貿易管理制度

最終更新日:2019年07月01日

管轄官庁

貿易業務に関連する連邦・州・公社・機関が各種ある。

経済省(ME)の創設とその組織構成

ミッシェル・テンメル前政権を継いだボルソナーロ新政権は、2019年早々、パウロ・ゲジス氏が経済省(ME)大臣として創設し、昨年末までの財務省(MF)、商工サービス省(MDIC)、予算企画省(MP)、労働雇用省(MTE)の4つの省を合併統合した省庁が誕生した。2019年4月8日付の政令9.745号、II章の組織構成により、次のように8つの特別局(Secretaria Especial)で構成されている。

  1. 国税調停局(Procuradoria-Geral da Fazenda Nacional
  2. 財務特別局(Secretaria Especial de Fazenda
  3. 収税特別局(Secretaria Especial da Receita Federal do Brasil – RFB
  4. 社会保障労働特別局(Secretaria Especial de Previdência e Trabalho
  5. 通商貿易・国際問題特別局(Secretaria Especial de Comércio Exterior e Assuntos Internacionais - SECINT)3局で構成
    1. 外国貿易審議会事務局(Secretaria-Executiva da Câmara de Comércio Exterior - CAMEX)
    2. 国際経済問題局(Secretaria de Assuntos Econômicos Internacionais - SAEI)
    3. 貿易局(Secretaria de Comércio Exterior - SECEX)
  • 経済省、通商貿易・国際問題特別局(SEINT)、貿易局(SECEX)、貿易業務部(DECEX):輸出入貿易管理の全般
  • 同局商業保護防衛課(ME/DECOM):アンチ・ダンピング製品の監視

経済省連邦収税局(ME/RFB):連邦税(ME/RFB:関税、工業製品税等)、PIS/COFINS(社会統合基金・公務員厚生年金および社会保険融資負担金)の管理。

中央銀行為替局(DECAM):外国資本、輸出入の為替管理。

各州政府の財務局(SF/Estado):輸入に課税される商品流通サービス税(ICMS)の管理。

国立産業財産権院(INPI):ロイヤルティー、技術導入契約などの管理。

分野・品目別

国家石油・天然ガス・バイオ燃料監督庁(ANP):石油、その副産物、燃料、潤滑油などの製造業者登録、輸出入ライセンス発給業務。

国家映画庁(ANCINE):国産映画の輸出入許可、制作費の融資など。

国家電力庁(ANEEL):電力の輸出入許可など。

陸軍司令部(COMEXE):武器・弾薬などの輸出入許可。

鉱物生産局(DNPM):アミアント、ダイヤモンドなどの輸出入許可。

法務公安省連邦警察局(MJSP/DPF):麻薬、精神安定など不法製造用に向けられる化学品の取締り。

郵便電信公社(ECT):郵便切手など免税機械、印紙販売機械などの輸出入許可。

科学技術通信省(MCTI):技術開発・研究用の財(機器、計器)など傘下のCNPq(科学技術開発審議会)を通じて輸入許可。

マナウス・フリーゾーン監督庁(SUFRAMA):マナウス・フリーゾーン域内での輸入恩典許可。

農牧食糧供給省(MAPA):動植物、農牧畜産品、魚類、食品加工品などの輸出入管理、木材梱包の薫蒸業務管理

国家衛生監督庁(ANVISA):輸出入における税関時の動植物、農牧畜産品の衛生検査・保護・検疫業務。

環境管理院(IBAMA):環境汚染、自動車のエンジン排気量および騒音の検査、タイヤ/チューブ、電池(ニッケル、カドミウム、リチウム、水銀、アルカリなどのバッテリー)の輸入ライセンス許可など、自然保護の観点からの輸出入管理。

国家度量衡・品質・科学技術院(INMETRO):ISO-9001、14001などの管理。

国家原子力審議会(CNEN):放射線、エックス線、アルファ線、ガンマ線を使用する機器の輸出入管理。

オンブズマン制度の改革

行政の観察、監視、勧告の制度で、ブラジル政府が諸外国と締結する投資協力円滑・支援協定(ACFI-Acordos de Cooperacao e Facilitacao de Investimentos)に含まれるもので、今回このACFI協定を締結していない国に対しても利用拡大したのが2019年4月22日付の政令9.770号。この改正により、外国の直接投資を受け入れる環境整備を行政機構に組み入れることを目的としたオンブズマン制度(OID-Ombudsman de Investimentos Diretos)として、新設の経済省の貿易審議会(CAMEX)が事務機能を担うことになった。

輸入品目規制

特殊事情の国からの輸入禁止、特別プロセスによって輸入される品目

  1. 特殊事情の国からの輸入禁止
    1. 北朝鮮:輸入禁止品目は政令5957号(2006年11月7日付)、同6935号(2009年8月13日付)、同7479号(2011年5月16日付)、同8007号(2013年5月15日付)、同8011号(2013年5月13日付)に記載されている。
      国連安全保障理事会あるいはその委員会の書簡によって指定された戦闘車、戦闘用防弾車両、戦闘用ヘリコプター、戦艦、ミサイルあるいはミサイルシステム、贅沢品、原子力開発、弾道ミサイル、原子力活動、あるいは弾道ミサイルや大量破壊武器に関連する北朝鮮のプログラムに寄与するような財と技術、物品などの輸入。
    2. エリトリア:武器・弾薬などに関する規制。〔2010年9月1日付政令7290号〕
    3. リビア:武器・弾薬に関する規制。〔2011年4月14日付政令7460号〕
    4. ソマリア:木炭に関する規制。〔2012年6月14日付政令7754号、貿易局指令第20号〕
  2. 特別プロセスによって輸入される品目
    1. プログラム付きビデオポーカー、ビデオビンゴ、スロットマシンなどのカジノ関連電子機械(Maquina Eletrônica Programada:MEP):輸入ライセンスは許可されない。
    2. ダイヤモンド(NCM7102.10.00、7102.21.00、7102.31.00):原産地がキンバリープロセス認証制度(System of Process Certification of Kimberley)の参加45カ国およびEU諸国であることが必要。〔2003年10月9日付法令第10.743号3条単項〕
    3. 玩具・文房具・特定の自動車部品(ホイール、新品タイヤ、油圧ブレーキオイル等)など:対象品目である国産・輸入品は、国家度量衡・品質・科学技術院(INMETRO)の適合性評価条件(Requisitos de Avaliação da Conformidade:RAC)への適応が必須であり、INMETRO認定の製品認証機関(OCP)での適合性の審査と認証登録などが義務付けられている。
      INMETROの同認証を取得する場合で、国内に現地法人を所有していない外国企業は、現地法的代理人を設定する必要がある。〔2008年5月6日付MDIC決議第5号第4項〕
    4. メルコスール域内のブラジル・アルゼンチンの共同自動車政策協定による自動車製品 (WTO・その他協定加盟状況を参照のこと)。
    5. メルコスール・メキシコ ACE55号(自動車協定)によるメキシコからの自動車輸入 (WTO・その他協定加盟状況を参照のこと)。

輸入地域規制

「輸入品目規制」参照

輸入関連法

主に商工サービス省(現:経済省)貿易局の統一輸出入規制指令23号(2011年7月14日付)と同省省令第160号(2008年7月22日付)により規定。

商工サービス省(現:経済省)貿易局(MDIC/SECEX)の統一輸出入規制指令(Portaria)23号(2011年7月14日付)で規定。この指令23号は266条と30の付表出構成されているもので、2019年上半期までに230回以上の変更、修正、追加、廃止を繰り返されており、内容は極めて複雑化している。昨年末には全面的に改正するため、インターネットを通して一般企業による提案を募った経緯がある。

  • 財務省収税局(RFB)指令680号(2006年10月2日付):ブラジルの輸入通関に関する基本法令/細則で、2018年まつまでに15回の変更、改正、修正、廃止が繰り返されており、輸入貨物の到着、検査、課税税金の支払い、船積書類と現物検査、新通関申告、修正、取消、AFRMM(海運更新付課税)の支払い、分割船積・通関申請、貨物の返却など広範囲の細則。
  • 財務省収税局(RFB)指令1.600号(2015年12月14日付):一時入国(テンポラリー輸入)および一時出国(テンポラリー輸出)の特別税関制度の適用に関する規則。指令1.796号(2018年3月2日付)および指令1.880号(2019年3月3日付)で大幅に変更。
  • 財務省収税局(RFB)指令1.603号(2015年12月15日付):ラダール(RADAR)資格取得申請に関する規定。
  • 財務省収税局(RFB)指令1.059号(2010年8月2日付):旅行者の携帯荷物に関する税務管理の基本規定、その後指令1.385号(2013年8月15日付)と指令1.737号(2017年9月15日付)で大幅変更されている。
  • 財務省収税局(RFB)指令1.737号(2017年9月15日付):クーリエ(Courier)などの国際輸送会社で輸送される輸送物品に関する税務管理規定。
  • 財務省収税局(RFB)指令1.639号(2016年5月10日付):ATAカルネによる職業用具、商品見本、展示会用の出品物などのテンポラリー輸入制度に関する法規。イスタンブール協定の通関手帳。
  • 財務省収税局(RFB)指令1.585号(2015年12月9日付):ブラジルのOEA(英語の略語OEA)プログラムの導入。この制度は貨物のセキュリティー管理とコンプライアンス(法廷遵守)の体制が整備された事業所として財務省が認定する制度。認定を受けた企業が税関手続きの簡素化・迅速化等のメリットがある。対象企業は輸入者、輸出者、倉庫業者、通関業者、国際運送事業者、製造業者で、適合性、総合などによりOEA-S、OEA-C、OEA-Pの3つの様式がある。

輸入について、貿易関連書籍専門のEditora Aduaneira社がまとめたブラジルの輸入規定貿易一覧表は、輸入統一規程(Consolidação das Normas Vigentes para Importação:CNVI)にも添付されている。
同社の輸入基礎規程(Legislação sobre Importação:LBI)でも調べることができる。また、リオデジャネイロのINFOCONSULT社でも、輸入は「Sistema TECWEB」、輸出は「SISPEX-INFOCONSULT」などの貿易関係出版物を発行している。

輸入管理その他

PORTAL ÚNICO SISCOMEX 「単一貿易統合システム」の導入、輸出入業者登録制度(RADAR)、輸入ライセンスの種類、中古財の輸入など。

PORTAL ÚNICO SISCOMEX 「単一貿易統合システム」の導入

2017年下半期に導入されたブラジルの輸出入貿易業務の電子操作を一つの窓口にまとめ「Portal Único SISCOMEX」が導入された。世界銀行の奨励による“Doing Business”の一環として、先進諸国が導入している“Single Window”(統合)のブラジル版で、3、4カ月ごとに新たなプログラムの導入、これまでのシステムの改良・変更が行われ、操作の簡素化、迅速化と経費削減が急速に進んでいる。輸出入貿易業務の大半がこのシステムに統合されており、その主なものは輸出入業者(RADAR)、通関士の登録から、輸出入ライセンスの申請認可業務、ドローバック制度の申請・認可業務、貿易業務課(DECEX)以外の各認可機関(ANVISA, MAPA, INMETRO, IBAMA, SUFRAMA, ETC) の申請認可業務、各港湾の税関保税倉庫の海上貨物の状況、金融機関によるアクセスなどがこの「貿易統合システム」の電子操作で行われている。しかし、情報技術の進歩とともに、情報電子操作そのものが極めて複雑化してきており、COMEX Vis(SECEXの外国貿易に関するデータ分析など図表・対話形式のプロジェクト)による「質疑応答」を広報しているものの、一般輸出入企業のみならずロジスティクス専門の担当者が情報システムの正しい知識と最新の操作方法の理解が欠かせないのが現状である。例えば、Portal Único SISCOMEXの最初のモジュールは次の7つに分かれており、操作人のデジタル署名(※Certificação digital) をクリックすると次の7つが現れる。

  1. Importador / Exportador(輸入者/輸出者):Ajudante de Despachante/Importador/Exportador/Despachante Aduaneiro=通関士の助手、輸入者、輸出者、通関士
  2. Cadeira Logística(ロジスティクス分野):Depositário/Operador portuário/Transportador/Agente de Carga;(倉庫会社/港湾オペレータ/運送業者)
  3. Remessa Expressa / Postal(クーリエ国際特急託送便会社/郵便局)
  4. Instituição Financeira(金融機関)
  5. Certificação OEA(AEO事業者・オペレーターの証明書(Ponto de Contato / Responsável Legal
  6. Habilitar empresa(輸出入会社の登録:RADAR)Solicitação de Habilitação do RADAR
  7. Acesso público(一般アクセス)
    • Exportação(輸出):Registro e Acompanhamento de carga e Declaração de Exportação e Anexação eletrônica de Documentos(登録と貨物の状況および輸出証明書と電子添付資料)
    • Importação(輸入):Acompanhamento de Processos de Anexação eletrônica de Documentos(輸入プロセスの状況と電子添付資料)
      ※CD-Certificação DigitalはWeb 上でビジネスその他の取り引きする際ユーザーの資格情報を確立する電子的な証明書。

また、この他に、Portal SISCOMEXというWebには、統合ドローバック保留、免税の申請・認可、輸入割当申請、砂糖や粉ミルクの輸出割当、通関士やその助手の登録業務、SISCOMEX操作の資格申請、ロジスティクスのマントラ(輸入海上貨物の納庫管理情報システム)、デジタル原産地証明書(COD)、マナウス自由港のSuframa輸入申請、InmetroOrquestra輸申請要綱など数多くが網羅されている。
2017年には既にLPCO(Licenças, Permissões, Certificados e Outros Documentos:ライセンス申請、許可、証明書やその他の書類)が導入され、2018年7月からは25,000の輸出業者による年間約500万件以上と予想されるDU₋E(輸出単一申告書:Declaração Única de Exportação)が稼働開始、年末までにはDUIMP(輸入単一申告書で、現在のDI輸入申告書とDSI簡易輸入申告書が一本化される)の導入が見込まれている。Portal Único SISCOMEXにより、ブラジルにおける輸出入手続きを、輸出では現在の13日から8日間に、輸入では17日を10日間に短縮可能。

輸出入業者登録制度(RADARとREI)

輸出入業者の登録には、財務省連邦収税局への登録(RADAR)と商工サービス省の輸出入業者登録(REI)の2種がある。
財務省連邦収税局に登録する輸出入業者登録制度(Registro e Rastreamento da Atuacao Dos Intervenientes Aduaneiros:RADAR)は、「税関関与活動の追跡調査登録」であり、貿易総合システムSISCOMEXにアクセスする資格ともいえる。
貿易業務に携わる会社は、輸出入の貿易管理業務を行う際に、輸入ライセンス、輸入申告書、ドローバック制度の適用、輸出登録(許可書)、為替操作など、SISCOMEX上でのコンピュータ操作で行う。
他方、経済省(旧:商工サービス省)の輸出入業者登録は、SISCOMEXを通して一度輸出入操作を行った企業について、同省貿易局(SECEX)により自動的に登録される。

  1. 財務省連邦収税局登録(RADAR)の種類と対象

    RADARは、2015年12月5日付財務省連邦収税局指令(MF/RFB Instrução Normativa)第1603号によって刷新され(以前のRADAR規定である同局指令第1288号は廃止)、同年12月16日から適用を開始。
    新RADARは法人と個人に大別され、法人には3種類がある。種類と対象は次のとおり。

    1. 法人形式資格(Habilitação de Modalidade Pessoa Jurídica

      年間輸入額の制限設定は、RADAR申請審査の推定金融能力により、半年間の輸入額(CIF)で企業をカテゴリー分けしている。
      なお、各審査の期間は、追加書類の提出などの通達を受けた場合、所定の期限は適用されない。

      1. 特急方式(Submodalidade Expressa
        • 株式を公開している法人で、株式市場或いは店頭で取引される株式会社とその支店
        • AEO認定事業者(Authorized Economic Operator: ポルトガル語:Operador Econômico Autorizado-OEA)として登録証明された法人
        • 公社、あるいは官民混成会社
        • 政府直接管理機関、公立事業団、独立採算制の公社機関、国際機構およびその他の治外法権機関
        • 輸出操作を希望する一般企業で、その輸出金額では制限がないが、輸入に関しては各連続6カ月毎の合計金額が、5万ドル同額かそれ以下の制限が設けられている法人
        • 2013年1月9日付の法令(Lei)第12.780号の2016年のリオ・オリンピックおよびパラリンピック大会実施のために許可された税務恩典を享受できる資格の所有(自然人)者のほか、同法令、4条の§ 2ºによって関連機関を代行する契約を締結した者も含む。
        インターネットによるPortal Unico SEISCOMEXの導入により、インプットした申請データに問題がなければ同時に登録許可される。
      2. 年間輸入額の無制限資格(無制限副形式:Submodalidade Ilimitada
        対象:輸入額が半年間で15万ドル超とされる企業。
        年間の輸出入額は無制限。この資格申請もⅰ.同様、Porta Unico SISCOMEXを通して申請し、後日要求されるすべての書類を申請者管轄の財務省連邦税務局(MF/RFB)に提出しなければならない。審査期間は10日。
      3. 年間輸入額の制限付き資格(制限副形式:Submodalidade Limitada
        対象:輸入額が半年間で5万超~15万ドル以下とされる企業。
        輸入額は6カ月ごとに15万ドル相当額(CIFベース)に制限(無為替貿易は対象外)、輸出額は無制限。この資格申請もⅰ.同様、Porta Unico SISCOMEXを通して申請し、後日要求されるすべての書類を申請者管轄の財務省連邦税務局(MF/RFB)に提出しなければならない。審査期間は10日。
    2. 個人形式資格(Habilitação de Modalidade Pessoa Física
      対象:農村生産者、職人/工芸家、芸術家として資格を有する者またはそれに準ずる者。
      審査期間は10日。
  2. RADARの申請と審査

    RADARの資格申請は、財務省連邦収税局(MF/RFB)所定の様式に基づいた申請書と必要書類を提出し、許可が下りてから初めて輸出入業務が可能となる。ただし、申請者は無制限資格、あるいは制限付き資格を選択することはできない。
    原則的に、連邦収税局の担当税関検査官により申請者の現在の経理状況、調達資金能力、物理的操作能力などが審査される。
    前項1.の法人資格 b. 無制限副形式 ないし c. 制限副形式の対象となる企業は、金融能力の推定が行われ、連邦収税局がどちらのカテゴリーになるかを決定する。

    金融能力の推定については、新RADARを規定する連邦収税局指令第1603号の細則である2015年12月17日付税関管理調整局(Coana)執行宣言法(Ato Declaratório Executivo)第123号で定められている。
    財務省に記録されている次の過去5年分の納税額のうち、大きい方に基づき推定される。なお、推定が困難な場合は、追加情報の提供を要求される。

    1. 法人所得税(IRPJ)、法人利益に対する社会負担金(CSLL)、社会統合基金・公務員厚生年金および社会保険融資負担金(PIS/COFINS)
    2. 申請企業による従業員にかかる社会保障負担(Contribuição Previdenciaria

    新設間もない企業は、営業実績がないため、制限副形式が与えられるのが一般的。
    当初から無制限副形式の取得希望企業は、後日実績が伴ってから、切替え申請を行うよう、収税局に助言されている。

輸入管理システム

ブラジルの輸入管理制度では、輸入について次の3つの形式がある。

  1. 輸入ライセンスを必要としない輸入
  2. 自動承認ライセンスの輸入
  3. 非自動承認ライセンスの輸入

輸入ライセンスを必要としない輸入(Licenciamento Dispensado

次の種類の輸入は、原則的に事前の輸入ライセンスが免除され、輸入者自身が直接港湾または空港の税関で、輸入申告書(Declaração de Importação)をシスコメックス単一ポータル(Portal Siscomex)のシステム:輸入を通して作成・申告できる。

  1. 税関情報管理制度による工場および保税倉庫制度を適用した輸入
  2. 鉱脈の掘削調査活動、石油・天然ガスの採掘に必要な財を含む、特別テンポラリー輸出入制度による輸入(REPETRO)。なお、鉱脈の掘削調査活動、石油・天然ガスの採掘に必要な財が特別テンポラリー輸出入制度による輸入として認められるのは、2020年12月31日まで。
  3. 保税地域に指定された国際空港・港湾などの免税店が行う輸入
  4. “Ex-Tarifário” システムによる輸入税の減税対象製品の輸入(2019年6月24日付の経済省省令309号により変更)
  5. 国際会議、展示会で消費される物品の輸入〔1991年12月30日付法令第8383号第70条〕
  6. 保証契約期間内に輸入する保証対象部品・付属品
  7. 中古財以外の贈与品の輸入
  8. 工業および科学目的でテスト・試験・調査用として輸出されたブラジル産品の返却輸入
  9. リース・レンタル対象製品の輸入
  10. 非販売品の中古品で再利用できる容器(コンテナ)、包装、包み袋、リール、セパレーター、ラック、クリップロック、自記温度計、その他最初の目的に再び使用できる物品で、その他、既に輸出入された物品、あるいは今後輸入または輸出するための物品の温度変化を記録したもので、輸送・再生・保護・処理などに向けられるテンポラリー輸入制度、または再輸入の対象製品
  11. 滞在期間比例型の関税支払いによるテンポラリー輸入制度*を利用して輸入された機械・設備の内貨(Nacionalização)。

    ただし、新品として持込まれた場合に適用されるが、中古品としての場合は各々の規定が優先される。
    テンポラリー輸入規定で認められる最高期間は100カ月。

    *滞在期間比例型の関税支払いによるテンポラリー輸入制度〔2015年12月14日付連邦収税局指令(RFB Instrução Normativa)第1600号〕

    外国から主に生産設備(中古/新品を問わない)をテンポラリー輸入制度で通関する時点において、通常の輸入税率を当該設備がブラジルに存置される期間に応じて税金を支払い、通関する制度。
    税率は、輸入する対象製品の税率をベースに計算される。経済目的による使用によるテンポラリー輸入の計算は、1カ月当たり指定税率の1%が課せられる。

  12. ZPE地域(主にブラジル北東部の12カ所に散在する特別輸出ゾーン)で操業を許可された企業の輸入。
    この場合の輸入では、輸入通関前に、SISCOMEXによる輸入ライセンスを登録しなければならないが、このライセンス申請は形式的なもので、直ちに免除される。
    ただし、国家安全による衛生管理および環境保全による輸入ライセンスを必要とするものは除く。〔2007年7月12日付法令11.508〕

注:1、2、4~11の項の輸入でも、輸入管理リスト(Tratamento Administrativo)に記載されている場合は、「自動承認ライセンス」ないし「非自動承認ライセンス」の輸入ライセンスを必要とする。

自動承認ライセンス形式(Licenciamento Automatico de Importação)の輸入

輸入対象製品について、その商品が自動承認ライセンスか非自動承認ライセンス(LNI)に属するかどうかは、対象製品の関税番号(3グループ8桁:0000.00.00のNCMコード番号)をSISCOMEXの「輸入管理リスト(Tratamento Administrativo)」と照合することによってわかる。
自動承認に指定されているものは、事前の許可なしで船積みが可能で、ブラジルの港または空港の税関に直接輸入申告できる。

なお、ドローバック制度による輸入も、原則的には自動承認ライセンスに分類され、事前の許可を必要としない。ただし、輸入保税・工業倉庫に入庫された商品の場合、内貨(Nationalized products)あるいは他の特別制度への移管では、通関申請前に輸入ライセンス(L.I.)を申請・取得しなければならない。
また、ドローバック対象製品あるいは保税・工業倉庫に納庫されている商品の内貨では、自動承認ライセンス(LI)を必要とする。その審査期間は10日。

非自動承認ライセンス形式(Licenciamento Não Automatico de Importação)の輸入

SISCOMEXの「輸入管理リスト」に列記された関税番号(NCMコード)製品で、これらはすべて船積み前または後に輸入ライセンスを必要とするもの。
輸入製品の種類によっては、その製品の担当機関が直接SISCOMEXを通してライセンスを発給できる。
非自動承認ライセンスの対象となる主な製品は、次のようなものがある。

  1. 関税割当制の枠および非関税割当制の枠を取得する輸入
  2. マナウス・フリーゾーンにおける輸入
  3. 科学技術開発国家審議会(CNPq)で許可された輸入
  4. 国産類似品審査の対象輸入
  5. 中古財の輸入(ただし、中古コンテナなどの再利用できる梱包容器の一時輸入を除く)
  6. 国際連合の決議に記載された制限国原産品の輸入
  7. 1982年7月26日付財務省令150号の規定による物品の交換輸入
  8. 密輸、偽造の嫌疑が掛けられた輸入
  9. ダンピング法に指定された製品及び指定国、およびそれらと同一製品を指定国以外の他国から輸入する場合、次の各条項に留意すること。
    1. 輸入商品がライセンスの対象でNCM番号のサブアイテムとして分類されているが、実際には当該品目に該当しない場合、輸入者はコード番号999をインプットすれば、指定された審査期間の指定は免除される。
    2. ダンピング指定の同一商品を他国から輸入する場合、輸入ライセンス(L.I.)の登録前に生産者、あるいは輸出国の政府機関が発給する「原産地申告書」(Declaration of Origin)を手配しなければならない。
    3. 「原産地の申告書」は2011年貿易局指令第23号の添付資料XXVIの様式により、輸入製品の生産者、あるいは輸出者が必要なデータを記入し、署名しなければならない。
    4. 各「原産地申告書」は輸入ライセンスの唯一の申請に関連しているものでなければならない。
    5. 貿易局は「原産地申告書」を輸入者に対し、どの時点でも要請できる。その場合、輸入者は要請日から起算して10日以内に、SISCOMEXを通して提出しなければならない。
    6. SISCOMEXを通して行う輸入ライセンスの登録日から起算して5年間は、輸入者はこの「原産地申告書」を自己のファイルに保管しなればならない。
    7. SISCOMEXを通して輸入ライセンスを登録する場合、輸入者は「補足情報欄」に次の文言を明記し、宣言しなければならない。
      • 対象製品は非優先原産地規定に基づき、輸入ライセンスに記載される原産地製品である。
      • 「原産地申告書」は輸入者自身が所有し、貿易局による提示の要請があれば、前項e.の期限内(10日間)に提出できること、あるいは後述する項の場合には「優先原産地証明書(Preferential Certificate of Origin)」を提出することを約束する。
        1. 輸入ライセンスの審査中に「原産地申告書」の提出を求められ、10日以内に提出できなかった場合、輸入ライセンス申請が却下される。
        2. 輸入ライセンスが発給された後に、「原産地申告書」提示の要請があり、それを提示できない場合は、その後360日までの次回輸入ライセンス申請時には、事前提示する義務がある。
        3. ブラジルが優先関税を供与している国際条約の締結国からの原産輸入では、この「原産地申告書」は免され、「優先原産地証明書」は各々条約で定められた基準に従って発給される。この書類は本項の要件を満たす充分なものである。
        4. 貿易局は輸入ライセンス制度に違反する兆候がある場合は、違反嫌疑のある人による特定の輸入、あるいはすべての輸入に対する輸入ライセンスの発給を阻止できる。
          • 本項の輸入ライセンス制度は違反の兆候があると思われる要素を立証するのが目的で、最高180日の期間の罰則が課せられる。
          • 貿易局はこの違反者に対し、輸入ライセンス制度による罰を通告しなければならない。
          • この条項に関する輸入ライセンス制度は偽りの兆候の要素が認められた時点で、直ちに審査を停止しなければならない。
          • この「原産地申告書」の未提出は、本項違反の兆候とみなされる。
非自動承認ライセンスの申請方法と審査経路

非自動承認ライセンスに関して、船積み前の輸入許可の申請登録はSISCOMEXを通して行い、輸出社名、メーカー名、それらの所在地、製品名、モデル、タイプ、数量、単価、重量(NW)、単位、インコタームズ(取引条件)、決済条件、税務恩典の有無、中古か否かなどに関するデータを所定のフォームに入力すると、直ちに申請番号(10桁:例=11/1234567‐1)が付与される。

重要なのは製品名の記述で、メルコスール共通分類表(NCM)に基づく記述でなければならない。申請データがすべて問題なければ、通常認可申請日から60日で認可され、申請番号の脇にDeferido(認可)の文字が付される。
この申請番号をSISCOMEXに入力すると、審査状況を確認できる。

中古財の輸入の場合、輸入ライセンスを登録すると同時に、商工サービス省貿易業務部(DECEX)へ、対象中古機械設備の技術カタログ、銘板の写真、機械の製造手順の記述(メモリアル)、プロフォルマインボイス、ブラジル機械工業会(ABIMAQ)が発給する「国産無存在証明書」(必須ではないが、輸入業者のオプション)など、一括して電子媒体(PDF形式)での送付が必須である。(後述の「中古財の輸入」参照)

船積み前に非自動承認ライセンスの要否を調べる方法

まず、輸入を希望する商品の関税番号(NCM)をSISCOMEXの「輸入管理リスト」(Tratamento Administrativo)に照合すると、必要とするライセンスの審査機関を知ることができる。例えば、商工サービス省貿易局貿易業務課(DECEX)の管轄、あるいは国家衛生監督庁(ANVISA)、国家度量衡・規格・工業品質院(INMETRO)、農牧食糧供給省(MAPA)など。

国家度量衡・品質・科学技術院(INMETRO)の輸入ライセンス(L.I.)を必要とする輸入

2019年5月27日付の経済省・INMETRO共同指令(Portaria)260号により、連邦官報記載日:同年5月29日以降の輸入に必要な輸入ライセンスは船積された後に発給することが出来るようになった。ただし、輸入通関申告(D.I.)前までに取得しなければならない。

国産類似品審査の対象輸入

国産類似品審査が必要とされる輸入は、次の4つのケースに絞られる。

  1. Ex-Tarifárioシステムによる関税率減免の申請のため
  2. 中古財の輸入ライセンス取得のため
  3. 中古生産ライン一式の輸入認可申請のため
  4. 固定資産に組込まれる機械設備の輸入で通常課税される州税ICMSの免税を享受するため

国産類似品審査は関税法(2009年2月5日付法令6759号第Ⅶ章の190条~209条)の基準と手順によって行われるが、2019年5月7日付の貿易審議会(CAMEX)指令(Portaria)11号により、次の二段階に分けて審査される。

  1. 類似国産品の有無の判定
  2. 申請された輸入機械が類似国産品で充分代替可能かどうかの国産品の性能分析
    この判定および分析にあたっては次の3要素が考慮される。
    1. 品質の解釈:対象機械と同等の品質と目的に見合った技術仕様。
    2. 価格:輸入製品のCIF金額をベースとして、輸入に課税されるすべての税金と海運更新付加税(AFRMM)を加算した合計金額を上回らないこと。
    3. 納期:ブラジル国内で常識的に通常取引されている納期を基本とする。
      これらの要素を検討した結果、代替可能と判断された場合は国産類似品ありとみなされる。

手順

  1. 国産類似品審査(Exame de Similaridade)が要求される物品は、船積み前に輸入ライセンスを申請・取得しなければならない。
  2. 技術カタログ(外国語の場合はポルトガル語の翻訳を添付すること)あるいは記述メモリアルをライセンス申請前までに経済省のSEI情報電子システム(法務公安省(MJSP)が2009年に設定したプロセスと書類管理の法定システム)に登録済の外部ユーザー番号を通してPDF形式(最高4MBまで)で貿易業務課(Subsecretaria de Operacoes de Comercio Exterior)E-mailにより送信しなければならない。このSEI電子情報のファイルの名前は輸入される同一のモデルでなければならない。
  3. 貿易業務課はこれらの資料を審査した後、経済省貿易局のインターネットのページに定期的に公開諮問(Consulta Publica)として関連技術資料が掲載される。
  4. 国内メーカーはこれを見て、自社で生産可能、つまり国産可能であると判断する場合は、30日以内に現在製造している同類機械の技術カタログ資料を添付し、異議申し立てができる。この場合、メルコスール原産の構成品の割合を明記すること。
  5. 30日を経過して、どの国内メーカーからもクレームが付かなければ、国産無存在と判定される。
  6. 万一、公開諮問に記載された技術資料が国産可能か否か判定するには不足がある、あるいは困難であると判断される場合は、公開日から15日以内に、輸入希望者に対し必要資料の提出を要求できる。
  7. 審査の結果は定期的にインターネット上に公表される一方、分析結果は場合によっては再度分析されることもあるとし、クレームが出た場合は、クレーム受理から10日以内に回答される。

中古財の輸入

中古財の輸入は、非自動承認ライセンスを必要とし、国産類似品が存在しないものに限定されている。2019年6月24日付の経済省(ME)省令309号によれば、国内に存在しないことが証明されれば、Ex-tarifarioの輸入税の免税制度の適用ができるとしている。
商工サービス省貿易業務部(MDIC/DECEX)指令(Portaria)第8号(1991年5月13日付)を基本法規とし、SECEX指令第23号(2011年7月14日付)第Ⅱ章Ⅳ節に改正がまとめられた。

輸入可能とされる中古財の対象製品は、次の3種類に大別できる。

  1. 機械・設備・機器など1台~数台の中古機械設備の単体輸入
  2. 中古生産ライン一式、中古工場(移転)の輸入
  3. 機械・機器メンテナンス用の中古の部品・付属品・資材・消費財などの輸入

中古財の輸入申請・審査・認可の手順

  1. 申請企業は、まず財務省連邦収税局(MF/RFB)が認可するRADAR(輸出入業者登録)の資格を取得していること。中古機械設備の金額が15万ドルを上回る場合は、輸入金額の制限のないRADAR(無制限副形式RADAR)の資格が必要。
  2. 貿易統合システムSISCOMEXを通して輸入ライセンスを登録する際、同時に対象機械設備の技術資料と技術仕様のあるカタログ(外国語の場合はポルトガル語の翻訳必須)、写真、図面、レイアウト、機械の稼動順序(工程)など、関連書類をPDFファイルにして、DECEX宛に経済省貿易局から送信する。2014年2月14日以降、カタログ、図面、ポルトガル語翻訳などの技術資料の送付の際、4MBを超えるとエラーになる。
    輸入ライセンス登録時に、これら技術資料が不足、あるいは送付を怠った場合は、自動的に申請拒否となる。
  3. DECEXは、申請機械の類似国産品存在の有無を判定するため、DECEXのウェブサイトに「一般公開諮問(Consulta Pública)」として前項2.で受領した機械設備の概要を掲載する。
    公開された日から起算して20日以内に、国内メーカーから異議やクレームがつかなければ、原則国産無存在として考慮され、認可の対象となる。(2019年6月24日付の経済省(ME)省令309号により改正。類似国産品の有無の判定機関が短縮された。)
国産類似品審査(2014年の総合貿易規定第23号の46条と47条)

中古財の輸入プロセスにおける分析では、次の場合に限り国産品審査がが免除されることもあり得る。

  1. 申請された輸入中古財について国産類似品の無存在が歴然としている場合。
  2. 機械工業団体であるブラジル機械工業会(ABIMAQ)等が発給した「国産無存在証明書」(Atestado de Inexistência de Produção Nacional)を添付した輸入申請では、その有効期限が180日以内のもので、類似国産メーカーによる類似機械設備の製造不可能の証明書類を添付しなければならない。これらの書類が添付されない申請では、前記手順(3)の一般公開諮問に提出される。
  3. 2006年11月22日付の貿易審議会(CAMEX)決議35号のEx-tarifario免税システムで認可された新品と同一の機械設備。
対象中古機械に関連する業界団体

ブラジル機械工業会(ABIMAQ/SINDIMAQ)、ブラジル電気電子工業会(ABINEE)、ブラジル鉄道機器工業会(ABIFER)などに依頼する「国産無存在証明書」の取得の際も、技術資料等の書類が必要となる。
一方、Ex-Tarifárioの減税申請では、輸入ライセンス取得関連資料以外に、申請会社の減税目的、投資、雇用、輸出などの情報を所定の様式によって提出することが必要。
新品機械設備の輸入における商品流通サービス税(ICMS)の免税の適用には、ブラジル機械工業会(ABIMAQ/SINDIMAQ)が発給する「国産無存在証明書」の提出が要求される。

中古生産ライン一式、中古工場の移転輸入の申請・審査・認可の手順

前述の中古財輸入の手順と異なり、輸入ライセンス登録する前に、MDIC指令23/11添付“II”で指定する所定の様式による「中古工場移転プロジェクト*」を作成し、会社の定款代理人の委任状とともに、DECEXに提出しなければならない。
同時に、機械設備の業界団体ABIMAQが主導する国内メーカーとの「国内メーカー参加協定(Acordo de Participação de Similaridade)」を締結して、初めて輸入が可能となる。

DECEXは同プロジェクトの受理から30日までに審査を開始し、申請内容が規定通りのものかどうかの分析を行う。プロジェクトが正式に受理されると、DECEXはプロジェクトの審査結果と中古工場の機械設備一覧表を業界団体ABIMAQに送付し、国産が存在するのはどの機械かを指示し、輸入業者と国内メーカー間での「国内メーカー参加協定」を締結するよう要請する。

ABIMAQは、締結された「メーカー参加協定」のコピーをDECEXに10日以内に送付しなければならない。この協定は輸入機械リストと国産可能リストで構成され、両者が同意し締結した場合、輸入業者は同プロジェクト実施期間内に国産可能とされる機械設備すべてを輸入できるが、その合計金額に相当する分だけ、国内市場で他の国産機械を購入する約束条項に署名しなければならない。

*「中古工場移転プロジェクト」には、生産ライン一式で製造する製品名、ラインを構成するすべての機械設備の一覧表、工場のレイアウト、各機械のモデル、製造年、数量、査定金額、関税番号の他、製造プロセス、導入の目的、時期、創出される雇用数、輸出力の拡大、生産性の向上、投資総額などのデータを収録する。

国産類似品の無存在証明の免除

次の中古財の輸入は国産類似品の無存在証明の要請が免除される。

  1. ブラジル政府によって締結された国際条約によるもの
  2. 一時(テンポラリー)輸入、ただし、メルコスールNCM/HSコード番号8605および8606に分類される鉄道用貨車は除く
  3. 死亡した人の遺産として法的証明書のある財
  4. 現行法規による商業価値のない郵便物
  5. 本指令48条から55条の中古工場規定、および1991年の貿易局指令8号、25条、f項の規定に基づく、貿易局が認可した工業プロジェクトに関連した分工場、生産ライン、生産工場のブラジルへの移管
  6. 中古文化財
  7. NCM/HSコード番号8701,8702、8703、8704、8705、8709、8711、8716および8903.91.00の車両で、文化・収集目的の製造年30年以上を経過したもの(これらのメンテナンス用付属品や部品を含む)
  8. 運輸省海運局によって許可された中古貨物・旅客運送船舶
  9. 農務省の事前許可を得た、あるいは2004年3月の法律(Lei)10849号のProfrota (ブラジル漁船拡張近代化融資国家計画)の規定による中古漁船
  10. 航空局権限以外の航空機、意中航空機、ターボ推進エンジンあるいはその他エンジン、機器、工具、航空機テストベンチおよびそれらの部分品、部品、付属品
  11. 情報・電子通信機器の補給あるいは維持用の再生部分品、部品および付属品。ただし、プロセスが製造メーカー自身あるいはそのメーカーが信任した第三者のメーカーによって行われたものに限定される)
  12. 国内で修理、補修、維持のため情報・電子通信機器の中古部分品、部品および付属品。ただし、それら操作は最終製品メーカー自身あるいはメーカーが信任した第三者によって行われたことが前提となる)
  13. 1975年9月3日付の大統領令第1.418号の規定に基づき外国で契約されて工事の実施のために海外に輸出されたブラジル産品の機械、装備、車両、機器、計器およびそれらの部分品、部品、付属品、構成品の返却品
  14. 諸税保留方式の統合ドローバック(Drawback Integrado Suspensão)制度により輸入された機械、装備、機器、計器、冶具、 金型、コンテナおよびそれらの構成品、部品、付属品など。ただし、国内市場で引き渡される船舶専用(1992年1月8日付の法律8.402号)、および国内市場で供給されるドローバック特別操作(1990年4月12日付の法律8.032号、5条)は除く
  15. 関税番号(NCM/TEC)8480に分類される金型および8207に分類される工具(プレス型)(ただしその目的専用として特別発注されたものに限る)
  16. 中古乗用車:海外に2年以上在住した身体不具者が使用する目的のもので、輸入ライセンス(L.I.)の登録日の180日以前に外国で購入した乗用車(本通達23号の42条のXVIおよび56条の規定を遵守したもの)の場合で輸入通関後2年を経過した後は第三者に譲渡することができる。

農林水産物の輸入規制

動物、植物、それらの製品、副産物、残留物やその他農牧資材(油脂、飲料、アルコール、タバコなどを含む)の輸入は、農務省省令(Instrução Normativa)第51号(2011年11月7日付)によって規制されている。それら製品の関税品目により、それぞれ監督、検疫、品質管理、危険分析システムおよび輸入プロセス(8種類)などが決められている。
対象商品は、関税番号(NCM)により次の8種類のプロセスのどれかに分類される。同省令51/11の添付(ANEXO)の表で、該当プロセスと次に挙げる農務省の担当管轄部署を確認する。なお、その他の規制等があるか否かも、担当管轄部署に確認する必要がある。

動物保健課(Departamento de Saúde Animal:D.S.A.)
動物原産品検査課(Departamento de Inspeção de Produto de Origem Animal:DIPOA)
牧畜製品検査課(Departamento de Fiscalização de Insumo Pecuário:DFIP)
農産物検査課(Departamento de Fiscalização de Insumo Agrícola:DFIA)
植物原産品検査課(Departamento de Inspeção de Produto de Origem Vegetal:DIPOV)
維持可能生産課(Departamento de Produção de Sustentabilidade:DPROS)

プロセス1:船積前に「電子輸入事前認可」(Autorização Prévia de Importação)の取得が免除されるが、SISCOMEX上で登録する輸入ライセンスは必要。
輸入ライセンスの許可は、到着時に船積書類の検査、現物検査のほか、衛生・植物・品質検査が行われ、問題がなければ下りる。その後、直ちに輸入通関申請ができる。

プロセス2:1と同様に、船積前に「電子輸入事前認可」の取得が免除されるが、輸入ライセンスは必要。
輸入ライセンスの許可は、到着時に船積書類の検査、現物検査のほか、ラベル、製品の番号等の照合が行われ、問題がなければ下りる。その後、直ちに輸入通関申請ができる。
通関が完了した製品の衛生・植物・品質検査は、農務省(MAPA)に登録された目的地(輸入会社)で行うことができる。

プロセス3:船積前に「電子輸入事前認可」を必要とし、かつSISCOMEX上で登録する輸入ライセンスが必要。
輸入ライセンスの許可は、到着後の通関申告前に船積書類の検査、現物検査のほか、衛生・植物・品質検査が行われ、問題がなければ下りる。その後、直ちに輸入通関申請ができる。

プロセス4:3と同様に、「電子輸入事前認可」を必要とし、かつSISCOMEX上で登録する輸入ライセンスが必要。
輸入ライセンスの許可は、到着時に船積書類の検査、現物検査のほか、ラベル、製品の番号等の照合が行われ、問題がなければ下りる。その後、直ちに輸入通関申請ができる。
通関が完了した製品の衛生・植物・品質検査は、MAPAに登録された目的地(輸入会社)で行うことができる。

プロセス5:船積前に「電子輸入事前認可」を必要とし、到着時の衛生・動物・植物検査および品質検査が免除される。ただし、SISCOMEX上で登録する輸入ライセンスは必要。
輸入ライセンスは、通関申請前に船積書類の検査が行われ、問題がなければ許可が下りる。
通関が完了した製品の衛生・動植物・品質検査は、MAPAに登録された目的地(輸入会社)で行うことができる。

プロセス6:船積前の「電子輸入事前認可」の必要有無にかかわらず、港湾および国境でバルク積みされた衛生・動物・植物のリスクを伴わない製品が対象。輸入ライセンスの登録が必要。
このプロセスに該当する製品は、本船(航空機)から荷卸しする前の段階で、ビジアグロ・システム(VIGIAGRO System)の出先の許可が義務付けられている。
輸入ライセンスは、船積書類の検査時点で、次の規定に留意して事前に認可される。

  1. 対象製品が、MAPAが定めた品質規格内であり、輸入者は当該法令による検査のために必要なサンプルの抽出および処分に関する約束条項に署名して、初めて輸入ライセンスが許可される。
  2. 当該法規によって要求される物品については、入国時点で衛生・動物・植物・品質検査が行われる。

プロセス7:税関保税倉庫制度に基づき搬入可能で、入国時点に植物・品質検査が免除されるが、SISCOMEX上で登録する輸入ライセンスが必要。
輸入ライセンスの許可は、適用された税関保税倉庫制度の規定による却下(消滅)の後で、次の規定に留意して下りる。

  1. プロセス1あるいは2および7に同時に該当する製品は、船積前の「電子輸入事前認可」が免除されるが、プロセス1あるいは2の該当製品は、船積書類、現物検査、衛生検査の手順が義務付けられており、通関申請前に輸入ライセンスが許可されていなければならない。
  2. プロセス3、4あるいは5、および7に同時に該当する製品は、船積前にMAPAの担当技術検査官が発給する税関保税倉庫制度規定による搬入許可書を必要とする。通関申請前に、規定に基づく各種の書類検査が行われた後、輸入ライセンスが許可される。

プロセス8:税関トランジット制度に基づいて輸入される製品に関しては、現行法規に基づくリスクのカテゴリーおよび梱包、輸送条件などが遵守され、税関保税倉庫向けあるいはビジアグロ・システムの規定を満たす製品の確認があれば、入国時点での現物検査、衛生、植物、品質検査などのプロセスは免除される。

国家衛生監督庁(ANVISA)の輸入規則

輸入品全般における品質・衛生等の規制

輸入製品全般の品質、衛生検査の改善を促進し、同時に外国貿易で使用される専門用語(語彙)の定義を定めるために、国家衛生監督庁(ANVISA)の合同理事会は、RDC決議第81号(2008年11月5日付)を発布し、これに基づいて輸入製品の技術規則を決定した。

この決議の内容は膨大なもので、貿易専門用語の説明から、輸入ライセンスの申請取得、船積許可の申請取得、国際クーリエ、国際航空小包郵便、携帯荷物による種々の物品輸入、医療・医薬品、調整香料、化粧品類、石鹸、有機界活性剤、洗剤、食品、栄養食品などの輸入規定、中間製品、完成品などの輸入製品の梱包/ラベルなど、全般的規則が網羅されている。
この決議では、輸入対象製品の関税品目(NCM)により、次の7つのプロセスに区別される。

プロセス1:1998年の省令344号に基づく特別管理を必要とする物品(麻薬、精神病用医薬品で、340種以上が指定されている)
プロセス2:血清派生品、血清と予防接種、動物原産およびアレルゲンの流動物と組織の派生生物学物品
プロセス3:1998年の省令344号に基づく、特別管理を必要とする物品
プロセス4:健康用品
プロセス5:その他の物品で、食品(5.1)、化粧品、衛生関連、香水(5.2)、医薬品(5.3)、衛生治療(5.4)、試験管による診断用品(5.5)、その他の物品(5.6)
プロセス6:反芻動物の組織あるいは流動物を含む物品
プロセス7:国際的緊急および、一時的な流行病治療に必要となる物品

2008年に発効したこのRDC 第81号決議は発給日から10年を経過しており、この間幾つもの変更、廃止、修正が繰り返されて来たが、貿易業務全般の電子化として、2017年後半に貿易局と財務局が導入したPortal Unico SISCOMEXによる簡素化・迅速化が進んでいる。ANIVISAもこれに対応すべく、衛生検査を要する輸入品の規則と実施の特別プログラムを組み、2018年1月5日付のRDC決議第208号や同年5月23日付のRDC決議228号では次のような新たな規定を設けている。衛生・検疫検査の対象物品の輸入規定の簡素化のため、現在税関が実施している検査基準(緑色、黄色、赤色、灰色)をANVISA関連物品の輸入通関でも採用、国際展示会などに出品するATAカルネで持込まれる衛生・免疫検査を必要とする製品のテンポラリー輸入規定、医療研究や臨床実験に必要なサンプルや試験管の診断用細胞生物学研究用資材の採集キットの輸入規定、衛生検査を要する財の分割船積規定、包装箱にQRコードが印されている輸入医薬品の取り扱い規定、中古医療機器の取扱い規定などが網羅されている。

福島県産の日本食品・食品原料の輸入規制

東京電力福島第一原子力発電所事故の発生に伴う日本産食品・食品原料の輸入規制(2011年4月8日付ANVISA決議RDC第15号)は、ANVISA決議RDC第59号(2012年12月6日付)によって廃止された。
これにより、日本で発行された食品輸出証明書と原産地証明書の添付や現地での放射性物質検査などが不要となった。ただし、福島県産のものに対しては、日本で発行された食品輸出証明書と原産地証明書の添付が義務付けられている。

水産加工物の輸入のための衛生証明書(Certificado Sanitario

輸出国の衛生監督局が発給する「衛生証明書」は、DIPES/CGI/DIPOA回章183/14号により、2015年1月1日から新版になった。
輸出商品の記述、関税番号(NCM)、原料の原産地(ISO番号)、使用目的、製造・加工工程、輸送方法、商品名、科学名、包装の種類、製造ロット番号、NW、発給機関名、ラベル名等の記入が義務付けられている。

その他の輸入規制

補給(予備)部品の輸入

機械設備の補給部品の輸入では、輸入ライセンスは、次の条件で申請できる。
対象機械設備と同時に船積みされ同梱されている場合、一点一点の部品の記述を省くことができ、それらセットの総てが機械本体と同一の関税番号が適用される。
ただし、それらの補給品セットの合計金額が機械設備のFOB金額の10%未満の場合に限る。
また、通関検査で税関検査官の要求があれば、その補給部品の一覧表(品名、数量、金額等が記載されたもの)を提出しなければならない。

この規定は2011年の貿易局指令第23号の18条に条文で明記されているが、財務省収税局税関(税関管理総括部:COANA)の解釈は補修部品(Peças sobressalentes)は、仮に機械や装備と同梱・船積された場合でも、国際関税協会の規則解説に基づき、部品一点一点の各々部品が属する関税番号に分類し、輸入税その他の税金も各々の関税番号に従った税率を適用すべき、との解釈。

このように、2つの政府機関の見解が異なることから、例えば、事前輸入ライセンスを必要としないEx-tarifario制度の機械・設備などの減税(2017年8月17日から2%の減税から0%の減税に)を適用して行われる輸入通関では、これら補給部品の扱いに充分注意する必要がある。

南米南部共同市場(メルコスール)からの輸入

メルコスール加盟国からの輸入では、ラテンアメリカ統合連合(ALADI)の関税番号を付すことが義務付けられ、かつ通関時に加盟国による「原産地証明」の提示が要求される。

恩典付き割当輸入

減免税付きの割当輸入は大きく2つのグループに分けられる。一つはメルコスール決議に基づき貿易審議会(CAMEX)が期限付きで数量を限定した減免税輸入割当。対象製品は112種類に上り、その大半が関税2%適用(通常14%前後)で有効期限は半年から1年のもの。詳細は2011年の貿易局指令(Portaria)第23号の付表III項を参照。もう一つはラテンアメリカ統合連合(ALADI)の協定(ALADI圏内での割当輸入)による関税割当が適用される製品で、主に、コメ(米)、胡椒、顔料(二酸化チタンが主原料)、ポリスチレン、ポリ、プラスチック板/フィルム、ALADI 8703.21, 22,23、24、31、32、33、90、870421、22、31、32が対象製品で枠内の場合は100%免税適用。詳細は2011年の指令23号の添付資料XXVIII項9条に経済補完協定(ACE)、共通関税番号(NALADI/HS)発効日/同満期日、割当トン数または米ドル建て金額、割当消化数量別にした前述貿易局指令23号の60および61条の一覧表を参照のこと。

輸入取引における値引き

輸入商品の価格で値引きがある場合は、商工サービス省貿易業務部(DECEX)に、輸出者と交渉・交換した取引書類のコピーを添付し、値引きの理由などを説明して許可申請を行う。
この申請には、輸入申告書、輸入ライセンスおよびインボイスを添付しなければならない。
輸入ライセンスを必要としない商品の輸入で、インボイスに値引率あるいは値引額が明記されている場合は、税関の検査官の判断で、値引き前の金額に対して課税されることがあるので注意を要する。

輸入ライセンスの審査・発給期限および内容の修正と変更

自動承認輸入ライセンス形式では、申請項目、内容が規定通りの場合、申請後10日以内に発給される(ドローバック輸入の場合など)。
一方、非自動承認輸入ライセンス(通常の輸入ライセンス)形式では、申請後最高60日以内が審査・発給期間である。
ただし、貿易業務課(DECEX)以外の発給担当機関(ANVISA、IBAMA、MAPA、INMETROなど)の審査が長引く場合、それ以上の期間を要する場合がある。

輸入通関申請前までに発給された輸入ライセンスの内容を変更する場合、認可の対象となるが、最初の輸入ライセンスの交換となり、新たな審査が行われる。変更内容が最初のライセンスと較べ、大幅変更と判断された場合、その変更は認められない。

輸入通関後の輸入ライセンスの修正は、関連機関の要請があれば許可の対象となる。
原産国、価格の減額、品質の向上、NCM関税番号、課税方式、中古品の該当などの変更は、貿易業務課(DECEX)の審査による。

輸入ライセンス付きの輸入商品の船積み期限

自動承認輸入ライセンスおよび非自動承認輸入ライセンスを取得した商品の船積み有効期限は90日である。
これらの輸入ライセンスの有効期限の延長申請は申請理由の正当化が認められれば、原則1回のみ最初の輸入ライセンス有効期間(90日間)と同一期間猶予される。
発給された輸入ライセンスを輸入申告書に90日以内に適用しなかった場合、自動的にその輸入ライセンスは無効となる。

外国で船積した後に非自動承認ライセンスを申請・取得できる物品

非自動承認ライセンスの対象物品は通常外国からの船積前に取得しなければならないが、次のものは船積後に申請することが出来る。ただし、税関での通関申請前でなければならない。

  1. マナウス・フリーゾーンにおける恩典付き輸入
  2. 税関あるいは工業保税倉庫に納庫された商品
  3. 科学技術開発国家審議会(CNPq)で許可された輸入
  4. 玩具の輸入
  5. 輸入ライセンスを認可する他の機関が独自の規定によって船積後に申請可能と規定している場合
  6. 国際運輸で使用されるNCM関税番号8609に分類される中古コンテナの内国化の対象のもの
  7. 関税割当制の枠および非関税割当制の枠を取得する輸入(ALADIの協定によるものも含む)

注:2.を除き、輸入管理リスト(Lista de Tratamento administrativo)に船積前にL.I.を必要と明記されたものは船積前の申請・取得が義務となる。一方、船積後 (航海中)にその商品が船積前の輸入ライセンス取得義務の対象物品に変更された場合は、BL (船荷証券)の日付けによりその事実を証明しなければならない。ただし、船積前のL.I.取得が輸入管理リストに入った日付け後30日までの場合はBLの提出義務は免除される。30日を超えた場合は事後処理としての船積期限の放免(Liberacao do prazoという)輸入ライセンス(L.I.)の発給申請をしなければならない。

アンチ・ダンピング対象製品の輸入

貿易局の商業保護防衛課(DECOM)が指定したアンチ・ダンピング製品を輸入する場合は、船積前に非自動承認ライセンスを申請し、認可を得なければならない。
これらアンチ・ダンピング法に規定された物品で、対象国および対象企業名が明記されたブラジルの企業以外の会社が輸入する場合は、輸入業者は、当事国の政府機関あるいは代行信認を受けた商工会議所が発給する「原産地証明書」以外に、メーカーあるいは輸出業者に対し「原産地申告書(Declaracao de Origem)」の手配を要請し、「原産地証明書」とともに、貿易業務課に提示しなければならない。この申告書のモデル様式は、貿易管理規定第23号の添付XXVIを参照すること。

これら輸入業者が提出する一連の輸入書類はすべて、商工サービス省貿易業務課(DECEX)、または外国貿易の操作を代行する許可を得た金融機関に保管される。
また、輸入業者はこの「原産地の申告書」を5年間、自社のファイルに保管しなければならない。
一方、ブラジル政府が署名した特恵関税の国際条約国からの輸出は、この「原産地申告書」は免除される。ただし、原産地を証明する虚偽の書類を防止するため、最長6カ月間は検証の対象となる。

ジェトロ:アンチダンピング法適用製品と対象国のリストPDFファイル(1.3MB)

輸出品目規制

品目によって輸出ライセンスが必要であるが、原則、輸出品目規制は輸入より少ない。対象品目は商工サービス省貿易局指令23/11号(2011年7月14日付)の添付資料“XVIII”項に列記されている。

  1. 輸出登録書(Registro de Exportação:RE)

    ブラジルにおける輸出は通常、貿易統合システム(SISCOMEX)を通して、貿易取引のすべての情報が網羅される「輸出登録書」をもって行われる。輸出業者および輸入業者のデータ、輸出商品の概要、その取引条件などを記載する。

    機械設備の輸出で、それらの補給部品を機械と同梱して出荷する場合は、機械金額(FOB)の10%を上限に、機械設備と同一の関税番号(NCM)を適用できる。輸出登録書の有効期間は認可後60日。
    多数の補修部品の輸出の場合、同一の関税番号(NCM)であれば、金額や数量が異なっていても、まとめて申請可能である。

    船積みした後(ただし、輸出通関前)に輸出登録書を登録できるものは、国際航路の船舶、航空機内で消費する燃料、潤滑油、食品、その他である。輸出登録書の審査期間は最高30日(ただし、追加情報の要求がない場合)。

  2. 「輸出登録書」の登録を必要としない物品および輸出
    外国在住者がブラジル国内で国産品を購入したものを輸出する場合や、個人の携帯荷物など。
  3. 簡易輸出申告書(Declaração Simplificada de Exportação:DSE)

    ブラジルの輸出では2.の「輸出登録書」によって輸出される商品と、「簡易輸出申告書」によって輸出できる商品がある。
    この簡易輸出申告書制度は、財務省連邦収税局(MF/RFB)の管轄・管理で、商工サービス省(MDIC)の貿易管理範囲ではない。
    この方式は次の場合に適用できる。〔2006年収税局指令(Instrução Normativa)第611号〕
    この簡易輸出申告書は、輸出通関を行う場所(税関)で直接登録しなければならない。

    1. 個人が無為替あるいは有為替によって輸出する財で、上限5万ドルの場合
    2. 法人が無為替あるいは有為替によって輸出する財で、上限5万ドルの場合
    3. 修理、補修、再生のために行う無為替あるいは有為替によるテンポラリー輸出で、後日返却されるもの
    4. テンポラリー輸入制度の適用によって輸入された財で、外国に再輸出される場合
    5. 税関によって認められた輸出マニフェストのミス、あるいは出荷証明書の間違い、あるいは特別税関制度が適用できなかった輸入商品の再輸出、また、衛生、動植物検査、安全管理検査などが通らなかったための再輸出
    6. 上限5万ドルの国際郵便物として発送されるもの
    7. 国際特急便専用会社によって輸送される上限5万ドルの注文品の国際郵便物
    8. 個人の別送荷物(旅行者が外国で使用するために発送する乗用車の場合は、この簡易輸出申告書を登録して輸出通関が行われる)
  4. 規制内容

    個人名義による輸出は、その数量が売買される量でなく、定期的に輸出が行われていない場合は認められる。ただし、国家農業植民地改革院(INCRA)に登録された農牧畜者、自立職業として登録された工芸職人、芸術家などは除く。

    特別プロセスでのみ輸出可能となる対象商品は商工サービス省貿易局(SECEX)指令23号(2011年7月14日付)の添付(ANEXO)“XVII”項に列記されている。
    また、同省(MDIC)の「輸出品取扱いリスト(Tratamento Administrativo)」で関税番号(NCM)を指定すれば、輸出規制の有無を確認できる。その主要な製品は次のとおり。

    1. NCM 2類:肉および食用のくず肉。NCM番号0201.30.00、0202.30.00、0206.10.00、0206.29.90、0210.99.00に分類されるもので、輸出数量や仕向地などの規制がある。
    2. NCM 3類:魚ならびに甲殻類、軟体動物、その他の水棲無脊椎動物。NCM番号0306.11.90に分類されるイセエビ。
    3. NCM 4類:酪農品で0402に分類されるミルクおよびクリーム(濃縮もしくは乾燥したもの)。
    4. NCM 16類:鶏肉の調製品で1602.31.00、1602.32.20、1602.32.30、1602.32.90に分類されるもの。原産地証明書、輸出数量、割当数量などの規制がある。
    5. NCM 17類:砂糖(甘しゃ糖:Açúcar em bruto)で、1701.11.00、1701.14.00に分類されるものは、輸出ライセンス(L.E.)の事前発給や原産地証明書の発給が要求される。
    6. NCM 24類:タバコおよび、くずたばこで、2401に分類されるもの、カリブを含む中南米諸国への輸出は輸出税150%。(2401.10.20、2401.10.30、2401.10.40、2401.10.90、2401.20.20、2401.20.30、2401.20.40、2401.20.90、2402.20.00)
    7. NCM 25類:建築用の大理石、トラバーチン、エコーシンその他の石碑用の石灰質岩石で2515および2516に分類されるものは、CONCEX(輸出審議会)決議162号(1988年9月20日付)の規格に基づいていなければならない。
    8. NCM 44類:木材およびその製品でベニヤドパネル、その他これらに類する積層木材が対象。4412に分類されるもので、CONCEX決議67号(1971年5月14日付)の規格に基づいたものでなければならない。
    9. NCM 68類:花崗岩で、NCM 6802.93.90に分類される平行6面体の敷石ブロック。
    10. NCM 71類:天然または養殖の真珠、貴石、半貴石、貴金属および貨幣などは、非在住外国人がブラジル国内市場で外貨またはブラジル貨幣で取引できる。
      また、ダイヤモンドで、7102.10.00(選別していないもの)、7102.21.00(工業用の加工していないもの)、7102.31.00(工業用以外の加工していないもの)に分類されるものは、キンバリープロセス認証制度に加盟している諸国への輸出が認められている。
      加盟国リストは、SECEX指令23/11の添付ⅣのⅡ項に記載。
    11. NCM 87類:自動車:メルコスール・メキシコ経済補完協定(ACE55号)に基づく、ブラジル・メキシコ間の自動車貿易については、「WTO・他協定加盟状況」の項を参照。
      また、メルコスール・コロンビア経済補完協定(ACE72号)に基づく、ブラジル・コロンビア間の自動車輸出入貿易についても同項を参照。
    12. NCM 93類:武器、銃砲弾およびこれらの部分品、付属品の南米諸国とカリブ諸国への輸出は、輸出税150%。ただし、アルゼンチン、チリ、エクアドルは除く。

輸出単一申告制度(DU-E制度)の導入とライセンス認可機関のLPCOシステム(Licenças, Permissões, Certificados e outros Documentos

輸出通関の迅速化および中間業者などを通さずに、輸出者自身が直接手配できる通関申請システム「輸出単一申告制度」が実現の運びとなった。〔2017年3月21日付財務省収税局指令第1703号〕
この制度はDU-E(Declaracao Unica de Exportacao)と呼ばれる簡易通関システムである。第一段階は航空貨物の輸出であったが、2017年7月には海上貨物の輸出にも適用・運用されており、2018年6月現在では海上貨物の種類(特殊コンテナ、穀物や鉱物などバラ積貨物)によっては特別措置によって行われている。
また、輸出製品によって、ANP(国家石油・天然ガス・バイオ燃料監督庁)、ANVISA(国家衛生監督庁)、BB(ブラジル銀行)、BNDES(国立開発銀行)、CNEN(国家原子力審議会)、DECEX(貿易業務課)、DPF(連邦警察局)などの機関の事前許可を要する場合は、シスコメックス単一ポータル(Portal Siscomex)のDU-Eとは別にLPCOモジュール(ライセンス・許可・証明書およびその他の輸出書類)をクリックし、必要データ(LPCOの種モデル種類NCM、指定された認可機関名、NCM関税番号)を記入してDU-Eに添付しなければならない。 詳細は「輸出入手続き」の『輸出手続きとその手続き、輸出通関書類』参照。

輸出登録書(RE)申請要綱プログラムの運用停止・廃止

昨年(2017年)3月に試験的に導入された新たな輸出登録許可・申請システム「輸出単一申告書」(DU-E)制度が航空貨物や海上貨物の輸出申告業務で軌道に乗って稼働しているため、現在輸出業者の大半が使用している“Exportação NOVOEX”(輸出登録Web、Grande Porte)が2018年7月2日に運用が停止・廃止されるこになった。
去る3月27日にSISCOMEX(貿易統合システム)の運用責任部署である財務局・税関管理総括部(COANA)は一般輸出入業者に対してこの輸出申請システムが「輸出単一申告システム」(DU-E)に完全に移行するスケジュールを公表した。

2018年4月16日:Webコンピューター操作のDSE(輸出簡易申告書)のコード番号“PF com Cobertura Cambial”と“PJ com Cobertura Cambial”“para a DSE”を正式に停止
2018年5月7日:“Exportação NOVOEX WEB”の前の申請様式“SISCOMEX Exportação GRANDE PORTE” の輸出申告の登録様式の運用停止
2018年6月4日:“Exportação Sistema NOVOEXの各適用コード番号の操作運用順次停止する
2018年7月2日:“Exportação Sistema NOVOEXの全てのコード番号の操作運用完全に停止する
2018年9月以降:輸出登録(RE)および輸出申告(DE)を現在でも“SISCOMEX Exportação WEB”および“SISCOMEX Exportação GRANDE PORTE”を使用している全国の輸出業者に対して注意を促している。

このように2018年の後半7月2日にはNOVOEX、9月にはSISCOMEX EXPORACAO WEBが完全に稼働停止・廃止となり、今までの幾つかの輸出申請業務が現在殆どすべての輸出操作が稼働している「輸出単一申告書」(DU-E)に統一されることになった(現在、海上貨物の形態:コンテナ、バラ積み(撤荷Bulk Cargo)、混載貨物:LCLCargoなどは場合により、今までのExportação WEBで通関されている。

輸出地域規制

イラク、ソマリア、北朝鮮、コンゴ民主共和国など特定国向けの武器等輸出は禁止。

ブラジルからの輸出で禁止されている国と物品は次のとおり。

  1. イラク
    軍認可以外の、武器、弾薬など。政令(Decreto)4775号(2003年7月9日付)で規定。
  2. ソマリア
    武器および弾薬、軍事車両および機械、準軍事設備およびそれらの補給品に関連するすべての軍事機器で、政令1517号(1995年6月17日付)で規定。
    ただし、政令6801号(2009年3月18日付)で改正され、政令7869号(2012年12月19日付)で規定された項目が除外された。
  3. シエラレオネ
    武器および弾薬、軍事車両および機械、準軍事設備および、それらの補給品に関連するすべての軍事機器。政令2696号(1998年7月29日付)で規定。
  4. 北朝鮮
    国連安全保障理事会あるいはその委員会の書簡によって指定された戦闘車、戦闘用防弾車両、戦闘用ヘリコプター、戦艦、ミサイルあるいはミサイルシステムなど。政令5957号(2006年11月7日付)、同6935号(2009年8月13日付)、同7479号(2011年5月16日付)、同8007号(2013年5月15日付)、同8011号(2013年5月16日付)、同8825号(2016年7月29日付)で規定。
  5. コンゴ民主共和国
    武器とそれに関連した財。政令4822号(2003年8月28日付)、同5489号(2005年7月13日付)、同5696号(2006年2月7日付)、5936号(2006年2月7日付)、同6358号(2008年1月18日付)、6596号(2008年9月16日付)、同6570号(2008年9月16日付)、同6851号(2009年5月14日付)、同7149号(2010年4月8日付)、政令7450(2011年3月11日付)で規定。
  6. スーダン
    武器および弾薬、軍用車、軍用設備、準軍用機械および、それらの補給品を含むすべての武器および財。政令5451号(2005年6月1日付)、同5470号(2005年6月16日付)、同7463号(2011年4月19日付)で規定。
  7. エリトリア国(アフリカ北東部)
    武器および弾薬、軍用車両および機器、準軍事設備およびその補給品で、政令7290号(2010年9月1日付)、同7869号(2012年12月19日付)で規定。
  8. リビア
    武器および弾薬、軍用車両および機器、準軍事設備およびその補給品で、政令7460号(2011年9月1日付)で規定。

輸出関連法

2011年7月14日付の商工サービス省の貿易局指令第23/11号を参照。

商工サービス省貿易局指令(SECEX Portaria)第23号(2011年7月14日付)により、ブラジル輸出入管理に関するすべての規定がまとめられた。
輸入管理関連法規、ドローバック制度関連法規、輸出管理関連法規の3グループに大別され、各々の規制、手順、手続きなどの詳細が記載されている。

財務省収税局(RFB)指令28号(1994年4月27日付):
輸出貨物の通関基本規定・細則で、2017年末までに10数回の変更、改正、修正、廃止が行われている。

輸出管理その他

財務省連邦収税局・輸出入業者登録(RADAR)、商工サービス省・輸出業者登録(REI)、無為替輸出、輸出登録書など。

輸出管理システム

  1. 輸出入業者登録:ラダール(Registro e Rastreamento da Atuacao Dos Intervenientes Aduaneiros:RADAR)
  2. 商工サービス省(MDIC)が管理する輸出業者登録(Registro de Exportador:REI)
    輸出入業者登録(RADAR)とは別に、商工サービス貿易局(SECEX)が管理する輸出業者登録がある。一度でもSISCOMEXを通して輸出操作を行えば、REIに自動的に登録される。
  3. 輸出業務で必要な書類
    1. 輸出登録書(Registro de Exportação:R.E.)(事実上の輸出ライセンス)
      輸出登録書はウェブ環境の「SISCOMEX Exportação」(通称:NOVOEX)で登録される。NOVOEXにおける輸出ライセンスの登録には、輸出操作に関するデータ(輸出者のデータ、商品記述、メルコスール関税番号(NCM)、価格、重量、輸入会社名、仕向地、決済条件、手数料など)を所定欄に入力し、全アイテムの入力後クリックすると、同時に12桁のR.E.番号が付される。
    2. 輸出者が発給するインボイスおよびパッキングリスト
    3. 国際輸送の船会社あるいは航空会社が発給する船荷証券(BL)または航空貨物受取証書(AWB)
    4. 原産地証明書
      原産地証明書は、仕向地や輸出商品により次の種類がある。
      1. タバコ証明書
      2. ラテンアメリカ統合連合(ALADI)専用の原産地証明書
      3. 南米南部共同市場(MERCOSUL)専用の原産地証明書
      4. 特恵関税(SGP)専用の原産地証明書(Certificado de Sistema Global de Preferências)で、通常「Form A」(ブラジルではFormulario A)と呼ばれ、貿易局(SECEX)の業務代行を行っているブラジル銀行の主要都市の支店内の貿易業務課で申請受理・発給されている。
        緑・青・黄色の3枚で構成された原産地証明書で、12項目の記入文字はArialタイプの8ポイント以上を使用し、英語またはフランス語、ただし、EU諸国向けは英文のみ、また、一切のミスタイプは認められない。
        日付は船積み日とし、申請は船積み日より5日(ウィークデイのみ)以内。
        現在、ブラジル銀行の発給手数料はFOB金額の1%(ただし、最低額は100レアルと定められている)。日本向けの輸出で原産地証明書を必要とする場合は、概ねこの「Form A」の原産地証明書である。
      5. 商業特恵関税(SGPC)専用の原産地証明書
        商業特恵グローバルシステム(SGP):発展途上国間で使用されるこのシステム関する協定は、経済と工業の発展、外国貿易の水準、商取引の政策とシステムを考慮して、恩典を享受する相互利益の許与を与えるもの。
      6. 輸出検査目的の分類証明書
      7. EU専用の鶏肉の原産地証明書
      8. 牛乳のメルコスール割当専用の認証証明書
  4. 輸出プロセスを構成する輸出書類(SECEX指令23/11の添付資料XVIII参照)
    1. タバコ認証証明書
    2. ラテンアメリカ統合連合(ALADI)の原産地証明書
    3. メルコスールの原産地証明書
    4. GSP(Sistema Geral de Preferencias)のForm A原産地証明書
    5. SGPC(Sistema Global de Preferencias Comerciais)の原産地証明書
    6. EU向けの鶏肉専用の原産地証明書
    7. メルコスールの割当輸出の許可証
    8. EU向けのコメとトウモロコシ専用の原産地証明書
  5. 無為替輸出

    商品の輸出、役務(サービス)の輸出などで、輸出代金を受け取らない「無為替輸出」を行うことができる。
    無為替による商品の輸出は、貿易業務課(DECEX)の特別の事前許可なしに行うことができる。

    1. ブラジルが海外に投資する物品輸出
    2. テンポラリー輸出(ブラジルに返却される場合は、この操作に関連する財務局とSECEX指令の規定を遵守すること)
    3. 再利用できるコンテナや特殊梱包箱、缶、ビンなど
    4. スポーツ競技用の財
    5. テンポラリー輸入規定を適用した輸入される財の再輸出
    6. 賠償(弁償)の対象となる商品で、次の状況の輸出
      1. 重量、寸法、分類などの食い違い
      2. 補償期限内で、国産加工品の交換輸出
      3. ブラジル国内で輸出保険契約した輸出商品が事故を起こしたために再輸出されるもの
    7. 家畜の繁殖用に、一時的に外国から輸入された外国産の動物の返却輸出
    8. 家畜の繁殖の目的で、貸与あるいはリースの形式で、一時的に輸出される繁殖用の(オスとメスの)動物
    9. ロイヤルティーをベースに、外国で映写するために持ち出される国内で製作された映画のフィルム
    10. 容器として使用される空のコンテナ等
    11. 一時輸入制度により輸入された物品で、国産あるいは既に内貨にされた製品やリースや貸与の名目で譲渡された製品等
    12. 無為替・特別税関制度を適用して輸入された財の返却輸出
    13. データ処理機器に専ら使用される記録された磁気テープ、磁気あるいは光学ディスク
    14. スポーツ競技用に使用される財
    15. 上限5万ドルのサンプル物品で、輸出ライセンス(SISCOMEX Exportação:通称 NOVOEX)の登録が免除されたもの
    16. 輸出者が宗教、慈善団体、文化教育機関で、人道目的、文化・人材交流目的として輸出される贈与物品
    17. 遺書による遺産抵当物件の引き渡し物件
    18. 再生あるいは加工の目的で行われる鉱物および金属
    19. 国際協定による、あるいは研究目的の商業目的でない、直接使用可能な人間の血液の派生物
  6. 委託輸出

    委託輸出は、船積日から起算して720日以内に、外国での販売成約か返却するかの証明の提示が義務付けられていたが、本義務付けは廃止された。〔2017年2月6日付貿易局指令10号〕
    ただし、成約が確定したが販売(輸出)価格が出荷した時に、輸出登録書(RE)に記載した金額、数量に差が出る場合、あるいは一部または全部の製品が返却できない場合、REのデータを変更しなければならない。

  7. 輸出の価格、販売条件、支払期間および手数料(マージン)
    1. 価格の審査
      貿易局(SECEX)は、輸出価格の審査では商品の特性を考慮しながら、国際相場や種々の情報源、システムを利用して分析審査し、疑問がある場合は、輸出者に追加情報の提供を求める。
    2. 取引条件

      ブラジルの輸出では、国際取引で行われている標準販売条件を認めており、2010年1月1日に発効した国際商業会議所の貿易条件のインコタームズ(INCOTERMS)2010のうち、ブラジルでは主に6つの条件が使用されている。
      具体的には、FCA、FOB、CFR、CIF、CPT、CIPで、この他DAF、DES、DDUの代わりに、DAP(Delivered at Place:仕向地持込渡し)が新設された。
      CIFあるいは CIPこれら二つの条件取引の保険契約は、輸出社自身が自国の保険会社と契約することになるが、2008年のブラジル民間保険審議会(CNSP)決議197号の規定による制約を基に民間保険監督庁(SUSEP)は2010年10月に回章(Circular)392号を公布、国内の保険会社最低10社の見積書の提出義務を課し、保険引受けがない場合に限って、国外の保険会社による付保が可能としたことで、国内保険会社に有利になるよう配慮した形になっている。
      しかし、その後2007年7月17日付のCNSP決議165号ではCIFあるいはCIP条件の輸入では外国の保険会社との契約については何ら規制を設けていないのが実状である。

    3. 決済条件

      貿易局(SECEX)は、船積日から起算して360日までを標準決済としている。
      この期間を延払いとして融資する場合、従来は融資登録を必要としなかったが、2011年2月14日からはSISCOMEX Exportaçãoによって、R.E.登録と同時に、信用操作登録(Registro de Operação de Credito:RC)をしなければならない。この360日までの一年間の融資に関する情報(利息の有無、期間、その他)などを入力して登録する。

    4. 輸出マージン率

      現行規定では、許可される範囲は公表されていないが、国際市場で取引実施されている常識程度のマージン率で許可されている。
      貿易局(SECEX)では、5~20%までのマージンを標準とみなし、許可しているのが実情。また、マージン率の計算ベースは通常FOB金額。

  8. 輸出金融

    輸出代金の支払いが360日以上の利息付輸出の場合は、「融資輸出」とみなされる。
    支払条件が360日以内の輸出は、輸出業者の任意であるが、貿易統合システムSISCOMEXのウェブ環境による「信用操作登録(RC)」に登録しなければならない。

    輸出金融プログラム(Programa de Financiamento as Exportadores:PROEX)および公的信用資金で融資された輸出は、信用操作登録が義務付けられている。 ただし、5万ドル以下の輸出金融プログラムにより融資された、簡易輸出申告(DSE)を通して行う輸出は、信用操作登録が免除される。

    輸出金融の場合、中央銀行の規定に基づく金融操作登録(Registro de Operação Financeira:ROF)を、SISBACENを通して登録しなければならない。
    この360日以上の延払い輸出では、PROEXの資金を利用できる。

  9. 輸出商品の荷印(Shipping Marks

    荷印(マーク)は運送業者や荷受人、船会社などが正確で便利に貨物を取扱うことができるよう、貨物に荷造人、荷受人、原産地国、個数、番号、取扱い上の注意などを表示したもの。次の場合は一部の表示を省略できる。

    1. 外国輸入市場の要請を受け入れる場合
    2. 輸出商品の安全性を考慮し、輸出者の判断に基づく
    3. 国産の車両、機械、装備、機器のCKD組立て、或いは補給用の部分、部分の輸出
    4. 原産地を明記した包装で、外国の輸入業者によって販売される商品の輸出
    5. 輸出貨物に荷印を表示するのは可能だが、経済的あるいは商品の審美感が損なわれる理由で、省略せざるを得ない場合
    6. 穀物、鉱石などの撤荷(Bulk Cargo)を船艙に収納する場合

輸出貨物の税関納庫制度(DAC)

この制度は外国の輸入者と既に売買が成立した輸出商品を国内の保税倉庫に蔵置できる(蔵置期間:原則一年)制度で、税関倉庫入庫証明書(CDA:Certificado de Deposito Alfandegado)が発給された時点で、納庫されたブラジル国産商品は、税務、信用、為替上のすべてにおいて輸出が完了された“輸出済み”と同一意義として考慮される。従って、物理的には国外に出荷されなくても輸出商品であると見なされるという意味で“Exportacao Ficta”(偽りの輸出)と呼ばれる。蔵置された輸出貨物は輸入者の命令でブラジル領土内のどこへでも引き渡すことが出来る。この制度の適用は輸出者と輸入者の売買契約がDUB(Delivered Under Customs Bond)あるいはDUB Compensado(保証済みDUB)によってのみ許可される。貿易統合システム(SISCOMEX)に事前に登録された操作となり、DUB輸出契約条件における金額は商品金額に輸送費、保険料、その他輸出に拘るすべての書類作成費用や税関保税納庫制度への搬入許可申請費用、対象貨物が保税倉庫から出荷されるまでの倉庫保管料などを加算した金額である。
この制度を適用する例は次のような場合である。

  1. ブラジル政府が加盟している外国政府機関、あるいは国際機関が蔵置された輸出貨物の荷主の命令でその対象(輸出)製品を購入者に引き渡す場合
  2. 外国に所在する企業が次の条件でその輸出貨物を取引する場合
    1. ブラジル国内でその対象輸出製品が完全に資産に組み込まれる物品
    2. 購入社の所有物で、対象製品が国内に蔵置されており、完全に資産に組込まれている物品、また、第三者の責任でテンポラリー輸入制度によって入国した物品も含まれる
    3. 国際入札で連邦、州、市政府の直轄公団・企業に落札された国際契約によって引き渡される物品
    4. 国際空港・港湾の「Duty Free Shop(免税店)」による、グループの支店あるいは関連会社に配送される委託物品
    5. 外国会社の支店、または関連会社の顧客あるいはサプライヤーに“贈答品”として無料配布される物品
    6. 海外に輸出された物品が不良、あるいは欠陥のためその交換品として出荷され第三者に納入する物品
    7. ブラジル政府が加盟している諸外国の在伯外交機関官、あるいは国際機関が輸入する物品

根拠関連法規:

  • 2011年の貿易局指令第23号、208~214条
  • 2003年11月28日付の財務局(SRF)指令第369号
  • 2009年2月5日付の政令(Decreto)第6.759号(関税法)、493~498条
  • 2019年5月7日付の貿易審議会(CAMEX)指令11号:中古財の輸入規定の変更
  • 2019年6月24日付の経済省省令309号:関税の減免税の適用申請の分析プロセス
  • 2007年7月17日付のCNSP決議165号
  • 2010年10月16日付の民間保険監督庁(SUSEP)回章(Circular)392号
  • 2019年4月8日付の政令9.745号:商工サービス省、企画省、労働省を一括吸収した経済省の創設とその組織表
  • 2015年12月9日付の財務省収税局 (RFB)1.585号:ブラジルのOEA(英語の略語OEA)プログラムの導入
  • 2009年4月10付の法務公安省(MJSP)331号:SEI電子情報管理システム
  • 2019年4月22日付の政令9.770号:ブラジル政府が外国の直接投資を受け入れる環境整備を行政機構に組み入れることを目的としたオンブズマン制度(OID-Ombudsman de Investimentos Diretos)

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