外資に関する規制

最終更新日:2019年07月31日

規制業種・禁止業種

外国投資法では、外国企業のアルゼンチン国内における活動範囲等を定めているが、外資は内資と同等の権利・義務を有すると規定されている。基本的には外資への規制業種は存在しないが、財・文化資産の保護を定める法律25750号では、メディアへの外資の出資を制限している。

外国投資法(法律21382号、政令1853/1993)では、外国投資の対象範囲(経済または生産活動)は、工業、鉱業、農牧業、商業、金融業、サービス業、ならびに資本財またはサービス業に関係のあるすべての活動と規定されている。

外国企業のアルゼンチンへの投資を規定する外資法は、1976年8月13日付法律21382号(1980年4月11日付法律22208号により改正)と1989年9月15日付法律23697号(緊急経済対策法の第15条から第19条までが外資関連制度を取り上げている)が規定している。政府は両法を基に、政令1225/1989により外資の施行細則を発布したが、同政令を政令1853/1993で廃止し、法律21382号(外国投資法)を承認した。法律21382号の概要は次のとおり。

法律21382号(外国投資法)、政令1853/1993付属書1の概要

  1. 経済活動の振興、または現存する経済活動の拡大などを目的とした資本をアルゼンチン国内に投下する外国人投資家は、本法および特別法制度、ないしは振興制度中に含まれる諸規定に服することを条件に、アルゼンチンの憲法および諸法律が国内投資家に与えているものと同一の権利および義務を有する。
  2. 外国投資に関する用語を次のとおり定義する。
    1. 外国投資
      1. アルゼンチン国内において実行される経済活動に適用される外国人投資家に帰属するすべての出資。
      2. 外国人投資家による既存内国企業(Empresa Local)資本の取得。
    2. 外国人投資家
      外国投資の名義人で、アルゼンチンの領域外に居住するすべての人または法人をいう。また、既に内国企業への投資者となっている場合には、本条次項で定義される外国資本内国企業(Empresa Local de Capital Extranjero)がこれに相当する。
    3. 外国資本内国企業
      アルゼンチンの領域外に居住する人あるいは法人が、資本の49%以上を直接的あるいは間接的に所有しているか、株主総会あるいは経営者会議において優勢となるに足る議決権数を、直接的あるいは間接的に支配している、アルゼンチン領域内に住所を有するすべての企業をいう。
    4. 内国資本内国企業(Empresa Local de Capital Nacional
      アルゼンチンの領域内に住所を有する人あるいは法人で、51%を下回らない資本を直接的あるいは間接的に所有し、かつ株主総会あるいは経営者会議において優勢となるに足る議決権数を、直接的あるいは間接的に支配している、領域内に住所を有するすべての企業をいう。
  3. 外国投資は、次の形態で行うことが可能。
    1. 自由交換性を有する外国通貨
    2. 資本財、その予備部品および付属品
    3. 外国投資家に帰属する利潤、あるいは国内通貨による資本。ただし、これらの利潤あるいは資本が、国外移転の条件で適法に該当している場合に限る。
    4. 自由交換性を有する外貨建て対外クレジットの資本化
    5. 無形資産。ただし、特別法に適合するもの
    6. 特別法または振興制度で認められる、その他の出資分
  4. 外国人投資家は、投資から発生した純利益を国外に送金することができる。また、その投資資金は法律上、本国に送還することもできるが、国内為替市場を通じて投資されたかを当局が確認する。
  5. 外国人投資家は、アルゼンチンの法律で規定される合法的組織のうち、いずれの形態を採ることもできる。
  6. 外国資本内国企業は、内国資本内国企業と同等の権利と条件によって国内融資を利用することができる。
  7. 外国資本内国企業と当該内国企業を直接または間接的に支配する企業、あるいはその子会社との間で合意された法的行為は、その役務内容および条件が独立した企業体間における市場で通常の慣習と一致する場合には、すべての効力の点で独立した当事者間で合意された法律行為とみなされる。

法律21382(外国投資法)(Ley de Inversiones Extranjeras外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
政令1853/1993(Decreto 1853/93外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

なお、規制業種、あるいは外資の出資比率制限のある業種として、財・文化資産の保護を定める法律25750号により、コミュニケーション・メディア(新聞、雑誌、ラジオなど)が挙げられている。

国内の航空機航行サービスを定める航空法(法律17285号)により、航空サービス会社を運営する個人は、アルゼンチン国籍で国内に居住する者に限る。企業によって運営される場合、同企業およびその責任者の大半は、国内に住所を置くべきと定めている。
法律17285(Código Aeronáutico外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

出資比率

財・文化資産の保護を定める法律25750号

コミュニケーション・メディア(新聞、雑誌、ラジオ、インターネットサービスプロバイダー、デジタルを含むコンテンツ制作会社など)への外資出資比率は、上限が30%と定められている。

法律25750(財・文化資産保護法)(Ley 25750外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
法令・検索ウェブサイト "Información Legislativa y Documental外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます"

外国企業の土地所有の可否

国境安全地帯における不動産を外国企業が購入する際には、政府の事前許可が必要となる。農地に関しては、2011年に土地所有制限法が制定され、2016年に一部規制緩和が公布された。

外国人による土地の購入は、国境安全地帯(国防のために戦略的に位置する区域)内に位置する不動産の場合には、事前許可を必要とする。国境安全地帯とは、陸および海における国境沿いの地域を指す。事前許可は、国境安全地帯内に位置する不動産所有権の移転または許可書と土地使用権の利用に対して求められる。この事前許可は内務運輸省で申請手続きを行う。国家安全区域委員会(CNZS)は、国境安全地帯の指定、管理、監視を目的として設けられた(関連法:法律23554号)。

土地所有者は、地下鉱産物の所有権は持たない。鉱物資源発見者は、政府とコンセッション契約を締結し、商法上の所有権を取得する。炭化水素資源は、沿岸10マイルまでの鉱区も含め、州政府が所有権を持つ。森林、水力資源、野生動物・魚は、州政府に属する。

2011年に土地所有制限法(法律26737号)が定められ、外国人・外国法人が所有できる土地は制限された。しかし、2016年6月30日付政令820/2016では同制限の見直しが必要とされ、一部制限に関しては緩和された。2011年の制限法における外国法人の定義は、法人資本の25%以上を外資が所有するものとされたが、2016年には、51%以上の資本を外資が所有するものと変更された。
外国人・外国法人が所有できる農地面積はその15%までとされ、同一国籍の個人・法人は外国人に与えられた土地全体の30%以上の土地を所有することはできない。また1人の外国人が所有できる土地は1,000ヘクタールまでと制限されている。ただしこの制限は、既に購入されている土地には適用されない。2016年政令では、工業地域、工業ゾーン、工業団地については、こうした制限の対象外とされている。2019年5月22日付で公布された措置7/2019では、再生可能エネルギーを利用する電力発電所が開発される土地も同制限の対象外となった。

土地所有制限法:法律26737号(Ley 26737外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
政令820/2016(Decreto Reg. 820/2016外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

資本金に関する規制

外国投資法(法律21382号)では、外資に関する最低資本金等の規制はない。

外資によるアルゼンチン国内での会社設立に際しては、会社法(法律19550号)の規定に基づく資本金が必要であるが、外国企業特有の制限はない。

その他規制

外国投資法(法律21382号、政令1853/1993)には、国産化率に関する規定はない。しかし、国産物の購入とサプライヤー開発を促す法律27437号では、国内で生産されない材の購入やリースに関連する2億4,000万ペソを超える入札では、契約額20%分は国内企業間が物品またはサービスの提供を行うべきとしている。

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