知的財産ニュース 「半導体、人工知能(AI)などの先端技術の流出を防ぐ」 国家の技術安全保障を守る専門捜査組織が本格的に稼働
2026年6月26日
出所: 韓国知識財産処
- 先端技術流出の専任捜査課を分離・新設…技術警察官61名を拡充
半導体・人工知能(AI)などの先端技術の流出を防ぎ、国家の技術安全保障を守る専門捜査組織が6月30日(火)に本格的に発足する。
韓国知識財産処(キム・ヨンソン処長)は6月29日(月)、半導体・人工知能(AI)などの先端技術流出に対応するための「技術流出・窃取対応体制の拡大・改編方案」を発表した。今回の案は、「技術流出特別司法警察課」などを新設し、先端技術流出事件を専任チームで捜査させることを柱としている。技術警察は、従来の27人から61人に拡充される。
[ 技術犯罪対応組織の拡大…技術警察を27人から61人へ拡充 ]
知識財産処の技術警察は、2019年の特許・営業秘密の捜査権導入、2021年の専任組織(技術デザイン特別司法警察課)新設以降、最高レベルの技術専門性を備えた技術犯罪の専任捜査機関としての地位を確立してきた。特に、二次電池の国家先端戦略技術(2025年7月、2026年2月)および半導体の国家コア技術(2023年1月)の海外流出犯、デザイン模倣犯(2026年3月)を拘束するなど、積極的な捜査で10兆ウォン以上の被害を未然に防いだ実績がある。
しかし、技術流出・窃取犯罪が高度化しているにもかかわらず、限られた人員規模により事件処理が長期化するなど、対応能力強化の必要性が継続して提起されてきた。2025年12月の知識財産庁の業務報告の際、イ・ジェミョン大統領も技術犯罪の深刻さを強調し、技術警察を求めていた。今回の改編は、こうした議論の延長線上で推進された後続措置である。
これに伴い、知的財産保護協力局内に知識財産保護分析課、技術流出特別司法警察課、知識財産保護基準チームの3つの課が新設され、28名が増員される。これにより、技術犯罪対応の専任組織は従来の1課から4課に拡大され、定員の再配置および追加の特別司法警察官の指名を通じて、技術警察官は27名から61名へと大幅に拡充される。
[ 先端技術(営業秘密)の流出・窃取、専任組織・捜査官が集中対応 ]
これまで、営業秘密・特許・デザイン(意匠)が同一の捜査課で処理されていた体制を全面的に改編し、国家中核・先端戦略技術と関連するケースが多く、立証の難易度が高い営業秘密の捜査を、専任課である「技術流出特別司法警察課」に分離・新設して21人の捜査官を配置し、先端技術の流出・窃取犯罪に集中的に対応する。
特に、半導体・人工知能(AI)などの先端技術の流出・窃取に対する迅速な判断と立証のため、電気・化学・機械の各分野における専門性を強化し、特許審査・審判の経験者、博士、弁護士・弁理士などを捜査官として積極的に配置する。また、こうした専門性を基盤に、営業秘密にとどまらず、国家中核・先端戦略技術違反事件まで捜査できるよう、「司法警察職務法」の改正も推進する。
[ 危険信号をいち早く見つけ、技術流出・窃取を事前遮断 ]
「知識財産保護分析課」では、国家中核・先端戦略技術を中心に、特許ビッグデータで技術流出のハイリスク領域(コア技術、機関など)を先んじて検知し、技術保護・経済安全保障の分析をし、技術流出・窃取の未然防止に向けた施策などを策定する業務を行う。
産業スパイの通報報奨金制度を運用(2026年5月、不正競争防止法施行)し、企業・研究所などとの常時コミュニケーションネットワークで異常兆候を事前に把握し、企画・認知捜査へと転換するための官民協力体制も稼働させる。セキュリティ体制が脆弱な中小企業・スタートアップ企業を対象とした営業秘密保護およびセキュリティ教育も活性化させる。
[ 独自の捜査能力の強化および人権保護のための基準・制度的措置の整備 ]
「知識財産保護基準チーム」は、捜査指針・強制捜査基準を体系的に整備・細分化し、すべての捜査過程の適法性・公正性・責任性を確保するための制度的基盤を整備する。これにより、検察・特別捜査官間の捜査指揮体制の変動などによる捜査品質の低下や統制の空白が生じる懸念に対しても、先んじて対応する方針だ。
このほか、基本権侵害の懸念が大きい強制捜査については、外部専門家のアドバイスを受けられるよう「捜査審議委員会」を新設・運営する。弁護人の援助権の実質的な保障、義務的な映像録画の拡大、事件の進行状況通知制度の導入などで、捜査過程における人権保障も強化する。警察庁とも積極的に協力し、捜査指針の高度化、教育および相互の人員派遣を推進する計画だ。
知識財産処のキム・ヨンソン処長は、「技術流出・窃取への対応体制を拡大・改編し、技術犯罪摘発の『ゴールデンタイム』を確保するとともに、捜査の専門性・迅速性を最大化することで、韓国企業の技術を保護し、圧倒的な技術強国へ向かう土台を確実なものにする」と述べた。
ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム
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