日本からの輸出に関する制度

牛肉の輸入規制、輸入手続き

品目の定義

本ページで定義する牛肉のHSコード

0201.30:牛の肉(生鮮のものおよび冷蔵したものに限る)のうち、骨付きでない肉

調査時点での最新情報を記載していますが、2019年12月14日から2021年4月にかけて植物衛生、動物衛生、公的管理の規則が新制度に移行中のため、記載事項は常に変更される可能性がある点に留意してください。

関連リンク

根拠法等
規則(EEC)No 2658/87(英語) 外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、すべて制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
その他参考情報
財務省貿易統計外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

EUの輸入規制

1. 輸入禁止(停止)、制限品目(放射性物質規制等)

調査時点:2020年2月

英国は2020年1月にEUから離脱しましたが、離脱後も2020年末までは移行期間として現行のEU規制が適用されることから、英国も含めて記載しています。

BSE(牛海綿状脳症)感染のリスクが高いとして、欧州議会・理事会規則(EC)999/2001 ANNEX Vで定められた次の特定危険部位は、EU域内への輸入が禁止されています。

  • 12カ月齢超の牛の頭蓋(下あごを除き、脳・眼を含む)および脊髄
  • 30カ月齢超の牛の脊柱(尾椎、頸椎・胸椎・腰椎の棘突起および横突起、正中仙骨稜、仙骨翼を除き、背根神経節を含む)
  • (月齢にかかわらず)扁桃、小腸の後部4メートル、盲腸および腸間膜

なお、日本における特定危険部位は次のとおりですが、前述のEU規制と一部差異があるため留意が必要です。

  • (月齢にかかわらず)扁桃、回腸遠位部(盲腸と回腸の接続部分から2メートルまでの部分)
  • 30カ月齢超の牛の頭部(舌・頬肉・皮を除く)、脊髄、背根神経節を含む脊柱

※本項以降では、EU規制に加え、主要EU加盟国がEU規制に上乗せで定めている独自規制についても言及していますが、これは、JETROで把握できた範囲において言及しているものであり、各国の独自規制を網羅しているものではありません。また、各項目で明示的な言及がない加盟国については、記載できる情報がないということであり、独自規制が存在しないということではありません。

関連リンク

関係省庁
欧州委員会 保健衛生・食の安全総局(英語) 外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
農林水産省外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
規則(EC)No 999/2001(英語) 外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、すべて制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
その他参考情報
内閣府食品安全委員会 BSEに関する情報 外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
厚生労働省 牛海綿状脳症(BSE)について 外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

2. 施設登録、事業者登録、輸出に必要な書類等(輸出者側で必要な手続き)

調査時点:2019年12月

EU域内に生鮮牛肉を輸出するには、国レベルでは、

  1. 欧州理事会指令96/23/ECおよび規則(EU)2017/625に基づき、『残留物質モニタリング計画』の承認を受ける
  2. 欧州委員会規則(EU)206/2010の生鮮牛肉についての『第三国リスト』に掲載されている

必要があります。また、事業者レベルでは、

  1. 輸出元国の所轄当局にEU規則に基づく衛生およびHACCP管理基準を満たしている旨の認定を受けたと畜場・加工施設でと畜・加工する必要があります(加工施設のEU HACCP認定)。

日本は、生鮮牛肉について、残留物質モニタリング計画の承認を受け、実施規則(EU)196/2013により第三国リストに掲載されたため、対EU認定施設で生産・加工された生鮮牛肉は、衛生証明書を添付してEU域内に輸出することが可能です。

EU HACCP施設認定
加工施設などの認定を受けるための手続きは、厚生労働省管轄下の都道府県が実施しており、認定取得後も定期的な監視・検査が行われます。EU HACCP方式による衛生管理基準(標準手作業基準、微生物検査、自主管理)などに関しては、厚生労働省の「対EU輸出食肉の取扱要綱」で確認することができます。
認定を受けた加工施設などのリストは、厚生労働省および動物検疫所のウェブサイトにおいて確認することができます。
認定後の食肉検査申請書
施設の認定終了後、EUに食肉を輸出するために獣畜をと畜・解体および分割しようとする者は「フードチェーン情報申告書(牛)」(厚生労働省「対EU輸出食肉の取扱要綱」別紙様式5-1を管轄する食肉衛生検査所長にあらかじめ提出します。
食肉衛生証明書の申請
前述の食肉検査に合格した食肉に対して、食肉衛生検査所長は「対EU食肉の衛生証明書」(『対EU 輸出食肉の取扱要綱』別紙様式6 -1)を発行します。この書類は、動物検疫所において「輸出検疫証明書」とEUに要求される書式「衛生証明書」(同別紙様式7 -1) の発行に必要とされます。
また、検査に合格した食肉を認定されたと畜場の外部施設に搬出して保管する際は、衛生証明書の再発行が必要となります。
原産地表示とトレーサビリティの管理
トレーサビリティの観点から、牛肉の食肉処理場はと畜場に併設され、と畜・解体から分割まで一貫して行われている必要があります。また、EU向けに処理される牛は日本において生まれ、飼養されて、洗浄・消毒された車両で輸送されている必要があります。
ただし、輸入した原料肉を使用して食肉製品を製造する場合は、EUの衛生要件を満たしていることを証明する外国政府機関が発行した証明書が必要となります。
輸出時と輸入時の動物検疫(獣医学検査)に関しては、「3. 動植物検疫の有無」または「輸入手続き」の「3. 輸入時の検査・動物検疫」を参照してください。
また、不正の防止の観点から検印、封印シールおよび格付印などにかかる基準が定められています。詳細は、「食品関連の規制」の「6.ラベル表示」の項を参照してください。

関連リンク

関係省庁
厚生労働省外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
動物検疫所外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
欧州理事会指令96/23/EC(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※ 原則、2022年12月15日以降は(EU)2017/625に置き換わる ((EU)2017/625 第150条)。
規則 (EU) 2017/625(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EU)206/2010(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
決定2007/275/EC(英語) 外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
実施規則(EU)196/2013 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EC)No 853/2004(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、すべて制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
その他参考情報
厚生労働省 対EU 輸出食肉の取扱要綱PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(1.4MB)
動物検疫所 偶蹄類の畜産物の輸出外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

3. 動植物検疫の有無

調査時点:2019年12月

EU域内への生鮮牛肉の輸出に際しては、「2. 施設登録、事業者登録、輸出に必要な書類等(輸出者側で必要な手続き)」に記載の施設登録の要件を満たしたうえで、輸出元国の所轄当局が発行する衛生証明書を提出のうえ、動物検疫を受ける必要があります。動物検疫の対象となる食品のリストは、実施規則(EU)2019/2007に示されています。

日本側では、動物検疫所が、「対EU食肉の衛生証明書」(食肉衛生検査所が発行(『対EU 輸出食肉の取扱要綱』別紙様式6 -1))などを元にしてEUへの輸出が可能であることを確認のうえ、輸出検疫証明書(Export Quarantine Certificate)およびEUが求める書式の衛生証明書(Veterinary Certificate for Export) を発行します。衛生証明書の雛形については、規則(EU)206/2010のANNEX IIおよび実施規則2019/628において確認することができます。(『対EU 輸出食肉の取扱要綱』別紙様式7-1および8においても衛生証明書の様式が定められています。)

また、EU域内に輸出される生鮮牛肉には、当該生鮮牛肉を加工などをした認定施設の施設番号と、当該施設の所在国名(「JP」などISO基準の2文字略号も可能)を記した「識別マーク」(identification mark)が必要です(規則(EC) No 853/2004第5条およびANNEX II Section I)。識別マークは、原則、個々の商品パッケージに貼付または印字する必要があります。ただし、輸送用のコンテナやカートンに入れられ、別の施設において処理、加工、パッケージを予定されている場合については、当該輸送用容器の外面に識別マークを貼付することも認められます。

なお、本項目に関して、主要加盟国(ドイツ、フランス、イタリア、オランダ)および英国において、EU規制に上乗せで課される独自規制は確認されていませんが、各国によってEU規制の運用が異なる場合があることに留意が必要です。

関連リンク

関係省庁
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根拠法等
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決定2007/275/EC(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
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実施規則(EU) 2019/628 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
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厚生労働省 対EU 輸出食肉の取扱要綱PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(1.4MB)
動物検疫所 偶蹄類の畜産物の輸出外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
EUにおける新しい公的管理・植物衛生・動物衛生制度に関する調査(2020年3月)(ジェトロ)
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