日本からの輸出に関する制度

コメの輸入規制、輸入手続き等

台湾の食品関連の規制

1. 食品規格

調査時点:2020年8月

特に規定のないかぎり、次の中華民国国家標準(CNS)の任意規格が定められています。 CNS 2424(玄米brown rice)、CNS 2425(精米milled rice)をCNSのウェブサイトで参照してください。

2. 残留農薬および動物用医薬品

調査時点:2020年8月

コメは、残留農薬規制の対象となります。
台湾における残留農薬規制は、食品安全衛生管理法第15条に基づいた「残留農薬許容量基準」で定められています。ポジティブリスト制を採用しており、残留農薬許容量基準の付表1では使用できる農薬と作物の組み合わせ、およびその最大残留基準値(MRL:Maximum Residue Level)、付表2では外因性農薬の許容量、付表3では残留の許容量が定められていない農薬、付表4では作物分類別で使用が禁じられている農薬が記載されています。一律基準値はありません。台湾でコメに使用できる農薬については、関連リンクの「根拠法等」にある「残留農薬許容量基準」から確認してください。

3. 重金属および汚染物質

調査時点:2020年8月

台湾衛生福利部食品薬物管理署(台湾FDA)は2018年5月8日付で、「食品中の汚染物質および毒素に関する衛生基準(食品中汚染物質及毒素衛生標準)」を公告しました(2019年1月1日施行)。同基準では、コメに関して次の基準が規定されています。

食品中の重金属の最大基準値
重金属 食品 最大基準値(mg/kg)
無機ヒ素(Inorganic Arsenic コメ(脱殻) 例えば玄米、胚芽米 0.35(※1)
米(精白) 例えば白米 0.2(※1)
乳幼児用食品(※2)の製造に供される原料米 0.1
鉛(Lead 穀類(コメを含む) 0.2
カドミウム(Cadmium コメ 0.4
総水銀 コメ 0.05
(※1)
総ヒ素の試験結果が無機ヒ素の最大基準値より低い場合は、さらに無機ヒ素の濃度を確認する必要はない
(※2)
本基準でいう「乳児(infant)」は、正期産で12カ月未満の月齢の者を指している。本基準でいう「幼児(young child)」は、12カ月以上、3歳(36カ月)未満の月齢の者を指している。
食品中の真菌毒の最大基準値
真菌毒 食品 最大基準値(µg/kg)
総アフラトキシン(Aflatoxins total, B1+B2+G1+G2) コメ、トウモロコシ、および麦類の原料(※1) 10
アフラトキシン B1(Aflatoxin B1) コメおよびトウモロコシ原料(※1) 5
穀類加工製品、乳幼児向け食品を除く 2
オクラトキシン A(Ochratoxin A) コメ、トウモロコシ、麦類およびその他の穀類原料(※1) 5
直接食用に供する穀類および穀類加工品 3
シトリニン(Citrinin 紅麹米 5,000
(※1)
「原料」とは、選別または処理を経ていない原料をいう。いわゆる選別または処理とは、脱穀、漂白、色選択、重量や外観の損傷による分類などが含まれ、これによって真菌毒に汚染された原料を除去し、真菌毒の汚染濃度を引き下げる可能性がある処理をいう。

4. 食品添加物

調査時点:2020年8月

台湾では、使用される食品添加物についてポジティブリスト制を採用しています。
コメ加工品に関しては、それぞれの食品添加物について、「食品添加物の使用範囲および許容限度ならびに規格基準」に規定された使用範囲・用途および使用限度を守る必要があります。また、「食品安全衛生管理法細則」では、保存料、抗酸化剤、甘味料は名称だけでなく、用途も表示する必要があると規定されています。

5. 食品包装規制(食品容器の品質または基準)

調査時点:2020年8月

食品用の容器・包装に関しては、「食品安全衛生管理法」で食品衛生・安全性および品質基準に合致することが求められています。特に3歳以下の乳幼児用の食品器具・容器・包装には、フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)(DEHP)、フタル酸ジ-n-オクチル(DNOP)、フタル酸ジ-n-ブチル(DBP)、およびフタル酸n-ブチル=ベンジル(BBP)の可塑剤成分の使用が認められていないため注意する必要があります。 容器・包装のビニル類や紙などの原料素材について、鉛、カドミウムや蛍光増白剤などの含有基準、溶媒や溶出条件などの衛生基準が設定されています。
プラスチックの食品容器・包装の再利用は、「食品用容器・包装の衛生基準」により許可されていません。ただし、リサイクル可能な容器・包装は、「廃棄物処理法」で規定された方法でリサイクルマークを表示することにより、再利用できます。プラスチック容器については7種類のプラスチックリサイクルマークが定められており、その材質に応じた表示が求められます。
日本から容器・包装入りのコメおよびコメ加工食品を輸出する場合、食糧管理法と食品安全衛生管理法で求められるラベル表示のほかに、リサイクルマークを容器・包装に刷り込むこと、またはラベル表示することが求められます。
また、過剰包装に関しては、「資源回収再利用法」を基にした「過剰包装商品の規制」の公告により、控えるべきとされています。加工食品のギフト包装は、過剰包装規制の対象となるため注意が必要です。

6. ラベル表示

調査時点:2020年8月

表示ラベルは、食品の輸入衛生検査を実施する時点で経済部標準検査局が審査します。表示ラベルがなければ輸入はできません。また、消費者保護法第24条2項(輸入する商品あるいは役務には、中国語(繁体字。以下同じ)の表示および説明書を添付し、その内容は原産地での表示および説明書よりも簡略であってはならない)の解釈に基づき、原産地は国名および都道府県名を明記する必要があります。

コメのラベル表示は、食糧管理法と食糧表示弁法により、次の項目を中国語で表示することが求められます。コメの品質規格を明記する必要があるなど、一般の加工食品の表示内容とは一部異なる点があるため注意が必要です。

  1. 商品名:食糧の名称および分類
  2. 品質規格:原材料の品質規格の組み合わせ内容
  3. 原産地(国名および都道府県名)
  4. 重量:包装または容器に入れられた内容物のネット重量
  5. 加工日(精米・製粉):生産された年月日
  6. 保存期限:製造日から安全に食することができる日までの期間
  7. 製造者の名称、電話番号および住所:製造者、輸入者または販売者のデータ

また、コメ加工食品のラベル表示は、「食品安全衛生管理法」により次の項目を中国語で表示することが求められます。台湾では飽和脂肪および反式脂肪(トランス脂肪酸)に関する情報を含む栄養表示が義務付けられているため注意が必要です。

  1. 商品名
  2. 内容物の名称・重量・容量・数量(2つ以上の成分を混合している場合、それぞれの成分について割合の高い順に表示)
  3. 重量・容量・数量
  4. 食品添加物の名称(2種類以上の食品添加物を使用する場合、機能名称をそれぞれ記載すること)
  5. 企業名・電話番号および住所、輸入食品の場合、責任ある台湾内企業の名称・電話番号および住所
  6. 原産地(国名および都道府県名)
  7. 賞味期限
  8. 栄養表示
  9. 遺伝子組み換え食品原材料が入っているかどうか
  10. 中央政府所轄官庁によって指定されたそのほかの表示事項

また、権利を保有する商標や意匠を表示することができます。「食品安全衛生管理法細則」により、保存料、抗酸化剤、甘味料は名称だけでなく、用途も表示しなければなりません。

台湾ではすべての包装食品は、「包装食品の栄養表示上の順守事項」により、次の項目とその含有量を中国語(繁体字)で表示することが義務付けられています。

  1. 「栄養表示」の文字
  2. 1食分もしくは1包装あたり○g(またはml)、本包装は○個入り
  3. (1)「1食分もしくは1包装あたり」「100g(またはml)あたり」または(2)「1食分もしくは1包装あたり」「1日参考値に占めるパーセンテージ」
  4. 熱量
  5. タンパク質含有量
  6. 脂肪、飽和脂肪(または飽和脂肪酸)、トランス脂肪(またはトランス脂肪酸)含有量
  7. 炭水化物、糖含有量〔糖は単糖と二糖の和。検査の際には主にブドウ糖、果糖、蔗糖、麦芽など、乳糖、ガラクトース(半乳糖)を調べる〕
  8. ナトリウム含有量
  9. 「包装食品の栄養表示上の順守事項」第2条で定義された栄養強調表示、または「包装食品の栄養強調表示上の順守事項」に記載されたその他の栄養含有量。その他の栄養素は製造業者が自主的に記載する。

また、2018年3月には「包装食品の栄養表示上の順守事項」および「栄養表示が免除される包装食品の規定」が改定されました。栄養成分表示は、可食部分の100gもしくは100ml、または、1食分もしくは1包装その他の1単位当たりの栄養成分の含有量について表示する必要があります。単位を1食分とする場合は、その量(g、mlまたは個数など)をあわせて記載します。ただし、水・ミネラルウオーター、氷などについては、栄養表示が免除されます。

「食品アレルゲン表示規定」により、容器入り、または包装されて市販されるもので、アレルギー体質者にアレルギー反応を起こさせる物質を含んでいる食品については、その容器またはパッケージに、アレルギー物質の名称を含む警告表示を表示しなければなりません。
同規定は2018年8月21日に改定した旨が公告され、2020年7月1日から施行されることになりました。新規定は次のとおりです。

アレルギー物質の対象は次の11点です。

  1. 甲殻類およびその製品
  2. マンゴーおよびその製品
  3. 落花生およびその製品
  4. 牛乳、ヤギ乳およびその製品。ただし、牛乳およびヤギ乳から抽出されるラクチトールを除く
  5. 卵およびその製品
  6. 堅果類およびその製品
  7. ゴマおよびその製品
  8. グルテンを含む穀物およびその製品。ただし、穀物から製造されたグルコースシロップ、マルトデキストリンおよびアルコールを除く
  9. 大豆およびその製品。ただし、大豆から得られた精製度の高いまたは純化された大豆油(脂)、混合形態のトコフェロールおよびその誘導体、植物ステロール、植物ステロールエステルを除く
  10. 魚類およびその製品。ただし、ビタミンやカロテノイド製剤の担体に使われる魚類ゼラチンやアルコールの清澄剤に使われる魚類ゼラチンを除く
  11. 亜硫酸塩類や二酸化硫黄などを使用し、その最終製品中に二酸化硫黄として10mg/kg以上残留している製品

次のいずれかの方法により目立つように表示しなければなりません。

  1. 「本製品には○○が含まれています」「本製品には○○が含まれています。アレルギーのある方はお召し上がりにならないでください」またはこれと同等の意味を持つ文言。
  2. 品名に「○○」を明記する。当該方法により表示する場合には、含有するアレルギー物質をすべて品名において明記しなければならない。

関連リンク

関係省庁
衛生福利部食品薬物管理署(中国語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
行政院農業委員会農糧署(中国語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
経済部標準検験局(中国語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(英語) 外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
食糧管理法(中国語) 外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
食糧表示弁法(中国語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
食品安全衛生管理法(中国語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
食品安全衛生管理法施行細則(中国語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
食品および関連製品輸入検査弁法(中国語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
消費者保護法(中国語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
消費者保護法第24条2項に関する衛生福利部の解釈(中国語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※日本からの輸入食品に対し、原産地として国名および都道府県名を表記する必要を明記
公告「包装食品の栄養表示上の順守事項」(2015年7月1日施行)(中国語) 外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(ジェトロ仮訳)
公告修正「包装食品の栄養表示上の順守事項」(2018年3月31 日施行)(中国語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
公告「栄養表示が免除される包装食品の規定」(中国語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
公告修正「栄養表示が免除される包装食品の規定」(中国語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
公告「食品アレルゲン表示規定」(中国語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(ジェトロ仮訳)
公告廃止2014年3月7日部授食字第1031300217号の「食品アレルゲン表示規定」(中国語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
その他参考情報
平成28年度版日本産コメ・コメ加工品輸出ハンドブック(一般社団法人 全日本コメ・コメ関連食品輸出促進協議会 )  PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(10.5MB)
ジェトロ「食品等の品質表示:台湾(貿易投資相談Q&A)」
農林水産省「各国の食品・添加物等の規格基準」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

7. その他

調査時点:2020年8月

台湾で販売するすべての食品は、「食品安全衛生管理法」で定められた食品衛生・安全性および品質基準に合致しなければなりません。食品安全衛生管理法では、リスク管理、食品衛生統制、食品ラベル表示と広告、食品輸入統制、食品テスト、食品試験と統制といった複数の視点から、食品の安全や衛生管理に関し規定しています。

その他

調査時点:2020年8月

有機認証制度
台湾日本関係協会と日本台湾交流協会は2019年10月30日の第44回日台貿易経済会議で、有機食品の輸出入促進に関する覚書に署名しました。2020年2月1日から、日本の有機JAS認証機関から有機認証を得れば、台湾の認証機関から再度の有機認証を受けずに、有機食品として台湾で販売することができるようになりました。