関税制度

最終更新日:2019年07月19日

管轄官庁

2016年8月5日より、開発商工省から外務省に移管された貿易審議会が関税率を決定する。

経済省の創設とその組織構成

2019年1月に新設された経済省は、8つの特別局で構成されている。

  1. 国税行政庁(Procuradoria-Geral da Fazenda Nacional
  2. 財務特別局(Secretaria Especial de Fazenda
  3. 収税特別局(Secretaria Especial da Receita Federal do Brasil-RFB)
  4. 社会保障労働特別局(Secretaria Especial de Previdencia e Trabalho
  5. 外国貿易国際問題特別局(Secretaria Especial de Comercio Exterior e Asuntos Internacionais-SECINT
    1. 貿易審議会事務局(Secretaria-Executiva da Camara de Comercio Exterior-CAMEX)
    2. 国際経済問題局(Secretaria de Assuntos Interncionais
    3. 貿易局(Secretaria de Comercio Exterior–SECEX)
      1. 貿易器統計課(Departamento de Inteligência e Estatísticas de Comércio Exterior
      2. 外国貿易業務課(Departamento de Operações e Facilitação do Comércio):Exterior(Decex)
      3. 国際取引課(Departamento de Negociações Internacionais
      4. 商業保護防衛課(Departamento de Defesa Comercial e Interesse Público
      5. 外国貿易金融課(Departamento de Financiamento ao Comércio Exterior
  6. 民営化特別局(Secretaria Especial de Desestatizacao e Desinvestimento
  7. 生産性雇用競争力特別局(Secretaria Especial de Produtividade, Emprego e Cmpetitividade
  8. 非官僚運営デジタル政府特別局(Secretaria Especial de Desburocratizacao, Gestao e Governo Degital

関税率問い合わせ先

貿易総合システムSISCOMEX上で確認、もしくは経済省のウェブサイトで入手可能。また民間業者も、関税率表のCD-ROMなどを販売している。

輸出入業者登録(RADAR)に登録されている企業は、SISCOMEXの「輸入規制管理リスト」あるいは経済省のウェブサイトで関税率情報を入手できる。その他、税関関係専門の出版社であるAduaneira社が、「メルコスール共通関税率表(TEC)」を出版するほか、「TEC-WIN」という日本関税協会が発行する「Zeirom」と同様のCD-ROMも販売している。民間のInfoconsult社もCD-ROM「TECWEB」等を発売している。
なお、国際関税協会のHSコードなどの規定変更に応じて、ブラジルの関税率表も更新される。

関税体系

基本税率、暫定税率、地域協定譲許税率(ALADI、メルコスール)、協定譲許税率(GATT)、発展途上国間特恵税率

メルコスール共通関税番号(NCM)関税率表解釈の第6回目の改正は2017年1月1日から発効。〔IN₋1666号(2016年11月16日付)〕
また、インコタームズ2010(貿易取引条件とその解釈に関する国際規則)を2011年7月17日から正式に採用。〔2011年貿易審議会決議第49号〕

品目分類

HS分類をベースとしたメルコスール共通関税番号(NCM)。最初の6桁は、日本の関税番号と同一解釈。

関税の種類

従価税

課税基準

輸入の課税対象額は原則CIF価格であるが、租税の種類により異なる。輸出は、FOB価格が課税対象額となる。

対日輸入適用税率

基本税率の適用対象。

特恵等特別措置

ラテンアメリカ統合連合(ALADI)における貿易協定等に加え、発展途上国間特恵税率を適用。

関連法

輸入通関規定とその手順
貿易審議会決議125号と財務省収税局指令1666号、1667号の新関税率表および解説と通則:商工サービス省貿易局省令第23号、財務省連邦収税局(MF/RFB)指令ほか。

輸出入手続き関連

  1. 輸入通関規定とその手順〔IN-680号(2006年10月10日付)および2018年末までに15の改正・変更がある〕
  2. 輸出通関規定とその手順〔IN-28/94号(1999年4月27日付)、IN-611号(2006年1月18日付)および2017年末までに14の改正・変更がある〕
  3. 輸出入規定〔商工サービス省貿易局(SECEX)省令第23号(2011年7月14日付)2019年5月末までに233回の変更、改正、廃止を繰り返している〕
  4. 新関税法〔政令6.759号(2009年2月5日付)2019年6月までに12回の改正・変更あり〕
  5. 情報通信関連機器財、資本財の輸入税低減規定(Ex-Tarifárioシステム)〔貿易審議会(CAMEX)決議第66号(2014年8月14日付)貿易審議会(CAMEX)決議103号(2018年12月17日付)による申請要綱の変更〕
  6. RADARへのアクセスの輸出入業者登録の改正令〔財務省連邦州税局(MF/RFB)指令(Instrução Normativa)第1603号(2015年12月15日付)〕
  7. 新RADARの改正令IN-1603号の審査要綱などの細則〔税関管理調整総務部(Coana)指令第123号(2015年12月17日付)〕

国内で製造されていない自動車部品の輸入税の免税適用制度

国内で生産されていない自動車部品の輸入に対する輸入税(I.I.)の免税制度は2018年12月10日付の法令13.755号で創設され、同年11月8日付の政令9.577号および、貿易審議会(CAMEX)の決議102号(2018年12月17日付)によって細則が公表された。

  • 輸入税(I.I.)免税の対象製品
    アルゼンチン政府との経済補完協定14号(ACE-14)の追加議定書38号付表Iのメルコスール共通関税番号に資本財および情報通信財として列記された自動車製品の組立て用および製造用に仕向けられる物品。
  • 免税が適用されるのは自動車製造に仕向けられる新品の自動車部品のみとする。
    この輸入税の免税適用制度で使用されている用語の定義は次の1.~3.の通りである。
    1. 国内生産能力:継続して供給できる量産技術、生産手段、労働力を保有すること
    2. 国産品と同等品:輸入製品と同一の技術あるいは同一の機能を有する代替可能な国内で製造された製品
    3. 自動車の製品:
      1. 乗用車および積載重量が1.500kg未満の軽商用車
      2. バス
      3. トラック
      4. セミトレーラー用の道路トラクター
      5. エンジン付きシャーシ(キャビン付きのものも含む)
      6. 牽引車およびセミ牽引車
      7. 車体およびキャビン
      8. 農業用トラクター、収穫機械および自走式農業用機械
      9. 自走式道路舗装用機械
      10. 自動車部品

自動車の各構成部品の語彙の解釈と製造されていない自動車部品の説明

  1. 自動車部品(autopeças):前記3「自動車の製品」のa.b.の製品の製造に必要なタイヤを含む、サブアセンブリー部品、アセンブリー部品の他、補給市場向けのものも含めた他の自動車部品
  2. 部品(peças):単体で技術的機能をもつ完成品で、それらが他の用途のために分解できないもの、サブアセンブリー部品およびアセンブリー部品の物理的構成物で、機械的あるいは構造的に特定の機能を持つもの。ただし、原材料としての特徴を持たない物品
  3. サブアセンブリー品(subconjunto):アセンブリー部品を構成するため、より大きい集合体である物品に合体されるユニット部品のグループ
  4. アセンブリー部品あるいはシステム(conjunto ou sistema):自動車のある特定の機能を有する複数の部品あるいはサブアセンブリー部品で構成されるもの
  5. 自動車会社(empresas automotivas):自動車製品の製造会社
  6. 非国産の自動車部品、あるいは製造されていない自動車部品(autopecas sem producao nacional ou autopecas não produzidas):国内生産能力のない部品、サブアセンブリー部品、およびアセンブリー部品
  7. 製造されていない自動車部品リスト(lista de autopeças não produzidas):一つは自動車製造に仕向けられる製造されていない自動車部品リスト、もう一つはメルコスール共通関税番号に資本財および情報通信財の記号が付された自動車製品の組立ておよび製造用に仕向けられる物品リスト

免税申請のプロセス

免税申請を希望する企業は受理窓口である貿易局(SECEX)に貿易審議会決議102号による免税恩典を享受する最低条件を履行する証明書類を提出する。
2015年6月23日付の貿易審議会(CAMEX)決議61号で規定されたEx-Tarifario方式による現行自動車部品の輸入の資格を取得得している企業はこの免税申請が免除される。

2018年の法令13.755号による輸入税の免税

2018年の政令9.557号の付表Ⅹの二つのリストは貿易審議会(CAMEX)決議102号により全面的に変更見直しされたもので、この決議102号の付表ⅠおよびⅡのリストが優先される。免税恩典はこれらのリストに記載された有効期限内に許与され、申請時に対象自動車部品の今後の生産能力を明記しなければならない。また、アイテム毎に国産の製造能力に応じた有効期限が定められているが、将来の生産開始の遅延のため延期されることもあり得る。

製造されていない自動車部品の免税恩典を享受する企業の条件と義務

  1. 国内製造されていない自動車部品を輸入する企業はSISCOMEXを通して外国貿易を操作する資格を有すること。
  2. 輸入税の免税を適用して輸入する有資格企業は、免税部品の輸入課税対象金額の2%に相当する金額を供託金として支払う必要がある。

自動車部品の国産無存在、あるいは生産能力の不足を証明する申請手続きと一般公開による諮問システム

  1. 自動車部品の国産無存在、あるいは生産能力の不足を証明する申請は電子操作によるPortal de serviços外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますの申請要綱にデータを記入して申請できる。万一、この電子操作で書類を伝送できない場合は経済省(Medic外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)の電子メールを通してPDF形式によるデータを送信する。
  2. 「国内製造されていない自動車部品リスト」に新たな部品を追加、除外、記述の変更などの申請
    1. 追加申請:前記1.の申請書類に対象自動車部品のNCM番号、部品の詳細記述、特徴、構成資材、申請の目的説明、部品のオリジナル技術カタログ、図面、製造プロセス、適用技術などを記載。
    2. 除外申請:前記1.の申請書類に対象自動車部品のオリジナル技術カタログを添付し、図面、製造プロセス、適用技術、NCM番号、部品の技術仕様、特徴などを記載。
    3. 部品記述の変更申請:現行「国内製造されていない自動車部品リスト」に記載されているアイテムの記述変更はその対象部品の特徴が消滅する恐れがない限りいつでも申請することができる。ただし、変更申請により対象部品の技術仕様や特徴が失われると判断される場合は、CAMEX決議102号の条項に基づく新たなEx-tarifarioの申請となる。
  3. 申請書類の分析・審査、インターネットによる一般公開諮問
    工業開発競争局は受理した書類の仮審査を行い、同時に業界団体にその旨を連絡する。申請データなどが規定の様式に基づいてない場合は15日以内に修正されなければ自動的に却下される。工業開発競争局は30日間に受理した技術資料をインターネットを通して一般に公開して諮問を図る。業界団体は当該公開データをみて国産の可能性があると判断する場合は充分な説明資料に加えてクレーム申請社の製造品およびウェブに記載された部品との対象表を基に異議申し立てを行える。異議申し立てに充分な根拠があると判断された場合は、業界団体は当局からの連絡後15日以内に何らかの意思表示の回答をしなければならない。この回答には国産無存在リストに追加・除外を申請した対象部品との相違点や差別点などの詳細な特徴を明確な方法で論証し、部品の機能等に関する推測できる重要な技術的データを添付しなければならない。この15日間に申し立てに対する回答がなければ、断念したと見なされ、自動的に破棄される。
  4. 分析技術委員会(Comitê Técnico de Análise)による審議
    分析技術委員会は工業開発競争局、貿易局、貿易審議会、ブラジル工業開発および経済社会開発銀行(BNDES)の代表者で構成され、「国内製造されていない自動車部品リスト」のアイテムの追加、除外、記述の変更などの申請を分析し、技術意見書を発給する。一般公開の後、異議申し立てがあれば、各機関の代表者にそのコピーを配送し、後日、本会議を招集する。この本会議には、民間の自動車分野関連機関の代表者の参加を招待・参加を要請することができる。異議申し立てに関して根拠や疑問がある場合は、周知の技術鑑定専門機関に対して技術鑑定書の作成を依頼することができる。
  5. 貿易審議会の運営実行委員会は「国内製造されていない自動車部品リスト」に新たなアイテムの追加、既存のアイテムの除外、現行アイテムの記述変更の申請に対して、申請対象自動車部品の国産品が存在することが証明されたと判断された場合は却下する権限を有する。工業開発競争局は本会議で却下されたことを業界団体に通知し、15日以内に、必要であれば再審査の要請書を貿易審議会の実行委員会に提出するよう指示する。提出された再審査の申請書に異議申し立ての充分な根拠がないと判定された場合は認められない。容認されない場合は、同実行委員会はCAMEX大臣評議会に通達し、最終認可の要請を行う。最終認可の権限はCAMEX大臣評議会、あるいは同運営実行委員会にあり、「国内製造されていない自動車部品リスト」への新たなアイテムの追加、既存のアイテムの除外、現行アイテムの記述変更、もしくは国内メーカーの生産能力不足証明も含め、最終判決を下すことができる。

関税以外の諸税

工業製品税(IPI)、商品流通サービス税(ICMS)、社会統合基金(PIS)、社会保険融資負担金(COFINS)、商船隊更新追加税(AFRMM)

詳細は「税制」参照。

Ex-Tarifárioシステム(例外関税)

国産無存在の資本財および情報通信財に対する関税軽減措置
国産品が存在しない資本財、情報通信関連機器に対する関税率の低減措置は“Ex-Tarifário”と呼ばれるもので、その基本法令は開発商工省貿易審議会(MDIC/CAMEX)決議第66号(2014年8月14日付)で現行の通常関税率14%が一律2%に減税された。その後、2017年の同64号では今まで許可されたEx-Tarifárioを含め2017年8月18日以降のEx-Tarifárioはすべて2%から0%の免税が適用されることになった。
また、2018年12月17日付の同決議103号により基本法令の申請要領などの変更があり現在に至っている。

  1. Ex-Tarifárioの関税率(ブラジルでは輸入税:I.I.)の免税の適用品目
    対象となるものは、国産類似品がないことを前提に、資本財、情報通信関連機器、およびそれらの部品と構成品で、現行TECのNCM番号に資本財、情報通信機器として表示されているもので、一定期間、ゼロ%を適用するシステムでTECを採用するメルコスール加盟各国に承認されている。また、自動車部品(Autopeças)は2015年6月23日付の同決議61号の規定に従って申請しなければならない。
  2. Ex-Tarifárioシステムの関税ゼロ%の適用を希望する申請企業
    申請企業は原則製造業者であるが、現行法規では限定されていないため中間業者である輸出入商社、または業界団体を通じての申請も不可能ではないが、窓口行政では、製造業者の申請を優先している。
  3. 申請要領
    現在認可されている既存のアイテムの更新、変更、あるいは廃止に関する申請は経済省の情報電子システム(SEI)に申請者のデータを登録後、貿易審議会(CAMEX)決議第66号の小堤フォームに従った対象機器のデータを入力し、技術カタログ(伯語翻訳済みのもの)を添付して申請書と共に送付する。
    登録するデータは申請者および業務代行者の氏名、所在地、CNPJ、CPF、電話、E-mail、CNAE、業界名、会社定款、委任状、申請者の輸出計画、計画金額、投資場所の他、申請者が希望する機器の簡潔記述、技術仕様、NCM番号、メーカー名、所在地、FOB金額、数量、輸入希望時期(ブラジル港到着)、原産地/経由国、本対象輸入に関するプロジェクトの主要目的、技術革新およびインフラとサービスの改善策、本機械以外の輸入および国産機械設備の購入予定金額、建物への投資金額など。申請窓口は外国貿易国際問題特別局。
  4. Ex-Tarifárioの関税ゼロ%申請の審査、分析と認可
    受理された申請書類の各データが所定の要綱に載っているかどうかの事前のチェックを経て、申請された当該機械設備が国産されているかどうか証明・判定の為、経済省のウェブサイトに全国公開諮問として申請機器の記述、技術仕様などがカタログと一緒に掲載される。記載日から30日以内に国内メーカーからの異議申し立てがない場合には「国産類似品なし」と判定され、次の段階で免税申請の趣旨が次のa~eに適っているかどうかの審査が行われる。
    1. 2011年8月に連邦政府が発表した産業政策「ブラジル拡大計画(Plano Brasil Maior」の基本方針に適ったものであるか
    2. 申請企業が所属する生産分野の開発政策に適合しているかどうか
    3. 革新的な技術かどうか
    4. インフラ改善のための投資 かどうか
    5. 申請プロジェクト全体での国産機械設備の内容

    審査はCAMEXによって分析された内容を基にCAMEX本会議に掛けられ、同メンバーによる賛成を得て、関税ゼロ%の適用が決定され連邦官報に記載さる。有効期間は通常2年間である。
    なお、Ex-Tarifárioによらない、一般製品に対する輸入税の減免税申請については、メルコスール全加盟国の同意が必要となるため、ブラジルが一方的に決定することはできない。一般企業からの免税申請は、通常その企業が所属する業界団体を通して経済省に提出できるが、申請された対象物品に関する連邦政府各省、州政府、市政府、政府直轄公社などの意見調整後、メルコスールの会議に掛けられるまで最低1~2年を要する。

  5. 国内の機械設備メーカーによる国産可能性に関する異議申し立て
    経済省のウェブサイトの全国公開諮問に掲載された対象機器に対して、国内メーカー、あるいは業界団体が、類似国産機器の存在の可能性があると判断した場合は、SEIを通して異議申し立てを行うことができる。充分な根拠となる技術的データ、申請機器との技術的特徴・相違点などを網羅した比較表を添付しなければならない。

その他

Ex-Tarifárioをはじめとした関税等の減税措置、恩典(ドローバック制度、ほか)

  1. 自動車メーカーに対する恩典
    自動車産業の高度化を目的に、2012年に制定された新自動車政策はRota2030として改変(2018年8月14日現在)。
  2. 航空機および航空機部品輸入に対する恩典
    次の機器、部品等については、輸入税が0%。〔CAMEX決議第43号(2006年12月22日付)〕
    1. 航空機
    2. 地上航空訓練用機器・同部品
    3. a.に該当する航空機の生産・修理・メンテナンス・調整などに使用する部品・機器等(関税番号で指定)は輸入税が0%。

    航空機関係の主要な部品・構成品・材料などの輸入は、民間航空管理調整委員会(COTAC)が管理している。

ドローバック制度の輸入恩典

輸出産品に使用される輸入部品・資材・副資材(国内調達品にも適用)などは、保留、免税・償還方式によるドローバック制度を適用すれば、輸入税、工業製品税(IPI)、商品流通サービス税(ICMS)、社会負担金(PIS/COFINS)、商船隊更新追加税(ARFMM)など、ほとんどの税金、社会負担金が保留、または免税となる。
統合ドローバック制度の細則は、2011年7月14日付のSECEX省令(Portaria)第23号の23条から182‐A条を参照。

ドローバック特別制度の課税方式には基本的に3方式があり、「保留形式(諸税保留統合ドローバック)」と「免税方式(諸税免税統合ドローバック)」が商工サービス省貿易局(SECEX)の管理と権限によって適用され、「税金還付方式」は財務省財務局(RFB)の管轄・権限となっている。

ジェトロ(仮訳):統合ドローバック特別税関制度入門(小冊子)(Portal de DRAWBACK INTEGRADO – Suspensão e IsençãoPDFファイル(3.2MB)および「Manual do Sistema de Drawback Isencao」を参照のこと。

輸出振興の税務恩典制度「レインテグラ(REINTEGRA)」

2011年の法令12.546号で創設された輸出企業に対する特別税務恩典制度で「レインテグラ(REINTEGRA)」と呼ばれる。当初の税務恩典は輸出額に対して3%の払い戻しであったが、その後2018年までの7年間に幾つかの改正・変更を経て、2015年には1%に減率され、同年12月から2016年末までは0.1%となり、2017年1月から再び2%に引き上げられた。しかし、2018年5月30日付の政令9.393号により同年6月1日より0.1%に戻って現在に至っている。

    1. レインテグラ制度の対象で輸出製品と基本条件
      1. ブラジル国内で製造された物品であること
      2. 2015年の政令8.415号、付表の工業製品税表のコード番号に該当する製品
      3. 輸出製品の構成物品のうち、輸入資材の割合が政令8415号で設定された%を上回らないこと(対象輸出物品のうち、90%以上の物品の輸入資材の許容率は40%となっている。ただし、航空機、宇宙飛行体(88類)、高額、測定、検査、医療機器類(90類および30.36類の一部の医療関連機器を含む)、時計(91類)の場合は65%まで)となっている。
    2. 税務恩典の享受(クレジット)金額の計算
      レインテグラ制度に該当する製品を輸出する法人は次の%を適用して恩典金額を計算する。
      1. 2015年12月1日より2016年5月31日まで:0.1%
      2. 2017年1月1日より2018年5月31日まで:2.0%
      3. 2018年6月1日より現在まで:0.1%
    3. レインテグラ制度を適用して計算されたクレジットは次の%が適用される
      1. PIS(社会統合計画基金)の名目で返金される割合:17.84%
      2. COFINS(社会保障金融負担金)の名目で返金される割合:82.16%
    4. レインテグラ制度を適用して計算されたクレジットの使用は、財務省収税局が管理する社会負担税の支払いによって相殺し、輸出者自身が支払い義務のある満期となった、あるいは満期に近づいた社会負担金と相殺することができる。
    5. レインテグラの払い戻し申請
      レインテグラ制度を適用して算出されたクレジットの申請は、電子操作のPER/DCOMP(pedido de Ressarcimento/Restituição/Declaração de Compensaão)と言われるプログラムを使用して申請する。手続きは極めて非官僚的で、クレジットが許可される期間は申請日から5年間であるため、申請企業の連邦政府関連諸税の滞納がある場合は許可の対象とならない。

関連法規:レインテグラおよび工業製品税率表

    • 政令(Decreto)7.633号(2011年12月1日付)=細則
    • 政令(Decreto)8.415号(2015年2月27日付)=細則
    • 政令(Decreto)8.543号(2015年10月21日付)=政令8415号の変更
    • 政令(Decreto)9.393号(2018年6月1日付)=政令8415号の変更
    • 法令(Lei)9.440号(1997年3月14日付)=地方開発のための税務恩典創設
    • 法令(Lei)9.826号(1999年8月23日付)=法令9440号に関する工業製品税率表の変更
    • 法令(Lei)12.546号(2011年12月14日付)=特別税務恩典制度の創設、他。
    • 法令(Lei)13.043号(2014年11月13日付)=税務金融関連法規の中で、同制度の再創設(VI節、21条)
    • 政令(Decreto)9.148号(2017年8月28日付)=政令8415号の変更
    • 財務省指令(IN)1.717号(2017年7月17日付)=返金、相殺、補償、償還に関する規定
    • 財務省省令(Portaria MF)428号(2014年9月30日付)=クレジット割合に関する規定の修正
    • 暫定法(MP)541号(2011年8月20日付)=特別税務恩典制度の創設の暫定法(法令12.546号として立法化された)
    • 暫定法(MP)651号(2014年6月9日付)=特別税務恩典制度の創設の暫定法(法令13.043により立法化された)

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