範囲に関する明細書
        7. 支社設置業務を他人に委任する場合は、委任状(本社所在地の公証が必要)
        8. 外国会社の韓国営業所代表者の印鑑登録申請書(代表者の法律行為の便宜上のもので、任意的な事項)
        9. 支店代表の就任承諾書、書面公証、住所地証明

なお、これらの書類は、いずれも外国会社の本国管轄官庁の認証を受けなければならない。
現地法人および支店が営もうとする事業が、関係法律上、許認可・申告・登録を必要とする場合は、各関係法律上の許認可などを受けた後でないと事業を営むことができない。

外国企業の会社清算手続き・必要書類

現地法人の清算手続き:商法上の手続き、労働法上の手続き、税法上の手続き、外国人投資促進法上の手続き。
支店の閉鎖手続き:業務の流れ、手続き。
連絡事務所の閉鎖手続き:業務の流れ、手続き。

現地法人の清算手続き

商法上の手続き

清算しようとする法人は、商法による解散決議株主総会、解散の開始および解散登記、清算人の選任および清算人登記、現存事務の終結、会社債権者に対する催告、債権申告および債務履行、残余財産の分配、清算終結承認のための株主総会、清算終結登記などの手続きを行わなければならない。

  1. 解散決議株主総会

    会社が解散を希望する場合は、株主総会の特別決議により解散ができる。決議要件は、出席した株主の議決権の3分の2以上と発行済株式総数の3分の1以上を獲得することである(商法第518条)。

    株式会社の解散要因としては、株主総会の解散決議のほか、存立期間の満了をはじめとする定款で定められた事由の発生、合併と破産、会社の分割または分割合併、裁判所の解散命令、少数株主(発行済株式総数の100分の10以上)の請求による裁判所からの解散判決などがある(商法第517条、第520条)。

  2. 解散の開始および解散登記

    会社が解散した際には、破産の場合を除き、取締役は株主に対して遅滞なくその旨の通知をしなければならない(商法第521条)。また合併と破産の場合を除き、解散事由が発生した日から本店所在地では2週間以内、支店所在地では3週間以内に解散登記をしなければならない(商法第521条の2)。

    会社が解散決議をし、事実上清算事務を終結したとしても、解散登記をしなければ第三者に対して会社の消滅手続きの開始を主張することができない。解散登記の際には、解散する旨とその事由、および日付を登記しなければならず、定款で定められた事由の発生による解散登記の申請時には、その事由の発生を証明する書面を添付しなければならない。

  3. 清算人の選任および清算人登記
    会社が解散した際には、合併・分割・分割合併または破産の場合を除き、取締役が法定清算人となる。しかし定款または株主総会決議により、取締役以外の者を清算人と定めることもできる(商法第531条)。また裁判所が清算人を選任した場合を除き、株主総会の普通決議をもっていつでも清算人を解任することができ、清算人の選任と解任は登記をしなければならない(商法第539条、第542条)。
  4. 現存事務の終結

    現存事務の終結は、会社がこれまで遂行してきたすべての業務を終結させ、すべての資産と負債を整理する作業であるため、多くの時間と実務上の困難を要する。
    現存事務の終結手続きのうち、特に留意すべき事項は次のとおりである。

    1. 売上債権(売掛金および受取手形)
      取引先別の売上債権残高明細を早急に作成し、取引先別に売上債権を回収する必要がある。
      なお、売上債権を整理する方法には次の方法が考えられる。
      1. 銀行のファクタリングを利用する方法
      2. 銀行で会社所有の手形を割引する方法
      3. 会社が費用などを支払う際、会社所有の受取手形を裏書きして譲渡する方法

      このうち、ⅱ、ⅲの場合は、会社が債権催告開示をした際に金融機関が異議を申し立てると、清算手続きが遅れる可能性がある。

    2. 棚卸資産

      会社を清算することになると税務調査の可能性があるため、過去の棚卸資産受払簿が正確に作成されているかをあらかじめ調査し、補完すべきところは補完しておかなければならない。
      その理由としては、第1に、実地棚卸の受払と棚卸資産受払簿の記載金額に差が生じている場合には、棚卸資産を個人が所有しているとみなされ、所得税が追徴される可能性があるためである。第2に、会社が過去に棚卸を廃棄したことがあった場合には、税法上の棚卸資産廃棄損失が認められる書類を備えていたか否かが重点的な税務調査対象になるためである。税法上で棚卸資産廃棄損失が認められるためには、次の3つの方法のうち1つを選択して書類を準備しなければならない。

      1. 取引先に棚卸資産を販売する方法(販売できる棚卸資産を分類して取引先に販売した後、領収証、取引明細書、税金計算書を受領しなければならない)
      2. 廃棄物処理会社に廃棄を依頼し、廃棄の際に廃棄処理リストの確認を受ける方法
      3. 棚卸資産を廃棄処分し、廃棄場面を写真で記録する方法
    3. 清算にかかる資金の見積の必要性
      清算される会社は、繰越欠損金が累積して資金不足に陥っている場合が多く、この場合、負債を完全弁済しなければ清算手続きの進行ができない。清算を進める前に負債額を見積り、弁済資金をあらかじめ用意する必要がある。
  5. 会社債権者に対する催告
    現存事務の終結以外に長期間を要する作業として、債権者への催告手続きがある。清算人は就任した日から2カ月以内に、債権者に対して一定期間内に債権を申告すること、およびその期間内に申告しない場合は清算から除外される旨を、定款に記載されている日刊新聞における公告で2回以上催告しなければならず、その期間は2カ月以上でなければならない。この手続きの遂行によって清算終結登記が可能となるため、新聞公告日が手続き上重要な意味を有することになる(商法第535条)。
  6. 債権申告および債務履行
    清算人は、認識している債権者については個別にその債権申告を催告しなければならず、たとえ債権者が申告しなくても清算対象から除外することはできない(商法第535条)。従って、債権の存在を催告前から主張していた債権者に対しては、債権の申告をしなかったという理由で清算から除外することはできない。
    なお清算人は、前記「5.会社債権者に対する催告」の債権申告期間内に弁済期が到来した債権であってもその弁済処理を行うことはできず、清算から除外された債権者は分配されていない残余財産からのみ弁済される(商法第536条、第537条)。
  7. 残余財産の分配
    残余財産は、数種の株式を発行した場合を除き、各株主の所有株式数の比率に応じて株主に分配されなければならない。ただし残余財産は、会社の債務を完済した後、または争いのある債務に対してはその弁済に必要な財産を留保した後、分配が可能となる(商法第538条、第542条)。
  8. 清算終結承認のための株主総会
    清算事務が終結した際には、清算人は遅滞なく決算報告書を作成し、これを株主総会に提出してその承認を得なければならない(商法第540条)。
  9. 清算終結登記
    清算人は、清算事務が終結して株主総会の承認が得られた日から、本店所在地では2週間以内、支店所在地では3週間以内に、清算終結登記をしなければならない(商法第542条)。しかし清算終結登記をしても、債権や債務が残っている場合には清算は終了しない。従って、すべての債権および債務を整理した後に清算業務に入る必要性があるため、すべての債権および債務金額の再確認は優先的に行わなければならない。
  10. 書類の保存義務
    会社の帳簿およびその他の営業と清算に関する重要な書類は清算終結登記日から10年間、伝票またはこれと類似した書類は5年間、本店所在地で保存しなければならない。保存方法に関しては、清算人およびその他のステークホルダーの請求により、裁判所が保存人と保存方法を定める(商法第541条)。

労働法上の手続き

清算による労働関係法上の手続きとしては、勤労者と使用者間の雇用関係の終了による退職金支払、賃金などの金品の清算、賃金債権の優先弁済などがある(勤労基準法第34条、第36条、第38条)。一方、清算の事由および手続きにより、労働法問題とは別に民事上の損害賠償問題が発生する可能性もある。

  1. 雇用関係の終了
    事業を清算する場合、使用者は勤労者との雇用関係を終了しなければならない。事業の不渡りによる清算の場合は勤労契約が自動的に消滅し、未払賃金がない場合には、労働法上何ら制限なく雇用関係が終了する。
    一方、事業主の任意的な判断による清算の場合、労働法上特別な関連規定はないが、使用者に帰責事由がある場合は民事上勤労契約違反による損害賠償請求の可能性があるため、勤労者には事前に十分な余裕をもって勤労契約の解約通知を行う必要がある。現行の勤労基準法によると、使用者が勤労者を解雇する際には、少なくとも30日前に解雇予告をしなければならず、予告しなかった場合には30日分以上の通常賃金を支払わなければならない。ここでいう通常賃金とは、勤労者に3カ月間支払われた賃金などの総額のうち、定期的・一括的に支払われた金額の総額である。
  2. 退職金の支払い
    退職する勤労者に対しては、「勤労者退職給与保障法」に基づき、退職金を支払わなければならない(勤労基準法第34条)。
    会社の退職金支払規程がない場合は、韓国の勤労基準法による最低退職金支払金額以上を、退職金として支払わなければならない。ここでいう最低退職金とは、退職直前の3カ月間の給与と賞与の平均額に勤続年数を掛けた金額である。
  3. 賃金などの金品の清算
    1.の雇用関係終了にあたり、使用者は雇用関係終了日から14日以内に、賃金や退職金など、雇用関係の下で勤労者に請求権がある一切の金品を支払わなければならない。特別な事情により事由発生日から14日以内に当該勤労者と合意した場合には、その期日を合意期間まで延長することができる。
  4. 賃金債権の優先弁済
    賃金および退職金は、使用者の総財産に対して質権または抵当権によって担保されている債権を除き、租税公課金その他の債権に優先して弁済されることになっている。
  5. 4大社会保険の処理

    4大社会保険(国民年金、国民健康保険、雇用保険、産業災害補償保険)に加入している場合は、事業終了日から14日以内に従業員に対して被保険者資格喪失申告をした後、事業場に対する保険関係消滅申告をしなければならない。すなわち、付加価値税法上の廃業申告後(後述の「税法上の手続き」の「2.付加価値税法上の手続き」を参照のこと)、所轄税務署が発給した廃業証明願を添付して、4大社会保険の消滅申告を行わなければならない。

    特に雇用保険と産業災害補償保険は、事業終了日までの賃金総額に対する保険料も精算しなければならない。

税法上の手続き

清算法人は、みなし事業年度に対する法人税と清算所得に対する法人税を申告納付しなければならない。また、廃業申告とともに事業者登録証を返納しなければならず、廃業日が属する課税期間の開始日から廃業日までの期間に対して、付加価値税を申告納付する義務がある。さらに、廃業申告などの税務申告をする場合、税務調査の可能性があるため、税務調査対策を事前に講ずる必要がある。

清算法人に対しては、法人税と付加価値税の納税義務があり、清算法人の株主に対しては、みなし配当所得に対する源泉徴収が適用される。また、清算人と残余財産の分配を受けた株主に対しては、第二次納税義務を負うことがある。

なお、法人税や付加価値税などの国税の還付を受けるためには、国税還付金譲渡の旨を税務署へ提出する必要がある。

  1. 法人税法上の手続き
    1. 解散および清算の際のみなし事業年度に対する法人税申告納付
      清算期間中に生ずる各事業年度の所得に対しては、みなし事業年度の終了日が属する月の末日から3カ月以内に、通常の事業活動に対する法人税を申告納付しなければならない。みなし事業年度とは、事業年度中に法人が解散する場合、その事業年度の開始日から法人の解散登記日まで、および解散登記日の翌日からその事業年度の終了日までをそれぞれ1事業年度とみなし、また事業年度中に清算が終了して残余財産価額が確定する場合には、その事業年度の開始日から残余財産価額の確定日までの期間を1事業年度とみなし、会社は各みなし事業年度に発生した収益に対して法人税を申告納付しなければならない(法人税法第8条、第60条)。
    2. 清算所得に対する法人税申告納付
      清算による残余財産の価額から、解散日すなわち解散登記日現在における払込資本金と剰余金の合計額、すなわち自己資本の総額を控除した金額が清算所得になる。同清算所得を課税標準として、清算所得に対する法人税を、残余財産価額の確定日が属した月の末日から3カ月以内に申告納付しなければならない(法人税法第79条、第84条)。
  2. 付加価値税法上の手続き
    1. 廃業申告
      付加価値税法によれば、廃業の場合、当該法人は廃業申告書とともに事業者登録証を返還しなければならない。その際、「廃業」は「事実上事業活動を中断する時点」を示し、以後、仕入付加価値税の還付ができなくなるので、廃業日は重要な意味を持つ(付加価値税法施行令第13条)。
    2. 付加価値税申告
      廃業の場合、廃業日が属する課税期間の開始日から廃業日までの課税期間に対し、廃業日が属した月の末日から25日以内に付加価値税を申告納付しなければならない(付加価値税法第5条第3項)。事業を廃止する際に残存する財貨(仕入税額が控除されない財貨は除く)は、付加価値税法上、自己への供給とみなされる(付加価値税法第10条第6項)ため、廃業時を供給時期にし、当該残存財貨の時価を課税標準として付加価値税を申告納付しなければならない。
  3. 国税還付金譲渡要求書の提出
    商法上の清算終結登記を完了した法人の場合、その法人格は消滅して実体もないため、国税(法人税、付加価値税など)の還付はできないと規定されている。ただし、清算終結登記の前に法人の譲受人を指定し、国税還付金に関する権利を譲渡する国税還付金譲渡要求書を税務署へ提出すると、国税還付金は指定された譲受人へ還付されることになる。
  4. 清算人および株主の第二次納税義務
    法人が清算する際に、法人が納付すべき国税などを納付せずに残余財産を分配または引き渡した場合、清算人または残余財産の分配または引き渡しを受けた者は、連帯して納税義務を負うことになる。その際、清算人は残余財産分配額または引渡額の限度内で、残余財産の分配または引き渡しを受けた者は各自が受けた財産価額の限度内で、それぞれ責任を負うことになる(国税基本法第38条)。
  5. みなし配当に対する法人税または所得税の申告納付
    清算の結果、解散した法人の株主が残余財産の分配により受けた金銭もしくはその他資産の価額が、当該株式を取得するのに要した金額を超える場合、その差額はみなし配当とされ、所得税または法人税が課せられることになる(所得税法第17条および法人税法第16条)。
  6. 税務調査
    清算された会社は廃業申告法人に分類されるため、課税当局が当該法人に税務調査を実施する可能性がある。従来は、外資系企業が廃業申告書を提出した場合、緊急調査を実施するのが慣行であったが、現在は廃業時の随時調査が廃止されており、税務調査の可能性が必ずしも高いわけではない。しかし、課税当局が申告内容を分析して不誠実申告嫌疑があると判断した場合には、廃業申告の際に税務調査が実施される可能性がある。

外国人投資促進法上の手続き

外国人投資企業が清算する場合、受託機関(外国為替銀行など)に外国人投資企業登録抹消申請を行えば、清算資金の対外送金が可能となる。

  1. 外国人投資企業登録抹消
    外国為替銀行に登録されている外国人投資企業が廃業する場合、受託機関に対し、外国人投資企業登録抹消を申請しなければならない(外国人投資促進法第21条)。
  2. 清算資金の対外送金
    外国人投資企業の清算によって分配された残余財産については、韓国内の他の株式などを所有するための出資目的物として投資できるほか、希望すれば、外国人投資促進法によって対外送金が保障される(外国人投資促進法第3条)。

支店の閉鎖手続き

業務の流れ

外国企業が自ら韓国内の支店を閉鎖しようとする場合は、現地法人と同様に清算人を選任し清算手続きを行うことも可能であるが、一般的には次の流れで行われる。

  1. 本店の取締役会決議
  2. 債権催告公告(2回、2カ月以上)
  3. 残存財産の処分、労働法上の手続き
  4. 税務署への所得税・付加価値税・法人税申告納付
  5. 外国為替銀行への外国企業国内支社閉鎖申告
  6. 支店(営業所)閉鎖登記
  7. 残余財産送金

手続き

  1. 商法上の手続き
    外国企業が韓国内の支店を閉鎖しようとする時には、支店の閉鎖に関する本店取締役の決議、会社債権者に対する催告、債権者への返済、営業所廃止登記などの手続きが必要となる。
    1. 本店取締役会の決議
      支店は、本店取締役会の決議によって閉鎖できるが、その際、議事録上に支店の閉鎖日を明示しなければならない(商法第393条)。
    2. 会社債権者に対する催告
      本店取締役会において支店閉鎖が決議されると、支店の債権者への催告手続きを行う必要がある。すなわち支店の代表者は、取締役会決議日から2カ月以内に、債権者に対して一定期間内に債権を申告すること、同期間内に申告しない場合は清算から除外される旨を2回以上催告しなければならず、催告期間は2カ月以上でなければならない。支店の場合は公告の方法は特定されていないため、いずれかの日刊新聞紙上で行うことになる(商法第620条)。
    3. 債権者への返済
      債権申告期間の満了後、支店の代表者は債権者への返済を行うことになる(商法第620条)。
  2. 労働法上の手続き
    現地法人と同様であり、現地法人の内容を参照。
  3. 法人税法上の手続き
    外国法人の韓国内支店が閉鎖され、韓国内における当該外国法人の支店がなくなる場合、当初の事業年度開始日から支店の残余財産価額確定日(閉鎖日)までの期間を1つの事業年度とみなすことになる(みなし事業年度)。みなし事業年度においても通常の事業年度と同様、事業年度の終了日が属する月の末日から3カ月以内に法人税を申告・納付しなければならない(法人税法第8条、第60条)。
  4. 付加価値税法上の手続き
    1. 廃業申告
      付加価値税法によると、廃業の場合には、廃業申告書とともに事業者登録証を返還しなければならない。その際、「廃業」は「事実上事業活動を中断する時点」を示し、廃業日以後は仕入付加価値税の還付ができないため、廃業日は重要な意味を持つ(付加価値税法施行令第13条)。
    2. 付加価値税申告
      廃業の場合、廃業日が属する課税期間の開始日から廃業日までの課税期間に対して、廃業日が属する月の末日から25日以内に付加価値税を申告納付しなければならない(付加価値税法第3条、19条)。なお、事業廃止時に残存する財貨(仕入税額が控除されない財貨は除く)は、付加価値税法上、自己への供給とみなされるため、廃業時を供給時期にし、当該残存財貨の時価を課税標準として、付加価値税を申告納付しなければならない。
  5. 外国為替取引法上の手続き
    外国企業の韓国内支店が閉鎖する場合には、指定取引外国為替銀行へ外国企業国内支社閉鎖申告、残余資金の対外送金の手続きを行わなければならない。
    1. 指定取引外国為替銀行への国内支社閉鎖申告
      指定取引外国為替銀行に登録されている外国企業の国内支店が閉鎖する場合は、当該外国為替銀行に外国企業国内支社閉鎖申告をしなければならない(外国為替取引規程第9-37条)。
    2. 残余資金の対外送金
      外国企業の韓国内支社閉鎖を申告した者が、韓国内の保有資産を処分した代金を国外に送金しようとする場合、支店閉鎖の手続き完了後であれば、指定取引外国為替銀行を通じて送金が可能である(外国為替取引規程第9-37条)。

連絡事務所の閉鎖手続き

業務の流れ

連絡事務所の閉鎖は、現地法人の清算や支店の閉鎖とは異なり、登記や公告などの手続きが必要ないため、次のように簡略化されている。

  1. 税務署への廃業申告
  2. 外国為替銀行への外国企業国内支社閉鎖申告
  3. 運営資金残金の送金および保有口座の解約

手続き

  1. 税務署への申告
    固有番号証を取得した者がその事務所を閉鎖する際には、遅滞なく事業場所轄税務署長に申告しなければならない(付加価値税法第8条)。
  2. 外国為替銀行への外国企業国内支社閉鎖申告
    外国企業国内支社設置申告を行った者が韓国内の支社を閉鎖しようとする場合には、設置申告をした指定取引外国為替銀行に閉鎖申告書を提出しなければならない(外国為替取引規程第9-37条)。
  3. 運営資金残金の送金および保有口座の解約
    閉鎖申告をした者が事務所閉鎖後、国内に保有している運営資金の残金を送金する際には、指定取引外国為替銀行を通じて送金することができる(外国為替取引規程第9-37条)。また、保有資金の送金時に事務所名義の口座を解約すればよい。

その他

特になし。

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