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外国人就業規制・在留許可、現地人の雇用

最終更新日:2017年03月27日

外国人就業規制

外国人がロシアで働く場合、労働許可の取得を必要とする。2002年11月に施行された2002年7月25日付連邦法第115-FZ号「ロシア連邦における外国人の法的地位について」により、労働許可の取得に関する規制が強化された。

概要

憲法第62条第3項では、外国国籍および無国籍者はロシア国内において、連邦法または国際条約に特段の定めがある場合を除き、ロシア国籍者と平等の権利を享受し、義務を負うとしている。特段の定めにおける制限の一例として、外国人の労働許可制度が挙げられる。ロシアにおける労働許可の法制度は、2002年11月1日に発効した2002年7月25日付連邦法第115-FZ号「ロシア連邦における外国人の法的地位について」により規定されている。

さらに、2014年10月30日付連邦移民局通達第589号「連邦移民局による、外国人労働者の採用および使用に関する鑑定書と許可証、外国人および無国籍者の就労許可証の交付に関する国家業務の提供についての行政規則の承認について」では、労働許可の取得手続きを変更、必要書類をはじめ、手続きを規定している。

2002年7月25日付連邦法第115-FZ号「ロシア連邦における外国人の法的地位について」によると、ロシアにおける外国人の滞在には一時的滞在、一時的居住、長期的居住という3種類があり、労働を目的とする滞在種類は一時的滞在(通常は1年以内の滞在、ただし3年以内の滞在の場合もある)と一時的居住(3年以内の滞在)の場合である。

労働許可申請の手続き

労働許可の通常の手続きの流れは次のとおりである。
外国人を雇用するには、招待状(事業主の申請で内務省移民総局が発行)、外国人雇用許可(一定の人数内において外国人を雇うことを認める書類)、外国人雇用契約に基づく個別の労働者の雇用許可の3つの書類が要求される。雇用許可を取得するためには、内務省移民総局に申請書を提出し、外国人を使用する予定の連邦構成体における雇用当局の意見書および雇用予定の企業の税務登記証明書などを提出しなければならない。
この雇用許可書の交付を受け、各被雇用者ごとに、さらに個別の許可証を受領する必要がある。すなわち、「労働許可証」は2種類あり、外国人を雇用する予定の法人名義の外国人使用許可および被雇用者の外国人名義の労働許可の両方を取得しなければならない。
また、ロシア入国ビザを必要としない国の国籍の人については、簡易手続きが適用される。
2015年1月1日より、外国人は、居住証明、一時的居住許可、労働許可、労働パテント(CIS諸国からの労働者について適用される労働許可の一種)の取得を申請する際に、ロシア語、ロシア歴史、ロシア法基礎の試験合格証明書を提出する必要がある(旧ソ連・ロシアの教育機関を卒業した外国人は上記試験が免除され当該卒業証明書等を提出する)。

招待状の割当枠(クオータ)

ロシア政府は、連邦法「ロシア連邦における外国人の法的地位について」の第18条および第18.1条第3項に従い、毎年、上記の招待状について最大限の割当枠(クオータ)を設定(2016年12月3日付連邦政府決定第1288号に基づき、2017年の招待状のクオータは17万7,043件、CIS諸国からの外国労働者はロシア入国ビザが不要のため、上記制限の対象外)するとともに、労働許可についても必要に応じて、ロシア全国または特定の地方を対象に最大限のクオータを設定することができる。また、上記のクオータの適用がない一定の職業がある。それは、主に企業のトップの役職および特定のエンジニアである(当該職業のリストは労働・社会保護省命令により規定)。また、ロシア政府は、2016年12月8日付連邦政府決定第1315号に基づき、野菜栽培、たばこ・アルコール小売り販売等の一定業種について外国労働者の2017年の最大割合を決定した。 

雇用許可取得要件の免除

  • 高度熟練専門家
    2010年7月1日より、外国からの高度熟練専門家(High Qualified Specialist:HQS)のロシアでの採用を簡素化するために、高度熟練専門家を対象とする労働許可制度が採用された(2010年5月19日付連邦法第86-FZ号)。
    高度熟練専門家とは、月々の所得が16万7,000ルーブルを超える外国専門家である(2015年3月8日付連邦法第56-FZ号により従来の年間所得200万ルーブルより基準が変更)。また、特別経済区の入居企業により雇用されるHQSについては月額8万3,500ルーブルの所得基準(研究開発型特区の場合月額5万8,500ルーブル)が適用される。雇用者としては、過去2年間に外国労働者の不法使用の罰則歴のない、ロシアの営利団体、科学・教育・保健組織、外国法人の駐在員事務所・支店が認められる(駐在員事務所・支店については2015年1月より適用)。当該の高度熟練専門家の雇用に際しては、雇用許可が不要であり、クオータの適用がなく、上記のロシア語、ロシア歴史、ロシア法基礎の試験を受ける必要もない。 
  • イノベーションセンター・スコルコボ
    研究開発の促進策であるイノベーションセンター・スコルコボ(モスクワ郊外)を中心とする奨励体制の一環として、2010年9月28日付連邦法第244-FZ号「イノベーションセンター・スコルコボについて」と2010年9月28日付連邦法第243-FZ号「『イノベーションセンター・スコルコボについて』の採択に関するロシア連邦法令の改正について」に従い、イノベーションセンター・スコルコボの入居企業による外国人の雇用については、雇用許可の取得要件およびクオータ適用が免除され、高度熟練専門家に関する上記の最低給与額の要件の適用から除外される。 
  • WTO加盟国における営利企業のロシア子会社等
    2014年より労働許可の取得ルールが、WTO加盟国における営利企業のロシア子会社(サービスを提供する会社のみ)、駐在員事務所、支店の外国人従業員について簡素化された。上記HQS制度と同様に雇用許可が不要であり、クオータの適用もなく、ビザの最長期間が3年である(通常は1年)。ただし、対象となる外国人従業員については、役職や給与額その他の要件がある。 

不法就労取り締まりの厳格化

近年、不法労働者に対する取り締まりが強化され、当該法律違反に対する処分の厳格化の傾向が強まっている。改正後の2001年12月30日付第195-FZ号「行政違反に関する基本法」では、使用許可を取得せずに外国人を使用する法人に対して、100万ルーブル以下の罰金、または90日以内の業務停止が命じられ、労働許可なしでロシア国内において労働を行う外国人に対しては、7,000ルーブル以下の罰金または国外追放が命じられることがある。

在留許可

連邦法第114-FZ号「ロシア連邦からの出入国手続きについて」が、査証の種類、その発給手続きなどを規定する。外国人がロシアで働く場合、普通労働ビザの取得が必要である。

概要

ビザの発給、入国その他の在留手続きについては、1996年8月15日付連邦法第114-FZ号「ロシア連邦からの出入国手続きについて」において規定されている。

ビザの取得にはロシアの個人・法人などの申請により関係機関(通常、外務省または連邦内務省移民総局)が交付する招待状が必要である(2002年7月25日付連邦法第115-FZ号「ロシア連邦における外国人の法的地位について」第16条、2012年11月30日付ロシア連邦移民局命令第390号「外国人および無国籍者のロシア連邦への入国に際する招待状の作成および発給に関する行政規則の承認について」)。

2003年1月10日付連邦法第7-FZ号「ロシア連邦からの出入国手続きの修正について」第26条によると、外国人で就労を目的としてロシアに入国する場合、普通労働ビザを必要とする。

普通労働ビザ申請手続き

具体的な交付手続きに関しては、2003年6月9日付連邦政府決定第335号「査証様式、および査証の作成、その交付有効期間の延長、紛失の場合の再交付、査証の取消手続きならびに要件の制定の承認について」により規定されている。
同決定第35項では、普通労働ビザは、ロシアの外交機関または領事機関が、外国国籍の人に対して有効期間を3カ月とするビザを交付し、本人がロシア国内滞在登録を行った地域を管轄する連邦内務省移民総局の地方局が雇用契約等の期間(ただし、1年間以下、なお、高度熟練専門家(High Qualified Specialist:HQS)およびWTO加盟国における営利企業のロシア子会社(サービスを提供する会社のみ)、駐在員事務所、支店の一定の外国人従業員については3年以下)を当該ビザの有効期間とし、数次ビザを交付し、当初のビザを延長することができる。

また、外国人はその滞在地を管轄する連邦内務省移民総局の地方局において登録しなければならない(2002年7月25日付連邦法第115-FZ号「ロシア連邦における外国人の法的地位について」第20、21条)。

2012年1月28日に署名された日露査証簡素化協定(日本国およびロシア連邦の国民に対する査証の発給手続の簡素化に関する日本国政府とロシア連邦政府との間の協定)が、2013年10月30日に発効し、特に、経済・商業活動を行うための入国手続きが簡素化された。
具体的には、新規則に基づき両国民は最長3年有効な商用数次ビザを受領することができる。90日間有効な一次入国ビザの取得手続きも簡素化された。加えて、ロシアに所在する法人・団体はロシア関係機関に招待状申請をすることなく、直接要望書を発行できる。また、2016年12月の日ロ首脳会談を受けて、2017年より、日本人に発給する入国ビザの有効期限延長等の緩和措置が講じられる。

現地人の雇用義務

最低雇用人数は特に定められていない。現地法人の社長にも外国人が就任できる。ただし、禁止・制限業種に関して、その限りではない。

最低雇用人数は特に定められていない。現地法人の社長にも外国人が就任できる。
ただし、「外資に関する規制 規制業種・禁止業種」の項目に記載のとおり、企業の最高責任者、その他の経営陣に関してロシア人雇用義務が規定されている業種もある。なお、企業の会計担当者(会計部長等)は、ロシア国内の滞在資格として一時滞在または一時居住の資格を持つ必要がある。

また、生産物分与協定制度に関しては、1995年12月30日付連邦法第225-FZ号「生産物分与協定について」第7条において、生産物分与の条件下で実施されるプロジェクトに従事する従業員総数の80%以上がロシア国籍でなければならず、外国の労働者および専門家の雇用は、プロジェクトの実施にかかる作業が初期段階にある場合または当該技能を有するロシア国籍の労働者および専門家がいない場合に限るとしている。

その他

特になし

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