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外国企業の会社設立手続き・必要書類

最終更新日:2017年09月21日

外国企業の会社設立手続き・必要書類

現地法人および支店の設立手続きについて。

現地法人の設立手続き

各種資料を韓国語で作成し、関連部署に提出する必要がある。なお、外国人投資の最低投資金額は1億ウォン。

手続き 関連部署 処理期間
外国人投資申告 受託機関(外国為替銀行またはKOTRA) 即時
現法設立登記 裁判所(法院管轄登記所) 2~3日
事業者登録 設立会社住所地の管轄税務署 最長5日
外国人投資企業登録 受託機関(外国為替銀行またはKOTRA) 即時

提出資料

外国人投資申告
  • 株式などの取得または拠出方式による外国人投資申告書2部(代理申告時の委任状を含む)
  • 外国投資家の国籍証明書
  • 役員選任契約書、役員選任(派遣)報告書(取締役会、株主総会議事録など)、投資比率10%未満時は除外
  • 譲受人間の特殊関係者如何を確認できる書類(既存株式の取得時、投資家が複数人の場合)
  • 株式取得を証明する書類(法第5条第2項に該当する合併などによる株式取得時)
  • 非営利法人拠出を証明する書類など
外国人投資企業登録
  • 外国人投資企業登録申請書1部
  • 外国人投資企業の法人登記簿謄本および事業者登録証の写し
  • 送金人(投資家)が確認できる外国為替買入証明書または外貨預け証明書の写し
  • 株主[組合員、拠出人]名簿(法人印鑑捺印、原本対照済み)または株式代金譲受渡証憑書類など
設立登記
韓国内の必要書類
  1. 株式会社設立登記申請書
  2. 定款(資本金10億ウォン以上である場合には、公証を受けたもの)
  3. 株式の引受を証明する書面
  4. 株式申込書(募集設立の場合)
  5. 株式発行事項同意書
  6. 創立総会招集期間短縮同意書(資本金10億ウォン未満の会社の募集設立の場合)
  7. 創立総会議事録(募集設立時)または発起人会議事録(発起設立時)の公証を受けたもの(ただし、資本金が10億ウォン以上の時は公証を受けたもの)
  8. 取締役会議事録(前項と同一)
  9. 株金払込保管証明書(資本金10億ウォン未満の会社を発起設立する場合は残高証明書で代替可能)
  10. 取締役・監査役または監査委員会の調査報告書
  11. 財産引渡証(現物出資の場合)
  12. 公証人の変態設立事項報告書
  13. 公認された鑑定人の鑑定書
  14. 検査人調査報告書謄本
  15. 外国人投資申告証明書
  16. 就任承諾書
    • 内国人:印鑑捺印後、印鑑証明書、住民登録謄本を添付
    • 外国人:署名および住所証明書面の公証を受けた原本、パスポートの写しを添付
  17. 印鑑申告書
  18. 翻訳文(役員の就任承諾書などの必須書面が外国語で作成された場合)
  19. 登録税領収済み確認書(本店所在地区庁の税務課から告知書を発給)
  20. 最高裁判所収入証紙
  21. 委任状(代理人が申請する場合)
  22. 役員および発起人それぞれの個人印鑑(外国人を含む)
  23. 法人印鑑
  24. 法人印鑑カード発給申請書(設立登記後)など
  25. ※ 11、12、13、14番項目は現物出資などの変態設立事項がある場合
法人投資家が海外で準備しなければならない書類
  • 投資家である法人の法人登記簿謄本
  • 設立される法人の法人印鑑申告書
  • 設立される法人の役員として就任する全員の就任承諾書に印鑑捺印した後、印鑑証明書を添付
  • 住民登録抄本または住民票を就任承諾書に添付
  • 外国人投資申告業務などの委任時、委任状に法人印鑑を捺印した後に法人印鑑証明書を添付
  • すべての外国人のパスポートの写し
事業者登録
  • 事業者登録申請書
  • 法人の場合:株主または出資者明細書、定款の写し、法人登記簿謄本
  • 賃貸借契約書の写し(事業場を賃借した場合)
  • 外国人投資申告書の写し、外国為替買入証明書(または外貨預け証明書)の写し
  • 代表者の外国人登録証またはパスポートの写し
  • 資金出所明細書(金地金の卸・小売、家庭用および車輌用燃料関連業種、再生用材料、収集および販売業、課税遊興場所を営んでいる者)など

支店および駐在員事務所の設立手続き

各種資料を韓国語で作成し、関連部署に提出する必要がある。なお、駐在員事務所の場合は登記の手続きは必要ない。また、登記手続きに代理人を使用する場合、設置手続き代行の手数料が必要となる。

手続き 関連部署 処理期間
支店設置申告 外国為替銀行 1日
支店設立登記 裁判所(法院管轄登記所) 2~3日
事業者登録 税務署 最長5日

提出資料

支社設置申告
  • 外国企業の国内支社設置申告書
  • 国内支社長の任命状
  • 本店である外国法人の名称・所在地および営為する主な業務の内容証憑書類(写しの場合には本社所在地の公証が必要)
  • 他の法令の規定により当該設置に関する許可などを要する場合には、その事実の証憑書類の写し
  • 本社の定款
  • 韓国に支店または連絡事務所を置くという内容および韓国代表を選任するという内容を含む取締役会議事録
  • 国内で営もうとする業務の内容および範囲に関する明細書
  • 支社設置業務を支社長ではなく他人に委任する場合は、委任状(本社所在地の公証が必要)
支社設置登記
  • 外国企業の国内支社設置申告書
  • 本店である外国法人の名称・所在地および営為する主な業務の内容証憑書類(写しの場合には本社所在地の公証が必要)
  • 他の法令の規定により当該設置に関する許可などを要する場合には、その事実の証憑書類の写し
  • 本社の定款
  • 韓国に支店または連絡事務所を置くという内容および韓国代表を選任するという内容を含む取締役会議事録
  • 国内で営もうとする業務の内容および範囲に関する明細書
  • 支社設置業務を他人に委任する場合は、委任状(本社所在地の公証が必要)
  • 外国会社の韓国営業所代表者の印鑑登録申請書(代表者の法律行為の便宜のためのもので、任意的な事項である)
  • 支店代表の就任承諾書、書面公証、住所地証明

※各書類は外国会社の本国管轄官庁の認証を受けなければならない。
※現地法人および支店が営もうとする事業が関係法律上、許認可・申告・登録を必要とする場合、各関係法律上の許認可などを受けてから事業を営むことができる。

外国企業の会社清算手続き・必要書類

現地法人の清算手続き:商法上の手続き, 労働法上の手続き, 税法上の手続き, 外国人投資促進法上の手続き。
支店の閉鎖手続き:業務の流れ, 手続き。
連絡事務所の閉鎖手続き:業務の流れ, 手続き。

現地法人の清算手続き

商法上の手続き

清算しようとする法人は商法による解散決議株主総会、解散の開始および解散登記、清算人の選任および清算人登記、現存事務の終結、会社債権者に対する催告、債権申告および債務履行、残余財産の分配、清算終結承認のための株主総会、清算終結登記などの手続きを行わなければならない。

  1. 解散決議株主総会
    会社が解散を希望する場合は、株主総会の特別決議により解散ができ、決議要件は出席した株主の議決権の3分の2以上と発行済株式総数の3分の1以上である(商法第518条)。
    株主総会の解散決議以外に、株式会社の解散原因としては、存立期間の満了やその他定款に定めた事由の発生、合併と破産、会社の分割または分割合併、裁判所の解散命令、少数株主(発行済株式総数の100分の10以上)の請求による裁判所からの解散判決などがある(商法第517条、第520条)。
  2. 解散の開始および解散登記
    会社が解散した際には、破産の場合を除き、取締役は、遅滞なく、株主に対してその通知を行わなければならない(商法第521条)。また、合併と破産の場合を除き、解散事由が発生した日から本店所在地では2週間以内、支店所在地では3週間以内に解散登記をしなければならない(商法第521条の2)。
    会社が解散決議をし、事実上清算事務を終結したとしても、解散登記をしなければ第三者に対して会社の消滅手続きの開始を主張することができない。解散登記の際には解散の旨とその事由および日付を登記しなければならず、定款に定めた事由の発生による解散登記の申請時には、その事由の発生を証明する書面を添付しなければならない。
  3. 清算人の選任および清算人登記
    会社が解散した際には、合併・分割・分割合併または破産の場合を除き、取締役が法定清算人となる。しかし、定款または株主総会決議により取締役以外の者を清算人と定めることができる(商法第531条)。また、裁判所が選任した場合を除き、株主総会の普通決議をもっていつでも清算人を解任することができ、清算人の選任と解任は登記をしなければならない(商法第539条、第542条)。
  4. 現存事務の終結
    現存事務の終結は、清算の過程において長期間を要する作業で、会社がこれまで遂行してきたすべての業務を終結させ、すべての資産と負債を整理する作業であるため、多くの時間と実務上の困難を要する。
    現存事務の終結手続きのうち、特に留意すべき事項は次のとおりである。
    1. 売上債権(売掛金および受取手形)
      取引先別に売上債権残高明細を早急に作成したうえ、取引先別に残高を確認して回収を督促する必要がある。
      売上債権を整理する方法には下記の方法が考えられる。
      1. 銀行のファクタリングを利用する方法
      2. 銀行で会社所有の手形を割引する方法
      3. 会社が費用などを支払う際、会社所有の受取手形を裏書きして譲渡する方法
      このうち、ii、iiiの場合は、会社が債権催告開示をする場合に金融機関が異議を申し立てると清算手続きが遅れる可能性がある。
    2. 棚卸資産
      会社を清算することになると税務調査の可能性があり、これに対応するためには、過去の棚卸資産受払簿が正確に作成されているかをあらかじめ調査したうえで補完すべきところは補完しなければならない。
      その理由としては、第1に、実地棚卸の受払と棚卸資産受払簿の記載金額に差が生じている場合には棚卸資産を個人が所有しているとみなされ、所得税が追徴される可能性があるためである。第2に、会社が過去に棚卸を廃棄したことがあった場合には、税法上の棚卸資産廃棄損失が認められる書類を備えていたか否かが重点的な税務調査対象になるためである。税法上で棚卸資産廃棄損失が認められるためには、次の3つの方法のうち1つを選択して書類を準備しなければならない。
      1. 取引先に棚卸資産を販売する方法(販売できる棚卸資産を分類して取引先に販売した後、領収証、取引明細書、税金計算書を受領しなければならない)
      2. 廃棄物処理会社に廃棄を依頼し、廃棄の際に廃棄処理リストの確認を受ける方法
      3. 棚卸資産を廃棄処分し、廃棄場面を写真で記録する方法
    3. 清算にかかる資金の見積の必要性
      清算する会社の多くは繰越欠損金が相当額累積しているため資金不足である場合がほとんどであり、この場合、負債を完全弁済しなければ清算手続きの進行ができない。従って清算を進める前に必要な資金を見積り、事前に資金を用意する必要がある。
  5. 会社債権者に対する催告
    清算の過程において、現存事務の終結以外に長期間を要する作業として債権者への催告手続きがある。清算人は、就任した日から2カ月以内に債権者に対して一定期間内に債権を申告すること、およびその期間内に申告しない場合は清算から除外される旨を、2回以上公告をもって催告しなければならず、その期間は2カ月以上でなければならない。これに対する公告は定款に記載されている日刊新聞に行い、この手続きを遂行することにより「1-(9)清算終結登記」が可能となる。このため、新聞公告日が手続き上重要な意味を有することになる(商法第535条)。
  6. 債権申告および債務履行
    清算人は、認識している債権者については個別にその債権申告を催告しなければならないが、この際には債権者が申告しなくても清算から除外することはできない(商法第535条)。そのため、催告前に会社に対し、債権があることを主張する債権者に対しては、債権の申告をしなかったという理由で清算から除外することはできない。
    なお、清算人は上述の「5.会社債権者に対する催告」の債権申告期間内には弁済期が到来した債権であってもその弁済はできず、清算から除外された債権者は分配されていない残余財産からのみ弁済される(商法第536条、第537条)。
  7. 残余財産の分配
    残余財産の分配は数種の株式を発行した場合を除き、各株主の所有株式数によって株主に分配しなければならない。ただし、残余財産は会社の債務を完済した後、または争いのある債務に対してはその弁済に必要な財産を留保したうえで分配ができる(商法第538条、第542条)。
  8. 清算終結承認のための株主総会
    清算事務が終結した際には、清算人は遅滞なく決算報告書を作成し、これを株主総会に提出してその承認を得なければならない(商法第540条)。
  9. 清算終結登記
    清算人は清算事務が終結し、株主総会の承認を得ると、その日から本店所在地では2週間以内、支店所在地では3週間以内に清算終結登記をしなければならない(商法第542条)。しかし、清算終結登記をしても債権および債務がある場合には清算は終了しない。このため、事前に清算業務以外の債権・債務がないかを確認し、すべての債権および債務を整理した後、清算業務に入る必要性がある。従って、優先的にすべての債権および債務金額を再確認しなければならない。
  10. 書類の保存義務
    会社の帳簿およびその他の営業と清算に関する重要な書類は清算終結登記日から10年間、伝票またはこれと類似した書類は5年間、本店所在地で保存しなければならない。保存方法に関しては清算人およびその他のステークホルダーの請求により、裁判所が保存人と保存方法を定める(商法第541条)。

労働法上の手続き

清算による労働関係法上の手続きとしては、勤労者と使用者間の雇用関係の終了による退職金支払、賃金などの金品の清算、賃金債権の優先弁済などがある(勤労基準法第34条、第36条、第38条)。一方、清算の事由および手続きにより労働法問題とは別に、民事上の損害賠償問題が発生する可能性がある。

  1. 雇用関係の終了
    事業を清算する場合、使用者は勤労者との雇用関係を終了しなければならない。事業の不渡りによる清算の場合は勤労契約が自動的に消滅され、未払賃金がない場合、労働法上何ら制限なく雇用関係が終了する。
    一方、事業主の任意的な判断による清算の場合にも労働法上特別な関連規定はないが、使用者に帰責事由がある場合は、民事上勤労契約違反による損害賠償請求の可能性がある。このため、事前に十分な余裕をもって勤労者に勤労契約の解約通知を行う必要がある。現行の勤労基準法によると、使用者が勤労者を解雇する際には少なくとも30日前に解雇予告をしなければならず、予告しなかった場合には30日分以上の通常賃金を支払わなければならない。ここでいう通常賃金とは、勤労者に3カ月間支払われた賃金などの総額のうち定期的・一括的支払総額である。
  2. 退職金支払
    退職する勤労者に対しては 「勤労者退職給与保障法」によって退職金を支払わなければならない(勤労基準法第34条)。
    会社の退職金支払規程がない場合は、韓国の勤労基準法による最低退職金支払金額以上を退職金として支払わなければならない。ここでいう最低退職金とは、退職直前の3カ月間の給与と賞与の平均額に勤続年数をかけた金額である。
  3. 賃金などの金品の清算
    上記1.の雇用関係が終了した場合、使用者はその終了日から14日以内に賃金や退職金など、雇用関係の下で勤労者に請求権がある一切の金品を支払わなければならない。特別な事情により事由発生日から14日以内に当該勤労者と合意した際には、合意期間までにその期日を延長することができる。
  4. 賃金債権の優先弁済
    賃金および退職金は、使用者の総財産に対し質権または抵当権により担保されている債権を除き、租税公課金および他の債権に優先して弁済することになっている。
  5. 4大社会保険の処理
    4大社会保険(国民年金、国民健康保険、雇用保険、産業災害補償保険)に加入している場合は、事業終了日から14日以内に従業員に対する被保険者資格喪失申告をした後、事業場に対する保険関係消滅申告をしなければならない。すなわち、付加価値税法上の廃業申告後(後述の「税法上の手続き」の「2.付加価値税法上の手続き」を参照のこと)、所轄税務署が発給した廃業証明願を添付して4大社会保険の消滅申告を行わなければならない。

    特に、雇用保険と産業災害補償保険は事業終了日までの賃金総額に対する保険料も精算しなければならない。

税法上の手続き

清算法人はみなし事業年度に対する法人税と清算所得に対する法人税を申告納付しなければならない。また、廃業申告とともに事業者登録証を返納しなければならず、廃業日が属する課税期間の開始日から廃業日までの期間に対して付加価値税を申告納付する義務がある。さらに、廃業申告などの税務申告をする場合、税務調査の可能性があるため、税務調査対策を事前に講ずる必要がある。

清算法人に対しては上記の法人税と付加価値税の納税義務があり、清算法人の株主に対してはみなし配当所得に対する源泉徴収が適用される。また、清算人と残余財産の分配を受けた株主に対しては第二次納税義務を負うことがある。

なお、法人税、付加価値税などの国税の還付を受けるためには、国税還付金譲渡の旨を税務署へ提出する必要がある。

  1. 法人税法上の手続き
    1. 解散および清算の際のみなし事業年度に対する法人税申告納付
      清算期間中に生ずる各事業年度の所得に対しては、みなし事業年度の終了日が属する月の末日から3カ月以内に通常の事業活動に対する法人税を申告納付しなければならない。みなし事業年度とは、事業年度中に法人が解散する場合、その事業年度の開始日から法人の解散登記日まで、および解散登記日の翌日からその事業年度の終了日までをそれぞれ1事業年度とみなし、また、事業年度中に清算が終了し残余財産価額が確定する場合には、その事業年度の開始日から残余財産価額の確定日までの期間を1事業年度とみなし、会社は各みなし事業年度に発生した収益に対して法人税を申告納付しなければならない(法人税法第8条、第60条)。
    2. 清算所得に対する法人税申告納付
      清算による残余財産の価額から解散日、すなわち解散登記日現在の払込資本金と剰余金の合計額、すなわち自己資本の総額を控除した金額が清算所得になる。同清算所得を課税標準として、清算所得に対する法人税を残余財産価額の確定日が属した月の末日から3カ月以内に申告納付しなければならない(法人税法第79条、第84条)。
  2. 付加価値税法上の手続き
    1. 廃業申告
      付加価値税法によれば、廃業の場合には廃業申告書とともに事業者登録証を返還しなければならない。この際、廃業とは事実上事業活動を中断する時点をいい、廃業日以後には仕入付加価値税の還付ができないので重要な意味を持つ(付加価値税法施行令第13条)。
    2. 付加価値税申告
      廃業の場合、廃業日が属する課税期間の開始日から廃業日までの課税期間に対して廃業日が属した月の末日から25日以内に付加価値税を申告納付しなければならない(付加価値税法第5条第3項)。なお、事業を廃止する際に残存する財貨(仕入税額が控除されない財貨は除く)は、付加価値税法上自己へ供給することとみなされる(付加価値税法第10条第6項 )。従って、廃業する時を供給時期にし、当該残存財貨の時価を課税標準として付加価値税を申告納付しなければならない。
  3. 国税還付金譲渡要求書の提出
    商法上の清算終結登記を完了した法人の場合は、その法人格が消滅し実体も存在していないため、国税(法人税、付加価値税など)の還付ができないように規定されている。ただし、清算終結登記の前に法人の譲受人を指定して国税還付金に関する権利を譲渡する国税還付金譲渡要求書を税務署へ提出すると、国税還付金は指定された譲受人へ還付されることになる。
  4. 清算人および株主の第二次納税義務
    法人が清算する際に、法人が納付すべき国税などを納付せずに残余財産を分配または引き渡した場合、清算人または残余財産の分配または引き渡しを受けた者は連帯して納税義務を負う。この際、清算人は残余財産分配額または引渡額の限度内で、残余財産の分配または引き渡しを受けた者は各自が受けた財産価額の限度内で、責任を負うことになる(国税基本法第38条)。
  5. みなし配当に対する法人税または所得税の申告納付
    清算の結果、解散した法人の株主が残余財産の分配により受けた金銭もしくはその他資産の価額が、当該株式を取得するのに所要した金額を超える金額は、みなし配当とされ、所得税または法人税が課せられることになる(所得税法第17条および法人税法第16条)。
  6. 税務調査
    会社を清算すると廃業申告法人として分類されるため、課税当局が税務調査を実施する可能性がある。従来は、外資系企業が廃業申告書を提出した場合、緊急調査を実施するのが慣行であったが、現在は廃業時の随時調査が廃止されており、税務調査の可能性が必ずしも高いわけではないが、課税当局が申告内容を分析して不誠実申告嫌疑があると判断される場合には、廃業申告の際に税務調査が実施される可能性がある。

外国人投資促進法上の手続き

外国人投資企業が清算する場合には、受託機関(外国為替銀行など)へ外国人投資企業登録抹消申請をした上、清算資金の対外送金が可能となる。

  1. 外国人投資企業登録抹消
    外国為替銀行に登録されている外国人投資企業が廃業する場合は、受託機関へ外国人投資企業登録抹消申請をしなければならない(外国人投資促進法第21条)。
  2. 清算資金の対外送金
    外国人投資企業の清算により分配された残余財産については、国内の他の株式などを所有するための出資目的物として投資でき、対外送金を希望する際には外国人投資促進法により対外送金が保障される(外国人投資促進法第3条)。

支店の閉鎖手続き

業務の流れ

外国企業が自ら韓国内の支店を閉鎖しようとする場合は、現地法人と同様に清算人を選任し清算手続きを行うことも可能であるが、一般的には以下の流れで行われる。 各手続きの内容については、次に説明する。

本店の取締役会決議

債権催告公告(2回、2カ月以上)

残存財産の処分、労働法上の手続き

財務署への所得税・付加価値税・法人税申告納付

外国為替銀行への外国企業国内支社閉鎖申告

支店(営業所)閉鎖登記

残余財産送金

手続き

  1. 商法上の手続き
    外国企業が韓国内の支店を閉鎖しようとする時は、支店の閉鎖に関する本店取締役の決議、会社債権者に対する催告、債権者への返済、営業所廃止登記などの手続きが必要となる。
    1. 本店取締役の決議
      支店の閉鎖に関する本店取締役の決議により閉鎖ができ、この際には、議事録上に支店の閉鎖日を明示しなければならない(商法第393条)。
    2. 会社債権者に対する催告
      本店取締役会においての支店閉鎖決議後、支店の債権者への催告手続きをする必要がある。支店の代表者は取締役会決議日から2カ月以内に債権者に対して一定期間内に債権を申告することおよびその期間内に申告しない場合は清算から除外されるとの旨を2回以上催告しなければならず、その期間は2カ月以上でなければならない。支店の場合は公告の方法は特定されていないため、希望する日刊新聞にて行うことになる(商法第620条)。
    3. 債権者への返済
      債権申告期間の満了後、支店の代表者は債権者への返済を行うことになる(商法第620条)。
  2. 労働法上の手続き
    現地法人と同様であり、現地法人の内容を参照。
  3. 法人税法上の手続き
    外国法人の国内支店がその事業年度のうち閉鎖され、当該外国法人が国内に支店を保有しないことになる場合、当初の事業年度開始日から支店の残余財産価額確定日(閉鎖日)までの期間を1つの事業年度とみなすことになる(みなし事業年度)。みなし事業年度に対しても通常の事業年度と同様に事業年度の終了日が属する月の末日から3カ月以内に法人税を申告・納付しなければならない(法人税法第8条、第60条)。
  4. 付加価値税法上の手続き
    1. 廃業申告
      付加価値税法によると、廃業の場合には廃業申告書とともに、事業者登録証を返還しなければならない。この際、廃業とは事実上事業活動を中断する時点をいい、廃業日以後には仕入付加価値税の還付ができないため、重要な意味を持つ(付加価値税法施行令第13条)。
    2. 付加価値税申告
      廃業の場合、廃業日が属する課税期間の開始日から廃業日までの課税期間に対して、廃業日が属する月の末日から25日以内に付加価値税を申告納付しなければならない(付加価値税法第3条、19条)。なお、事業を廃止する際に残存する財貨(仕入税額が控除されない財貨は除く)は、付加価値税法上、自己へ供給するものとみなされる。従って、廃業する時を供給時期にし、当該残存財貨の時価を課税標準として付加価値税を申告納付しなければならない。
  5. 外国為替取引法上の手続き
    外国企業の国内支店が閉鎖する場合には、指定取引外国為替銀行へ外国企業国内支社閉鎖申告、残余資金の対外送金の手続きを行わなければならない。
    1. 指定取引外国為替銀行への国内支社閉鎖申告
      指定取引外国為替銀行に登録されている外国企業の国内支店が閉鎖する場合は、当該外国為替銀行に外国企業国内支社閉鎖申告をしなければならない(外国為替取引規程第9-37条)。
    2. 残余資金の対外送金
      外国企業国内支社閉鎖申告をした者が国内保有資産の処分代金を外国へ回収しようとする場合は、支店閉鎖の手続き完了後、指定取引外国為替銀行を通じての対外送金が可能である(外国為替取引規程第9-37条)。

連絡事務所の閉鎖手続き

業務の流れ

連絡事務所の閉鎖は現地法人の清算や支店の閉鎖とは異なり、登記や公告などの手続きが必要ないため簡略化されている。各手続きの内容については、次に説明する。

税務署への廃業申告

外国為替銀行への外国企業国内支社閉鎖申告

運営資金残金の送金および保有口座の解約

手続き

  1. 税務署への申告
    固有番号証を取得した者がその事務所を閉鎖する際には、遅滞なく事業場所轄税務署長に申告しなければならない(付加価値税法第8条)。
  2. 外国為替銀行への外国企業国内支社閉鎖申告
    外国企業国内支社設置申告を行った者が国内支社を閉鎖しようとする場合には、閉鎖申告書を、設置申告をした指定取引外国為替銀行に提出しなければならない(外国為替取引規程第9-37条)。
  3. 運営資金残金の送金および保有口座の解約
    閉鎖申告をした者が事務所閉鎖後、国内に保有している運営資金の残金を送金する際には、指定取引外国為替銀行を通じて送金することができる(外国為替取引規程第9-37条)。また、保有資金の送金の際に、事務所名義の口座を解約すればよい。

その他

特になし

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