外資に関する奨励

最終更新日:2018年09月19日

奨励業種

オフショアリング、電子産業、自動車産業、航空産業、農水産物加工業、繊維・皮革産業、製薬、化学、エネルギー、観光、鉱業など。

産業振興プログラム「エマージェンス計画(Plan Emergence)」(2005年)およびそれに続く「産業振興のための国家プログラム 2009~2015年(Pacte National pour l’Emergence Industrielle 2009-2015:PNEI)」では、オフショアリング、電子産業、自動車産業、航空産業、農水産物加工業、繊維・皮革産業が6大重点産業に指定され、産業プラットフォームの設置等を通じて投資が促進されている。

2013年には、さらに製薬、化学、機械・鉄鋼産業が重点産業に加えられた。近年では、エネルギー分野、鉱業、観光業、農業への投資も奨励されている。

各種優遇措置

税制上の優遇制度や補助金制度は、国内外問わず、すべての投資家が対象となる。税制優遇ゾーンとして、製造業向け輸出フリーゾーンやサービス業向けカサブランカ・ファイナンス・シティも創設された。

各種制度の詳細については、モロッコ投資開発庁(AMDI外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)のウェブサイトを参照。

税制優遇制度

1995年制定の投資憲章により、国内外問わずすべての投資家を対象として、各種税制優遇制度が設けられている。また1億ディルハム以上の投資事業に関しては、モロッコ政府との協定締結により、輸入関税と輸入付加価値税が36カ月間免除となる。

  1. 事業税の免除/法人税の減免・免除
    • 全事業共通で、操業開始後5年間は事業税が免除される。
    • 財・サービスの輸出企業については、輸出による売上利益に対し、法人税を操業開始後5年間は免除し、6年目以降は17.5%の軽減税率が適用される。なお、ホテル業、鉱業等については、「税制」の項を参照。
  2. 輸入関税の減免・免除/輸入付加価値税の免除
    • 全事業共通で、設備・機器・工具と部品・付属品の輸入関税率については、標準税率の20%から2.5~10%に減税する。
    • 1億ディルハム以上の投資事業については、モロッコ政府との協定締結により、協定締結後36カ月間は、設備・機器・工具の輸入関税および輸入付加価値税が免除される(設備財と同時に輸入される部品・付属品も免除対象となる)。
  3. 設備投資に関る引当金の税額控除
    設備投資に関る引当金(土地・建設費等を除いた投資総額の30%以内)については、税引き前利益の20%を上限として税額控除が可能となる。

補助金制度

投資産業開発基金2種およびハッサン2世基金の計3種類の補助金制度が設けられている。

投資産業開発基金(Fonds de Développement Industriel et de l'Investissement外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(旧投資促進基金)
  1. 産業エコシステム向け補助金
    1. 対象分野
      自動車、航空、再生可能エネルギー、繊維、建材、製薬、金属・機械、オフショアリングなど、業界団体と政府との間でエコシステム構築に関する合意が締結されている分野。
    2. 補助対象経費・補助率
      • 投資総額(税別)の30%が上限。土地購入・賃貸費 、インフラ整備費、技術支援費、開発研究費を対象とし、事業開始後3年間の初期費用への充当が可能。
      • 輸出売上額の10%が上限
      • 国内仕入額の2%が上限(年間補助金。輸入原料の60%以上を国内調達に切り替えた企業が対象)
      • 国内発注額の2%が上限(2020年までの年間補助金。エコシステム構築企業の顧客で、モロッコに生産拠点を持たず、新たに事務所を開設した外国企業が対象)
    3. 申請要件
      「戦略的プロジェクト」と「構造化促進プロジェクト」の2つのカテゴリーに分かれる。
      1. 「戦略的プロジェクト」カテゴリー:
        • 「原動力プロジェクト」で、投資規模が5,000万ディルハム以上、あるいは新規常勤雇用200人以上のもの。
        • 「公共調達受託者プロジェクト」で、投資規模が2億ディルハム以上のもの。
      2. 「構造化促進プロジェクト」カテゴリー:
        モロッコに存在しない事業、あるいはエコシステムの枠内でバリューチェーンを補完する事業、天然資源や廃棄物の加工、現地調達、エンジニアリング・R&Dの分野で、投資規模が2,000万ディルハム以上あるいは新規常勤雇用が50人以上の事業。
  2. 投資憲章の定める補助金
    1. 対象分野
      業種による制限はない。
    2. 補助対象経費・補助率
      • 土地購入費は20%以内
      • インフラ整備費は投資総額の5%以内(ただし、紡績・製織・生地加工分野の投資事業については投資総額の10%)。
      • 職業訓練費は20%以内
    3. 補助限度額
      投資総額の5%(ただし、郊外地域や農村部の投資事業、あるいは紡績・製織・生地加工分野の投資事業については、投資総額の10%)
    4. 申請要件
      次のいずれかに該当する事業。
      • 投資規模は1億ディルハム以上(旧基金の2億ディルハムから引き下げ)
      • 新規常勤雇用は250人以上
      • 政府指定の19県ないし府における事業
      • 技術移転
      • 環境保護への貢献
ハッサン2世基金(Fond Hassan Ⅱ
  1. 対象分野
    • 製造業(自動車部品、電子部品、航空機部品、自動車・航空産業向け工具)
    • 航空機整備・解体分野
    • 化学製品
    • 医薬品
    • ナノテクノロジー・マイクロエレクトロニクス・バイオテクノロジー分野
  2. 補助対象経費・補助率
    • 土地購入・事業用ビル建設、あるいは事業用ビル購入に関しては、投資額の10%以内
    • 土地賃貸・事業用ビル建設に関しては、土地賃貸料の100%(賃貸料上限は、1平方メートル当たり月額7.5ディルハム。補助金上限は、事業用ビルの面積に対して1平方メートル当たり月額540ディルハム)あるいは事業用ビル建設費の10%
    • 事業用ビル賃貸に関しては、賃貸料の100%(賃貸料上限は1平方メートル当たり月額30ディルハム)
    • 新品設備財の購入費に関しては、20%以内(税別)
      ただし、自動車部品製造業については、プレス加工、プラスチック射出成形、工具製造用の中古設備財を輸入した場合、購入費の20%相当までの補助が受けられる。
  3. 補助限度額
    投資総額の15%以内。金額の上限は3,000万ディルハム。
  4. 申請要件
    投資総額が1,000万ディルハム(税別)以上、うち設備投資が500万ディルハム(税別)以上の新規・拡張事業。

フリーゾーン

1995年法律19-94号で輸出フリーゾーンの創設が規定されている。

  1. 輸出フリーゾーン
    主要輸出フリーゾーンは、次のとおり。
    • タンジェ輸出フリーゾーン(Tanger Free Zone外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます):自動車部品、電子、航空、農水産・食品、繊維等の各産業がある。
    • タンジェ地中海港内ロジスティック・フリーゾーン(Tanger Med Port Authority外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
    • タンジェ・メルーサⅠおよびⅡ工業フリーゾーン(ルノー工場やTanger Automotive City外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
    • ケニトラ輸出フリーゾーン(アトランティック・フリーゾーン:Atlantic Free Zone外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます):PSA(プジョー・シトロエングループ)や自動車部品の工場がある。
    • ヌアサー航空産業フリーゾーン(Midparc外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、カサブランカ郊外)

    この他、ケブダナとナドールには炭化水素エネルギー貯蔵フリーゾーン、西サハラのダフラやラーユーンには農水産加工フリーゾーンなどもある。

    1. 主な優遇制度
      • 関税は免除。
      • 通関手続きは簡素化。
      • 法人税は最初の5年間は免除、その後の20年は8.75%に減税。
      • 個人所得税は最初の5年間は免除、その後の20年は税額の8割を免除。
      • 事業税は15年間免除。
      • 付加価値税は免除。
      • 会社設立・増資に関する登記費用は免除。
      • 利益や資本の本国送金には規制なし。
      • 職業訓練補助など。
    2. 入居要件
      売上げの70~80%を輸出すること(各フリーゾーンで設定)。
  2. カサブランカ・ファイナンス・シティ(CFC外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
    2010年に創設。フリーゾーンの税制優遇制度をサービス業(物販除く)に適用。
    1. 対象企業・機関
      • 金融機関(銀行、保険・再保険、資産運用・投資顧問等)
      • 多国籍企業の地域統括本部
      • 専門サービス・プロバイダー(法律事務所、監査法人、格付機関、人材派遣等)
      • 持株会社

      ※CFCステータスの取得を申請する企業は「カサブランカ・ファイナンス・シティ・ゾーン」内に建設される3つの専用ビルのいずれかに入居することを義務付けられる。これらのビルが開所(CFCタワーは2018年秋以降、後の2つは2021年)するまでは、カサブランカ市内に事業所を構えなければならない。

    2. 主な優遇制度
      フリーゾーンの優遇税制に加え、主な優遇措置は次のとおり。
      • 個人所得税については、従業員は10年間一律20%の税率、あるいは標準累進課税(0~38%)のいずれかを選択可能(11年目以降は、標準累進課税)。
      • 外国人の雇用については、制限なし。
      • 就労許可証の発行は3日以内。
      • 在留許可証の発行は2週間以内。
      • 外貨規制はない。

      なお、多国籍企業の地域統括本部の法人税については、10%に減税。ただし、課税所得の5%あるいは営業費用の5%のうち、高い方の額を最低限納税とする。

      行政手続きのワンストップ窓口「Taechir CFC」が2017年9月に開設され、ビザ(ビジネス・観光)は48時間以内、就労許可証(認証入り外国人雇用契約書)は3日以内に発行されるようになった。

その他

特になし

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